クラシック3D

新しい作業環境や、After Effectsのバージョンアップで、ついつい見落としてしまうのが、「3Dレイヤーのレンダラー」の設定です。急いでいると特にネ。

After Effectsのコンポジション設定は、デフォルトで「レイトレース3D」になっていますが、環境やコンポジション内容によってはこの設定項目が重荷になって、べらぼうにレンダリング時間が長くなります。極端な例を言えば、1時間で済むレンダリングが、24時間とか。

レイトレース3Dの機能が不要の場合は、「クラシック3D」へとコンポジション設定を変更しておくのが、面倒無くて良いです。普通に2Dベースのアニメ制作をおこなう場合は、レイトレース3Dの出番はほぼありませんので、新しいマシンやバージョンアップしたAfter Effectsを初めて使う際には、忘れずに「クラシック3D」へ設定変更しておくと良いです。Adobeのデフォルトとは逆の状態、つまり、クラシック3Dをデフォルトにして、必要な時だけレイトレース3Dへと切り替えるほうが、少なくとも2Dのアニメーションには向いています。

‥‥と言ってる私が、よく設定変更を忘れるんですけどネ‥‥。

ありえないレンダリング予測時間がレンダーキューで表示されたら、一旦止めて、コンポジション設定の「高度>レンダラー」の設定を確認してみても良いかも‥‥です。

しかし何だ、重箱の隅突きですが、After Effects上の「クラシック3D」と「レイトレース 3D」という文字表示、なぜに「レイトレース 3D」のほうには「3D」の前に半角スペースが入ってるんだろう。

After Effectsに文字情報を埋め込む

‥‥というタイトルを見て、あまり深く考えずに「‥‥それって、テキストレイヤーの事でしょ」と言う人は、ご名答です。

After Effectsには、テキストレイヤーがあるので、文字情報ならいくらでも書き込めるのです。

現アニメ業界の制作技法に限らず、様々な「作業の取り決め」は大体が文字情報で表現できます。という事は、作業の取り決めを文字情報として策定すれば、After Effectsでも積極的な活用ができる‥‥というわけです。‥‥実はそれが、私が10年近く前から取り組んでいる「atDB」〜アニメーション技術情報データベース〜なんですけどネ。

事前の規約をしっかりフィックスしておき、After Effectsの「item」の番地を読み出すfunctionも併せて用意しておけば、情報に確実にアクセスできる仕組みがAfter Effectsのプロジェクト内部に構築できます。

itemの「parentFolder」をフォルダ階層の上方に向かって繰り返し文で読み出し、「root」に達したらストップするようなサブルーチン〜functionを作ります。さらにcompItem(コンポジション)かどうかもチェックします。そうすると、
 
/db/cutinfo@anime_01_001

‥‥のように、まるでフォルダの階層を指定するかのごとく、itemの特定が可能になります。さらに、そのitem〜コンポジション「cutinfo@anime_01_001」の中の特定のレイヤー「layer('transition_info')」のソーステキストを読み書きすれば、トランジションの情報をAfter Effectsに埋め込む事も可能となります。

もちろん、トランジション情報だけでなく、自分らのワークグループで埋め込みたい情報を「文字ベース」で規定すれば、いくらでも必要な情報をAfter Effectsのプロジェクトファイルごとに持たせる事が可能です。

After Effectsのプロジェクトファイルに必要な文字情報を埋め込んでしまえば、後はエクスプレッションで如何様にでも捌けます。
 
comp('cutinfo@anime_01_001').layer('transition_info').text.sourceText;

用語の正引き・逆引き辞書も、
 
OLi=カット頭OL
OLo=カット尻OL
FI=フェードイン
FO=フェードアウト

‥‥などの書式でやはりテキストレイヤーに書き込んでしまい、エクスプレッションで「連想配列」に変換、カット固有の情報と組み合わせて、
 
「カット頭OL(1+0)」

‥‥なんていう文字列をカットボールドに自動表記させる事も可能です。

普通のアニメ撮影の「スタンドアロン」状態のエクスプレッションでは、コンポジションのデュレーションを読み出して尺の自動表記は可能でも、カット毎に異なるトランジション情報は、テキスト手打ち込みで表記するしかありません。しかし、データベースから情報が供給されれば、様々な自動表記が可能になり、加えて、表記をミスる事も防げますし、事前に尺間違いに気づいて修正する事もできます。

「データベースサーバを使う」事を覚悟し、実際に運用すれば、After Effectsは別次元の「グループウェア」的な側面を見せ始めます。

データベースの運用になれて、使い方が洗練されはじめると、「そもそも、After Effectsに情報を書き込むんじゃなくて、サーバと随時アクセスすれば良いんじゃないか」という考えも浮かびます。しかし、私は未来の状況(全国各地に点在するスタッフとのやりとり)も考えて、「サーバへのアクセスが少なくても、情報を一回読み込めば、スタンドアロンで作業が進む」方法も残しておきたいと考えています。ゆえに、After Effectsに情報を書き込んでしまう方法も模索しています。

未来への課題は沢山あります。些末に見える、こうしたテキストレイヤーごときの運用術も、「ちりつも」で、やがて大きな成果へと結びついていくのです、

AEの12.2.1.5

最近、After Effectsのクラッシュに悩まされていたのですが、今回のアップデート(12.2.1.5)で安定した‥‥かな? それとも、ぬか喜びか?

サーバにファイル(ファイルフッテージ)をおいたままで、After Effectsでレンダリングすると、気まぐれな頻度でレインボーカーソルが出っぱなしになって事実上のクラッシュ状態となり、さらにはFinderまで道連れにしてマシンの再起動もままならない状態に陥る事が、いくつものマシン環境で発生していました。

何か1つの環境だけで障害がでるならまだしも、新MacProやiMacなど複数の異なった環境で、After Effects CCを使うとクラッシュしていたので、手を焼いていました。

メディアエンコーダの重要なアップデートとは書いてあったけど、たしかに今まではレンダリング時にクラッシュしていたので、多少でもマシになってくれると助かります。昨日、After Effectsのアップデートを実行した後、200ファイル以上のレンダリングをクラッシュなしで成し遂げたので(つーか、それが正常なんですけどネ)、ちょっと期待しております。‥‥が、なにぶん、気まぐれなタイミングでクラッシュする障害なので、まだまだ安心するのは早いのです。

今回のアップデートで安定すると良いな‥‥。

ガイドレイヤー

After Effectsには様々な便利機能があるのですが、「ガイドレイヤー」というレンダリング時に表示が自動オフになるレイヤー機能があります。アニメ撮影ではおなじみの機能で、カメラフレームをまさに「ガイド」として表示する際に用います。カメラのファインダーみたいなもんですネ。

このガイドレイヤー機能は「グリッド表示」「撮影フレーム」として使うだけでなく、「実際のレンダリングにはオフにしたい何か」にも用いる事ができます。ガイドレイヤーを使えば、「LUT有無」の2種類のレンダリングを1つのコンポから書き出す事が可能です。(LUTとはLookUpTableの略で、すごく簡単に言えば色変換の段取りの一種です。)

作業の時とラボに映像を渡す時とで、色空間を変えなければならない時に、調整レイヤーでLUTを適用して「補正オンオフ」を切り替えるのですが、その際、LUT適用レイヤーをガイドレイヤーにしておけば、レンダリング設定上だけでレイヤーのオンオフを遠隔操作できます。

レンダリング設定のガイドレイヤー欄を「すべてオフ」から「現在の設定」に変更すれば、表示中のガイドレイヤーはそのまま生きてレンダリングされるわけです。あくまで「現在の設定」ですから非表示のガイドレイヤーまでオンにはしませんし、プリコンを遡ってレンダリングする事も(コラップストランスフォームがオンになってなければ)ありません。

これは自動処理で制御する際に、コンポジションの中身を掘ってレイヤーを探し出して「visibleをfalse(またはtrue)」にしなくても、レンダリング設定を名指しするだけ(applyPresets)で特定レイヤーの表示状態を操作できるので、ツールの開発期間が短縮できます。

LUTだけでなく、シネスコマスクやタイムコード、字幕、注釈なども、レンダリング設定だけで手軽に表示&非表示を遠隔操作できるので、工夫次第で様々な活用アイデアがありそうです。

 

Mac After Effetcs 12.1のマウスホイール

バグです。

After Effects 12.1のMac版にて、映像表示部の拡大縮小をマウスホイールで操作しようとすると、反応が鈍くてイラッときます。

この症状は米国のAdobeスタッフも認めるところで‥‥

We have verified this bug internally in After Effects 12.1 on Mac OS, with a variety of mouse hardware. The problem does not occur on Windows.

The issue is related to scrolling speed. If you scroll very slowly, the scroll action is not recognized. If you scroll at a faster speed, the scrolling action is recognized. This is true for scrolling in all panels, not just viewers; it's possible you only see it in viewers because your intent to zoom via scroll requires more precision.

Apologies for the bug. We are investigating the cause and a fix. In the meantime, my recommendation is that when you need to zoom in via small increments in a viewer, use the keyboard shortcuts, or switch briefly to the Zoom tool.


‥‥だそうな。フォーラムより抜粋。

要は、「After Effectsのマウスホイールの問題は当方でも認識しており、Mac版でのみ発生する。問題が解決するまで、ショートカットなど他の手段でよろしゅう。。。」という事です。

むきき。職場のは12.0だけど、自宅のは12.1にしちゃったんだよねェ。

ちなみに、ズームイン&アウトは、テンキーじゃないほうの「.」「,」です。半角英数字入力で。

あー、もっとはやくフィードバックしておけば良かった。。。まさかAE側の障害とは思わんかったです。

プログラムひと段落

After Effectsをグレーディングソフトウェアに仕立てるスクリプトプログラムがようやく実働状態となり、とりあえずはひと段落です。プログラムそのものは「パイプライン・ソフトウェア」とも呼べるもので、要はグレーディング作業の「段取り」を整えてくれる内容です。‥‥なので、凄く地道なプログラムです。

1,000行超えのスクリプトなので、もはや簡易なソフトウェア状態です。外部モジュールを多用しているので、ベタに内部処理に換算すると、2,000〜2,500行くらいには到達するやも知れません。規模が大きくなってくると、コードの管理が大変なので、使いやすいIDE(統合開発環境)が欲しくなってきますネ。昔使っていたREALbasicはモジュールやクラスをグラフィカルに示してくれるので、中規模クラスの開発には都合良かったのです。AppleScriptエディタやESTKエディタは、やっぱりテキストエディタ+アルファですもんネ。大量の文字をかき分け、プログラムを書き進めるのがツラい、、、。

今回のお題はグレーディング‥‥とは言っても、全部クリップが揃ってからおこなう行儀の良いものではなくて、バラで素材が入ってくる、管理の面倒なタイプの作業なので、それを人手で捌いていたらカロリーを大量消費してしまいます。その影響はモロに映像に出るので、どうしてもパイプラインの自動化は必須だったのです。

私の目指している作業スタイルは、少人数で高品質の映像を作る事です。そのためには、パイプラインのお世話のためにカロリーを消費している場合ではないのです。技量の高いスタッフを雑事で疲弊させる事無く、映像作りそのものに集中させる事ができれば、時間やお金の価値、ひいては人そのものの価値も変わってくるはずです。

「少数精鋭」なんて言う人は多いけど、人が少ないからインフラもおざなり‥‥なんて事も多いですネ。人が少なければ少ないほど、インフラには高度なものが求められると実感してます。人海でカバーする事ができないのですから。

実際に作り立てホヤホヤのプログラムを走らせてみましたが、‥‥やっぱりパイプラインの流通をコンピュータがケアしてくれるのは、超快適です。すぐに作業に入れて、作業中は映像だけに集中し、ノルマをこなしたら後腐れ無くサックリ帰宅できます。作業進捗情報は作業の節目にデータベースへ自動記録されるので、わざわざ日報などを書く必要もありませんし、集計表もすぐにデータベースから引き出せます。

でもまあ、考えてみれば、1,000行以上に及ぶプログラム同等の段取りを、以前は人が貴重な時間と体力を消費してこなしていたのですから、そりゃあ段取るだけで疲れるのも当然です。プログラムコードに書き起こしてみれば、人間がどれだけコンピュータでも代理可能な雑事に忙殺されているのかがグラフィカルに解りますヨ。‥‥少なくとも私は、その細々とした雑事を引き受ける自信は無いですし、凡ミスしてさらにややこしい事態になるような気がします。

人やお金の価値って、作業システムやインフラ次第で極めて大きく上下すると実感します。漠然とコンピュータを用意してネットワークでつなぐだけじゃ、かえって手間が増えるんじゃないのかな‥‥と思うのです。
 

After Effects 12.1、出た

表題の通り、です。

OSX10.9〜Mavericksに対応‥‥しているようです。‥‥実は、OSX10.9への対応は、既に9月にはアナウンスされてたんですけどネ。

Among many other changes and fixes, this updates enables After Effects CC to run on Mac OS X v10.9 (Mavericks).

私はまだMavericksを試していないので、動作の確認は出来てません。

その他は、地味なところでは、調整レイヤーが選択中のレイヤーの上にできるようになりました。今までは必ず最上位に作られてましたよね。

After Effectsでプチ・プログラミング

私は現在、After Effectsでシーンごとのひとまとまりの複数カットを、1プロジェクトで処理する作業の準備をしております。要は、After Effectsをグレーディング的な作業に活用しよう‥‥というわけです。

通常のグレーディングはこんな感じです。



上図のやりかたが現場サイドの状況と噛み合ないのは、全てのクリップがファイナルテイクで、かつ編集が全て完了した後でないと、グレーディングができない点です。ポスプロ・ラボ寄りのグレーディングなら上図の段取りで良いのですが、「最後の砦」としてのプロダクションサイドのグレーディングは、本撮やCG作業と同時進行です。ゆえに、



‥‥のようなフローとなります。この方式は、監督や演出家が「本撮のグレード・ボルテージをアップしたい」とか「異素材のニュアンス差を積極的なエフェクトで1つのスタイルにまとめあげたい」などのオーダーに応える事ができます。これが劇場作品ともなると、



‥‥のような「グレーディング2段構え」となり、上映時のルックも含めた鉄壁の体制となります。

ただ、ご存知の方はお解りと思いますが、After Effectsは編集ソフト・グレーディングソフトと似ているようで、根本の設計は全く違います。複数のクリップを並列に並べて合成するには向いていますが、直列に並べて1本繋ぎにするには向いておりません。

例えば、50カットのシーケンスをAfter Effectsで時系列に並べるには、50個のレイヤーを並べた「シーケンスレイヤー」という状態にしなければなりません。After Effectsは、1つのトラック‥‥というか1つのレイヤー内には、1つのフッテージしか配置できないのです。After Effectsは編集ソフトではないので、それで全く構わないのですが、「かゆいところにも手が届きまくるグレーディングソフトウェア」「本撮後に積極的なエフェクトを追加するソフトウェア」として使う作業用途では、何らかの「使う側の創意工夫」が必要になります。

逆に言えば、「創意工夫をすれば、色々な作業に活用できる」のがAfter Effectsの強みです。運用のハードルをクリアできれば、従来のカラーグレーディングではあきらめていたような濃い処理内容も可能です。「統合した素材から作業スタートする、ファイナルなビジュアルエフェクト」とでも言いましょうか。
*なので、「グレーディング」という言葉ではなく、何か違う作業工程名称を考えているところです。

では、実際の運用に耐えうる「創意工夫」は、どのように実現可能か‥‥というと、エクスプレッションとスクリプト制御機能を用いる事で、かなりのAfter Effectsの「弱点」を克服できます。

編集ソフトで普通に可能で、After Effectsで不可能なのは、EDLの読み込みやクリップの直列繋ぎです。EDLはテキストエディタで開いてみてもらえばお解りのように、単純なテキストデータです。という事は、After Effectsのスクリプト機能‥‥つまりAdobeのExtend Scriptで「EDLの生テキスト」の読み込みが可能です。EDL解析ルーチンを自作すれば、EDLをもとに各フッテージをシーケンスレイヤーとして配置する事ができます。実際、私はEDLを解析するルーチンを5年前くらいに作って、実際の作業に活用しています。

シーケンスレイヤーの見た目は、まあ正直、「編集ソフトじゃない感」がたっぷり漂いますが、実際の状況としてイン点・アウト点は編集でロック状態(ガッチリ固定した状態)にあり、グレーディングでは編集点はイジりませんから、編集ソフトのように編集点を自在に操作できる必要はないのです。むしろ「1フレの誤差もなく編集点を踏襲する」事のほうが重要です。なので、見た目はどうあれ、シーケンスレイヤー状態で困る事はありません。シーケンスレイヤーで困るのは、段々状に組まれたレイヤーの整列などの取り扱い(手でやると地道で大変)なので、そこが自動化できれば、シーケンスレイヤーでもOKなのです。

また、本撮・ファイナルテイクがある程度溜まってきた段階から「グレーディング・ファイナルVFX」作業を開始する場合、シーンごとに「何カット処理すれば作業終了か」を漏らさずチェイスする必要があります。つまりは「カット流通の管理」です。人が関わる箇所には、必ず人災が発生しますが、「人災なき管理」を徹底するには、コンピュータの力を活用して管理するのが最適です。ゆえに、データベースとの連携が必要となります。
*まあ、プログラムを作った人間が、プログラム内部に人災をインクルードする‥‥という笑えない話はありますが。

After Effectsはもちろん、データベースとの通信機能などありません。データベースの情報資源を活かすには、やはりエクスプレッションとスクリプト制御機能を用います。

一番手軽で簡単なのは、スクリプトにてデータベースから引き出したひとかたまりのデータをテキストデータとしてまとめて、同じくスクリプトでAfter Effectsのテキストレイヤーに流し込んじゃう事です。各種情報を、カンマならCSV、タブ切りならTSVにして、それを(バタくさい方法ではありますが)テキストレイヤーのコンテンツに流し込んでしまい、後はエクスプレッションでフィールド分解(CSVの場合、String.split(',') ですね)して、適宜取り扱えば良いのです。カット数が「この期に及んで、まだ変動する」場合は、随時テキストレイヤーのテキストコンテンツを、スクリプトにてデータベースの内容と同期させれば良いのです。テキストレイヤーを情報のバッファ・キャッシュとして使う方法は、見た目はエレガントではないですが、かなり使えます。

AdobeのESTK(エクステンドスクリプト・ツールキット)は、JavaScriptにAdobe独自の機能を追加したものですから、当然の事ながら、JavaScriptの持つ制御構造(ループ分とか)、文字列処理、算術演算(Mathクラスなど)、配列処理、正規表現などをタップリと使えます。なので、CSVの処理なんて、After Effectsにとっては「おてのもの」‥‥ですヨ。

ただ一方で、データベースとの連携‥‥と言っても、その連携の実現には、よく練られたインフラが必要です。



作業者の寄り合った「小隊」「グループ」ではなく、たとえ人数が少数であっても機材を含めたトータルのシステムで「航空艦隊」的な構造を作っておきます。After Effectsはスクリプト機能を駆使して、随時、中央の「指揮所」と通信し、的確な情報を得ます。下図はAfter Effects上に表示した情報表示の1つです。



作業者に状況を知らせる「ヘッドアップディスプレイ」的な図像は、テキストレイヤーと平面レイヤーで好きなように簡単に作れます。ガイドレイヤーにしておけば、間違ってレンダリングされる事も無いですしネ。もちろん、数値やレベルメータの動きは、エクスプレッションで自動で変移します。After Effectsはね‥‥こういう事が可能なのが、愛用する理由・好きな理由の1つなんですよ。

こうした事は、スクリプトプログラムの作成もさることながら、先にも書いたように、何よりもインフラの整備が必要です。過去、「インフラだけにお金をかけてもねえ」と言った人を記憶しておりますが、ぶっちゃけ、そういう人はインフラでつまずいていますよネ。恐らく当人は、インフラでつまずいている自覚もないのでしょうけど。しかし、インフラを空気のように扱う人間ほど、世のインフラ(下水道や鉄道網、配送網や情報通信網)の恩恵に無自覚で、「根性」や「センス」があれば可能だと勘違いします。‥‥困ったもので。特にアニメ業界は、IT(あえてInformation Technologyという言葉を使いますよ)の活用で立ち後れていて、今でも「根性論」が支配的です。根性や情熱なんて「持ってて当たり前」なんだから、要はそこから先の話‥‥ですよネ。

After Effectsのエクスプレッションやスクリプト機能、そして整備されたインフラがあれば、After Effectsの中に簡単なプチ・プログラムを作って、「不可能を可能」にする事ができます。After Effectsを「アフターエフェクト然」として使うだけでなく、様々な使い方を考案してみるのも、After Effectsの「他には無い面白み」だと思います。

映像制作、アニメーション作品作りには、絵を作る脳、プログラムする脳、そして運用する脳の、3つが不可欠ですネ。最近はまた絵作りのほうに戻りつつありますが、絵だけ作ってもまさに「絵に描いた餅」です。作りたい絵・ストーリーといった「表現の根本」、映像作品としての「制作設計図」、そして実際の「運用」の3要素を、常に意識する必要がある‥‥としみじみ実感します。

After Effects 12.1

アナウンスがありましたね。下記URLにて。

Announcing After Effects CC October 2013 update (v12.1)

  • 3D Camera Tracker and Warp Stabilizer VFX analysis of footage is a WHOLE LOT FASTER.  It’s now fully multi-threaded, and we’ve seen results going from a 60% speed increase to in some cases 8 times faster analysis depending on machine and footage.
  • snapping and property links: significant advancements to composition layout and layer control for complex projects
  • HiDPI content viewers for Retina display on Mac
  • new mask tracker for simple tracking of masks
  • Detail-preserving Upscale effect: This continues on the theme we started with adding Bicubic sampling in After Effects CC (12.0). We hear loud an clear from you that scaling (especially with 4K and ultraHD coming) is very important.
  • The Cineware effect now allows connection to Sketch & Toon as well as the Cinema 4D Physical renderer for customers of Cinema 4D Broadcast or Studio
  • media management enhancements with auto-opening of folders in the Project panel, as well as an early preview of the Media Browser panel, based on the Media Browser in Premiere Pro
  • new cards added to GPU list for CUDA acceleration of the ray-traced 3D renderer, as well as a preference to enable the use of untested, unsupported GPUs for this feature

目玉機能‥‥というよりは、使い勝手改善、便利機能の追加‥‥といったところでしょうか。

プラグインの場所

MacOSXのAfter Effectsは(他のもかも知れませんが)、アプリケーション同階層の「Plug-ins」の他に、プラグインをインストールする場所があります。

CS6なら、
/Library/Application Support/Adobe/Common/Plug-ins/CS6/MediaCore/

CC(CS7?)なら
/Library/Application Support/Adobe/Common/Plug-ins/7.0/MediaCore/

です。

既にインストール済みの昔のプラグインをCCで流用したい場合は、ここらへんをコチョコチョッとすれば良いスね。32bitやPPCバイナリだとNGですけども。

しかし、なんちゅーか、Adobeも呼称がややこしいですネ。

After Effects CC(2013年夏現在)は、

 After Effects 12.0‥‥であり、
 CCのファーストバージョン‥‥だが、それはすなわち7.0で、
 なぜ7.0かというと、CS6の次のバージョンだから

‥‥という事で、ややこし! 販売形態を刷新した新しい「CC」のバージョンが7.0というのが、何とも。経緯を知らなければ、ナゾですよネ。

まあ、After Effects 3.1をリリースしてた頃は、未来がこんなふうになるなんて、予測もできなかったでしょうが。


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