HDDを3ヶ購入

HDDをまとめて3個購入しました。「大人買い」というよりは、「追いつめられ買い」と言ったほうがピッタリで、4TBを2本、3TBを1本、データが溢れる寸前で買いました。HDDの構成は変えたくないので、買い足しではなく買い換え(HDDを交換)で、差し替えてお役御免になった旧HDDは、他でのバックアップ用途で予備役的に使います。

銘柄は、4TBの1つはHGSTのクールスピンのやつ、もう1つの4TBはWDのRED、3TBもWDのREDです。

HGSTのクールスピンのモデルは、いわゆる「容量優先」型で、WDでいうところのGREENに近い位置付けでしょうネ。私はミラーリング用途(=RAID1ではなくプログラムによる)で購入しました。バックアップ処理以外の時は電源OFFで外しておくので、このモデル(型番は「Deskstar 0S03361」)をチョイスしました。

WDの2TBと3TBは、常時読み書きする用途で、REDをチョイスしました。NAS向けを謳っていますが、RAIDも推奨している用途の広いモデルです。私はRAIDを組まずにシングルで使いますが、完成画像や映像の蓄積に使うので、REDのスペックで必要充分です。

映像用途向けには、BLACKなどの銘柄もありますが、メーカー的にはRAIDは非推奨らしく、もしかしたら、今どきのギガビットレベルの映像ストリーム用途では、REDをストライピングで組んだほうが時代に合っているかも知れませんネ。BLACKは単体の実測で200MB/sくらいの速度みたいなので、今後はちょっと役不足でしょうネ。

今でもちまたで人気ナンバー1のWDのGREENですが、何度もイタい目にあっているので、GREENはどうしても買う気になれないのです。コンピュータが趣味の領域なら、データが飛んでも「あーあ…」で済むかもしれませんが、本業ではそうはいきません。買う時に多少辛くても、2割増しのお金を足して、REDにしておいたほうが、後々「良かった」と感じると思います。

まあ、お金に余裕があれば、HGSTオンリーでいきたいところですが、自宅の機材はもちろん自腹なので、REDとかのお手頃価格のHDDに流れてしまう‥‥のです。

そういえば、BLUEって使った事なかったな‥‥。PURPLEも私にはあまり縁がなさそう。

‥‥でも、WDの「色で大よその目的を分ける」のって、解りやすくて気に入ってます。旧IBM〜現HGSTも、DeskstarとかUltrastar、Travelstar(‥‥って、2.5インチオンリーの銘柄だっけ?)、Cinemastar(今でも売ってるんだろうか)‥‥みたいに分かれてますが、現在のコンシューマ向けはほとんどが「Deskstar」になっちゃってて、よくわからんのです。「0S03361」とか言われても、ピンとこないスもん。

雑感〜新しいやりかた、あれこれ

私の計画実行中の新しいアニメーション制作方式は、枚数制限がありません。それどころか、折角なら動かしたほうが「お得」です。それは作品内容的にも、コスト全般で見ても、です。

そして、48fps(=1秒間48コマ)はおろか、60でも、96でも、120でも、240でも、フレートレートが上がるほど対費用効果が向上し、旧来方式とのアドバンテージを示せるようになります。非現実的であり得ない数字ですが、秒間2400コマでも(出力は大変ですが)大丈夫です。

今のアニメ制作方式ですと、フレームレートに合わせて作画枚数を追随させようものなら、まさに「死への片道切符」、フレームレートが上がれば上がるほど、辛くなっていきます。しかし、新しい方式は、全く逆の特性を持つのです。

弱点もありまして、「シーンがいっぱいあると、効率が落ちる」のがネックです。‥‥ですので、ある種、舞台演出のようなスタンスが、今のところは効率が良いのです。今後のノウハウの蓄積でどう解決してくか‥‥ですネ。

2Dをコンピュータで動かす方式では、いわゆる上下左右&拡大縮小による「紙芝居」的なアニメーションや、ボーン(擬似的な骨組み)や三角メッシュを組み込んで動かす方式が一般的ですが、私の技術開発内容はあらゆる方式を統括して活用し、平面移動に限定されない「いきいきとした」アニメーション技術が主眼です。「振り向きができないキャラ」なんて、どうにもならないですからネ。このあたりの技法〜手で描いた絵をコンピュータで自由に動かす〜の確立に、私も多くの時間を使ってきたのです。

3Dによる「セル画風のアニメ」は充分に将来性アリですが、2Dでも3Dでも、結局は、「キャラの内面を感じさせる所作」が表現できるか否か、だと考えます。2D〜いわゆる手でキャラを絵に描く方式だと、どうしても描いた本人の内面が出てしまいますが、逆にそれを上手く利用する事ができるので、結果的に「手描きだと内面を表現しやすい」のです。まあ、出ちゃいけないもんまで出たりするのが「絵」なので、楽しかったりキビしかったり‥‥ですけど。

作業環境に関しては、コンピュータなんてどっちにしろ、これから先の未来、1人の絵描きに1台は必要になるのですから、自前で持っているのが前提の、必須のアイテムになります。ミュージシャンが楽器(持って構えるやつだけじゃなくて、バックの機材もね)を揃えるようなものですし、イラストや油彩、立体造形や焼物だって道具を揃えたら、コンピュータに負けないコストになります。旧来アニメの作画は「タップ一本渡り鳥」なんて言われてたくらい「超弩級の作業環境コストの安い」職業でしたから、それを基準に考えるのなら、周りの全てはNGになってしまいます。
*今でも、フリーアニメーターが自宅作業する場合は、机とライトボックスが必要になりますが、画具はもの凄く廉価に調達できますよネ。私が高かったと記憶する画具は円定規くらい(1種類1,500円くらいだったかな?)ですが、円定規は今や100円ショップでも売ってますし。また、電動消しゴムは必須ではないですしネ。

軽自動車が買えるくらいのバカ高いコンピュータなんて、個人はおろか企業だって購入に足踏みするわけですから、私はMac miniクラスのコンシューマ向けコンピュータにAdobe CCをプラスして揃うくらいの個人作業環境を想定しています。そして、その環境で作業可能な技法の開発をおこなっています。高いソフトウェアやプラグインを頻発する作り方なんて、あっという間に息切れしてしまいますからネ。

ただ、コンピュータ関連は、とにかく熱を出します。たまに作画スタッフオンリーの作業エリアに行くと、その涼しさと静かさに驚きます。いまどきは、照明をLEDにできるので、昔に比べて格段に発熱を抑えられます。しかし、コンピュータの作業環境は、CPU、HDD、液晶モニタなど、メインの機材が暑苦しいほどに熱を出すので、各所に熱がこもりやすく、空気循環のためにファンもブンブン回る‥‥で、「絵を描くには、うっとおしいくらい、うるさく」なる場合もあります。液晶ペンタブレットの熱って、私は堪え難いものがあるんですけどネ。

データを守りたいならば、HDDなどのデータ記憶装置は快適温度の環境に置く事が必須です。私は昔、「人がいない間は、高熱でもいいや」と36度くらいの部屋(自宅です)にサーバをおいていたら、HDDが次々と昇天しました(HDD自体の温度はどんな事になっていたのやら‥‥)。無知とは怖いものよのう。‥‥それに、コンピュータの熱にうなされて、人間だってオーバーヒートしますし。
*昔の自宅での、冬場の暖房は、部屋の一角の「サーバ溜まり」からサーキュレータで空気を拡散させて暖房代わりにしていたので、エアコンの出番はありませんでした。「今年一番の冷え込み」の日ですら、300ワットのハロゲンヒーターを足下にちょっと使うだけでした。

なので私は、「熱対策」がこれから先の作業場の「最大の難敵」だと考えています。コンピュータの熱を冷却する為に、膨大な電気料金になりかねないので、部屋に「単に机を並べる」のではなく、時には空気の流れを誘導する境界板なども設置して、エアフローを事前に慎重に計画した配置にしなければなりません。もっと言えば、物件の選定時点で何よりも「電力」「熱対策」「エアフロー」を見極めておく必要があります。‥‥なんか、SImCityの「公害対策」みたいな話ですけど。‥‥私は昔住んでた自宅がエアフロー的に最悪で、電気料金6万円を超えた経験がありますので、機材費よりも空調のコストのほうが深刻です。夏場の電気代は地獄ッス。

とはいえ、技法上や環境上のこうした様々な事は、私が思うところの、「作りたい作品を作るため」なのです。‥‥アニメ制作の一般論ではないので、早合点しないように‥‥。

私としては、工場生産型のスタイルにアニメーション作りが染まっている状況から抜け出し、別のスタイルで作ってみようと考えています。放映終了して1週間くらいで忘れ去られるような「その場の退屈しのぎ」作品ではない、後になっても思い起こされるような味わいの消えない作品を、これからの半生で重点的に作りたくなったのです。

工場型で作るスタイルを否定するつもりもないですし、工場型で作りたい人はずっと続ければ良いです。ただ、「アニメとは工場生産型で作るものだ」という定義から脱却したいのです。市場に流通する商品は、工場からの出荷品でなくても「商品として成立していれば」問題無いですよネ。

そういえば、新しい方式の研究の最中、現アニメ業界方式でも4Kの48fpsや60fpsに対応できるアイデアを、ふと考えつきました。新しい方式の副産物とも言えますが、私としては本命の主題が山ほどありますので、そのアイデアを実践する時間もありません。いずれ皆が48fpsと対面すれば気づく事かと思いますので、ここでは言及を控えておきます。‥‥もう私は、現アニメ業界に進んでアイデア出しをする人間ではないでしょうしネ。
 

紙と鉛筆を使い続けるために

私の計画している新しいアニメーション制作方式では、紙と鉛筆を「絵のインプッドメソッド」とする作品の場合、もしくは「レイアウト」作業工程などで紙と鉛筆を使いたい場合は、スキャンは作画スタッフ本人がおこないます。どこかの誰かではなく、自分が、です。

うん…。この時点で多くの人々が「背を向ける」と思っています。「なんで、俺がスキャンしなきゃならねんだよ」と思う人が山のようにでる予感。

でも私は、この方針を変えるつもりはありません。

これはワークフローが「データの受け渡しを持って、作業のIN-OUTのフラグが立つ」ように設計しているから‥‥の他に、「ものつくりの重要な側面」〜つまり、「自分の線(絵)のフィニッシュは、自分自身でやるのが、一番意図通りになる」から‥‥と実感するからです。

私の考える方式は「原画」「動画」ではなく、「レイアウトの原稿」「動きの原稿」「線画の原稿」です。「どこかの誰かの動画マンが奇麗に清書してくれる」なんていう意識自体が存在せず、「描いたままがそのまま映像に出る」ので、とても「他人任せ」にはできないのです。そうですね‥‥、今で例えると、「版権イラスト」の感じ(動画工程を通過せず、原画マンの線がそのまま出る)に近いです。

「うわー、何だか、めんどくせ」‥‥と思うでしょう。私もこうした考えに辿り着くまでに、「原画マン気質」が邪魔をして、中々決断できませんでしたからネ。

「でも、そんなに気を使う描き方だと、数千枚〜1万枚規模の作画なんて無理じゃん」‥‥とも思うでしょうし、私もそう思います。過去に何度も書いてますが、「描き送りで枚数を大量描画する方法」ではないので、「線画ニュアンス重視」の方式を選択できるのです。

一方で、「オールベクター方式」のも同時進行していまして、そっちのほうは「アタリ」(=工程内では別の正式名称のジョブとして制定されています)にしか紙と鉛筆を使いませんが、やっぱり描いた本人がスキャンを担当します。ベクターでの描画は繊細を極めるので、必ずしも元絵を描いた本人がベクターを操作しなくても、専門の作業工程を設けたフローになっています。

「もしスキャンを自分で引き受けるのなら、今の原画料金では引き受けたくない」とも思うでしょう。‥‥まず何より、考え方をゼロに戻しましょう。そもそも「原画作業」じゃないんです。ですから、「原画作業依頼」が発生する事があり得ませんし、今の「作画料金体系」自体を採用しません。「原画」でもなければ「動画」でもない、さらには難易度を無視した「均一」料金でもありません。

あくまで、新工程における新しい料金です。‥‥私は、今まで「旧来にはなかった類いの作業」を何度も立ち上げてきましたし、今でもその最中だったりするので、「周囲の相場がわからないと、価格を決められない」なんていう事はないです。ちゃんと、計算の仕方があります。

新しいアニメーション制作方式は、「今の色々」から抜け出るきっかけでもあるのです。

私はメカやエフェクト作画を多く担当してきましたし、内容の大変なカットを振られる事も多かったのですが、同じような境遇の人と思いは同じ、当然の事ですが、「なんで止め口パクと、自分のドンパチカットが、同じ単価なんだよ」とやりきれない思いを抱えて、業界を生きてきました。そんな私が、新しい方式を考案する際に、「料金はみな均一」なんていう構造を考えるはずもないですし、「どのようにして料金に段階を設けるか」をまさに「当初から開発に盛り込んで」いるのです。

作画する本人がスキャンも担当し、データとしてフィニッシュして、次の工程にデータ転送して「作業完了」。アニメ業界じゃ「ありえない」ケースかも知れませんが、他の業種の絵描きさんはどうですか? 自分の絵が「デジタルベースの作品として提供される方式」を持つのなら、ごく普通に「画像データのフィニッシュ」も自分でやるんじゃないですか?

「デジタル」が苦手なスタッフへの考慮は重々理解します。また、コンピュータ機材の調達コストも大きな問題です。料金体系を変えられない現状も承知しています。‥‥ですから、「今までとは全く別の仕切りの、新しいアニメーション制作方式」なのです。

今の業界方式を変えようとは考えていません。業界のシステムを一部でも使おうなどとは、全く考えておりません。ただし、業界に在籍する様々な才能を持つ人々の参入は歓迎します。人とシステムは別です。

ちなみに‥‥、業界では「そんな前例はない」かも知れませんが、いまどきの学生さんは「ごく普通に、紙もコンピュータも」やってるんですよ。アニメって、今で言えば、まずは「自分の絵をモニタに映し出す事」が基本じゃないすか。‥‥なので、描いた本人がスキャンする事は、特殊でも何でもないです。

アニメ業界は、「竜宮城」になり始めているのかも知れませんネ。実写とかをやっても、アニメ業界の「閉ざされ」感を感じる事があります。‥‥まあ、実写は実写で、別の閉塞感はあるのだろうとは思いますが。。。

紙と鉛筆は、本当にイイです。その使いやさに「惚れ惚れ」します。でも、それが「紙と鉛筆以外は使いたくない」という発想には、私は繋がらないですし、繋げません。コンピュータも相当に使えるヤツですから。

総意として

大多数の人々が考えるところの、アニメーション制作における新しい映像フォーマットへのスタンスを知っておきたくて、ここ最近、ツイッター等を見ていましたが、やはり、「今のままで、できるだけ変えないで、この先もいきたい」というのが総意‥‥みたいですネ。

ゼロからコンピュータで描く方式も「セル画アニメ」のイメージを踏襲したものが多いようですし、新しいフォーマットの到来に合わせて「アニメーションを再発明しよう」という機運は、少なくともネット上の言葉からはほとんど感じられませんでした。

あくまで、過去フィルム時代の技法のトレース、その技法の効率化と洗練‥‥の方向性で考えているのが読み取れました。昔馴染みの用語が頻出するので、「思考の足場」が旧来から離れていないのが伝わってくるのです。

もちろん、過去の優れた表現を必ずしも捨てる必要はなく、伝統を継承する一派はむしろ存在すべきです。‥‥が、一方で、「新しい考え方」を指向する勢力を見かけなかったのは、シンプルに「何故だろう?」と不思議に思いました。

結局、作品づくりを昔のままで変えたくない‥‥ならば、ではなぜ、「作り方を変える話題に、そもそも発展するんだろう?」‥‥という単純な疑問。

皆、時代の流れに押されて、フォーマット対応に追われているだけで、実は新しいフォーマットでやりたい事なんて、もともと持っていない‥‥というよりは、実はいつも「新しいフォーマットは迷惑でしかない」んじゃないか‥‥というのが、数ヶ月間ネットの論調を見ていての印象でした。

そうした思いがツイートの裏に見え隠れします。

であるならば、「変に4Kに手を出すくらいなら、アップコンバートの技術に金を投資したほうが良いんじゃないか?」とも思えます。実際、アップコン技術での4K対応なら、A4相当の作画サイズ、24コマのシートで2Kで作り続けられるので、「制作方式を変更する負担」が一番少ないですよネ。作画陣が今まで通りなのはもとより、コンピュータを使う陣営も「マシンの買い換えをしなくて済み」ますし、作品単体の予算も現状を維持できます。

もちろん、今後登場する周囲の「生粋の4K」に比べれば、明らかな品質の差は出ますが、「アニメの型とはこういうものです」と言い切るのも、手ではありますネ。よくよく考えてみれば、90年代のテレビアニメだって、剛胆なまでに粘りに粘って、16mmで撮り続けてたんですからネ。(それを今、DVDやブルーレイで見てたりしますしネ)
注)*最後のほうのフィルムテレビアニメは、パッケージ販売を含みに入れて、35mmで撮っていたものもあるようです。

* *

私は「絵を描く行為〜絵を動かす行為は、全く色褪せない」と考えています。地球がある日ドカンと破裂して消滅すれば話は別ですが。

もし「古くなる要素」があるとすれば、絵を描いたり、話を作ったりする事が古くなるんじゃなくて、あくまで「その時々の、ものつくりの型」が時代からズレていくのだと感じます。

現代人の我々は「昔の人たちの、技法における時代性」を、達観したかのように云々言いますが、「リアルタイムで進行する、自分らの時代性」に関しては甘い評価を下しがちです。自分の目では自分の顔が見えないように、自分らの時代性に関しては盲目ですらある‥‥かも知れません。

流行に怯えながら生きる事はないと思いますが、一方で、自分らの「型」については辛口な態度でつきあうべき‥‥とも思うのです。

自分の時代性と辛口につきあうのは、やり方そのものは簡単で「自分の姿を写真で撮っておいて、今と見比べる」、つまり「数年のスパンで振り返って総括する」事です。‥‥が、「やるは簡単」でも「受け入れるのは難しい」‥‥ようですネ。

Blackmagic Disk Speed Test

ディスクの速度計測に用いるソフトウェアは、なんだかんだと試した結果、今は「Blackmagic Disk Speed Test」におちついてます。

これ。



視覚的に楽しいですよネ。ちなみに、上図スナップショットは、SSDを計測したもので、こんだけ速けりゃ、言う事無しです‥‥が、現在はまだ、財布にキビし過ぎますネ。

Blackmagicが配布しているソフトだけあって、各映像フォーマットへの適合具合をチェックしてくれます。数値計算によるチェックは、非圧縮ベースらしく、ちょっと辛口です。

手持ちのTranscend製のUSB3.0・2.5インチのポータブルHDDを計測してみたら‥‥



にょほほ、さすがに速度性能は期待しちゃダメですネ。PALとNTSCしかダメだって‥‥。

でも、普通は何らかの圧縮をかけた映像フォーマットを扱いますし、80MB/sの速度でも8倍してビットの値に変換すれば640Mbpsですから、AvidやProResの圧縮HDコーデックを1ストリームなら普通に再生できそうですネ。

ほんの少し先の未来では、この数値が300〜500MB/sくらい(2.4〜4Gbps)になって、作業しているのでしょう。

「凄い世界だな」と思っても、イヤイヤ、10年前からすれば、現在の機材スペックは凄すぎるのに、いつしか凄さに馴れて、ごく普通に使っているのですから、数年後も同じように、「4Gbpsなんて当たり前じゃん」というキモチになってますよネ。

* *

SSDと言えば、その昔「RAMディスク」なんていうものがありました。メモリをいっぱい買って積んだら(つーても256MBとかのレベル)、128MBはRAMディスクにして仮想記憶ディスクとして使おう‥‥だなんてネ。

何だ、今も速度が欲しければ、結局はソリッドステートをディスクとして使うのが、手っ取り早いんですネ。

パスポート取たヨ

失効して長らく時の過ぎていたパスポートを、つい先日、取り直しました。

私は戸籍が遠いところにあるので(父の出生地のまま)、謄本の取り寄せが面倒だったのと、後は顔写真の作成に手間取りました。あごから頭のてっぺんまで34mmで余白は2mm‥‥というような結構厳しい決まりがあり、準拠するのがそこそこ面倒でした。

一眼レフを三脚にセットして、自宅の壁の前で、タイマー撮影したのですが、光量が足りなくて四苦八苦しました。一般家屋って、写真撮影的には、光量が全然不足しているのよネ‥‥。また、近距離で撮影するため、広角レンズを用いたので、ちょっとした顔の傾きがデフォルメされて、中々「証明写真」ぽい感じに仕上がりません。結果、テイク30くらい撮り直しました。

ブツ撮りが終われば、日頃のグレーディング技術を活かして、足りない光量やコントラスト等を調整して、無事、「証明写真」の出来上がりです。ただ、自宅のプリンタが簡易画質モデルだったので、簡易画質で高画質に見えるように画像を再調整し、プリントアウトしました。いざという時に、Canonの5千円以下のでもいいから、写真画質のプリンタはあると良いですネ。

受付の人も図像を定規で測ったりするので、事前に寸法を決めんこんでおいて良かった‥‥。あんなに厳密とわ。

受付から1週間が過ぎた頃に、ポスポートの受け取りに行ったのですが、今のパスポートって、「ムキ身」で渡されるんですネ。昔はたしか、簡易的なビニールケースに入っていたような記憶が‥‥。

なので、パスポートケースを新調しました。(写真は同メーカーのラゲージタグです)

 

海外へ頻繁に行き来する人は、パスポートで浮かれる事もないのでしょうが、私は国外はおろか、飛行機自体がワクワクものです。

なので、グッズも可愛いのをチョイスしたくなるのです。

トランジションとDB

映像制作の作業内容を知っていれば、データベースの記述はとてもシンプルにまとめられます。

例えば、トランジションだと、以下のように。
 
BLi=0+12
FI=1+0
TIME=8+0
OLo=2+0

これは、私の規定した情報記述の一例ですが、意味は、
 
「カット頭黒コマ12コマ、フェードイン1秒、尺8+0、カット尻OL2秒」

‥‥です。ムービーのデュレーションは自動計算で「9+0」になります。





ただし、編集時に黒コマを足すので、作画も撮影も黒コマは取り扱わない運用方法であれば、「BLi=0+12」が差し引かれます。編集さんとの取り決めで多少変動はありますが、その取り決めもデータベースに記録して、反映する事ができます。

表記の順番が以下のような場合でも、

OLo=2+0
FI=1+0
TIME=8+0
BLi=0+12

結果〜並び順は変わりません。決して、
 
「カット尻OL2秒、フェードイン1秒、尺8+0、カット頭黒コマ12コマ、」

‥‥とはならず、ちゃんと、
 
「カット頭黒コマ12コマ、フェードイン1秒、尺8+0、カット尻OL2秒」

‥‥になります。

尺の表記位置はいいとしても、フェードインの後に黒コマが入る事はないからです。かならず黒コマの後にフェードインが来ます。

なぜ、そんな事が言い切れるかと言うと、トランジションの組み合わせや順番は、プライオリティをいちいち明示しなくても、暗黙のうちに決まっているからです。出来上がった映像を想像してみれば、「順番や組み合わせの決まり」は解りますよネ。

アニメ制作における作業経験が、データベースの策定事項に有効に合理的に反映されなくてはなりません。また、データベースを活用するクライアントソフトウェアのプログラム内容も、アニメ制作の作業経験を十分にフィードバックしている必要があります。


‥‥なんですけど‥‥

業界の基礎的な作業規約が、場当たり的な形崩れを繰り返しているのなら、データベース策定なんて愚の骨頂ですよネ。

泥の上に屋城を建てようとする「滑稽さ」に、もうずいぶん前に、改めて気づいたんですヨ。‥‥なので、データベースやパイプラインツールは、新しいしっかりとした土台の上に作る方針へとシフトしたのです。

とはいえ、形崩れにも限界があります。4Kなどの外圧も加わり、液状化するまで形崩れしきった際に、どのように業界の人々が動くか‥‥で、日本の旧来のアニメ技術の存続が左右されると思っています。ですから、半端に形崩れを防ぐよりは、逆に「なすがまま」にしておいたほうが、後で「作り直しがしやすい」のかも‥‥と思うようになりました。日本のアニメを伝統芸能化するのなら、「昔のやり方へデジタルを用いて戻る」のも、意外にありえるアイデアだ‥‥とも考えるのですが、とにもかくにも、一度、要素を全部バラして組み直す必要があるのかも知れません。

* *

型が崩れてまとまりを失いかけた状況って、「流される人と流されない人を選り分ける」良い効果も併せ持つのかも知れません。「周りがそうだから、自分もそうしよう」という人と、「何か変だ」と状況に不信を抱く人とを、分離する効果とでもいいましょうか。
*流される類いの人だって、組織には不可欠ですが、それは組織・システムが一定以上、完成し成熟した状態での話です。しかし、完熟を過ぎた頃から、腐敗を加速させるのかも知れません。

容器の中で物質を分離するには、激しくではなく、小さい幅で小刻みに、容器が揺れている必要があります。今の業界はまさに、体制に大打撃を与える事なく、小刻みに震えている状態ですネ。

同じ危機感をもった人々は、示し合わせなくても、自然と分離され、やがて合流していきますから、特に現時点では、広く呼びかけようとは思っていません。危機感ゆえに進言する類いの人は全体から見ればマイノリティでしょうから、集団からあぶりだされて、やがて同じ境遇の同胞と巡り会う事になるでしょう。

私はその時に、新映像フォーマット時代に威力を発揮し、共に戦える「武器」をいくつも用意しておきたい……と考えているのです。皮肉な事に、その「武器」の開発においては、形崩れをおこした旧来の現場から学び得る事も多いのです。

After Effectsに文字情報を埋め込む

‥‥というタイトルを見て、あまり深く考えずに「‥‥それって、テキストレイヤーの事でしょ」と言う人は、ご名答です。

After Effectsには、テキストレイヤーがあるので、文字情報ならいくらでも書き込めるのです。

現アニメ業界の制作技法に限らず、様々な「作業の取り決め」は大体が文字情報で表現できます。という事は、作業の取り決めを文字情報として策定すれば、After Effectsでも積極的な活用ができる‥‥というわけです。‥‥実はそれが、私が10年近く前から取り組んでいる「atDB」〜アニメーション技術情報データベース〜なんですけどネ。

事前の規約をしっかりフィックスしておき、After Effectsの「item」の番地を読み出すfunctionも併せて用意しておけば、情報に確実にアクセスできる仕組みがAfter Effectsのプロジェクト内部に構築できます。

itemの「parentFolder」をフォルダ階層の上方に向かって繰り返し文で読み出し、「root」に達したらストップするようなサブルーチン〜functionを作ります。さらにcompItem(コンポジション)かどうかもチェックします。そうすると、
 
/db/cutinfo@anime_01_001

‥‥のように、まるでフォルダの階層を指定するかのごとく、itemの特定が可能になります。さらに、そのitem〜コンポジション「cutinfo@anime_01_001」の中の特定のレイヤー「layer('transition_info')」のソーステキストを読み書きすれば、トランジションの情報をAfter Effectsに埋め込む事も可能となります。

もちろん、トランジション情報だけでなく、自分らのワークグループで埋め込みたい情報を「文字ベース」で規定すれば、いくらでも必要な情報をAfter Effectsのプロジェクトファイルごとに持たせる事が可能です。

After Effectsのプロジェクトファイルに必要な文字情報を埋め込んでしまえば、後はエクスプレッションで如何様にでも捌けます。
 
comp('cutinfo@anime_01_001').layer('transition_info').text.sourceText;

用語の正引き・逆引き辞書も、
 
OLi=カット頭OL
OLo=カット尻OL
FI=フェードイン
FO=フェードアウト

‥‥などの書式でやはりテキストレイヤーに書き込んでしまい、エクスプレッションで「連想配列」に変換、カット固有の情報と組み合わせて、
 
「カット頭OL(1+0)」

‥‥なんていう文字列をカットボールドに自動表記させる事も可能です。

普通のアニメ撮影の「スタンドアロン」状態のエクスプレッションでは、コンポジションのデュレーションを読み出して尺の自動表記は可能でも、カット毎に異なるトランジション情報は、テキスト手打ち込みで表記するしかありません。しかし、データベースから情報が供給されれば、様々な自動表記が可能になり、加えて、表記をミスる事も防げますし、事前に尺間違いに気づいて修正する事もできます。

「データベースサーバを使う」事を覚悟し、実際に運用すれば、After Effectsは別次元の「グループウェア」的な側面を見せ始めます。

データベースの運用になれて、使い方が洗練されはじめると、「そもそも、After Effectsに情報を書き込むんじゃなくて、サーバと随時アクセスすれば良いんじゃないか」という考えも浮かびます。しかし、私は未来の状況(全国各地に点在するスタッフとのやりとり)も考えて、「サーバへのアクセスが少なくても、情報を一回読み込めば、スタンドアロンで作業が進む」方法も残しておきたいと考えています。ゆえに、After Effectsに情報を書き込んでしまう方法も模索しています。

未来への課題は沢山あります。些末に見える、こうしたテキストレイヤーごときの運用術も、「ちりつも」で、やがて大きな成果へと結びついていくのです、

Gbpsだよ

人とは怖いもんで、4Kの解像度や48fpsの動きを見慣れると、それが「デフォルト」状態になってしまいます。HD映像に見慣れると、SD映像(今だとDVDで生き残っていますネ)が低画質に感じられるのと、構造的には同じです。

とはいえ、機材や世のインフラは、まだまだ4K48fps〜60fpsを余裕で扱える状態にはありません。ふと映像クリップのスペックを確認すると、旧来の「線撮」にあたる線画状態のオフラインムービーでも、4K48fpsでProRes422だと1.5ギガbpsまでデータ量が膨れ上がっており、ひと昔前のマシンでは到底扱える内容ではありません。
*まあ、オフライン用途だったら、ProResでもProxyとかを使えば良いんですけどネ。

ちなみに、DVDは0.009ギガbps、地デジは0.015ギガbps、Blu-rayで0.045ギガbpsくらい、現場でよく使われるProResやAvidなどの圧縮したHDコーデックでも0.1〜0.3ギガbpsですから、1.5Gbpsがどんだけ高スペックかは数字だけでもお分かりと思います。

1.5ギガ。圧縮しても、1.5Gbps。今のHDDの「実質転送速度」だと簡単にフレーム落ちしそうな秒間データ量スね。

環境をベンチソフトで計測してみましたが、Thunderbolt2で2台のSATAのHDDをソフトウェアRAIDでストライプした環境で、300〜320メガバイト/sec(MB/s)、つまり2.4〜2.6ギガビット/sec(Gbps)でした。この辺に詳しい人なら、「Thunderbolt2(=20Gbps)でその程度?」と驚かれるかも知れませんが、作業の性質上、速度はそこそこに抑えるかわりに、保守性と耐障害性を確保した設計なので、まあこの数字でも「良し良し」です。機材のチョイスとセッティング次第では、2ギガ越えの転送速度を個人レベルでも普通に確保できる事はわかりました。もうちょっとお金を足して、構成を「速度重視」にふれば、もっと速度は出せると思います。

一方、買ったまんまの普通のiMac(HDDを内蔵)とかでは(〜おそらく似たスペックのWin互換機も)、1.2ギガbpsくらいしか速度が出なかったので、メモリをキャッシュ用途(ファイルのデータを高速なメモリに一時保存する)で使い果たした後は、転送落ち〜コマ落ちが頻発する事でしょう。

SSDにすれば、すんごい速度が上がりますが、3〜6TBクラスでバックアップ付きの環境をSSDで実現するのは‥‥まだ絶望的なくらいコスト的にキツいっすよネ。運用方針をキッチリ規定して、「ラッシュ再生」用途に限定すれば、0.25〜0.5TBのプチ容量でも運用の機運は高まると思います。


*こんな速度が、コンシューマモデルでも出せるのは、いつになるのか。でも、SSD&Thunderbolt2なら、小容量(128GBとか)であれば、今すぐに、数万円で実現可能です。PVくらいなら収録できますネ。

とにかく、今の「高速」な環境は、4K48fps〜60fpsの「未来の映像フォーマット」視野では、「凡速」どころか「低速」にすらなります。‥‥‥‥はあ‥‥。

やっぱ、キツい。かなりキツい。

でも、「キツい」事は、「できない」事とイコールではありません。色々とやってみて、むしろ、「できるじゃん」という感触のほうが、実感としては強いです。「簡単とは一切言わない」ですけど。

18年前だって、Quadra650やPowerMac8500、Gatewayの166MHz(‥‥だったと思う)は決してスペック的に十分とは言えないものの、工夫と知恵で乗り越えてきたんですから、今だって乗り越えられるはず‥‥と自分を奮い立たせる今日この頃です。
 

怖がられて頂く

ねこまたやさんの「尺の計算について」アンケートは、本来なら全ての制作関係者が「正解して一致」すべきものです。タイムシートやカット袋の表記も、「業界内で標準化されたワークフロー」ならば統一されていてしかるべきです。しかし、もうずいぶん前から、型が崩れてグダグダになっております。これもねこまたやさんのツイートにある通りですし、私もこの10年以上、幾度となく目にしてきましたし、降り掛かった火の粉は容赦なく叩き落としてきました。

ちなみに私は、トランジションを含む為に尺表記とクリップデュレーション(継続時間)が異なる場合は、併記しています。これは私がアニメーター駆け出しの頃に作業場の人々から教わった当時のままで、今でも継承しています。例えば、3秒0コマのカットで、前のカットとのOLが1秒の場合は「3+0(3+12)」と明記します。今はこの併記が解らない人も増えている雰囲気を感じるので、「秒:3+0/クリップ:3+12」などのように「尺と実際のクリップのデュレーションが異なる」事を解りやすく書きます。

私が撮影監督の際、「のりしろを含むため、尺とデュレーションが違うのに、併記されていない」表記を見かけた場合は、全て修正して書き直しますし(カット袋の場合は油性の太いペンで)、表記だけでなく内容そのものへの修正が必要な場合は担当作業者に戻します。制作スタッフの中には「波風を立てたくない」という理由で戻すのをいやがる人(=「撮影さんで何とかして」)もいるのですが、実際問題として撮影できない素材では作業が前に進まないので、アニメーターか演出に戻すのです。

例えば、以下は「担当者に戻す」事例です。(タイムシート表記の再現図)


知っている人なら「ハァ?」とあきれてしまう表記‥‥ですネ。

Bセルは空(カラ)だから、まあいい。Cセルもリピートだから、足りない部分は埋められる。問題はAセルです。

オーバーラップの「のりしろ」に絵が用意されていないので、根本的に撮影自体ができません。まさか最初の絵を止める?‥‥そうすると、映像中のオーバーラップ部分で「絵が止まっているのがバレる」のですヨ。

オーバーラップののりしろ分を含めて尺を合計して、「尺が収まりません!」なんてアホ過ぎるし、編集時に「のりしろがないので、クロスディゾルブできないよ」なんていうのも、マヌケすぎる。

つまり、「前後のカットと絵が混ざるタイプのトランジション」における、尺とデュレーションの考え方は、こういう事です。




* *

日頃から感じるんですが、現アニメ業界の撮影監督の人って、「やさしくて、腰の低い人」が多いですよネ。そして、制作陣も「めんどくさくなくて、何でも言う事を聞いてくれて、波風も立てないで、融通を利かしてくれる撮影監督が良い」と思っているんじゃないすか?

で、その結果が、今の現場の状況です。シートの書き方はおろか、尺の記述も計算もできないスタッフが相当数紛れ込んでしまった現場へと徐々に変貌していったのです。

旧来のアニメ制作形式や技法を踏襲しているわりには、規定された事柄を何となくルーズに変えていった、2000年以降の「デジタルアニメ」。そして、撮影セクションが「素材のうまくいってない部分」を吸収して整える‥‥という状況。

この「うまくいってない部分を吸収」する状況は、撮影スタッフが責任感の固まりだから‥‥というよりは、撮影という作業工程が「素材を組み合わせて1つの映像にまとめる」作業内容ゆえ、なし崩し的に「尻拭いを背負わされた」から‥‥のほうが、的を得ているでしょう。「後の行程が上手くやってくれるだろ」みたいな態度をとれない作業工程ゆえに、「吸収せざる得ない状況に追い込まれた」のです。

吸収せざる得ない‥‥という状況に、私は反発してきました。‥‥大人しく言う事を聞かなくて、ごめんなさい。

‥‥でも、ですよ。

撮影監督はもっと周囲から「怖がられる」存在でも良いんじゃないですか? 「変な素材を渡したら、ドヤされる」と周りから思われておいたほうが、結局は作業現場全体の「ためになる」んじゃないですか?

嫌われたくないのは、解るんですがネ。でも、多少は怖がられてみましょうよ。じゃないと、どんどん、作業の型が「やさしさに溶かされて」崩れていきますヨ。

フィルム時代は、怖い撮影監督さんが多く居たようです。私はその当時、作画スタッフだったので、撮影監督さんと直に話す事は稀でしたが、演出さんとの雑談で「怖かった話」を多く聞きました。‥‥なので、「規定通りの書き方」を実践せねば‥‥と、気を引き締めたものです。

* *

ちなみに、私はデータベース上では、「カットの時間」を「TIME」、「クリップの継続時間」を「DURATION」というプロパティで記録しています。また、トランジション情報は代表的な表現については「FI」「FO」「WI」「WO」「OLi」「OLo」「BLi」「BLo」「WHi」「WHo」(大文字小文字は実際には無視されます)などの略語で扱い、それぞれのトランジションの尺を記録しています。出力担当者がサーバへアップする映像素材は、これらデータベース上の情報と照合され、尺間違いなどが事前にチェックされる仕組みです。

After Effectsのヘルパーツールでは、トランジション情報が「オートビルド」(自動によるコンポジション生成)時にプロジェクトに埋め込まれるので、仮に「OLi=1+0」だったら、カットボールドの表記はコンポジションが3+20でも、「3+0/3+12」と並列表記され、コメント欄に「カット頭OL(1+0)」と自動表記されます。(8コマはボールド分なので、どんな場合でも差し引かれます)

まあ、あくまで私が運用するワークグループでの策定内容なので、「古今東西、尺はTIME、クリップの長さはDURATIONと呼ぶんだ」‥‥なんていう万物の法ではありませんヨ。あくまで、便宜上、そうやって「私は」管理している‥‥という事です。

尺の表記って、ものすごく基本的な作法ですが、そのあたりが揺らいでいる今のアニメの現場は、まさに「現場の状況を口に出さずとも言い表している」のかも知れませんネ。

しかし‥‥、絵コンテのTIMEの欄に「トランジションののりしろを含めた、クリップのデュレーションを書き込む」なんて、形崩れにもほどがある。おそらく、経験の浅い「理由の知らない人」がやり始めたんだろうし、周囲の誰も注意しなかったんだろうな。‥‥幸い、私はそのような絵コンテには、まだ遭遇していないのですが、遭遇したら「表記を修正してください」と要請し、それが受け入れられないようなら作業を降りると思います。「融通の利かない人だなあ」と敬遠される由縁かも知れませんがネ。‥‥でもまあ、自らゲロしなければ、絵コンテに表記された尺が「のりしろ含み」か否かなんて他者にはわからないので、もしかしたら、既に「蔓延」してるのかな‥‥。
 


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