雑感

昔のフィルム時代の話とか、紙で一枚ずつ描いて動かすのは凄いとか、思い出話や賞賛はそれとして、我々は商業でアニメを作っている立場の人間ですから、その「凄い」ものを今後「いくらで作る」つもりなのか、ただ「懐かしい」「凄い」と口走るだけでなく、お金のことも同時に考えましょう。

 

紙時代における上手いアニメーターの仕事が凄いのは解ってます。何度も繰りかえさなくても、今のようにネットで色々紹介されてれば、十分認識されてます。

 

じゃあ、その凄い仕事を、未来、いくらで受発注するの?

 

恐ろしく細かい絵柄を、ニュアンスたっぷりに、何千何万枚も絵を描いて動かす、その1枚の値段は、未来、いくらに価格設定するのか。

 

もうそろそろ、「当人たち」が、そういう話に移行し始めても良いんじゃないの?

 

アニメはブラックとか言いがちですが、アニメ制作に関わる作業者、特に原画や作監や演出は、ブラックから抜け出したいのか、ブラックに身を潜めたいのか、ハッキリと自分の意識と立場を決めるべきです。

 

 

 

今のままの紙由来の技術では、「未来は無理」だと思います。最近、特に実感があります。

 

思うに、描かれている内容に見合う作業料金を支払うと、テレビ1話分で5〜6千万くらいは必要になります。動画工程の予算だけで1000万は軽く超えるでしょう。原画動画作監動検を全て「まともな金額」にすると、作画周りだけで1話で3千万近くになると思いますよ。2Kのテレビシリーズでもネ。

 

でも、そんなの無理ですよね。テレビ1話分で5〜6千万もお金が出せる日本の会社やテレビ局は存在するでしょうか。ゆえに、お歴々が集まる業界団体会議では、お金のリアルな話に触れずに、忖度会議に終始するのでしょう。そして、何も決められず、双方の出方ばかり伺って時間を無為に消費するのです。

 

原画動画という技術は、技術そのものは高度に発展したものの、産業としてはもう限界です。お金の面で純粋に、時代遅れです。お金を湯水のように使って、時間も湯水のように使えるのなら、話は別ですが。

 

旧来の作画技術に頼っている人々は、電卓なんて見るのも嫌でしょうが、未来の社会の中で自分たちがどんなことになるのか、電卓を弾くだけで見えてきますよ。

 

 

 

ゆえに、アニメ業界全体が未来を生き残れるとは、私は思っていません。

 

新しい技術に乗り移れなくて、置いていかれて立ち行かなくて終末を迎える会社や個人は、必ずでてくるでしょう。まるでサイゴンの落日の、脱出のチャーター機に乗れなかった旧政府の人々のように。

 

でもそれはしょうがない。

 

新しい時代へと思考を転換すべき時に昔話に花を咲かせ、行動すべき時に意固地になって石のように動かないのですから。

*当人が嫌がるのを、無理強いして、「未来を意識して進みましょう」なんてできませんしネ。進むのも留まるのも本人の自由です。

 

 

 

今の作りかたのままで、各作業者の報酬を「まとも」に設定して、電卓で計算してみてください。

 

絶望的な数字が出ます。

 

少なくともテレビ枠は制作費が高騰しすぎて死滅するでしょう。

 

今の作りかたのままでは、作業者が絶望するか、市場が絶望するか、未来は2択です。

 

昔の夢ばかりに逃避しないで、今までの作りかたを変えることを考えましょう。

 

 

 

幻が消え去り、現実のビジョンが見えれば、いよいよ覚悟はできるんじゃないの?

 

紙にこだわり続けても、どんどん未来が遠くなるばかりです。

 

「いざ!」という時に、紙しか使えないようでは、その「いざ!」という時を逃します。

 

アニメーターであれば、自分の未来は、「自分がどれだけ上手く絵を描けるか」にかかっていますが、自分「たち」の未来は、「自分たちがどれだけ上手くコンピュータを使いこなせるか」にかかっています。

 

上手く絵を描き、上手くコンピュータを使う。‥‥ペンタブですよネ、有り体に言えば。

 

ペンタブを手に、「未来」を「あるべき現実」へと変えていきましょう。

 

 


ペンに妥協せず

ペンタブに持ち替えて作画をするのなら、ペン(ブラシ)の設定は徹底的にやりましょう。めんどくさがって安易に妥協してはなりません。

 

おそらく、「ペンタブなんて使い物にならない」という人の多くは、まともにペンのプリセットを完了していないのではないでしょうか。もし現実世界で、妙に感触の不安定なペンや鉛筆〜例えば、いきなり濃く描けたかと思えば、線が途切れたり、薄墨のようにグレーになったり‥‥では、いくら生の鉛筆やペンでも「使い物にならない」でしょう。

 

コンピュータのドロー(絵描き)ソフトウェアには様々な設定項目があり、製品出荷時のプリセットがそのまま全部、自分にピッタリなんてあり得ません。何らかの調整が必要です。

 

ぶっちゃけ、自分に合うペンの設定に1日費やしても良いくらいです。それほど、ペンの設定は重要です。

 

描けないペンで絵を描く‥‥なんて、笑い話みたいなものです。描けるペンで絵を描くのが、当然の成り行きです。

 

私のToon Boom Harmonyの事始めは、ペンの設定を、使い慣れたProcreateの自分のプリセットに似せるところから始まりました。線一本、自由にコントロールできないようでは、どんなに高機能でも「持ち腐れ」です。

 

自分の筆圧にピッタリとフィットしたペンのプリセットを作れたところで、ようやく、スタートです。テクスチャ付きのベクタートレスは実に素晴らしく、描線の線質から作品のアイデアさえ生まれそうです。

 

クリスタも全く同じで、ペンの設定を自分の体や作品の作風に合わせてこそ、自由な描線を思う存分描くことができます。

 

 

 

エレキギターみたいなもの‥‥ですネ。

 

通販で買って届いたギターが、そのまま自分に最適な状態であるわけもなく、「要調整」でしょう。

 

私はエクストラライトゲージを愛用しており、出荷時に張られた010や009は硬く感じるので、すぐに008に張り替えます。全てのフレットで十分なサスティンが得られ、かつ弦高は低めで指板に触れるだけで音が出るのが良いので、ブリッジは下げたいです。センターピックアップは、フロントとセンターのハーフトーンは欲しいものの、ピッキングの邪魔になるので、やや下げ気味にします。用途(音楽のジャンル)に応じて、フロントとセンターのピックアップの高さは変えます。

 

もちろん、オクターブピッチは新品の弦で調整します。Fender系トレモロアーム(シンクロナイズド)やロックアームの場合、弦の太さでブリッジが引っ張られる力も変わりますから、スプリングのテンションに応じて、バネの本数や差し込む穴の位置やフックの位置(スクリューのねじ込み加減)を変えます。さらには、故意にスプリングを弱くして5本全部付けて、共鳴の条件を増やす‥‥なんていうチューンもありますネ。(私はだいたい3本のままです)

 

弦もエクストラライトゲージのセット(008〜038)ではなく、008からスタートし042で終わる(弦ごとにバラ弦で大人買いし、1〜6弦の太さを自由に組み合わせる)のが私の好みです。まあ、今は本業が忙しく面倒なので、セットを買いがちですが。

 

 

*ギター調整の話は、書きだすと止まらないスね。‥‥それだけ、調整箇所が多いということです。調整次第で、演奏性も音色も大きく上下するので、とても重要なのです。

 

 

「演奏する道具の主役」のギターを、一切無調整で使う‥‥‥‥なんて、ある程度の経験と知識があれば、ほぼないですよネ。

 

同じく、「絵を描く道具の主役」のペンタブとドローソフトを、一切無調整のままで使って、思い通りの「プレイアビリティ」なんて得られるわけないです。

 

「でも、ペンの設定って、わけがわからない項目が多いじゃん」

 

たしかに、ペンのプリセット項目は高機能なソフトになればなるほど増えるんですが、それは「マニュアルを調べれば解る」ことなので、面倒くさがらずに1つずつ「設定項目のナゾ」を潰していきましょう。

 

 

 

ギターの音色がそうであるように、ペンにも様々な表情があります。20年近く、アニメ業界は二値化トレスの均一な描線に支配された感がありますが、もともと描線は様々な表情をもちます。

 

ゆえに、自分好みの設定‥‥と言っても、実際、「自分の描線とはいかなるものか」を自覚できていなければ、自分好みの設定がそもそも不可能でしょう。

 

自分の描線を拡大して分析したことはありますか?

 

400〜600dpiでスキャンした自分の鉛筆線を、iMac 5Kなどの4K以上のモニタでまじまじと眺めれば、自分では自覚していなかった「自分の線」を改めて認識できます。自分が描いた線の「本当の姿」を高密度ディスプレイで見ると、おそらく、多くの人が「我ながら感動」するでしょう。

 

こんなに「繊細」だったのか‥‥と。

 

ですから、ペンの設定を、自分の線、さらには「作品の作風を体現する」線にチューンするのは、実は様々な経験と知識が必要です。

 

しかし、経験と知識なんて、得ようと思って一度に手に入るわけがないです。

 

むしろ、試行錯誤して、進化の段階ごとに表れる「描線の変化」を楽しむくらいの余裕で良いと思っています。それが「時代の味」ともなるのです。

 

 

 

コンピュータのプリセットに自分が合わせるのではなく、コンピュータのプリセットを自分に合わせましょう。道具を自分流にカスタムして愛でるのは、どんなシチュエーションでも同じ。‥‥ですネ。

 

 


AstroPadを快適に使うために

AstroPadはレイテンシーを「見かけ上」感じさせない工夫がウリの、「iPadをペンタブに変える」嬉しいAppです。

 

https://astropad.com

 

しかし、インストールしたままでいきなり使い始めても、使いにくく感じることもあります。以下の点をチェックしてみましょう。

 

●USBで繋いでいるか。

 

ごく普通に考えて、WiFiのレイテンシーはかなり大きいことが予想されます。いくらAstroPadが「レイテンシーを感じさせない工夫」を有していても、WiFiではレイテンシー=時間差による不整合がいくらでも発生するでしょう。

 

以前、WiFiとUSBの両接続を試してみましたが、WiFiは最高品質の画像ではかなり画像の書き換え動作に問題がありました。絵を描く際に、画像の表示が汚いのは避けたいので、以来、USBの接続で作業しています。

 

 

●AstroPadの筆圧設定は、自分に合っているか。

 

AstroPadは、Wacomのソレと同じく、筆圧設定が可能です。

 

筆圧が自分に適合していないと、それだけで「反応が遅く」感じます。私は軽い筆圧でスラスラ描ける動作が好みなので、AstroPadの設定では軽め(反応が敏感)に設定します。

 

自分に合った筆圧、かつ、やや軽めで敏感にしておくと、Photoshop CCなどの動作が重めのレタッチソフトでも、ブラシでスイスイ絵が描けるように体感します。

 

 

●ソフトウェア側の筆圧関連は、適切か。

 

クリスタやHarmonyのように、かなり細かいペン(ブラシ)の設定が可能なソフトウェアの場合、AstroPad側だけでなく、ドローソフト側でも筆圧に関する設定を最適化します。

 

AstroPadと同時にドローソフトを新規導入した場合、AstroPadだけの設定でなく、ドローソフトの設定も自分に合わせて作り込みましょう。AstroPadが使いにくさの原因だと思っていたものの、実は見当はずれで、ソフトウェア側の設定不備だった‥‥なんていうオチも往々にして存在します。

 

ドローソフトのペン(ブラシ)プリセットを自分好みに設定できれば、AstroPadの操作感も向上します。

 

 

●macOS側のCPUやメモリ使用状況に、十分に空きがあるか。

 

CPUがビジー状態で、メモリも空きがなければ、AstroPadの有無に限らず、ドローソフトの動作は鈍くなりがちです。

 

CPUの使用状況やメモリの空きがいつでも確認できるように、macOSのメニューバーをカスタムしましょう。

 

 

上図はグラフでCPUの使用状況、数字でメモリの使用状況を確認できるPreferencePanes〜常駐のソフトウェアです。

 

macOS標準装備の「アクティビティモニタ」でも、メモリやCPUの使用率が確認できますので、動作がトロいと思ったら、Macの状態も確認して総合判断します。

 

*上図の状態は、CPUを全然使ってない状態です。忙しくなると、このメーターがにぎやかになります。

 

 

 

‥‥と、どれも基本的な事ばかりですが、意外に見落としがちな要素でもあります。

 

特に、AstroPadの筆圧設定が未設定ですと、かなり描きにくく感じます。筆圧の齟齬が、反応の遅さとして感じられることもあります。

 

ちゃんと設定しておけば、Photoshop CCでも普通に絵が描けるほど、軽快に動作してくれます。

 

Wacomの4Kタブレットを導入できる資金や機運を待つ間に、AstroPadでどんどん絵を描いて、どんどんペンタブとコンピュータの運用に慣れて、「未来技術への移行」を円滑に進める準備をしておきましょう。

 

 


AstroPadの筆圧設定

筆圧。

 

書き味に直結する、極めて重要な設定項目です。

 

macOSとiOS、システム環境設定とソフトウェア環境設定‥‥と、いろいろな「筆圧を制御する」管轄が存在するので、今まで経験を積んだ人でも、戸惑いがちです。

 

状況によっては、「二重筆圧」になって筆圧が今までのようにコントロールできず、混乱することもあります。

 

■AstroPadの筆圧設定

 

■クリスタ(macOS版)のペン(ブラシ)プリセットごとの設定

AstroPadとクリスタの両方を自分の筆圧感度に合わせてしまうと、筆圧が「2倍」になってしまいます。上図の例だと、AstroPadとクリスタで二重で感度を強くしているので、実際に描く際に感度が敏感すぎて「筆圧が効かない」ように錯覚することがあります。

 

 

例えば、Clip Studio、クリスタ。

 

クリスタは、ペンのプリセットごとに筆圧を設定できる秀逸な機能をもちますが、ペンタブの筆圧をメインと考えて最初に設定し、クリスタの筆圧は二番目の補助設定として扱うのが定番です。

 

*クリスタでは、ペンの「個性」として筆圧カーブを変更します。根本的な感度を調整するのはあくまでペンタブ側のドライバ(やApp)で、クリスタではペン(ブラシ)固有の感度を調整するものとして扱います。

 

ペンタブそのものの筆圧設定は、クリスタだけでなく、他のソフトウェア共通の筆圧設定となりますから、「筆圧設定の順序」を明確に定めて設定すれば、ソフトウェアごとに自分に適した使いやすいペンのプリセットをいくつも作ることができます。

 

逆に、クリスタの筆圧設定を先に設定して、後からペンタブの筆圧を設定すると、クリスタ以外の他のお絵かきソフトの筆圧が、クリスタに引き摺られて、筆圧の基準が定まりにくい状況を招きます。

 

AstroPadを使う場合、Wacomのペンタブ設定(システム環境設定)と同じ内容を、AstroPad側で「まず最初に」設定する必要があります。

 

●試し描きをしながら、まず基本となる筆圧をAstroPadで設定。

 

 

*iOSのAstroPadで筆圧の基本動作を設定します。

 

 

AstroPadはWacomのドライバと違って、macOS管轄ではなく、iOSの環境設定でもなく、AstroPad独自の環境設定で筆圧の設定をおこないます。

 

AstroPadをインストールしていきなり描き始めるのではなく、まず最初にAstroPadで自分の筆圧に合わせた設定をした後で、各ソフトウェアの筆圧に関する設定項目を調整していきます。

 

Harmonyですと、フローと不透明度の筆圧レンジを適宜変更して、ペンやブラシごとに「筆圧に対する個性」を設定可能です。もちろんクリスタやPhotoshopでも(設定項目の呼び名に多少の差はあれ)同じことが可能です。

 

*筆圧で線の太さ細さはコントロールしたいけれど、不透明度への影響は90〜100%の狭い範囲にしたい‥‥など、ユーザや作品に合わせて、自由に設定できます。個人の筆圧を反映するというよりは、ペン個体の個性を、ペンのプリセットではコントロールします。

 

 

まあ、クリスタに関して言えば、AstroPad経由でmacOS版のクリスタを使うよりも、iOS版のクリスタを使った方が、格段に快適です。描画速度もモーションプレビューもペンの反応速度も速いので、iPadでクリスタを使うならiOS版が最適解です。

 

何らかの理由で、AstroPadを使うのなら、筆圧設定で何度も試し書きして、自分に合った筆圧を確定したのち、各ソフトのプリセットに進めば良いです。有線(USB)で繋いで、自分の手に馴染む筆圧設定を完了すれば、仕事に使えるくらいには調整できます。

 

4K32インチの液タブ!‥‥といきたいところですが、まあ、お値段がお値段ですので、今はiPad Proで経験を積んで備えます。

 

 


アニメのTA

欧米の事例を見聞きしたり、実際に欧米とやり取りするうちに、テクニカルアーティスト〜TAという言葉の意味がだんだんわかってきました。

 

TAの人はもともと「アーティスト」と呼ぶにふさわしい技量をもった人で、その人が技術的なレクチャーや橋渡しをするんですね。日本の「TAの定義」はよくわからなかったけど、「欧米のTA」はたしかに「アーティスト」と呼んで然るべき存在だと最近感じました。

 

そう考えると、未来のアニメ業界にはTAはとても必要な存在です。絵も描けて、動きも描けて、作監やデザインもできて、ソフトウェアやハードウェアの知識も豊富で、「描きたいこと・実現したいことをコンピュータの使い方や運用計画へと橋渡しできる」人は、これからの現場には必要です。

 

作画の経験と技量を持つTAだからこそ、現場の作画スタッフも信頼するのです。作画現場のTAの絵がヘタだったら、作画の人間が言うことを聞くわけもなく、軽くスルーされるだけです。

 

アニメの作画現場の場合、とにかく作画できることが、「作画のTA」の必要最低条件となるでしょうから、まずは旧来の原動画の作業でみっちり作画技術を習得する必要がありましょう。

 

その際、最初からペンタブ作画でキャリアを積めば、自然とソフトウェアの使い方を覚えて、より踏み込んだ理解へと進めます。ソフトウェアを単に使うだけでなく、ソフトウェアの内部構造、OSの仕組み、ネットワークの仕組み、スクリプトの習得など、アニメ制作現場のTAに必要な要素を獲得する際に、ペンタブ作画での経験は基礎となりましょう。

 

 

 

私はTAを名乗ったことはないですが(そもそもTAという言葉の中身を知ったのは最近なので)、振り返ればTA的なことを随分してきました。

 

では、これから先、TAやTDを名乗れば良いかというと、私の今の年齢と立ち位置から考えて、私のこれからすべきことはちょっと違うように思っていますので、肩書きは‥‥まあ、また何か考えます。

 

私は今後、作品の中核部分に関与し、「作品が生まれ出る構造そのもの」に関わっていくことになるでしょう。従来の技術基盤では収まらず、ワークフローのテンプレートもない、混沌とした状態から何を作りだしていくか‥‥という取り組みにおいて、決まった肩書きをあらかじめ用意することが無理だとも思っています。

 

 

 

混沌とした状態からこねて固めて何かが生まれた時、さらにそれを具体的な形へと洗練させる際に、アニメ制作現場のTAたちの出番となるでしょう。俺がTA、私がTAという先取の話ではなく、アニメ制作現場には専門に応じた何人ものTAが必要になっていくと思います。

 

まあ、そのためにも、紙で停滞している現状から抜け出し、ごく普通にペンタブで誰もが作画する状況へと移行しなければなりません。カットアウトの知識も必須となるでしょう。

 

日本におけるアニメの仕事を「まともな仕事」にするためには、コンピュータをとことん使いこなす必要があります。産業としての技術革新がどうしても必要です。アニメ現場のTAもその革新要素の1つです。「各種技術に長けたアーティスト」をちゃんと名乗れる技量のスタッフは、「今まで存在しなくても、未来には必要」です。

 

 

 

今、国営放送でアニメ現場の朝ドラがやっていますが、何だか「昔のアニメに別れを告げる」ような象徴的で運命的なものを私は感じます。

 

思い起こして懐かしんで、手を振って見送って、さよならを告げる。

 

‥‥ちょうど良い、ピリオドです。

 

2019年にアニメ制作を扱った国民的連続ドラマが放映されていることは、私は「時代の必然」だとも思ってます(‥‥まあ、番組の意図とはズレた認識とは思いますが)。

 

懐かしい時代にサヨナラをするのです。懐かしい時代は、安くこき使われた時代でもあるのですから。

 

懐かしい時代の制作システムを継承する以上、懐かしくも酷く辛い境遇からは抜け出せないでしょう。

 

「昔は良かったなあ‥‥」をしみじみ実感した後は、心を新たにして、未来のフィールドへ進む覚悟もできますよネ。(今以上に昔に閉じこもる人もいるかも知れませんけど)

 

 

 

未来、作業の価値が大きく変わるのは、動画作業だと思います。恐ろしく高騰するでしょう。ケタが変わります。変動単価制度も必須でしょう。

 

今までの「何千枚・何万枚」どんぶり勘定では動画作業を取り仕切ることは無理です。

 

動画に限らず全ての役職において、昭和の「使い捨て人材」感覚と決別し、新たなエコシステムとして制作現場を再建する時、様々な新技術の盛り込みが必要となります。その際に、作画出身のTAも活躍することになりましょう。

 

古きを懐かしみ別れを告げ、新しきへと進む。

 

2019年は、その第1歩になるのかも知れませんネ。

 

懐かしいものは懐かしいままで良いです。そのまま、そっと過去においておけばよいです。

 

今を生きる我々は、今を生き、未来を生きるために、新しい何かを探し出さねばなりません‥‥よネ。

 

 

 

 


After Effects 2019 使用禁止!

After Effects2019、怖い。

 

After Effects2019は、初回リリース時からバグの宝庫(ProRes4444のアルファチャンネルが反映されないなどの重大なバグとか)でしたが、しばらくの間、2019は軽い用途でも使わないことにしました。

 

昔の画像キャッシュを抱えて離さない現象を確認しました。

 

もちろん、キャッシュのクリアをしてますし、コンポジションのレイヤーからソースを表示、そのソースからFinderで表示をして、取り違いのないように厳重に何度も確認しました。

 

怖いのは、全ての場面において必ず発生するバグではなく、発生頻度が不確定な点です。

 

プレビューのキャッシュの不具合は、実は数年前から怖いバグ(というか機能障害)の1つでしたが、相変わらず、発生する時は発生します。レイヤーを不可視にして表示を消しても、画面が更新されないとか、2014年くらいの頃から(頻度は少ないですが)悩まされています。After Effectsを再起動すると治るのですが、忙しい時は立ち上げっぱなしで気づかないこともあるのです。

 

まあともかく、「置き換えたのに、画像の内容が更新されない」という状況は、大事故の元です。

 

After Effectsの2019では様々なバグ(ファイルの読み込み、プレビューの動作など)がありましたが、素材の差し替え機能の1つである「レイヤーのフッテージ置き換え」が「信用できない」のは、かなりマズイ。

 

現在、After Effects CC2018で作業開始したものは、2018のままで作業を続行していますが、途中で2019に切り替えたり、新規で2019で作品制作を開始するのは、避けた方が良いです。

 

 

*現在使用しているCSSの都合上、あまり大きなサイズの文字を使うと改行で文字が重なってしまうので、普通のサイズに戻しました。文字の高さを固定にしてたっけかな‥‥‥相対にしないとダメですネ。

 

 


紙の経験

私は紙と鉛筆で育った世代なので、アニメーターになるスタート地点に「紙の感覚を体得する」ことは必須であると、つい最近まで何となしに思い続けてきました。

 

しかし、ふと私のギター歴を振り返った時に、ガットギターから入門したかと言えば「否」です。生ピアノから入門したかと言えば、やはり「否」です。

 

極めて純粋なクラシック畑のギタリストになる目的でもない限り、エレキギターでギターを弾き始めて、その後にガットギターやエレアコに手を出すのでも、充分習得できます。

 

‥‥‥‥。

 

あれ??

 

なぜ、私は、生「紙」と生「鉛筆」にこだわっているんだろうか?

 

動きを習得する初期段階において、どうしても紙を通過しなければならない理由を、合理的に説明できません。

 

 

 

Procreateで原画を描くには、相当の原動画の実経験が必要です。なぜかというと、「パラパラマンガ」機能がないからです。前後のレイヤーのオンオフの簡易な動きの確認だけで原画が描けるくらいの「経験と慣れ」が必要で、実際に描く前に頭の中でプランが出来上がっている必要があるからです。「描いて動かしてみないとわからない」みたいなレベルではProcreateで原画を描くのは無理です。

 

ですから、Procreateで原画を描くには、原動画キャリアが最低でも5年くらいは必要です。

 

私は在学中(バイトです。一応)の16歳の頃から、それこそ今年まで(今年は凄く少ないですが)、作画の仕事として、紙に絵を描き続けてきたので、Procreateでの原画作業は紙からのフィードバックが大きいです。

 

しかし、クリスタ。

 

月々1000円のiPad版クリスタ。そして、Bluetoothのキーボード。

 

ショートカットキーを設定すれば、前後の原画に進む戻るの操作はキーだけで、簡易的な「パラパラ」動き確認が可能です。オニオンスキンもショートカットキー1発です。ムービーとして再生=絵をパラパラめくることも、ショートカットキーで可能です。

 

初学者が紙を使う最大の理由は、とにかく何度も何度もパラパラと絵をめくって動かして、動きの様々な性質を体の感覚へと同化させることです。

 

また、ブレない線、線の入り抜きなどの、描線のコントロールを可能にすることです。

 

‥‥‥。

 

iPad Proとクリスタで良くないか? それ。

 

 

 

ガットギターは、エレキギターよりもネックも弦も太く、さらには弦高も高いので、エレキギターより格段に音が出しにくいです。ガットギターでの経験は、エレキギターを弾く際の、プラス要素にはなるとは思いますが、ニュアンスが違いすぎるのもまた事実です。

 

ガットギターは決してエレキギターの上位互換ではなく、基礎構造は似ていますがほぼ別物と呼んで良いものです。

 

同じく、紙作画とペンタブ作画は、絵を描くという行為においては似ていますが、取り扱いは別物です。

 

思うに、どちらかを極めれば、紙toペンタブでも、ペンタブto紙でも、相当応用が効くでしょう。

 

中途半端な技量しか持っていないと、どちらを使っても不満ばかりを口にしやすいです。

 

 

 

たしかに、以前のペンタブは失笑を買うような製品もありました。昔のWacomの液タブは、お世辞にも良いものではありませんでした。「まだまだ遠い」と十数年前は思ったものです。

 

しかし、iPad ProとApple Pencilが登場して、iOSの優れたドローソフトがいくつも選択可能な今、iPad Proで絵が描けないのなら、当人のポテンシャルが相当低いか、極めて紙を愛し過ぎて融通が全く効かないかの、どちらかです。

 

これから先の未来。

 

新人のアニメーターは紙を経験する必要はあるのか。

 

実質的には「必要ない」と考えるようになりました。経験として損になるものではないですが、「必須と言える理由」を、少なくとも私は「合理的」に説明できません。

 

紙の感覚は、基本だから。

 

紙時代を経験した人間〜私も含めて、そう言いがちです。しかし、

 

紙の感覚って、具体的に何でしょうか?

 

基本とはどのような要素の集合体ですか?

 

これらを突き詰めて考えた時、どうやら「自分がそれで育ったから」という当人の経験則からの「強いバイアス」が作用し、他の方法が単に思いつかないから‥‥という理由であることに、いまさらながら、気づきました。

 

つべこべ言う前に、枚数をいっぱい描かなければ、上達しない。

 

‥‥うん。それは紙でもiPad Proでも共通です。iPad Proで、それこそ何万枚も絵を描けますよ。紙じゃないといっぱい絵を描けない‥‥なんて、子供の頃に紙しかなかった人間の単なる思い込みなのです。

 

「紙じゃないとガシガシ描けないじゃん」‥‥というのも思い込みです。iPad Proでもガシガシ絵は描けます。Apple Pencilのペン先は1ヶ月ももちません。

 

まあ、架空の話でしかないですが、もし私が現代に生まれて、最初からiPad ProとApple Pencilがあれば、紙と鉛筆を必要とせずに、上達できると思います。

 

紙じゃないと夢中になれなかった‥‥なんて単なる勘違い、思い込みです。ツールはその時代が与えてくれるものです。

 

私が2010年代に生まれたのなら、子供時代からApple Pencilに夢中になって、山ほど絵を描くことでしょう。

 

 

 

なぜ、今こんなことを考えているかと言うと、絵を描くアニメの制作技術において、「根本的な思想」の「世代交代」が必要だと痛感しているからです。

 

紙と鉛筆を神棚に祀って、神頼みしている場合ではないのです。

 

過去の軍神の思い出話よりも、現代をリアルにどう生き抜くか。

 

未来なんてどうでも良いと思うのなら、過去に生きる人たちで寄り合えば良いです。

 

未来を志すのなら、全世代が未来を共生する現場を作りましょう。

 

共生とは、共に死ぬことではありません。

 

共生とは、共に生きることです。

 

 


Procreateのレイヤー数

Procreteはとにかく書き味の優れたAppで、その点だけでも使う価値があります。どんなに高機能でも、レイテンシーが一定以上大きいと、描きにくくてイヤになっちゃいますもんネ。

 

しかし、Procreateには色々と弱点があって、私が何よりも弱点だと感じるのは、レイヤー数です。

 

iPad Pro 12.9インチの2.7K程度なら、90レイヤー持てるので、普通レベルなら何とかなります。決して多いとは言えませんが、少なすぎるわけでもないです。

 

 

 

しかし、4Kドットバイドットの作画サイズとなると、10%の余白と、さらに外側の余白が必要なので、寸法は4.5Kとなり、レイヤー数は40レイヤー程度まで減少します。

 

*しかし何だ。レイヤーは「件」で数えるものかね。‥‥あまり聞かないな‥‥レイヤーを「件数」で呼ぶのは。‥‥そもそも「件」って何だろう‥‥と調べてみたら、「物事を数えるのに用いる語」とあるので、あながちレイヤー44「件」は違和感があるとは言い切れないのかも。

妖怪の「件=くだん」というのもいるんだね。

 

 

 

40レイヤーはねえ‥‥、結構、限界が低いんですよ。

 

40レイヤーと言っても、「レイアウト」「ラフ」「フレーム指示」「演出指示」などを内包していますので、実際に描ける新たなレイヤー数が30レイヤーを割ることもあります。

 

なので、カットアウトの原画を描いていて、最大4ファイルまで分割したことがあります。もちろんそのままで作業アップするのではなく、iMacにAirDropで転送して、macOSのPhotoshopで1つのファイルにまとめて整理します。

 

4.5Kなんて、ちょっと先の未来には、ありふれた「普通サイズ」です。大きくもなんともない。

 

Procreateを使い続けるためにも、今後のアップデートでProcreateのレイヤー数が増えてくれると良いんですけどネ。

 

 

 

思うに、iPhoneやiPadの「お絵かきツール」としてスタートしたAppは、iPadがProまで進化して、業務用途に用いることを想定していなかったのでしょう。

 

その点、AdobeのiOSフル版Photoshopや、新しいドローツールのFrescoは、後発ゆえに期待できます。

 

とは言え、Procreateの書き味は、どうしても手放せません。アニメ作画専用ではなくても、単に絵を描いてて描きやすいのは、得難い魅力です。

 

レイテンシー(実際の手の動きと、画面に描画されるまでの、タイムラグ 〜十数ミリ秒〜数十ミリ秒)はできるだけゼロに近いのが望ましいですが、ゼロ秒は物理的にあり得ないので、Appの処理速度、OS(ドライバ)やハードウェアの処理速度が、ハード&ソフトのまさに「腕のみせどころ」となっています。

 

ちなみに、1ミリ秒とは、1/1000秒のことです。人間の感覚って、数ミリ秒を感じ取れるほど、繊細で鋭敏なのです。

 

レイテンシーの問題は絵だけでなく、音楽にも言えて、例えばギターの出力をオーディオIFに繋ぎ、オーバードライブやアンプシミュレーションなどの音声信号処理が加えられて「音として聴こえる」までの「タイムラグ」は、演奏に致命的な支障がでるため、数ミリ秒が必須です。10数ミリだと遅い部類です。

 

絵の場合、音声よりも扱うデータ量が大きいですから、レイテンシーを少なく抑えるのは、メーカーの技術力そのものです。また、Appだけでなく、ハードウェア本体と、iOSの能力も問われます。

 

新しいiOSは、Apple Pencilのレイテンシーが、20ミリから9(だったっけ?)ミリに抑えられて、とうとう10ミリを切ったのが「そのスジ」の人には注目だったと思います。

 

 

 

Procreateには進化を続けて欲しいです。

 

一方で、Frescoなどの新しいAppにも期待大です。

 

やっぱり、紙と鉛筆のダイレクト感(=ダイレクトなのは当たり前だけど)は、基本なのです。その基本に、どれだけコンピュータが近付けるか、進化の過程を楽しみながら付き合うのが肝要です。

 

紙と鉛筆がいくらダイレクトでも、今、目にする映像のほぼ全てがデジタルデータ組成ですから、未来のフィールドを縦横無尽に駆け回って味わい尽くすには、コンピュータを活用するのが最適解です。

 

コンピュータの進化を「語り草」にするくらいの余裕が、我々には必要‥‥ということですネ。

 

 


Procreateのジェスチャー

Procreateのジェスチャーベースの操作法にて3年近く原画を描き続けた影響で、他のドローソフトの旧態依然としたショートカットベースの操作法が、異様にまどろっこく感じるようになって、その感覚から抜け出るのに苦労しています。

 

ジェスチャーベースの操作法は、暗記するまでは多少戸惑いますが、一旦覚えてしまえば、キーボードを全く必要とせずに描き続けられるので、おそらく「一番最短」の操作法と思われます。生の筆記具にかなり感覚が近くなり、指の消しゴムやピンチインアウトの拡大縮小、2本指のスクロールなど、ショートカットでは得られない「操作の連続性」が可能です。

 

参考までに、私の設定例を列記します。下記以外にも様々なジェスチャー割り当てが可能ですので、一例として。

 

 

●1本指タップ=クリック〜選択

レイヤーを選択したりカラーピッカーや画面から色を選択するなど、マウスクリックと同じ動作です

 

●1本指スワイプ=消しゴム

私は一本指スワイプを消しゴムに設定しています。クリスタでも同じ動作が可能で、いちいち消しゴムツールに切り替える必要がありませんので、とても作業効率が上がります。

 

●1本指長押し&スワイプ=選択&移動

レイヤーを移動したりブラシを他のセットへと移動したり、イメージ(ファイル)をフォルダの中に収納したり、選択して移動する際に用います。

 

●レイヤーを1本指長押し&画面にドロップ=レイヤーを最上位に複製

レイヤーウィンドウで任意のレイヤーを1本指長押しで「掴んだ」状態にして、レイヤーウィンドウの外にドロップ(掴んで移動して離す)すると、レイヤーウィンドウの最上位にレイヤーが複製されます。

 

●レイヤーを1本指長押し移動&別の指で他のレイヤーをタップ=レイヤーのグループ化

複数レイヤーをレイヤーフォルダに同梱してグループ化する方法は何種類も操作がありますが、トリッキーな方法も可能です。1つの指の操作の後で、さらに別の指を加えて操作するなんて、なんだかピアノみたいですネ。

レイヤーウィンドウにて、例えば、人差し指で1つのレイヤーを長押しして上か下に移動する途中で、親指で他のレイヤーを次々とシングルタップすると、どんどん選択状態が増え、任意の位置で指を離すとまとめてフォルダに格納できます。‥‥文字で説明するとややこしいですが、実際はシンプルな操作です。

 

●2本指タップ=UNDO

取り消し操作です。「戻る」ともいいますネ。

ただし、Procreateにはやり直し回数の制限があり(現バージョンは不明)、どうしてもオリジナルを残しておきたい場合は、あらかじめファイルを複製してバックアップしておく必要があります。

 

●2本指スワイプ=スクロール

画面をスクロールします。拡大して描く際に、なくてはならない機能です。

 

●2本指ピンチインアウト=拡大縮小

画面を拡大縮小します。縮小して全体像のバランスを取り、拡大して細部を描く際に、なくてはならない機能です。

ちなみに、必ずしも片手の2本指である必要はなく、両手の人差し指のペアでもピンチインアウトが可能です。

 

●2本指回転=画面の回転

画面を回転します。これも必須ですネ。自分の手が一番綺麗に線を描ける角度に合わせて、iPad本体を動かすよりも、画面を回転させた方が楽です。

ちなみに、水平に戻したい場合は、同じく指の操作でほぼ水平にすれば、スナップして自動で180度水平に戻ります。iPad Pro本体の傾きと組み合わせれば、微妙な角度も思いのままです。

 

●レイヤーウィンドウでのピンチアウト=レイヤーの統合

統合したいレイヤーの範囲を、親指と人差し指で囲んで閉じる(ピンチアウト)と、レイヤーを統合できます。

ただし、指を閉じる時の動作が不安定になりやすいので、レイヤーを1つずつ複数選択して(レイヤーウィンドウで左から右へシングスワイプ)、「グループ」テキストをタップしフォルダにまとめた後で、フォルダを1つのレイヤーに統合した方が、段取りは多いですが操作は確実です。

 

●ギャラリー画面での2本指ピンチインアウト=プレビューモード

いっぱい描き貯めたイメージ(ファイル)を連続でプレビューする際に、いちいち1つずつイメージを開いて閉じるのはまどろっこしいです。イメージを一覧する「ギャラリー」画面で、プレビューしたいイメージのアイコンの上でピンチインすると、プレビューモードになり、連続でイメージを閲覧できます。

とても便利です。

 

●プレビューモードでの1本指ダブルタップ=編集モードに入る

ギャラリー画面でピンチインすることでプレビューモードに入り、画像を順番に閲覧している際に、任意の画像を編集(描き加え)したくなったら、1本指ダブルタップで即座に編集モードに切り替えられます。

同じく、とても便利です。

 

●3本指タップ=REDO

再実行操作です。「進む」とも言いますネ。

 

●3本指スワイプ=コピー、カット、ペースト、コピペ、カットペースト

コピーカットペーストの操作選択ウィンドウが開き、いわゆる「コマンド」+「C」「P」「V」と同じ操作がジェスチャーだけで可能です。

たしか昔は3本指で「Z」を描く操作でしたが、最近のバージョンは単にスワイプだけでコピペが可能です。

 

●4本指タップ=全画面

ツールが全て隠れて、全画面になります。

 

 

この他、「もしかしたら、こんな操作もできたりしてな」‥‥と遊び半分でジェスチャーを試してみると、意外なジェスチャーのコンビネーションを発見できたりと、何だか裏技を発見した時みたいな嬉しい気分になります。

 

クリスタも意外に色んなジェスチャの組み合わせが有効だったりと、iPad Proのジェスチャーベースの操作方法は、キーボード&マウスでは想像もできなかった操作が可能なので、楽しみながら発見してみるのも良いですヨ。

 

 

 


17

現在、私の作画作業の主力は、デジタル作画をクリスタ、カットアウトをHarmony Premium(以後、ハーモニー)に定め、日々の作業で習熟を進める毎日です。

 

Toon Boomは、新バージョンの17が発売され、キャンペーン価格で年額サブスクリプションを導入できます。詳しくはToon Boomのサイトで。

 

私がハーモニーを使う際のターゲットは、もちろん4K。さらには、クリスタもハーモニーもベクタートレス線を基本にしています。

 

ビットマップは下書きに留め、清書はベクタートレス線で、4Kの解像度に最適なニュアンスで描きます。

 

ハーモニーは他のアニメ用ドローソフトと比べて格段に高価ですが、それだけの価値を秘めています。逆に言えば、カットアウトやベクタートレスなど、ハーモニーの抜きん出た機能をたっぷり旺盛に使いこなさなければ、値段の高さだけが気になるでしょう。

 

ハーモニーは次世代のアニメ技術を猛烈に意識して、実際に次世代技術を主力として使いこなすことで、その価格の真価が発揮されるソフトです。

 

その高価さゆえに、学生時代からハーモニーを常用することは日本では中々難しいでしょう。ゆえに、学生時代は、クリスタで山ほど線画を描いて色も塗って、新人としてアニメーターになった後もクリスタで山ほど原動画を描き、体の中に動きの経験と知識を叩き込んだ後で、ハーモニーへと進むのが肝要と思います。

 

日本のアニメ会社も、やみくもにハーモニーを導入して宝のもちぐされにするよりも、「枚数無制限」の新概念の強力なツールとして明確に認識し、適切なスタッフ育成をおこなうべきです。金は有意義に使わなくちゃネ。

 

クリスタとハーモニーの「ローコスト&ハイコストミックス」。

 

明確に使用用途を定めた運用スタイルは、ずるずると色んなソフトに手を出してどっちつかずのコスト垂れ流し運用より、結果的に大きな差が出てくると思います。

 

ハーモニーは彩色作業にも関わってくるので、色彩設計さんも重要な存在となります。おそらく、未来の彩色スタッフは、旧来作画と新式作画の両方に対応する「両刀使い」の能力が求められていくでしょう。もちろん、報酬における旧来の慣習は「仕切り直し」で、新しい時代に相応しい金額設定が必須となります。作画も彩色も、旧来の低価格設定から抜け出す機運となりましょう。

 

 

 

私はAfter Effectsを20年以上使ってきました。ほぼ毎日使って、After Effects漬けの日々だったがゆえに、自分の手足のように使えるようになりました。「映像の言語」がAfter Effectsの機能やスクリプトであると言っても良いくらい、体の一部です。

 

同じく、これからはクリスタとハーモニーを毎日使って、自分の体の一部に取り込んでいく所存です。iPadを使う時は、ProcreateとFresco(まだリリースされてませんが)も依然として強力なツールとして使い続けるでしょう。

*現在、Procreateのレイヤー数上限にちょっと困っていて(4K以上だと少なくなるのです)、バージョンアップでの改善、及びFrescoに期待してます。

 

ちょうど本格的に始めた時期に、ハーモニーのバージョン17がリリースされてタイミングがよかったです。

 

新しい時代は、色んなテクノロジーが集中して開花するので、道に迷うことも多いですが、突破口も見つけやすいです。

 

頑張りましょう。

 

 



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