ストリングワインダーのビット

ギターの弦を張り替える時、手でペグを回すのは、なかなか時間がかかって根気が要ります。なので、普通は手動のワインダーを使ってシャコシャコまわします。

 

 

 

モーターツールが安く買えるご時世。

 

6.35規格のビットで、先っぽがワインダーの形状になっていれば、電動ドライバーに装着して「電動ストリングワインダー」になります。

 

現在はダダリオから1000円くらいで発売されていますが、昔はありませんでしたし、今でも品薄なので、自分でちゃちゃっと作ってしまいましょう。

 

プラモが趣味で、各種モーターツールを取り揃えている人なら、30分で作れます。

 

6.35軸は、安価なマイナスかプラスのビットを流用します。ペグを包む部分は既製品のワインダーから切り出して使います。

 

 

 

 

アニメのソフトウェアもそうですが、つまりは道具の使いようです。

 

自分の欲する結果を得るには、どのような道具を使えば良いか‥‥ということですネ。

 

ワインダーを切断するにしても、カッターなんかじゃとても切れません。デザインナイフに装着できるミニのこぎりを使えば、30〜60秒であっけなく切断可能です。こういう時には、ノコギリ刃が一番適しています。

 

 

 

切断面は、電動やすり(=安い電動歯ブラシでも代用可能)で処理すれば、数分で滑らかになります。

 

 

 

 

既存のビットを結合させるために、穴を開けますが、これも電動ドリル(模型用〜ルーターを使用)で穴あけして、仮止めには瞬間接着剤を使います。

 

 

 

瞬着はなかなか固まらない?

 

ならば、瞬着硬化スプレーを使えば良いです。スプレーしてから数秒は固まるまで時間がありますので、その間に四方から見て、垂直に軸を調整します。

 

 

 

中心が大きくズレてないか、実際に電動ドライバに装着して確認します。

 

瞬着の良いところは、こうしてすぐに確認できるくらいの強度が得られることです。‥‥iPhoneで手持ちで撮影したので、画面揺れはご容赦ください。

 

 

 

著しく中心がズレてないので、このまま、金属パテで固めます。

 

ペグを回す時はそれなりにショックが加わるでしょうから、脆い瞬着のままではなく、金属なみの強度をもつパテで周囲を覆って固めます。

 

 

 

マキグソ(失敬)みたいですが、固まり始める前に、ささっと指で整形します。

 

そうすると、「手作り感溢れるワインダービット」の完成です。

 

 

ベッセルとサウンドハウスを、勝手にコラボした、ワインダービットです。強度は、このままミニサイズのプラスドライバとして使えるほど、頑丈です。

 

 

実際に使ってみると、こんな感じです。

 

片手に電動ドライバ、片手にiPhoneなので、カメラが揺れてすまんス。

 

 

 

‥‥とまあ、制作には1時間もかかりません。道具の扱いに慣れていれば、30分もあれば形になります。(必要なのは、パテの硬化時間のみ=6時間くらい)

 

ただ、もし工具(道具)が揃っていないと、ワインダーのプラを切断する時点で頓挫するかも知れません。切断するための道具が必要です。

 

日頃、家の中の色々を修理したり修繕しているDIYな人なら、工具も揃っているでしょうし、接着剤やパテの扱いにも慣れているでしょうから、簡単に作れると思います。

 

 

 

ギターに限らず、バイクの時もそうでしたし、本業の映像制作もそうですが、やっぱり道具、そして、使い方ですネ。

 

道具があって、使い方を知っていれば、専用品などなくても、色々と改造や加工が可能になります。

 

素材の組み合わせも必要です。例えば、接着の際は瞬着だけでは強度が足りませんが、金属パテがあれば十分過ぎる強度が得られます。

 

料理もそうですよネ。私は最近、コロナの影響で(?)、既製品のホットケーキミックスがなくても、小麦粉から色々なホットケーキ(ホテルっぽい厚みのあるのから、IHOP風の薄くてモチッとしてるのまで)が作れるようになりました。特別な材料は必要なく、各種素材の配合と調理の方法でバリエーションが作れます。

 

 

 

残酷だなあ‥‥と思うのは、知識と経験がいよいよ積み上がって体系が出来上がる頃って、体力が落ちる年齢でもあるんですよネ。

 

若い時には知識と経験が足りず、老いた時には体力が続かず‥‥と、「両方、同時にくれよ!」と思いますが、そうもいかないようです。

 

なので、今後私ができることは、若い世代に伝えていくこと‥‥なのですが、今の現場は、実はテレワークにペーパーレスに‥‥と、混乱期で浮き足立っており、腰を据えて伝承の場を設けることも難しいのでしょう。「墓場に技術を持っていっては、どうにもならぬ」とは思いつつ、状況が整わないのがもどかしいです。

 

 

 

話を戻して、ワインダー。

 

電動ドライバに装着できるワインダーがあったらいいな。‥‥と思うなら、自分で作ってみるのも良いですヨ。

 

 

 

 


歴史は繰り返す。

2000年に入ってから、2004年くらいのまでの間、コンピュータによるアニメの「撮影」作業は、Retasの「コアレタス」じゃないと不可能だと言われていました。しかし、当時のAfter Effectsには既にタイムリマップがあり、フリーウェアのスムージングプラグインも存在したので、私は「可能」だと感じていました。

 

そして、実際に私が「撮影監督」を担当した「テニスの王子様」の劇場版(2005年だったと思います)では、After Effectsとタイムリマップを制御するスクリプトによって、Retas方式のペイントデータをコンポジットする体制を整えました。

*前年のホリック劇場版(2004年)まだAnimo出力だったと記憶します。全カットがAnimoだったかは記憶が曖昧ですが、当時のチームはプログラム基礎も必修にしていたので、ルーキーのスタッフにAnimo出力プログラムをXcodeで作って貰ったのを思い出します。あの頃(2000年代前半)は、テレビアニメのレッドオーシャン前で、色々と余裕がありましたね‥‥。

 

おそらく、同時多発的に他の方々も実用化し始めていたと思います。 PaintmanのTargaと、タイムリマップと、スムージングの「基本構成」が、業界に点在するAfter Effects使いの人たちによって形成され始めた頃です。

 

 

 

当時のアニメ現場の一般認識には辟易しておりました。「コアレタスは撮影ソフトだから、アニメの撮影が可能」「After Effectsは撮影ソフトじゃないから、アニメの撮影は不可能」という「型にハマった考え方」に‥‥です。

 

なので、After Effectsでも「撮影が可能」なことを証明してやろうと思ってました。‥‥まあ、それが目的ではないですが、付随した成果としてネ。

 

そして、出来ました。それどころか、今までのコアレタス勢までもがAfter Effectsで撮影をやり始めたのは驚きました。

 

「After Effectsでは撮影はできない」と言ってた舌も乾かぬうちに‥‥と、正直、思ったものです。

 

 

 

専用ソフトを執拗に求めて、待ち続けるのは愚です。

 

道具の機能を理解し、自分らのニーズ・欲求との接点を探れば良いのです。

 

いつ登場するか、いつ完成するかもわからない、未知の「アニメ用ソフト」を待つより、自分たちで出来ることを積み上げて、状況を変えていく方が未来が見えてきます。

 

しかも、積み上げる過程では、当初想定していなかった数多くの収穫もあります。

 

 

 

コアレタスはたしかに「アニメの撮影っぽい」ことは出来ましたが、逆に言えば、アニメの撮影に囚われすぎていて、After Effectsのような広範囲な映像効果の表現はできませんでした。

 

当時の私としては、せっかく色んな映像表現が可能になったのに、ソフトウェア側から「アニメの撮影なんてこんな感じでしょ」などと制限されたくなかったのです。

 

同じように、アニメの作画に用いるソフトにおいては、従来のアニメの作画以外の機能こそが、未来へと進む「扉の鍵」だと感じます。

 

アニメの作画ってこうでしょ?‥‥みたいに設計されたソフトなんて、今後、どれだけの発展の余地がありましょうか。

 

 

 

で、2020年の現在。

 

また同じことをアニメ業界の人々が言い始めているのを感じます。

 

歴史は繰り返す‥‥のかも、知れないですね。

 

「アニメ作画専用のソフト」はどれが良いか?‥‥と。

 

コアレタスの時と酷似しています。専用品を欲しがる傾向です。

 

 

 

使う側が、使い方を工夫するんですよ。

 

専用品を待ってちゃダメです。

 

使う側が工夫するからこそ、道具は想定していた以上の能力を発揮して、さらに表現が広がるのです。

 

そして、新しい表現による新時代が開かれるのです。

 

 

 

ソフトを覚えるのは大変だし‥‥と言う人もいますが、1つのソフトをとことん覚えれば、他のソフトにも応用は利きますよ。

 

ソフトを覚えることを、何かの資格みたいに考えて、内容空虚な暗記ものにしようとするから、暗記が億劫になるのです。

 

ちょっとイジっただけでめんどくさくなるから「どこかの素晴らしい専用品が助けてくれる」のを期待する‥‥のかも知れませんしネ。

 

調理器具の基本を実地で覚えれば、色々な組み合わせで調理法の応用が効きますよネ。中華を覚えたら、中華だけしか絶対にできない!‥‥なんてことはないわけで、コンピュータも同じです。

 

iPadなら、Procreateが使えれば、クリスタもメディバンもibisもフレスコもArtStudioも基本部分はすぐに使えるようになります。もちろん、起点はProcreateじゃなくても大丈夫です。どのAppから始めても、とことん使いこなした経験があれば、ふんだんに応用が利くようになります。

 

何か1つのソフトウェアを自分の得意分野にすれば、不可能だと思えていたことも可能に感じられ、それがどんどん先に繋がっていきます。

 

 

 

ソフトウェアの機能に不足を感じるのは、別に悪いことではないですし、もしかしたら、もっと使いやすいソフトがあるかも‥‥と期待するのも、ごく自然な感情です。

 

要は、「専用ソフトじゃないと不可能」と考える思考停止・アクション停止に陥らなければ良いだけのことです。

 

回り道などしたくない、専用道路が楽でいい‥‥なんて人もいましょうが、回り道にこそ、色々なアイテムが転がっているものですヨ。

 

 

 

 


利点。

アニメ制作のタイムシートをリプレースする、新しい何かがコンピュータ上で標準化すると、何よりも、

 

書き殴ったシートが存在できない

 

切り貼りシートが存在できない

 

‥‥という利点は良いですネ。

 

記入不備、指定法の間違いは、どんなフォーマットでも存在するでしょうが、書き殴るのは不可能です。

 

メールのように、御行儀よく、文字をキーボード入力しますもんネ。

 

 

 

切り貼りもできんわな。

 

切った時点、貼った時点で、カットかペーストになりますから、テーブルのセル(枠)が追加・削除となり、行と列も同調して増えます。つまり、フレーム(コマ)番号が大混乱することは無くなります。

 

紙が消えるということは、鉛筆も併せて消えるだけでなく、消しゴムも消えることを意味します。消しゴムで消して書き直したくないから、打ち消し線で済ましているんだもんね?

 

 

 

デジタルデータをベースとしたタイムシート・タイムラインの利点は、実は、地道な足元から効いてくるのかも知れません。

 

ソフトウェアのUIが相手では、雑なシートは書けませんし、作れませんからね。

 

雑ゆえに伝わらない文書・伝票は、存在の意味がないですもん。

 

コンピュータを介すことで、伝えたいことが明確に伝わるようになる

 

シンプルに良いことです。

 

 

 

切り貼りシートや書き殴りシートは、フィルム時代の亡霊。

 

出来る限り早めに、成仏して欲しいものです。

 

紙を大事に思うのなら、紙のマイナスイメージを実践してはダメです。書き殴り伝票なんて、紙の悪しき部分の象徴です。

 

もし、未来も切り貼りシートや書き殴りシートを続けたければ、デジタルに頼ることなく、紙時代の同期たるフィルム撮影台を買い戻して、フィルムでやれば良いのです。クロス引きの制限、セル重ね枚数の制限に甘んじて、セル単体の拡大縮小はいちいちオプチカルで金をかけてやってればいい。

 

コンピュータを活用したいのなら、最低限のコンピュータの流儀には準じましょう。

 

 

 

令和は、雑に書いて「よろしく」で済むような時代では、もう無い‥‥と思います。

 

現在は紙のシートがまだ存在するので、書き殴れますし切り貼れますが、色々が雑だった昭和の悪しき慣習を断ち切るためにも、ペーパーレスは必須でしょうね。

 

 


意味の違う言葉

私はこうしてジュゲムにてブログを書いていますが、実のところ、文章は得意ではありません。書くキモチがあるから、懸命に書いているだけで、実のところ、文章そのものは苦手です。

 

‥‥な。今のはわざとですが、「実のところ」を直近で何回も使ったりなど、ヌケをよくやらかします。

 

「たしかに状況的にはXXだが、その場合はたしかにOOしたほうがよい」みたいな、みっともない文を平気で書いて、後から気づいて直す始末。口語と文語は違うので、同じ単語の連続使用(特にIFやOR、言い回し)や、二重否定は避けるべきなのですが、習慣として身についておりません。

 

ただ一方で、世間的な意味と、本当の意味との違いで、迷うこともあります。それは、どちらかというと、私ではなく、世間の習慣が原因です。

 

 

 

ユニーク。

 

私は「独自」など本当の意味で使うことが100%ですが、世間的には「ユーモア」と混同されているようで、「面白おかしい」という意味で受け取る人もそれなりに多く存在します。

 

ユニークな思想。‥‥独自の思想という意味ですが、文字を読んだ人の中には、滑稽で愉快な思想という意味で受け取る人もおりましょう。

 

ユニークなID文字列。‥‥「ぷよぷよもちもち」とか「ぴれぽろひれはれ」とか語感の面白い文字列ではなく、他と被らない唯一独自の文字列‥‥という意味ですが、これもどう取られるかは、人によってまちまちでしょう。

 

ですので、ユニークという言葉は、「独自」「独特」で、かつ、「おもしろおかしい」場合にのみしか、ブログのような媒体では使えません。

 

専門書なら構わないんですが、雑談メインのユルいブログでは、「ユニーク」という言葉は中々意味が伝わらないことも想定して、ユニークよりは「独自」などの日本語を使ったほうが伝わりやすいと感じてます。

 

 

 

適当。

 

良い加減。

 

これはほぼNGですネ。

 

本当の意味として使われることのほうが少なく、「デタラメ」「ルーズ」「あてずっぽう」の意味として取られるでしょう。

 

なので、私はこのブログでは「テキトー」「いーかげん」というスラングを感じさせるひらがな・カタカナ文字で表現して、本来の意味を連想しないように気をつけています。

 

適当‥‥か。

 

昔、ローランドのシーケンサー「MC-80」で、システムエクスクルーシブデータを入力する際に、「チェックサム」を最後に入力する必要がありましたが、「適当な文字を入力」とマニュアルにあったので、「チェックサムって、どうやって計算するんだろう」ととても悩んだことがありました。

 

適当、つまり、適して当たっている値を入力せよ!‥‥と解釈したのですが、実はそのマニュアルの「適当」は「テキトー」の意味で、何らか無作為の2文字を入力すれば、シーケンサー側で計算してチェックサムの2文字へと自動変更しますよ‥‥という意味でした。

 

「なんだそら。」

 

適当って、そういう意味で使ってたのかよ‥‥と脱力しましたが、ローランドのマニュアルでもそんな感じなので、日本の世間一般では、「適当」は「テキトー」であって、「適当」ではない‥‥ということを思い知った出来事でした。

 

 

 

まあ、他をどうこういうよりも、私の文章も相当危ういです。

 

当然と言えば当然‥‥ですが、文章で飯を食っている人たちの標準品質には到底及びません。

 

しかし、そんなこんなも含めて、妙に萎縮して何もしないよりは、「ブログの文章素人品質」に甘えることにして、日々書き綴っています。

 

 


工場という誤認

私は工業都市で育ったので、身近に工場がいくつもありました。工場の前には「金型」「鋳型」が山積みされて並んでいました。

 

工場は大量生産の象徴でもあります。

 

アニメ作品も、テレビなら1話につき300カット前後の映像を作ります。10話分だと3000カットです。

 

ゆえに、映像制作会社〜プロダクションを「工場」に置き換えて考える人は、結構多いようです。

 

しかし、映像制作で作り出す完成品は、型から押し出したパーツを組み合わせて同じ製品を作る性質とは大きく異なります。

 

 

 

私は30年以上、アニメの制作現場で作業し、ここ10年は実写などの作品も引き受けたりしていますが、工場と呼び表すのは、不適切だと明確に考えるようになりました。

 

工場は、1つずつ内容の違う完成品を、作り出すでしょうか?

 

同じ型番の製品やパーツを、大量生産するのが、一般的な工場の姿ですよね?

 

映像制作の現場は、工場ではなく、職人の集まる「工房」と呼んだほうがピッタリはまります。

 

 

 

映像制作プロダクションは、「大規模工房」として認識したほうが、状況にしっくりくると、少なくとも私は感じるのです。

 

「工場である」と認識すると、確かに、今までのアニメ業界が抱えてきた問題点が浮き彫りになります。その際たるものが「単一単価制」です。1カットごとの内容は大きく異なるのに、よほどのことがない限り、均一の単価です。

 

工場のパーツ、工場の労働として、プロダクションを認識すれば、生産ラインを流れる1カットも、単一単価に自然と落ち着くでしょう。でも、その認識ゆえに、アニメ業界は何十年と「闇」を抱えてきたのです。

 

 

 

たしかに、製造業のノウハウは活かせることが沢山あります。私も以前は随分と参考にしたものです。

 

しかし、工場として映像制作の現場を捉えると、いろんな箇所で歪みが生じます。

 

製造業のノウハウは活かしつつ、軍事学の知識も応用しつつ、一方で、「自分たちはそれぞれ内容の大きく異なるカットを、大量に作る仕事なんだ」とハッキリと認識しておく必要があります。

 

生産工場の生産ラインとは、一見似たように見えても、作業内容は甚だしく異なります。

 

工場は、同じ内容の製品を、できるだけ設計・規格通りの状態で作ることが求められます。規格から外れたら不良品です。

 

映像制作はどうでしょう? 同じ内容のカットを300カット作りますか? 違いますよネ。

 

 

 

製造業の色々な生産管理技術、運用技術は、とても参考になります。今から10年以上前に、私も随分と啓蒙されたものです。PDCA、5W1H、QCD、4C、OODAループ、ルッサーの法則‥‥と、刺激になること盛りだくさんです。

 

アマチュア時代の自主制作・卒業制作気分に、冷や水を浴びせるが如くの、良い刺激となります。

 

しかし、そうしたノウハウを取り入れつつも、自分たちの現場の現実は、工場とは性質が異なることを認識しておくことも、極めて重要です。

 

我々、映像制作者の作りだす完成品は、1カットごと、違うんですよ。

 

ラジオを1万台製造するのとは、状況があまりにも違うのですよ。

 

そこを踏まえずに、生産管理だ、生産ラインだ、工場だと宣っても、経験の浅さが露呈するだけです。過去の自分を振り返ってもそう思います。「製造業かぶれ」する時期は、現場の未来を案ずる人なら、誰でも通過するのかも知れません。

 

 

 

製造業の生産管理技術は、学ぶところが多いです。

 

一方で、製造業とは異なる性質を踏まえて、思考と方法論を分岐して「映像制作に適した応用法」を考える必要があるでしょう。

 

 

 

子供の頃、町のあちらこちらで見かけた金型。

 

テレビ作品の300カットも、金型から押し出すように、工場みたいに大量生産できるのなら‥‥でしょうけど‥‥

 

そうはいきませんよねえ。

 

 


弦いろいろ

ダダリオの0942を張り直したら、翌日に1弦が切れました。見たら、ボールエンドの部分がほどけており、どう見ても初期不良なんですが、交換はできないですよネ。弦の初期不良で交換なんて聞いたことがないです。

 

 

まあ、こういうこともありましょう。

 

でも困ったのは、いきなり1弦を失った、新品の弦セットです。早々に全部張り直す気にはなりません。

 

 

 

そこで、練習スタジオのレジで置いてある、おなじみのヤマハの赤黄色の紙袋のバラ弦

 

 

 

1本50円と安いので(サウンドハウスにて)、008と一緒に買い置きしてあるので、このヤマハ009を張ったのですが‥‥

 

ダダリオの2弦より硬い!固い!テンションがキツい。

 

「お前は、本当に、009なのか? 見た目もダダリオの2弦より太めに見えるぞ」

 

 

 

私に限らず、結構周りの多くの人が、ヤマハの弦って使ってないよネ。

 

今回の件で、理由がわかったような気がします。

 

他の同じ太さの弦に比べて、テンションがキツくて固いんでしょうネ。チョーキングで指が辛い。痛い。‥‥なので、印象が悪い。

 

バラ弦で買って1弦だけ交換しようものなら、印象はもっと悪いです。アーニーボールやダダリオのテンションとあまりにも違いがありすぎて、差を感じてしまうのです。

 

だったら、009のつもりで、008を張れば良いんじゃないですかネ。

 

ちなみに、008の「もっとライトゲージ」は、黒黄色の配色です。

 

 

 

 

SITの0942を買うと、全てかどうかは知らないですが、1弦と2弦が2本入っていますので、それを流用しても良いです。

 

SITとダダリオなら、そんなに差はないですし。

 

私は最近SITに弦を切り替え始めていますので、考えてみれば1弦はそこから補充すれば良かったんですが、最初からバラ弦で買っておいたヤマハを使ったんですよね‥‥たまたま。

 

 

 

 

ダダリオやアーニーボールを常用する人は多いでしょうが、1弦が切れた際にヤマハのバラ弦で当座凌ぐなら、1サイズ下が良いかも知れませんヨ。

 

 

 

余談ですが、アーニーボールの旬は、最初の1週間とは言われますが、種類が多くてチョイスの幅が広いのは、アーニーボールのスリンキーシリーズの大きな魅力です。ダントツの豊富さです。

 

「ほにゃららスリンキー」の「ほにゃらら」の部分が多いこと。

 

「Beefy Slinky」なんてのもあるのネ。

 

 

最近、0.0085のセット(008と009の中間サイズ。6弦は040になります。)を初めて注文しましたが、さて、どんな感じか、楽しみです。

 

張っている期間が2ヶ月のスパンなら、私はSITを選びますが、たまに定番中の定番のスリンキーに里帰りするのも良いですネ。

 

ギターは色々な楽しみ方がありますネ。

 

 


納得の期間

私は、紙作画の思考から完全に抜け出るのに、10年以上かかりました。1995年前後にPhotoshopを触り始めてから、2008年前後にようやく、用紙もタイムシートもタップ穴も、他の適した方法に移行すべきと、自分の中で納得して切り替えることができました。

 

結局、自分で納得しないうちは、紙の代用品思考から脱出できないのです。他人からどれだけ理屈や事例を示されようが。

 

iPadで作画作業をするうちに、やがて、紙の流儀を模倣して踏襲することに、非効率な部分を多く感じるようになり、それでもなお旧来の方法を踏襲することに、釈然としない感情が芽生えるでしょう。

 

今のアニメ業界の人々の多くは、「デジタルで作画する時のトラブル云々」で思い悩むことが多いですが、そもそもコンピュータを使って絵を描いているのに、紙の流儀を踏襲しようとするからこそ、トラブルが発生し続けることに、まだ自分自身で気づいて納得できていないのです。

 

誰に諭されるわけではなく、自分自身で「なぜ、iPadを使っているのに、紙の真似ばかりしているんだろう」と気づくプロセスが必要です。

 

納得するには、自分なりに時間が必要です。

 

 

 

実際のところ、「これこれこういう理屈と理由で、iPadやPCはこう使ったほうが良い」と他人から言われても、自分で実感しなければ納得もできないし、さらに自分が他者に伝達する際に「実感をもって説明できない」でしょう。

 

自分が旧来の思考の枠内に囚われていたことを実感するための「時間」が必要です。

 

で、今のアニメ業界は、その時間の最初の頃です。なので、ひとかわ剥けるまで、先はまだまだ長いス。

 

しかし、その時間はショートカットできません。時間の長短は各人それぞれでしょうが、カットはできないです。カットしたら、自分で納得しないままで、本質を理解できぬままですから、先に進んでも大きくブレます。

 

 

 

絵を描くことは止めない。しかし、絵の描き方、アニメの作りかたは、紙とフィルム時代に形作られた流儀ではなく、新しい時代のツールと技術を最大に活かす、新しい流儀を形成すべし。

 

紙とフィルムの時代は、そこに紙とフィルムと絵具があったからこそ、その道具を活用する技術体系が出来上がったのです。

 

では今は?

 

目の前にiPad Proがあって、PC/Macがあるのなら、その道具を活用する方法論を考えるでしょう。

 

紙やフィルムの過去は、事例や教訓として参考にはすれど、思考を縛られることなく、です。

 

とは言え、色々な状況や理由があって、なかなか思考は転換しませんが、日頃からiPad Proで絵を描いていれば、理屈よりも感情で「昔に縛られる必要なんてあるのか」と、やがて気づいて、自分の発想の原点を自己批判できるようにもなります。

 

絵を描く本人が気づく。そして思考を変える。‥‥そのプロセスが必要なんですよネ。誰かの押し付けではなく、自分自身で。

 

アニメの作りかたを「再現」するのではなく、「再発明」する意識へと移行するための、今は移行期間だと思えば、色々なトラブルや難問も、未来の大きな糧になりましょう。

 

 


34210

コロナウィルスによる先週の死者数は、34210人で、とうとう減少傾向だった週間の予測グラフが上昇へと転じました。

 

グラフのトレンドラインはあくまで「このままのペースでいけば」なので、やがて減少傾向にまた戻るとは思いますが、予測値が増大を示したのは、コロナの状況はまだ全然落ち着いていないことを表しています。

 

■週間の死者数〜トレンドラインが上昇に転じました。ここ4〜5週間の死者数の増大を見れば、未来予測の計算上、減少ではなく増大に転じるのもやむなし。

 

■死者の総数

 

 

現時点で、50万人を超えた模様で、もし今後、2波、3波、そして、ウィルスの突然変異で免疫を持つ人にも感染する事態などが起これば、100万人は突破するでしょうね。

 

今まで甘い読みを繰り返してきて、必ず読みが外れることの繰り返しでしたから、もはや100万人の死者を念頭に置いた方がよろしいでしょう。トレンドラインは180万人に届くカーブですしね。

 

 

 

来年の正月は、どんな正月になるのかな。

 

皆、どんなふうに過ごしていて、社会はどんな状況なんだろう。

 

 

 


2型と最終型

第2世代のハード、または最終世代のハードの良さは、身に染みて実感しています。

 

私が所有する第2世代で、優れた性能で今でも記憶しているのは、Power Macintosh 8600/250、iMac Rev.B(ボンダイブルーの改良型2号機)、そしてiPad Pro 12.9インチ第2世代です。

 

みな、価格を遥かに超えた貢献度、そして耐久性を誇っておりました。(iPad Proは進行形です)

 

 

 

第1世代は新機軸を盛り込んだ意欲作で、新シリーズの新製品に賭ける期待は、買う側も作り手側も一緒です。一方で未知の欠点・改善点を含んでいるので、第2世代(もしくは2型)でフィードバックを盛り込むことで、「新機軸+改善点」という理想的な状態が形成されるのです。

 

それ以降の世代のマイナーチェンジ型は、「どこをどうすればコストをカットして利潤(生産性)を向上できるか」のフェイズに突入するので、コストダウンによる影響も製品にちらほら現れ始めます。

 

製品のシリーズを発売して何世代も経過した後は、製品固有の「鉄板」の土台が形成されるので、特に最終型は、完成度が高いのに安価という、買う側にとって嬉しい状況に至ることもあります。‥‥まあ、全ての製品が‥‥ではないですが、製品世代における熟成の極みに到達することはよくあることです。

 

 

 

iMac リビジョンBは、ジョブズがアップルに復帰して、新世代のアップルを体現した製品「iMac」のバージョンアップ型です。今でこそ、普通に見慣れた姿ですが、当時は「ケーブルを極力廃し」「プリンタポートを撤廃し」「フロッピードライブも撤廃し」‥‥と、まるで遥か未来を予見するような斬新な設計で、意欲作も意欲作‥‥でした。意欲作すぎて、問題作とすら、PCユーザには受け取られたものです。「フロッピーがなく、SCSIもなく、USBだけなんて、極めてナンセンス!」と。

 

初号機で数多くのトラブルとニーズがフィードバックされたのか、数ヶ月後に改良点を盛り込んだ、同じボンダイブルーのリビジョンB=2号機が発売され、私は正月あたりに買った記憶があります。

 

そのiMacボンダイブルーのリビジョンB。‥‥第1線を退いてからは、5年間24時間、電源を落とさずサーバとして活躍し、まったく故障のないまま、今は倉庫でモスボール状態(ホコリ防止の全体保護)で寝ております。他のタンジェリンやスノーのCRT iMacが全て電源のコンデンサ膨張で逝く中、初代2型だけが健康状態を維持していました。

 

 

 

一方、最終世代は、PowerMac G4の時です。ミラード・ドライブドア(MDD)と呼ばれる最終型で、タワー型のワークステーションでも168000円まで下がった頃です。あの頃は安くなったよなあ、Mac。

 

1997年暮れに買ったPowerMac8600をG4 CPUまで改造し続けて使いましたが、その当時(2003〜2004年頃)に取り組みはじめた2Kのアニメ、そしてカットアウトの作画技術には、いくらG4化しているとは言えPM8600では荷が重く、ようやく決心してメインマシンを買い替えたのです。それがMDDのPMG4です。

 

同時期にG5も登場していましたが、あえて安いG4を買いました。性能はソコソコでしたが役割を十分果たし、3年後くらいに買い換える時に、なんと10万円で買い取って貰えました。外箱なしの、本体とキーボード・マウスとOSのCDだけの状態で、10万円。

 

168000円のそれなりに使い倒したG4が、お店で100000円で買取。当時、いよいよMacOS(MacOSXではない)が死刑に処される時期で、「MacOS9で使いたい人」向けの特需が、中古市場で吹き荒れていたのです。その風にのって、私も10万円でG4を買い取って貰えました。性能が極まって熟成したMacOS9マシンとして、重宝されたのでしょうネ。

 

 

 

初代の改良点を多く盛り込んだ2型。そして、熟成の到達点の最終型。

 

どちらも、高耐久性で高性能の場合が多いです。

 

逆に、真ん中の世代は「ここを端折ればコストカットできるんじゃないか」的な邪心(?)が製造側に芽生えて、安価なパーツがもとで故障に至るケースが多いです。CRT iMacのコンデンサ不良の話は有名です。

 

あ、これはアニメ制作技術でも同じか。

 

 

 

今回のWWDCで発表が無かったIntel最終形のiMac。一方で、Armへの移行が正式にアナウンスされ、開発者向けのArm搭載Mac miniが出荷‥‥とも。

 

Arm Macか。

 

新機軸って、最初はトラブルが多いんだよな〜〜〜。

 

あ、これも、アニメ制作に共通ですネ。

 

 

 


iMac出なかった。

いろいろ噂されてたiMacの新型。WWDCではArm搭載 Macのアナウンスに留まり、新型のハードウェアはiMacを含めて発表なしでした。

 

ちょっと残念ですが、本当に新型iMacが出たら買っていたので、大きな出費が先送りになって、心のどこかで安心してもいます。前にも、秋くらいだとちょうど良い‥‥みたいなことをこのブログで書いたので、Arm 移行前の「新型Intel CPUを搭載したMac」がまさにそんな感じになりそうですネ。

 

 

 

昨日、同僚と話していたのは、WWDCでも言及していた「Rosseta」の話でした。

 

Armに移行するということは、Power PCの時と同じように、今度はIntel Macが徐々に「移行期間の猶予を与えられたのちに、切り捨てられていく」のでは?‥‥と、ハードに詳しい同僚とちょうど話していました。

 

モトローラ68KとPower PC、Power PCとIntel、そして今度は、IntelとArm‥‥というわけです。

 

私としては、「5年もてば良い」という基準なので、秋くらいにIntelのままのiMacが出ても買うとは思うのですが、来年に第1世代のArm Mac群が出るのだとしたら、なかなかビミョーな判断です。

 

少し迷いが生じてます。‥‥深夜にiMacが出てたら有無を言わさず買っていたところですが、思考の猶予が出たので。

 

前にも書きましたが、私は買うタイミングがあまりよろしくない経験をApple製品で何度も体験しており、40〜50万クラスの出費だと悩むところです。

 

今、家で使っている初代iMac 5Kは、メモリモジュールが8GBで打ち止めなので、4スロットで32GBが上限です。次の世代から16GBモジュールOKとなり、理想的な64GBメモリの環境が実現できます。64GBあれば、GPUの古さもなんとか誤魔化して使い続けられるんですよネ‥‥。

 

私の次の大出費を、「ラストIntel」にぶっこむか、はたまた、来年のいつかはわからないけど、新型Arm Macに賭けるかは、まあ、また「皮算用」を楽しみながら、考えるとします。

 

 

 

新型ハードの噂が飛び交っていたネット。

 

私も新型iMacの噂に期待してました。

 

噂は噂でも、誹謗中傷系ではなく、わくわく系だから、全然良いですよネ。

 

土から朝顔の新芽がでるのを待っている小学1年生みたいで、微笑ましいです。

 

 

 

 



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