スタジオDIY

設置したエアコンは好調で、今どきのエアコンのクオリティの高さを満喫しております。シャープの一番安い木造6畳(コンクリ9畳)用のモデル(本体価格4万円少々)なんですが、冷却性能が高くて2分前後ですぐに部屋が冷えますし、28度の設定でも快適に過ごせます。‥‥まあ、前のエアコンは94年製の「2極型」(今のエアコンは3極のインバータ仕様がほとんどみたいです)の旧いモデルで性能のギャップは相当あるでしょうし、何よりも私がここ1ヶ月くらいで28度の室温に慣れてしまったので、特に快適に感じるのかも知れません。

設置の前に色々と下調べをしたので、何だかにわかにエアコンの知識が増えてしまいました。他のエアコンの屋外のドレンホースの取り回しでトラップ(ホースのたわみで水が溜まる部分)ができてるのを見かけると直したくてムズムズしてきますし、奇麗な配管の取り回しを見るとマジマジと眺めてしまいます。昔は、なぜエアコンが旧くなってくると水漏れするのかが解らなかったですが、今だったら色んな原因が推測できます。

快適な室温に満足している最中、ふと熱の澱みを感じ、熱源を辿ってみたら、蛍光灯のルーペスタンドが結構な熱を発している事がわかりました。昔は省エネの代表格だった蛍光灯も、LED照明の台頭により、今や「熱を出す上に、電気喰い」の存在と化しています。確かに、蛍光灯をつけて傍に座って作業していると、ちょっと暑く感じます。

私の自宅作業部屋は、メインの照明はまだ蛍光灯ですが、使用中の蛍光管の寿命が来たらLEDに照明ごと交換しようと思っています。間接照明(と言っても、E26のクリップライト)は既に全て600〜800ルーメンのLEDに交換済みなんですが、天井のメイン照明は昔のままで、交換する際は5000ルーメン前後の明るいのを考えています。

私の場合、紙と鉛筆で描画する際はそこそこの明るさが必要で、コンピュータで作業する際は映像スタジオくらいの明るさまで暗くする必要があります。一定の明るさではなく、最低でも2段階の明るさの切り替えが必須なのです。自宅作業部屋では、メイン照明と間接照明を切り替えて、明るさを切り替えています。

振り返ると、アニメ業界のスタジオって、事務机や事務パソコン、作画机、事務机に映像作業用のパソコン、スチールラック、メタルラック‥‥みたいな感じで、作業用途に機材を適合させるのはせいぜいパソコンくらいで、後は汎用品の組み合わせで作業現場を構成していますよネ。

イマジカとかソニーPCLとかのグレーディング等のスタジオに行くと、‥‥何か、少々ミジメなキモチになるんですよネ。設備にかけてるお金の多い少ない‥‥ではなく、「作業するためにスタジオをデザインするんだ」という意識が、根本的にアニメ業界には欠けている気がして‥‥。ディスプレイモニタで作業する場所でキンキンに明るい蛍光灯で、照明の気遣いすらすっぽ抜けている‥‥ような事もあります。

「でも、自分たちの思う通りに色々な建具とかをオーダーメイドしたら、凄くお金がかかるじゃんか」‥‥と言うのは、確かにそうです。

しかし、です。建築デザイナーに依頼しようが完成予想模型を作ろうが、自分たちの欲しい環境になるとは限りませんし(洒落てるだけで使い勝手が物凄く悪い‥‥とか)、これから先の「コンピュータを本格的に駆使したアニメーション作り」においては、制作技術と経験の蓄積によって、環境の変化が逐次必要になるでしょう。現在オーダーメイドしても、未来の発展には追随できないかも知れません。

‥‥なので、私は、以前から「スタジオはDIYで作る」事を構想しています。市販品を利用しつつ、足りない要素や不満な箇所は、自分たちで作るのです。1x4材や2x4材、様々な建材を使って‥‥です。

要は、環境は自分で作る‥‥という発想です。全てを他者に頼る‥‥のではなくて。

私の感慨ですが、‥‥何かね、業界の雰囲気に合わせていると、永久に「作業に適した環境」なんて手に入らないように思うのです。なので、「簡単なものくらいは、自分で作れるように」と10年前くらいからDIYにチャレンジするようになったのです。ラックを組む程度にしても、電動インパクトドライバの使い方くらいはマスターしておきたいと思ったのがキッカケでした。

カタログに無いものは諦め、さらにお金が無いので業者さんへのオーダーメイドも諦め‥‥、であるならば、自分たちで作る可能性も考えてみればいいじゃんか。用意されたアイテム以外は諦める‥‥って「ゲーム」的な発想だけじゃなく、無いアイテムは自分で作る「DIY」的な発想も多いにアリでしょう。

何も木材の買い付けからやろうって話じゃなくて、「足りない要素や変更したい要素を、市販の建材で自作しよう」ってレベルです。工具の使い方を覚えて、基本の工作をマスターすれば、できない話ではありません。加工しやすい建材を使う事を前提に設計すれば良いですし、ホームセンターでは軽トラックの貸し出しもしてますから、建材を運ぶのも可能です。

作業環境って、結局は「総合性能」なんですよネ。どんなに高いリファレンスモニタを購入しても白い壁がモニタに映り込んでいたらダメです。賃貸物件で壁を黒く塗れないのなら、それならそれで「板壁」を設置して黒く塗装すれば良いです。カーテンレールを設置したり、可動式パーティションを用意しても良いでしょう。必要なのは、「自分たちがストレスなく作業できる環境をデザインする」という心意気なのです。

でもまあ、既存のごった返したスペースに、DIYで環境を新たに作ると言っても、色々なしがらみで上手くいかないでしょう。私はそれでも、「グレーディング」作業をアニメスタジオでやる場合は、半ば強引に環境を作っちゃいますが(〜その場合、多くは空調関係が犠牲になりますが)、本当はゼロから拡張性も考慮してデザインしたほうが、使いやすく融通も効き、さらには今後の発展性も見込めるんでしょうネ。


2014年〜15年はかなり重要な岐路だと考えています。ローエンドとハイエンド、レガシー(legacy)とモダン(modern)、様々な「今は目に見えない分岐」の始まりが、去年〜来年にあるように感じます。ゆえに、作業環境のデザインも、分岐に相応しいカタチにできれば‥‥と考えています。

ちなみにDIYリフォームは、ちまたでは、女性も積極的に取り組んでいるようです。昔やってた「TVチャンピオン」でも女性のDIY選手権みたいなのがありましたよネ。今は電動工具も手頃な価格から販売されているので、使い方を覚えれば男女の限りなく、「大工仕事は男の仕事」とは言えなくなってきてる‥‥のかも。

温度管理の季節

恐らく‥‥ではありますが、一般に普及したコンピュータ関連機器は、人間が活動するのに快適な温度を目安として、設計・制作されていると思われます。人が室内で使う事を前提とする製品において、炎天下の猛暑や吐く息さえ凍りつく極寒の環境で「一番性能が出る」ようには設計されていないはず‥‥です。

つまりは、人がストレスなく過ごせる住環境は、コンピュータが性能を維持できる環境でもあるわけです。これは基準として解りやすいですネ。

私の自宅環境や仕事部屋では、温湿度計が各所に設置されており、温度と湿度を日頃から把握できるようにしています。‥‥温度計や湿度計を設置するなんて、大した事ない取り組みのように思いますが、私はアニメ制作現場で温度計や湿度計をあまり見た事がありません。「エアコンのリモコンが温度計代わり」なところがほとんど‥‥ではないでしょうか。皆さんの身の回りはどうでしょうか。

100円ショップの温度計すら買えないほど、アニメ制作現場が窮しているわけではないです。要は「温度・湿度の管理に無頓着」なだけです。

部屋の中の密集度によりますが、6畳ごとのブロックに温度計を1つ設置したいところです。コストをケチっても18畳で300円+税(100円ショップの温度計を3つ)ですから、決してできない事はないですよネ。

「温度計・湿度計なんて、部屋に1つあれば充分だ」と言う人は、おそらく、実際の仕事の実感のない人です。背の高い机の並ぶ作画ブースや廃熱の権化たるコンピュータがひしめくCG作業部屋では、熱が区画ごとにこもって、ほんの5mの距離で2度以上の温度差が生じる事もあります。26度で快く過ごせる場所のパーティションを隔てた隣りでは、28度の暑さを紛らわすために卓上扇風機が「強」で回り続ける事も、珍しくはないのです。

卓上扇風機を買い足しても、温度計は買おうとはしない‥‥のは、何か人間の「性(さが)」を見る思いです。

作業者だけでなく管理者にとっても、漠然と「暑い!」と感じ続ける状況を放置すると、ともすれば「エアコンを交換しよう」なんて話だって出てくるのですヨ。‥‥で、高出力のエアコンに交換してみたら、余計に区画ごとの温度差が生じたりして、環境設備のコストがまるで「銭失い」となる結果だって容易に想像できます。

まずは現状を把握するのが一番先です。大雑把な現状把握の元、大雑把な設備投資をするなんて、お金をドブに捨てたい人やることです。

なので、温度計。できれば湿度計も。

‥‥で、できるだけ温度計の購入費を下げたいのなら、100円ショップへGo!

100円ショップで温度計を買う「罠」は、表示誤差が3度くらいならノープロブレム‥‥という事です。仮に、3度低く表示される温度計と、3度高く表示される温度計を買ってしまったら、その表示誤差は何と6度! ‥‥これでは、混乱を増す結果になりますので、100円ショップで温度計を買う際は「誤差の少ない温度計」を選び出して買うのがポイントとなります。

「誤差の少ない温度計」を買うのは、実は簡単です。売り場に並んでいる全ての温度計の表示を見比べて、「表示が真ん中」のものを買えばよいのです。商品とはいえ温度計は売り場の温度を表示しているはずですから、例えば、
 
  • 25°の温度計
  • 24°の温度計
  • 25°の温度計
  • 27°の温度計
  • 23°の温度計
  • 26°の温度計
  • 25°の温度計
  • 27°の温度計

‥‥というようなバラつきがあったら、買うべきは「25°の温度計」ですネ。‥‥まあ、この方法の欠点は「売り場に最低3つ以上の温度計が在庫している必要がある」事ですけども。

もちろんですが、「23°の温度計」「25°の温度計」「27°の温度計」を3つ、むんずと無造作に掴んで購入しちゃダメですヨ。そんな事したら、もう、訳が解らなくなります。せめて「同じ温度を表示している製品個体」を複数買ってください。そうすれば、エアコンのリモコンの室温表示とのオフセットで把握もできますからネ。

もしお金を数千円支出できるのなら、Dretecなどの熱中症表示機能付き・最低最高メモリー付きのデジタル温湿度計がお勧めです。私が自宅や仕事場で使っているのは、以下のコイツです。1つ1200円くらいですから、3つ買えば3600円ですネ。



商品はよりどりみどりですが、Dretecのコレは、大きな文字と余計な表示のないシンプルさが気にいってます。デジタル温湿度計と、針で表示する温湿度計との大きな違いは、ニコニコマーク‥‥ではなくて、最低と最高の温湿度がメモリーできる点です。この機能により、誰もいない時の室温の上昇下降が把握できるのです。自宅でサーバを常時運用している人は、サーバ周辺に1つ設置して「サーバの環境温度の変化」を把握するのが良いですネ。

私は以前、100円ショップの温度計で温度を把握していましたが、今はデジタル計で「快適度」も含めて確認しています。

ちなみに、今の時期(6月の梅雨時)、怖いのは、以下のような「温度が低く、湿度が高い」状況です。





しっかりニコニコマークが出ていますが、マシン的には80%の湿度は結露のキケンと隣り合わせです。全体的には「低温多湿」でも、マシンの背後は「熱溜まり」なので、マシン周辺部だけ「高温多湿」になる可能性があります。私はマシン周辺のサーキュレータをいつもより強風に設定し、廃熱と乾燥で凌いでいます。

温度計や湿度計があれば、季節折々の色々な「状況判断」に役立ちます。

温湿度計を設置する場所は、「自分の目線」くらいの高さの位置が良いです。映像制作は座って作業する人がほとんでしょうから、着座から起立までの120〜180cmくらいの高さが適切です。「皆が見えるように高い位置」に設置すると、温度が高く表示されることが多いです。ロフトベッドに寝た経験のある人はお解りかと思いますが、暖かい空気は上のほうに集まるので、温度計の表示も高くなります。まあ、上の空気と下の空気の温度差を見るのに、高い位置に温度計が1つあっても良いとは思います。

‥‥とまあ、温度計の設置だけで、こんなに長く書ける‥‥ということは、温度計の設置だけでも色々なノウハウがあって、ズボラではマズいということです。私も20代の頃は、随分テキトーに温度と付き合ってましたから、温度や湿度に目がいかないのも解るんですけどネ。

もはや「作画机を並べれば作画スタジオ」という感覚は、時代とマッチしないのだと強く感じます。今は1980年代ではなく、2010年代なのです。ツイッターとかで「もっとギャラを高く」みたいな話を目にしますが、私としては、今の作業感覚のままギャラや予算を倍にしても、すぐに「状況は頭打ち」になると考えています。色んな小さい部分を大量にないがしろにしてきたツケが回ってきているのに、相も変わらず大雑把な処方を続けるばかりでは、単なる「延命措置」にしかならないと思います。

予算を倍にしたところで、今まで通りの室温や湿度ほったらかしの「よどんだ作業環境」で作業し続けて、何か新しい未来のビジョンなんて見えるのでしょうか。アラウンド50の世代は「逃げ切り」でも良いでしょうが、若い世代は?

自分の作業部屋や作業環境の温度や湿度を即答できる人はどのくらいいるでしょうか。温度・湿度なんて、作業環境作りの基本中の基本ですが、そうした部分をほったらかしにしてお金だけを積んでも、自分らの制作環境の向上とは全く無縁の別のどこかに揮発するだけ‥‥ですヨ。

温度の管理などは大雑把な人から見れば「議論するまでもない些細な事」なのでしょう。そしてそういう類いの人は、小さい事の改善には目を配らず、「秘密兵器」や「特効薬」ばかり期待して、かつ、長い会議が好きんですよネェ‥‥。

でも実は、小さい何かを地道に成し遂げて積み上げた「ちりつも」こそが、秘密の新兵器や新薬を生み出すんですけどネ。

HDDを3ヶ購入

HDDをまとめて3個購入しました。「大人買い」というよりは、「追いつめられ買い」と言ったほうがピッタリで、4TBを2本、3TBを1本、データが溢れる寸前で買いました。HDDの構成は変えたくないので、買い足しではなく買い換え(HDDを交換)で、差し替えてお役御免になった旧HDDは、他でのバックアップ用途で予備役的に使います。

銘柄は、4TBの1つはHGSTのクールスピンのやつ、もう1つの4TBはWDのRED、3TBもWDのREDです。

HGSTのクールスピンのモデルは、いわゆる「容量優先」型で、WDでいうところのGREENに近い位置付けでしょうネ。私はミラーリング用途(=RAID1ではなくプログラムによる)で購入しました。バックアップ処理以外の時は電源OFFで外しておくので、このモデル(型番は「Deskstar 0S03361」)をチョイスしました。

WDの2TBと3TBは、常時読み書きする用途で、REDをチョイスしました。NAS向けを謳っていますが、RAIDも推奨している用途の広いモデルです。私はRAIDを組まずにシングルで使いますが、完成画像や映像の蓄積に使うので、REDのスペックで必要充分です。

映像用途向けには、BLACKなどの銘柄もありますが、メーカー的にはRAIDは非推奨らしく、もしかしたら、今どきのギガビットレベルの映像ストリーム用途では、REDをストライピングで組んだほうが時代に合っているかも知れませんネ。BLACKは単体の実測で200MB/sくらいの速度みたいなので、今後はちょっと役不足でしょうネ。

今でもちまたで人気ナンバー1のWDのGREENですが、何度もイタい目にあっているので、GREENはどうしても買う気になれないのです。コンピュータが趣味の領域なら、データが飛んでも「あーあ…」で済むかもしれませんが、本業ではそうはいきません。買う時に多少辛くても、2割増しのお金を足して、REDにしておいたほうが、後々「良かった」と感じると思います。

まあ、お金に余裕があれば、HGSTオンリーでいきたいところですが、自宅の機材はもちろん自腹なので、REDとかのお手頃価格のHDDに流れてしまう‥‥のです。

そういえば、BLUEって使った事なかったな‥‥。PURPLEも私にはあまり縁がなさそう。

‥‥でも、WDの「色で大よその目的を分ける」のって、解りやすくて気に入ってます。旧IBM〜現HGSTも、DeskstarとかUltrastar、Travelstar(‥‥って、2.5インチオンリーの銘柄だっけ?)、Cinemastar(今でも売ってるんだろうか)‥‥みたいに分かれてますが、現在のコンシューマ向けはほとんどが「Deskstar」になっちゃってて、よくわからんのです。「0S03361」とか言われても、ピンとこないスもん。

宅環境のバックアップシステム

3D(ステレオグラム)の時は、ぶっちゃけ「他人事」ではありましたが、4K8Kはまさに「自分事」なので、世間の動向は気になります。情勢を鑑み、私も自己ロードマップに修正を加えて、「配分」を少々変更しようと思っています。恐らく今年以降、各社各所で色々な4Kアニメが試作されると思いますが、私のターゲットは既に定まっているので、より具体的な作業システムの構築へと駒を進めようと考えています。

ふと、活動の基盤となる自宅のサーバを改めて点検してみると、外付けのHDDは全部が低価格大容量の「WD Green」。意識してGreenを購入したつもりはありませんでしたが、ディスクユーティリティで型番を見てみると、見事に全て「EZRX」です。あちゃー‥‥。これは単純に運用資金の問題ですネ。価格面から、何となくGreenを選んじゃったのでしょう。‥‥個人レベルのイタさではあります。金に余裕があれば、Greenなんて買わないですもん。タイの洪水が尾を引いてて、HGST(日立)のHDDとかも高騰していた時期だったかも知れません。‥‥でもまあ、購入当時にGreenがサーバ向きではない事を知らなかった私自身、ぶざまではあります。
*ちなみに、私の周りには「Greenにやられた」という人は結構居ます。まあ、製品の品質だけでなく、輸送経路にも問題はあるのでしょうが。

Greenすべてを一度にRed7,200rpmのDeskstarに置き換えるほどの資金的馬力は無いので、HDD現物はおいおい置き換えていくとして、まずはディスクの構成を変更して、RAID0+1風な履歴バックアップ環境へと組み直しています(GreenはRAID向きでは無い…との製造元のアナウンスもありますが)。バックアップ用にRAID0(もしくはRAID5)を組んでタイムマシンバックアップするので、「RAID0+1」「RAID1+0」ではなく、「RAID0+1風」なのです。

私の経験ですが、バックアップするデータ合計が、既存のHDD最大容量を超過する場合は、ディスク分割して細切れバックアップするのではなく、必要な容量になるように連結したRAID(もしくはJBOD)とタイムマシンでバックアップしたほうが、結果的に信頼性が高いようです。もちろん、あくまで「個人レベル」の話、ですけど。
*ここで言う「バックアップ」は常時作動するバックアップシステムの事をさしています。データをコピーした後、非作動にして保管するバックアップ(アーカイブ)とは別です。

バックアップソフトって、結局はシステムを不安定にして、本末転倒になりやすいように思います。これはもう、20年近くの経験で‥‥。タイムマシンだけでもそこそこ負担なのに、それに加えてバックアップソフトを併用するのは、リスキーな感じがします。‥‥というか、リスキーだと悟りました(=体験済み)。

個人で構築できるバックアップシステムって、数十万円するラックマウントのストレージではないですよネ。エンターブライズではない一般流通のHDDの中からチョイスし、4発のUSB3.0箱に組み込んで、バックアップ基盤を作るのが現実だと思います。個人のバックアップシステムとは結局、そうした現実の中でどのように「耐障害性」と「安定性」を獲得するか‥‥という言う事なのでしょう。

その時に必要になるのが、「何を買って」「どのように組むか」と言う知識と経験です。この辺の情報って、意外にネットにはほとんど出回ってないのよネ。これとこれを買って組んで、このようにシステムを設定すれば、個人映像制作の保守はバッチリだ!‥‥なんて情報、見た事がないス。個人ごとのマシン環境によって、YESがNOに変わる事も往々にしてあるから、「これでキマリ!」なんていう事は公言できないのかも知れませんネ。なので、各個人が「相性の良い」機材や運用法を見つけていくしかない‥‥のだと思います。

今のところの私の定番は、データを保存するHDDはシングルモード(RAIDなどディスクのArrayを組まない)、バックアップ先はディスク連結による大容量パーティション‥‥のような感じです。HDDの銘柄は、HGSTの7,200rpmあたりが良いと考えています。箱の選定は実は一番難しくて、今のところ、ロジテックの4発が健常に動作してはいますが、どんな環境でも安定動作するとは限りません。買った製品が正常に動作してくれるかどうか解らないのが、この手の箱の怖いところです。‥‥自宅の押し入れには、2〜3個の「安定動作しなかったUSB3.0の箱」が眠っておりますから‥‥。
*SCSIだろうが、FireWireだろうが、ドツボにハマる時はハマりますよネ。USBは障害の頻度が高いように感じはしますが‥‥。

これから先の未来、アニメーション制作において「絵を描く人」には「作画技術」はもちろんのこと、「映像技術」も必須になることでしょう。こんにちまでのアニメーターは「作画のプロ」である事は多く望まれましたが、「映像のプロ」である必要性は暗黙のうちに免除されてきたフシがあります。しかし、4K48fpsのような次世代のフォーマットやテクノロジーを自由自在に使いこなすようなアニメーターになるには、「映像のプロ」の素養も必要になる事でしょう。だとすれば、「映像を具現化する媒体であるコンピュータ」に関する知識も併せて必要になるのは明白です。

分け隔てなく、システムクラッシュやHDD障害など「キングボンビー級の災難」は誰にでも襲来しますから、その際に「多くを、または全てを失う」事になるのか、「1日のロスで復旧できるのか」は、まさに「コンピュータに関する知識」がモノを言う事になるのでしょう。

MacOSXでミラーリング+拡張デスクトップ

MacOSXにはディスプレイのミラーリングとマルチデスクトップ(Macでは正式には拡張デスクトップと呼ぶらしい)の2種類がありますが、これを任意に組み合わせて使用する事ができます。要は、3台のモニタがあったら、「ミラーリング、ミラーリング、拡張」という組み合わせができるわけです。

ただ、これをどうやって設定したら良いかは、なぜだか、ネットでは検索し辛いです。「ミラーリングを実行したい場合は、環境設定でチェックボックスをチェックして」みたいな事しか検索できません。「ミラーリングと拡張デスクトップの混在」を指南している文献は少ないよう‥‥なので、私が。

簡単です。まず、ディスプレイ環境設定の「調整」タブにて、ミラーリングしていない設定状態(=拡張デスクトップの位置調整画面)にしておいて、おもむろにミラーリングしたいディスプレイの枠を「オプションキーを押しながらクリック」して、他のディスプレイの枠へと「オプションキーを押したまま重ね合わせる(ドラッグ&ドロップですネ)」すれば、良いのです。

そうすると、例えば、「2つのモニタはミラーリングモード、1つのサブモニタは拡張デスクトップ」という状態を作り出す事ができます。

単に「ディスプレイをミラーリング」チェックボックスをTRUEにするだけだと、繋がったモニタ全部がミラーリングしてしまいますが、上記の段取りを踏めば、ミラーリングと拡張の混在が可能です。

で、何で私がこの方法を知っているかと言うと、「もしかしたら、オプションキーを押しながら操作したら、設定できたりして」と何の知識もないままテキトーにイジってみたら、出来たのです。ぎゃふん。‥‥もしかしたら、かなり昔に、同じ操作をした事があって、体が覚えていたのかも知れませんが‥‥。

(全てのMacOSXは解りませんが)少なくともMacOSX 10.8では、2.5kの2つのモニタをミラーリング、作業用のサブモニタとして2kモニタを1つ追加‥‥のような、変則的な組み合わせも実現可能です。ただ、少し前のGPUだと、2.5k, 2.5k, 2kのモニタをぶら下げると(合計何kになるんだ?)、途端にコマ落ちするので、それ相応のグラフィック性能は必要です。でっかいモニタ総面積(モニタ面積の総計スね)にて、正常に動画を描画するには、GPUの高い性能も必須なのです。

Kindle Fire HDX 8.9

Kindle Fire HDX 8.9。‥‥う〜ん、呼び名が長い。以後は「HDX8.9」「HDX」でスミマセン。

HDX7の「青グラデ」問題に衝撃を受けた私は、結局、お高いHDX8.9を買ったのですが、HD8.9とはハードウェア面で大きく進化しており、満足しております。

HD8.9は、安くなった今を狙って別途購入しましたので、HDX8.9との比較ができるのです。HDはしっかりとした重さを感じるのですが、HDXは軽いし薄いです。HDXは梱包を解いて手にした途端に「軽い薄い」と実感しましたが、HDのほうは、HDXを先に手にしていた事もあって、石版のような重さを感じました。

肝心の絵のほうですが、HDX8.9はかなりきれいで、テスト映像を作った私自身の目からでも「このレベルで映るのなら、かなりイイ」と感じるクオリティです。HD8.9のほうも十分きれいではあるのですが、既に前iPadを所有している事もあって、感動は薄め‥‥でした。

ただ、細かいテストはまだしておりません。本業が修羅場に突入しておるので、イジる時間がありません。正月休みで色々テストしてみようと思います。
 
  1. グレーのバー(=帯域別に変なよじれが無いか)
  2. ブラックのバー(どこまで暗さを表現できているか)
  3. ホワイトのバー(どこまで明るさを表現できているか)
  4. いくつかのサンプル画像(目視判断‥‥色彩計は自前で所有してないので)
  5. 映像のビデオ解像度の上限
  6. 映像のフレームレート上限
  7. 許容するファイル形式及びコーデック
  8. いくつかのサンプル映像

‥‥あたりをまずはテストしてみて、HDX8.9の基本スペックを調べたいと思っています。過度な期待はしていませんが、良い結果になるといいな‥‥。

HDX8.9は確かにきれいですが、型落ちのiPadくらいの値段がするので、「Kindleは安い」という印象は薄いです。また、iPadの機能を全部まかなえるわけでもありません。iPadからKindleに乗り換え‥‥とは中々いかないように思います。

ただ、「セカンドパッド」的な役割なら、十分こなすと思います。iPadと同じ機能を持てないという事は、逆に考えれば、身軽にできるという事でもあります。何でもかんでも詰め込もう‥‥という気にならないので、「魔Pad」にならずに済みます。

HDX8.9のようなディスプレイ品質の高いデバイスが各家庭に広まっていけば、少なくとも2Kまでは、高密度映像を配信できる可能性が生まれる‥‥という事です。2Kをビロ〜ンと引き延ばして40インチに映し出すのではなく、引き締まった絵で9インチに映し出すほうが、わたし的には好印象なんですけどネ。

(諸事情で何度も使い回しで申し訳ないですが)下図の2.5Kダウンサイズ版をHDX8.9で移し出してみたところ、髪の毛の1本ずつのニュアンスがちゃんと出てくれて、繊細に描写できていました。



このブログの縮小版画像(540px幅が上限)よりは、遥かに奇麗な描写がHDX8.9で実現できていたので、今後のテストの期待も膨らみます。

4Kは恐らく、2Kに縮小しないとHDX8.9では映像再生できないと予測していますが、2Kでも家庭用テレビで見るよりは意図したイメージに近くなります。今のアニメでは定番の「チラつき防止のボカシ」を入れずに、シャープで克明なまま、ユーザに配信できるかも知れません。「繊細な絵が、繊細に動く」のをまず最初に体験できるのは、現時点で高価な4Kテレビや4Kモニタではなく、入手しやすいKindleやiPadなのかな??

でもまあ、ハードウェアのテストも必要ですが、同時に「演し物」も必要です。どんどん先に進まねば‥‥。

レンダリングが忙しくなったら

レンダリングが忙しくなったら、もう1台くらいMac miniを買い足しても良いかなぁ‥‥と思ってますが、現行ラインアップは1年前の3GHz未満のモデルなので、もうちょい待ち‥‥です。

そんなこんな、「そろそろモデルチェンジの季節かな」と思ってアップルストアをチラっとのぞいてみると、即納ではなく2日待ちになってます。おやおや。

たしかに、微妙な時期ですね。以前この時期にeMacを買った事がありますが、ストアから「ご注文のモデルは在庫がありますが、ほぼ同じ値段でよりスペックの高い新モデルが出ますので、ご検討なさってはいかがでしょうか」的な連絡を受けた事がありました。

まあ、2.6GHzのi7のままでは、色が褪せてますわな。そろそろ入れ替えの時期、でしょうね。

レンダリング‥‥と言えば、私は最近、4K48fpsなどの影響で、「レンダリングが重いサイクル」に入りました。

 1・マシンの性能が上がり処理が軽くなる
       ↓
 2・性能向上に合わせて映像内容の各種レベルを上げる
       ↓
 3・マシンの速度が処理内容に追っ付かなくなる
       ↓
 4・マシンの処理速度を一時的にマシンの台数でカバーする
       ↓
 5・新型マシンの処理能力が向上したようなので買い換える
       ↓
 1にもどる...

いわゆるイタチごっこというヤツですが、今、私のいるフェイズは3、4あたりです。とにかく、速いマシンが欲しい‥‥のですが、速いマシンといっても、CPU、GPU、メモリ、HDDなどが全般的に高速化しないとダメな状態なので、多分、今のコンシューマレベルでは無理だと思っています。全体が底上げしてくるのを待つしかないと観念し、当座は分散処理で凌ぐしかないと考えています。

どんだけ重いかというと、1996〜7年のPentium200MHzやPPC604e/180くらいの性能で、1280や1920をやるような体感です。止め絵ならともかく、モーションピクチャーなので、ハードルがぐんと高いのです。320x240、640(720)x480の時代に、HDコンテンツを作る事を想像してもらえば、なんとなく解るかと思います。

しかし、ツールは色々と揃っているので、昔のような手も足もでない閉塞感はありません。単に重く遅いだけです。運用技術で何とかなるように思います。

私は現在、Adobe CCを2ライセンス契約しているので、4台のマシンを同時使用可能です。Mac miniもそこそこ速いし、Adobe CCありきのレンダーファームシステムをプログラムすれば、安価に「航空艦隊」が組めそうです。

まあ、後は映像表現の技術向上、でしょうかね。最近、ちょっとだけ当座の仕事(現行HD)に技術を流用しましたが、まだまだツッコめる箇所は山ほどあって、自分の技術の未発達さにヘコみました。各部、伸びしろだらけなのは嬉しいのですが、逆に大して伸ばせない自分にもどかしさを感じた次第です。まだ技術は未完成、発展途上にあるのを再認識しました。

私はもうプライベートでは4K/48fps未満の映像を作る事は無いと思います。2K/24fpsが欲しい時は、「スマートダウンコンバート」(単純な間引きではないダウンコン)で対応するでしょう。ほんとに強欲なもので、今では2Kをさして奇麗とは感じなくなってしまいました。

今度のAfter Effects 12.1は「HiDPI content viewers for Retina display on Mac」ですから、After Effectsも徐々に高密解像度に対応し始めている感じ、ですネ。

マシンあれこれ

今日、「3万円台Windows8マシン(新品)」のDMがアマゾンから来たので、中身を見てみると、中々の低スペックぶりにびっくり。イーサネットが100baseだったり、メモリ上限が8GBだったりと、たまにしかパソコンを使わない人向けのスペックで、安いなりには理由があるのがわかります。

私の自宅のメインマシンは、つい去年まではMac Proだったんですが、今はすっかりMac miniばかり使っています。Windows7もそのMac miniで動かしています。もともとは、Mac Proに集中していた要素を、Mac miniに逃がすつもりでの購入だったのですが、Adobe CCが2台までの同時使用可をアナウンスしてからは、Mac miniばかり使うようになってしまいました。Mac Proはやっぱり熱いしうるさいんで、「事が足りているうちは」Mac miniばかりになっているのです。編集と音楽制作だけはMac Proの担当のままですが、それはSATAの安定したHDDを頻繁に使う作業だから‥‥ですネ。

昔はよく「Macは高い」などと言われましたが、最近はそうでもないようです。もし今でも安く感じる事があれば、それは単に低いスペックのBTOが存在しているがゆえに、即物的な価格表示だけの事が多いです。たまに、同等スペックのWindowsマシンを見積もる事がありますが、意外なほど安くならないのです。昔は同等処理速度のマシンでも半額くらいになったものでしたが、今はMacが安くなったのかWinが高くなったのかはわからないですが、価格面での優勢は崩れているように感じます。‥‥なので、デカくてうるさい汎用筐体を使ったWin機よりも、小さくて静かなMac miniを買ってデュアルブート(もしくは仮想マシン)したほうが良いくらいに感じます。

Core i7, 16GBメモリ, 1TB SATA HDD, 1000baseイーサネット, 無線LAN, USB3.0 (&ThunderBolt)‥‥といったMac標準の仕様をWindowsで実現しようとすると、結局コストはMacと同じくらいになります。ただ、省電力・省スペースといった面も評価対象に入れると、Winマシンには匹敵するものが中々見つかりません。

7〜8年前、Mac G4とWin、サーバの合計数台を自室で動かしていた時はあらゆる面で居住性は最悪でした。場所を我が物顔で占拠し、各種の騒音が唸り、全機の廃熱によるプチヒートアイランド状態で冬は弱暖房でしのげるほどでした(そのかわり夏は悲惨)。昔のコンピュータは「住環境を阻害する存在」の典型だったのです。作業環境をより良く快適にするはずの高性能コンピュータが、どんどん環境全体の快適性を阻害していく‥‥という何とも皮肉なジレンマに陥っていたのです。

なので、昔は単に性能だけで選んでいた機種選定を、今ではトータルコスト・作業環境全体の快適性の観点を重視しておこなうようになりました。たまに安いPCの宣伝を見て「今、こんなに安く買えるのか」と色めき立った十秒後くらいに、昔の騒音&発熱地獄がフィードバックして「やっぱり、いいか‥‥」と冷めてしまうのです。昔の筐体のままの安PCを見ると、「あの騒音」が思い出されてウンザリするのです。タワー型のワークステーション(現Mac Proも含む)も、今では図体ばかりがデカく感じられます。

アニメーターの机にドカンとタワー型が無遠慮に設置されているのを見ると、ものすご〜く前時代的な「コンピュータに我慢する人間」の構造を感じます。また、ドアを開けて部屋に入った途端、PCの各種騒音が室内を覆っているのも、昔は「コンピュータをいっぱい導入してまっせ」というドヤ顔の雰囲気でしたが、今では「まだこんな騒音の中で人間に作業させてんのか」と感じる事しきりです。コンピュータの騒音なんて、無ければ無いほど良いと思うんですよ。コンピュータの廃熱は冬場の暖房になりますけど、騒音って役に立つ事は、多分、無いですよネ。

今度の新Mac Proはかなり小さいとか。問題は騒音ですね。発熱は高カロリーの処理を前提としたマシン設計では、ある程度仕方ないとは思っています。

編集用iMacにThunderBoltで繋がったHDDの速度をつい最近見ましたが、実測(理論値ではなく)で3〜4Gbpsとかなりの高速でした。ちなみにブルーレイは0.05Gbps、HDCAMは0.14Gbpsですので、その快速ぶりが解ると思います。静音・省電力でも、チョイスをわきまえれば、高性能な環境が得られるのが、最近の特徴のようです。マシンに関わる意識を変えないままだと、いつまでもマシンの騒音と廃熱の中に生きる‥‥しかないのでしょう。

アマゾンで思い出したけど

アマゾンの話で思い出しましたが、以前書いた「追っかけ」に頼る管理法から、徐々にでも「クロール&アナライズ」を盛り込んだ次世代の管理法に移行しよう‥‥というのは、アマゾンの「レコメンダシステム」にちょっと近いものがあります。作業の特性・傾向を各種の情報分析ルーチンで研ぎ出し、運用上の「大きな糧」として活用する‥‥という造作において。

「アマゾンで顧客が買い物を続ける」うちに、顧客の性質や傾向、全体の売り上げの傾向、時刻や季節による影響など、各種の情報が蓄積され、運用の重要な指針となっていく‥‥という構造が、「アニメーション制作で作業者が作業を重ねる」うちに云々‥‥という構造と似ているのです。

atDBは、作業者が実際に作業をおこなう事によって、自然に情報が組み上がっていく仕組みを、かわいいレベルながら指向したものでした。「明示的データ収集」「暗黙的データ収集」の2面も、小規模ながら装備していました。‥‥まあ、atDBを作った当時は「レコメンダ」なんて言葉、知らなかったですけど も。

従来のatDBは、蓄積された情報を整理して提示するだけでした。「明示的」「暗黙的」データ収集の結果を、コンポジット作業者に解りやすく提示し、運用の指針とするものでした。例えば、OODAループでいうところの最初の「O=Observe」を、atDBが担当していた事になります。

「クロール&アナライズ」を管理システムに組み込むという事は、同じくOODAループでいうところの「Observe, Orient」をコンピュータが担当すると言う事です。ヒトは、その分析結果・フィルタリングされた情報を見て、「Decide, Act」を、自らの経験値を踏まえておこないます。

新しいatDBxでは、OODAのOO、クロールしてアナライズするプロセスを導入すべく、プログラムを開始しています。私はさらに、いわゆる「NCW」や「協調フィルタリング」のレベルまで情報を活用できれば‥‥とは思ってはいますが、最初から欲張らずに、まずはハードルの低いところからやっています。

頭からお尻まで、コンピュータをふんだんに活用するような制作方式になると、コンピュータの中にあって、目には見えない「実態」をどう把握すべきか?‥‥という事が、とてつもなく重要になってきます。大きなブラックボックスに隠匿されたまま、INとOUTしか観測できない‥‥なんて、もはや状況判断するしない以前の状態です。カット袋による運用は、実は、カット袋の動きで状況の動きが「目で見てわかる」のが、最大の利点でした。GUIとして直感的に解りやすいというか。

より一層、コンピュータベースで作業を回す‥‥となると、今以上に、状況の把握が困難になってきます。そうした時、どのように情報を整理し運用の指針となすべきでしょうか? ‥‥まさか、サーバのフォルダの中を1つ1つクリックして開いて、目で確認して集計する? そんな事、大変過ぎますが、それでも情報管理としては大味すぎます。

例えば私は、過去に撮影監督を担当して、単に「ラッシュチェックした」だけではとても安心など出来ませんでした。どのようなペースでモノが入り、どのような期間でそれが作業完了し、リテーク率はいかほどか。延べ作業数は何カットか。なぜ、一向に上がってこないシーンがあるのか。現状のキャパでの限界値・防衛最終ラインはどの地点か。意思決定とアクションの際、内外の情報はいくつも必要で、総カット数とINOUTを集計してるだけじゃ、あまりにも大雑把です。

atDBはかわいいレベルのソリューションでしたが、それでも多いに情勢判断・意志決定・行動の際に役立ちました。交渉の際の、数値的裏付けにもなりました。

そうした経験からも、未来のアニメーション制作においては、「レコメンダシステム」的なソリューションが求められるようになる‥‥と実感しています。

途方もないような事を言ってる‥‥と思われても、今は仕方無いとは思います。実際、現状の視点からすると、オーバースペックかも知れません。ただ、処理すべき情報が圧倒的に増大する未来においては、手入力に頼る情報管理のほうこそ「途方もない」と感じられるようになるでしょう。実際に自己研究の小さなレベルでも、今までのフィルム互換制作形式とは比較できないほどの大量の情報を処理しなければならず、ひしひしと、新しい情報管理&運用制御技術の必要性を感じています。

アニメーション作品は、ナマな人間が作り、ナマな人間が観るものです。システムの都合や状況把握の不備、情報の管理不足が影響し、ナマの純度が損なわれ、結果、受け取る人間(作品を観る人)への作品ボルテージが低下するのは、一番、「あってほしくない」事です。

実は、作品を本位に考えるほどに、人間と同じくらいの重要度をもって、コンピュータの活用技術が必要になるのかも知れません。人間を過信して偏るのも、コンピュータを過信して偏るのも、どちらもNGなのかも知れません。人間とコンピュータの両方を信頼しなければならない‥‥のでしょう。

WDはアマゾンで

WD(ウェスタンデジタル)のハードディスクは、よく壊れます。正確には、WDのバルク品が‥‥と言ったほうが良いかも知れませんが。

私は、過去1年半の間に、3回。知り合いは1回。これってスゴい確立だよね。

アマゾンから送られてくる梱包を見れば、「普通、HDDをこんな状態で運送するか?」と強く疑問に思うほどのイージー梱包の時があります、ダンボール地の封筒に、ペラペラの樹脂製トレイでとりあえず動きにくいようにしてあり、後はいつもの銀色の袋に入ってオシマイ。

かと思えば、一応、商品パッケージのような強い紙製の梱包の時もあります。

時によってまちまち‥‥ですが、輸送時の安全基準が曖昧な事だけは伺えます。安く流通する代償なのでしょうか。

運送が障害の原因かどうかは、判断できません。しかし、目の前の現実としては、簡易梱包のWDのHDDだけが頻繁に初期不良を発症する事だけは事実です。過去から今まで、HGSTもSeagateも購入してきましたが、WDの初期不良率はちょっと異常ですネ。

壊れたWDのHDDは、私の1年半の観察によると、設置してからほぼ2〜3日でダメになります。突如アンマウントされたり、再起動したらフォーマットを求められるなど、異常が数日中に発生し、後は、「カツン‥‥‥‥カツン‥‥‥‥カツン‥‥‥‥」の繰り返しの音のまま、先に進まなくなります。

そこでアマゾンの出番。アマゾンは製品不良で送り返す手続きをとると、即時に交換品を送ってくれます。‥‥アマゾンの輸送時にHDD不良の原因(全てとは言わないけど)が含まれているような感触なので、またアマゾンを使うのはビミョーですが、「どうせバルクで、ダメな時はダメだ」みたいな割り切りで望めば、実はアマゾンが一番手続きが楽で安心。‥‥なんてこった。

なので、アマゾンでバルクのHDDを買ったら、梱包品一式を取っておきましょう。少なくとも、伝票は必ず。‥‥で、もし、梱包素材を捨ててしまっても、返品手続きを先にして新品を受け取り、その梱包素材で不良品を送り返します。アマゾンは不良交換の際に、不良品の到着など待たずに、新品を即日到着で送ってくれます。不良品は1ヶ月以内に「着払い」で送り返します。

皮肉な言い方かも知れませんが、アマゾンは、私の過去16年来の様々なショップの中で、一番簡単に手早く、交換に応じてくれるショップです。

ちなみに‥‥、その不良交換品として送られてきたHDDがまた不良かも知れない事態を想定して、すぐに設置して、数日運用してみます。私の場合は、2連チャンだった事はないですけども。

すげぇ雑な考えですが、WDのバルク品は、ほんとにトラブルが多いので、「毒をもって毒を制す」でいくのが、何だかんだと、一番被害が少ないですね。

HGSTが健在の頃は(というか、安値で流通してくれてた頃は)、WDはあえて買わなかったものですが‥‥、言っても仕方ない事ですネ。

ちなみに、Seagateはここ1〜2年、なんだかんだと故障はないです。シーク音にドキっとする事はあるんですけど。


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