今後のタブレットとHDR

iPadもFireも、どんどん進化していくのが楽しくてしょうがない私ではありますが、まだまだ進化を期待する部分もあります。

 

その中でも一番、今後に期待したいのは、「色域」です。

 

つまり、ハイ・ダイナミック・レンジ=HDRです。

 

HDRはおおまかに分けて2種類あって、ここで言うHDRとは、10年くらい前からデジカメで話題のHDRではなくて、映像技術における記録レンジの大幅な拡張を意味するHDRのほうです。

 

*三角形で示された色域が広いほうが、HDRの1つ、Rec.2020です。緑の色域が飛び抜けて拡大されているのがわかります。

 

 

現在、DVDやBD、ネットの映像の大半は、SDR=スタンダード・ダイナミック・レンジで、単位で表すと100nitです。しかしHDRは、300〜1000nitで、規格上は10000nitとその差は歴然です。

 

根本的なこと‥‥ですが、現在標準のRec.709やsRGBは、人間の目はおろか、フィルム時代の色域に遠く及びません。日常で見慣れている色域なので、「いつのまにか騙されて」いますが、テレビやネットの映像や画像は、肉眼に比べて著しく鈍い色彩です。

 

正直、私も数年前までは、「映像におけるHDR」と聞いてもピンとこなかったのですが、「HDRの使い方」を見たり聞いたり、自分でも意識するようになって、ようやく、HDRの有用性を理解できるようになりました。

*デジカメのHDRについては、ソニーのコンデジでHDR機能の有無で買ったり、PhotoshopのほかにHDR専用の複数のソフトを買ったりしてました。‥‥なので、映像の分野でHDRと聞いて、少々混乱したことを思い出します。

 

SD=DVDやVHSの時と同じく、SDRでも「今の色の見え方でいいじゃん」と思う人は、2017年現在はまだ大半だろうと思います。しかし、それは見る対象が「テレビやパソコンモニタ」で「テレビ放送やネット」の映像を見ているだけだからです。

 

今、映像はHDサイズが当たり前で、「SDサイズは小さくて絵がボケてる」と皆が思うでしょう。同じように、HDRの視聴環境が整ってくれば、「よくまあ、あんな狭いレンジの薄暗い映像を何十年も見てきたよなぁ」と、SDRを古めかしく感じる時代がやがて到来します。

 

要は、「テレビだから」「肉眼ではなく、映像だから」と手加減していた色域に、ようやく「改善のメス」「のびしろ」が与えられるわけです。

 

実際、4Kのメインモニタ、最新のiPad Pro、そしてRec.2020やDCI-P3の色域を日頃から見ていると、Rec.709やsRGBは「過去の色」です。

 

HDRだと四六時中キンキンに眩しい映像になる‥‥と誤解されやすいのですが、そうではなくて、今まで全く再現できていなかった緑の発色とか、どんなに明るい部分でも濁ったグレーだったりとか、「削られていた部分が削られなくなって、現物に近くなる」のです。

 

1000nitあるからって、映像をケバケバしい絵にする必要はないです。あくまで今までの絵作りの感覚で、旧来のビデオ機材の制限がなくなるだけです。そして、旧来の制限がなくなったことで、新しい絵作りも生まれるでしょう。

 

 

で、今後のタブレットは、HDRの色域をカバーするモニタへと進化していって欲しいです。カジュアルに毎日見るものだからこそ、高品質な絵が必要なのです。

 

そうなると、俄然注目されるのは、有機ELのパネルでしょう。作業場のメインモニタは液晶の4KHDRですが、色々な場所で有機ELの4Kテレビとかマスモニを見ると、「こういうパネルがどんどんモニタやタブレットに実装される未来が早く来ないかなぁ‥‥」と思います。

 

 

 

4KHDR60pが標準化して身近になってくると、外に出かけてiPhoneで気楽に撮影した映像が、自宅のテレビやiPadやFireで綺麗に映し出されるようになるので、「世界を歩き回るが楽しく」なります。もちろん、その時のテレビやタブレットは4K60pHDRに対応していることが前提です。

 

そして、今、私らが開発を進めている4K60pHDRのアニメーション技術も、そうした未来で威力を発揮することを前提としています。ぼんやりとボケて、白濁した薄い膜に包まれているような、現在の4K24(30)pSDRではない、新しい品質基準のアニメが、未来のHDR対応のiPadやFireやテレビで手軽に再生されるようになるでしょう。

 

「未来の映像の楽しみ」に向けて、全てのハードやソフトが徐々にリプレースされていく現在。

 

アマゾンもAppleもNetFlixも、最近、4KHDRを映像配信を宣伝文句として売り出してきています。となると、当然、Appleもアマゾンも、4Kはともかく(7〜10インチに4K解像度が有効かは検証の余地あり)、HDRに対応したタブレット端末をやがて用意する流れになると思います。部品コストの問題が製品開発のリアルな課題であったとしても、部品供給の状況は一年毎にどんどん状況は変わっていきます。

 

 

 

画面解像度、リフレッシュレート、その次は、いよいよカラーレンジです。

 

ディスプレイの宣伝文句もさ‥‥、「明るさ何%向上!」ではなく、「色域の豊かさをアピール」するようなものに変わっていく必要があるでしょう。そんな売り文句じゃ、イメージが伝わらないって‥‥。

 

今や、明るさを気にするユーザって、ほとんどいないような気もします。少なくとも、私の身の回りでは。‥‥むしろ「眩しい!」と言っている人の方が多いように実感します。

 

タブレットは今や、十分、綺麗な画質を有していますが、新世代の映像フィールドは、すぐそこまで迫っています。そのフィールドの恩恵を享受できる、新世代のタブレットの登場を、日々の技術開発の傍、期待しながら見守っていこうと思います。

 

 


Fireの運用

Fire HD、特に10インチモデルは、実物を手にとってみれば、そのディスプレイのきめ細やかさで、今までのFireとは違うことが一目で判る「高性能な安タブレット」です。私は先週末のサイバーマンデーでHD 7, 8, 10と全て買い足しましたが、実は、もう1台、10を欲しかったのです‥‥が、いくらなんでも買いすぎだろうと我慢しました。‥‥のですが、やっぱり買っとけばよかったかな‥‥とちょっと後悔もしております。

 

私は自宅と職場の2カ所で作業しますが、頻度の少ない自宅はどうしても「二線機=古くなった機種」の流用が多くなります。ゆえに、現在の自宅の作画環境は、iPad mini(初代)、iPad 2がメインのビュワーで、どちらも性能面で不足感が否めません。

 

iPad 2は画面こそ大きいものの、解像度が低いので、もさっ、ぼけっ‥‥とした画質です。Fire HD 10を見た後では精彩を欠きます。

 

さらには、iPad 2もiPad mini(初代)も、iOS 9.3.5で打ち止めで、最新のOSにすらアップデートできません。

 

まあ、それでも「画像が映ってれば良い」と自分を納得させれば、それなりに使えはします。でも、やっぱり、画質は綺麗なほうが良いです。ヒストグラムやオシロスコープの画像を見るのではなく、画像そのもの本体を見るわけですから。

 

HD 10は、10インチ幅に1920pxを詰め込んでおり、Retinaに匹敵する詳細感を誇りますので、運用さえ円滑に進めば〜つまり、Fire OSの機能不足を補う運用術さえ確立すれば、申し分ない、作画作業の「補助Pad」になります。

 

 

 

Fire HDを導入すれば、あとは作業環境を新機材に最適化して、性能を遺憾無く発揮できるよう整えます。

 

HD 7, 8, 10は、5GHz帯のWiFiに対応していますから、5GHz対応の今どき標準の高速ルータは必須となります。ただし、HD7と8を安定して5GHz帯に接続するには、W52の4チャンネル「36, 40, 44, 48」のいずれかに、無線ルータのチャンネルを固定しておきます。

 

タブレットは軽快なフットワークが身の上ですから、WiFiとBluetoothは作業環境の必須アイテムです。JBLのFlip 4などのBluetoothのスピーカーは、意外に活躍の場面が多いです。画面が綺麗になったら、音も良くしないと、釣り合いが取れませんもんネ。

 

 

オフラインムービーをプレビューしたり、参考映像を再生したりする際、音も相応に鳴って欲しいです。Flip 4は、前のモデルのFlip 3に比べて、音が「そつなく、聴きやすく」なりましたので、オススメです。Flip 3は低音が出過ぎてて、ちょっとバランスが悪かったのですが、Flip 4の音の感じは、JBL GOの聴きやすい音に近いです。 

 

運用の際のファイル形式は、

 

画像:JPEGやPNG

映像:M4V(MP4)

ドキュメント:PDF

 

‥‥あたりで統一しておけば、Fire HDだけでなく、iPadでもiPhoneでもMacでもWindowsでも、問題なく再生できます。

 

間違っても、AvidやProResでmovを持ち込まないように。‥‥試したことがないから判りませんが、おそらくコーデックが実装されておらず再生できないと思いますし、アホみたいにFire本体とSDカードの容量を喰うでしょう。

 

After Effectsとスクリプトを組み合わせれば、即席「mp4」変換プログラムができますし、その他、HandbreakでもCompressorでも使って、m4vやmp4へとササッと変換すれば良いです。ただ、4k60pにどこまで対応しているかは、まだテストしてないので判りません。まあ、コーデック自体が対応していない‥‥なんてこともあるので、2Kにダウンコンするのが今の所はお手軽です。

 

妙に色々なファイル形式やコーデックを乱用するより、標準環境の標準運用を意識して、JPEG、MP4、PDFあたりで統一しておけば、間違いも煩わしさも未然に回避できます。

 

作業フローで取り回す「中間ファイル」とは意識を変えて、様々な人が様々な環境で閲覧できるように、「切り分ける」のがコツです。

 

 

で、1番の要点は、ファイルの取り回しにおけるネットワークです。iOSにはAir Dropという、サーバ不要のローカル送受手段が用意されていますが、Fire OSには無いです。

 

ですので、一般的なアプローチですと、USBケーブルか、Amazon Driveなどのクラウドを使うことになりましょう。

 

各種クラウドや各種ネットワークファイルシステムを活用することで、ワイヤレスの快適環境は作れます‥‥が、その辺はこういう場所で色々とべらべら話すのもナニなので、触れないでおきます。

 

 

Fireは2017年現在の性能の許容ですと、あくまでビュワー用途ですから、自分のローカル環境において、快適にドキュメントや画像映像を閲覧できる目標を目指すのが肝要です。

 

iOSとmacOSが連携して云々‥‥という濃い内容は目指さず、あくまで既存の作業環境に参入して、「綺麗なビュワー」「机が紙で溢れないための」という意識で活用するのが、宜しかろうと思います。

 

 

そういえば、私は本体容量の少ない、安いFire HDを買って、後でmicro SDカードで増量する方法が定番です。その方法でトラブったことはないです。

 

SDカードを買う際は、昔馴染みでSandiskブランドを買いがちです。Sandiskで痛い目にあったことがないので、信頼しておるのです。

 


誤字

しかしなぜ、文章のケアレスミスって、書いてる時に気づかんかな。我ながら。

 

なので、私はツイッターはやらんのです。文章のセルフチェック力が弱いから。

 

誤字を書き直せないなんて、私には無理ス。

 

右と左をたまに間違えますし、ドルの桁を間違えることもあります。

 

まあ、ちまたでも、蛍光灯型LEDで「50000ルーメン」なんていう誤字(誤表記)をアマゾンで画像で見たことがあるので、自分だけじゃないんだ‥‥と、妙にほっとしたり。‥‥50000ルーメンなんて目が潰れちゃいますよネ。正しくは5000ルーメンです。

 

 


Fire HD増強。

サイバーマンデーでFire HDシリーズが、とんでもなく大安売り中。10インチで1920pxのHDディスプレイをもつ「Fire HD 10」が、プライム会員だと12,000円。「HD8」が5,980円。「HD 7」に至っては3,480円。

 

特に、ディスプレイの美しさが別格の「HD 10」は、「速攻買い」です。前にも書きましたが、Fireにありがちだった「低解像感」が否めない画質を根本から改善し、色々な閲覧用途に活用できる「高画質な安タブレット」です。12/11現在は売り切れで12/23の入荷待ちとなっています。

 

で、私は結局、今回のマンデーで、7, 8, 10と全部買ってしまいました。買い過ぎかとは思ったのですが、HD 10や8は、使い勝手が良いので、以前から買い足す計画でしたし、ついでに7も買っといたのです。1回呑めば酒代で消えていくお金で、7インチの補助タブレットが1枚買えるわけですから。

 

作画作業をする際は、「絵コンテ」「設定1(例えば主人公キャラ)」「設定2(例えば美設やサブキャラ)」「参考資料」と4つビュワーがあると申し分ないのですが、それをiPadで揃えるのは金銭的に中々難しく(10万円はかかりますわな)、今までは3つのタブレットでしのいでいました。

 

しかし、今回のマンデーで、以下の通りに。

 

*とりあえず、デモ用に、飛行機の画像を表示しときました。

 

立てて置いてあるのが左から、HD 7、HD 8、HD 10、iPad Airです。透過ガラスの上のは、作画用のiPad Pro 12.9(初代)。棚に置いてあるのは、新型のiPad Pro 12.9で、これも作画用です。

 

遠近がついているので、手前の7インチが随分デカく見えますが、7インチは絵コンテや申し送りメモの閲覧がギリギリの小ささです。

 

8インチは各種設定画も閲覧できますが、全身像はちょっとキツイかも知れません。ピンチ操作で寄ったり引いたりして見るのがメインです。

 

10インチは、決して大きいとは言えませんが、十分、各種設定画の内容を確認できるくらいの大きさです。Fire HD 10と隣のiPad Airは、その大きな価格差とは裏腹に、画質は互角です。マンデーだからと言うのもありますが、12,000円で10インチHDのタブレットを売られた日にゃ、Appleはどうやっても対抗できないですネ。まあ、iPadはビュワー用途以外の機能で大きくFire(=Fire OS)を引き離しますから、1台はiPadを置いておきたいとは思います。

 

 

iPhoneの広角寄りのレンズで撮ると、各Fireのディスプレイ面積比較は全く伝わらないですね‥‥。

 

この3つのFire HDを合計しても、サイバーマンデーな価格だと、11980+5980+3480=21440円という、無印iPad1枚より遥かに安いのが驚きです。

 

HD 10のディスプレイは(しつこいですが)ほんとに綺麗で、細密感はあるし、黒は締まっているしで、こんなのが12,000円で買えるとは、嬉しくてたまんないス。ただ、黒さの締まりを出すためか、光沢が強いガラスなので(上の写真のBf109Gが映っているのがHD 10ですが、他に比べて反射がキツいのが判ります)、気になる人はアンチグレアのフィルムかガラスを貼った方が良いです‥‥‥が、そうすると若干、黒の締まりも悪くなります。

 

 

ここまで充実すれば、後は運用のルーチンだけです。取り回す方法を洗練させて、紙の機動性を凌駕せねば。

 

ちなみに、「こんなに並べなくても、27インチのディスプレイを1つ置いて、パソコンから出力すれば良いんじゃないの?」と思う人もいるでしょう。‥‥それはもう、ずいぶん前に実際に実践してみて、通り過ぎて来て、現在、この形になっておるのです。

 

まず、キーボードとマウスを、ただでさえ狭い机に置きたくない! ‥‥そして、いちいち、マウスとキーボードに操作を切り替えたくない!‥‥のです。

 

実際、現在私が作画作業をする際は、マウスもキーボードも全く使いません。一応、ロジクールのBluetoothキーボードは置いてますが、作画作業では使ったことがないです。

 

手で鉛筆=Apple Pencilを持つ感覚の延長線上で、スワイプとピンチ操作で、設定や参考資料をめくります。iOSもFireOSも、キーボードやマウスを想定していない操作系なので、作画作業の流れと相性が良いのです。

 

それに、マイクロUSBかLightningケーブル1本で繋がっているだけなので、その気になれば、1分以内にどかして、机を広くもできます。作画机にディスプレイとキーボードとマウスを置いた場合、とにかく、机が極端に狭くなるのが嫌なのです。15年くらい前には既に、「PC機材は作画机に置くべきじゃない」と悟った次第です。‥‥15年前と今とで、PCの操作デバイスって、ほとんど進化していないですしネ。

*ちなみに、20年前だと液晶ではなくブラウン管のモニタが主流でしたので、よほど小さいモニタ(9インチとか)でもなければ、作画机に置くことは実質不可能でした。

 

どうせ机の面積を消費するのなら、「PC機材の都合」ではなく、「絵描きの都合」を優先したい‥‥ですよネ。

 

いきなりですが、例えば、ミロのヴィーナスさんの立体

 

*ヘッドライトとかで像に光を目一杯当てて、iPhoneで露出をぐっと絞れば、何の仕込みも必要とせずに、後ろをほぼブラックまで落とせます。

 

作画机やiMacの机に置いて、日々眺めています。

 

どうせ机の面積を消費するのなら、無遠慮に面積を占有してしまうキーボードではなく、様々な実品(現実に目の前に存在する参考の品々)を置くスペースにしたいと、常々考えています。どこかの誰かが撮影したWebの写真も参考になりますが、それだけでは「あくまで他人が撮影したかっこいい写真」であって、自分が(たとえプラモやレプリカであっても)実物を見た実感も欲しいのです。

 

安い模造品の彫像であっても、「角度や光によって、別人みたいになるなあ」と、改めて、しみじみ実感することも多いです。

 

コンピュータの環境を充実させてくると、コンピュータやインターネットでなんでも出来てしまうかのように錯覚しがちですが、現実の立体や実品を肉眼で見ることで、人間特有の記憶法で「現実が分解されて再構築」され、カメラで記録してデータ化した情報とは異なるカタチで認識して把握できるのです。

 

 

 

 

 

こういう彫塑のレプリカを眺めていて、ふと、アイデアが浮かぶことがあります。

 

コンピュータを自分のツールのメインに挿げると、実は、返って「コンピュータではできない、自分の持つ、ある意味、曖昧な感覚」というのが重要になってきます。

 

人間が記憶するイメージというのは、色んな画角を寄せ集めて、時系列を前後に作為的に組み合わせて、しかも光と陰を自在にマッピングします。とても「いーかげん」なわけですが、その「いーかげん」=「良い加減」がコンピュータには難しいのです。実写でも3DCGでも難しいフィールドに、絵は簡単に到達できるわけです。(まあ、その逆も然り、なんですけどネ)

*誤解され易いですが、初心の頃はこうした言葉を聞くと、「基本なんて覚えなくて良いんだ」なんて逃げの拡大解釈をしてしまいますが、それは全くの過ちです。基本をマスターしないで、「自分の感性が云々」なんて言うのは、言葉や文法を覚えないで詩を書こうとするが如しです。

 

だったら、創作の場は、コンピュータを操作する作業場としてだけでなく、「イメージのシンクタンク」としても機能させたいと思うのです。

 

 

あ、やばい。また、話が広がり過ぎた。

 

 

まあ、そう言うことで、Fire HDの大安売りで、環境が一気に充実した‥‥のでした。

 

 

でも、ここまで書いておいてナンですが、コンピュータ関連機材をいくら導入しても、文字書きや絵描きの生みの苦しみは、なーんも助けてくれないです。機材が機能豊富で便利になったからと言って、面白いストーリーや演出のけれんや、人々を魅了する絵が描けりゃ、誰も苦労などせんです。

 

しかし、便利で快適な環境は、ストレスを軽減して、発想を具現化する際の無用な負荷=「フリクションロス」を取り除いてもくれます。

 

なので、人間の生っぽい感性とコンピュータの強力なアシストが組み合わさる、理想の環境作りは、死ぬまで追い求め続けるような気も‥‥します。

 

 

 

 


荷物の行方

先月、アマゾンでジャケットを買ったのですが、あまり調べもせずに国外の拠点の商品を買ってしまいました。国外から輸送する商品は、時間が2週間くらいは平気で要するため、できるだけ買わないようにしているのですが、その辺のチェックがすっぽ抜けてしまいました。忙しいのと、体調が悪かったので、油断してました‥‥。

 

以前、イギリスから購入した時に、商品がそもそも入っていなかったこともあったり(2枚CDを買って、1枚しか入っていなかった‥‥のに気付いたのは、ずいぶん経ってからだったので、結局泣き寝入りに。)と、海外から発送される商品は基本的に信用しておりません。日本国内の倉庫にある商品だけを買うようにしています。

 

しかし今回は2つも海外発送の商品を買ってしまいました。‥‥不覚。

 

2つのうちの1つは、香港から1週間くらいで無事に届きました。

 

そして2つめも、中国から結果的には無事に届きました。

 

その「結果的」とは、途中経過で色々気を揉むことが多かったのです。

 

一番不安だったのは、荷物の「追跡番号」が、どうも「違う人宛の番号」だったことです。まあ、それは、結果的に「そうだったんじゃないか」と思うだけで、真相は不明です。

 

アマゾンの荷物追跡における「お問い合わせ伝票番号」を日本郵便の追跡サービスに入力すると、国際郵便も情報を閲覧できるのですが、これがまた、珍妙なことになっておりました。

 

以下、東京宛の私の荷物「であるはず」の追跡記録です。

 

2017/12/01 19:50

引受

 

 

CHINA 

 

2017/12/01 23:45

国際交換局に到着

 

 

 

 

2017/12/02 01:08

税関から受領

 

 

CHINA 

 

2017/12/02 01:09

国際交換局から発送

 

HANGZHOU EMS

CHINA 

 

2017/12/04 01:27

国際交換局に到着

 

大阪国際郵便局

大阪府

 

2017/12/04 09:00

保税運送中

 

大阪国際郵便局

大阪府

 

2017/12/04 17:07

保税運送到着

 

新福岡郵便局

福岡県

 

2017/12/04 19:00

通関手続中

 

新福岡郵便局

福岡県

 

2017/12/05 11:30

国際交換局から発送

 

新福岡郵便局

福岡県

 

2017/12/05 13:07

中継

 

北九州中央郵便局

福岡県

 

2017/12/05 16:04

到着

 

八幡南郵便局

福岡県

 

2017/12/05

ご不在のため持ち戻り

 

八幡南郵便局

福岡県

 

2017/12/06

配達希望受付

配達予定日:12月6日 指定しない

八幡南郵便局

福岡県

 

2017/12/06 16:26

お届け済み

 

八幡南郵便局

福岡県


 

 

 

おいおいおい。

 

どこに届けたんだ。‥‥‥福岡県に行っちゃったよ。大阪国際空港から、全く逆の方向に運ばれちゃった‥‥。

 

こんな時、アマゾンは全く頼りになりません。アマゾンの倉庫管轄以外の商品は、アマゾンは仲介しているだけで、状況は把握できておりません。購入者が色々動いて、それでも「打つ手無し」になった時の最後の手段=「マーケットプレイス保証」、つまり「金で片付ける」方法だけがアマゾンの取り柄です。

 

しかし、そんな最終手段を早々に下す前に、慌てず騒がず、成り行きを考えてみることにしました。‥‥だって、商品が欲しくて購入したんですから、返品・返金手続きをするのは余計な手間になりますもんネ。

 

誤配なのか? ‥‥にしては、どうもおかしい。

 

福岡の誰かさんが「再配達を打診」して、翌日に「受け取り済み」になっている経緯を鑑みるに、福岡の誰かさんは正常に荷物を受け取った‥‥と考えられます。つまり、「誤配ではなく」、中国の業者が「何かの手違いで、違う荷物の番号を私やアマゾンに伝えた」んだろうと思いました。

 

つまり、私宛の荷物は、今、ずんずんと私の元へと輸送されているはず‥‥と予測しました。伝票番号が違うだけで、私宛の荷物は正常に輸送されている最中だろう‥‥と。

 

で、届きました。

 

中身もちゃんと合っています。注文通り。

 

 

通販を長いこと利用してれば、こんなこともあるか‥‥と、良い経験になりました。

 

まあ、イギリスから購入した時に、商品が足りなかった事を思い出せば、商品が届いただけでもOKです。

 

 


さいばーまんでー

アマゾンのサイバーマンデー

 

なぜ、「Cyber」な月曜日なのかは、全く知らないし、調べる気もないのですが、わたし的には「アマゾンの例の安売りのアレ」で安くなるだろうと前々から狙っていたFire HD 8と10が、予想通りかなり安くなっていたので、即決で購入しました。

 

Fire HD 10は、iPadと同等の10インチディスプレイに1920pxの解像度で表示する、標準的なタブレットですが、そのコストパフォーマンスと性能の良さで「もう1台」買おうと狙っていました。

 

そしたら、この値段。

 

 

プライム会員なら、15780-4000=11780円。アマゾンは税込価格なので、支払額12,000円を切る破格。

 

iPad Pro、iPad、iPad Air、iPad mini‥‥とアホみたいにiPadを買い続けている私ですが、そんな私が2017年の新型Fire HD 10を手に取った時、はっきり申しまして、価格と不釣り合いなほど、高性能だと感じました。プライムビデオやNetFlixで動画を見たり、本を読んだり、画像を見たり‥‥の「閲覧用途」ではiPadに負けてません。

 

なので、私は非常に気に入って、自宅と職場の2カ所で「サブパッド」として使いたいがために、もう1台、この機を逃さず、購入しました。12,000円はやっぱり安いっす。

 

で、Fire HD の「8」。

 

こちらも強力な「お勉強」をしております。

 

 

9980-4000=5980円。これはすごい。iPad miniと同じ画面大のタブレットの値段とは思えぬ。

 

Fire HD 8は、絵コンテビュワー、シナリオビュワーくらいなら、十分活用できるディスプレイサイズです。HD 7だと、ちょっと小さくてキツくなるんですけど、HD 8なら、なんとかなります。

 

こちらも即決して買いました。

 

 

サイバーマンデーは何でもかんでも安いわけではなくて、ショボい値引きの商品もそれなりに多いです。日頃、価格の相場を記憶してないと、ついつい勢いで買ってしまう人も多いやも‥‥知れませんね。

 

Fire TVもそんなに安くなってないですよね。「Fire」と名のつくものが何でも安くなっているわけではなさそうです。

 

 

 

で、アマゾンベーシックの商品が2割引とな。

 

ただ、あくまで一部の商品が2割引になっているだけなので、ご注意。

 

アマゾンベーシックの単4充電池4本組みなんか、840円の2割引=672円!‥‥と言っても、8本組みの1340円より割高じゃんよ。4円の差額だけ、だけど。

 

まあ、4本組がどうしても欲しい人は買いかも知れませんが、アマゾンベーシックの全ての充電池が2割引なっているのではないので、勘違いしないように。‥‥って、私もつられて買いかけましたが。

 

 

つーか、アマゾンって、円偏光フィルター〜PLフィルタも出してたの???

 

 

 

PLフィルタは、空を青く撮りたい時に、必須のフィルタです。水中を撮りたい時に、水面の反射を除去するのにも使えますネ。‥‥なので、釣りグッズで偏光メガネも売ってたりします。

 

 

まあ、サイバーマンデーは、買う側の浮足を狙うような商法でもあるので、ばっちり値段を吟味して買うのが肝要ですね。

 

 


iMac Pro、もうすぐ。

iMac Proが、12月に発売開始されるのは何ヶ月も前からの告知通りですが、最近12月18日に出るなんて情報も飛び交って、いよいよ発売日も迫ってきた感じです。

 

しかし、価格は5000(4,999)ドルスタートと、相当なお値段らしく、何だか、私がPowerMacintosh 8600を買った頃にお金の感覚が戻ったような気さえします。20年前は高かったからなー。

 

さらにA10チップ系をサブで搭載して、色々な処理にあたらせる‥‥との情報も見かけました。そりゃまあ、そんなに豊富な装備になれば、価格も50万越えになるのかも知れませんね、

 

一方、現在発売中の無印iMac 5Kは、DCI-P3のモニタを持ち、64GBまでメモリを積めるので、不足なく未来の4K時代にも対応できるスペックを持ちます。よほどの理由がない限り、iMac 5Kで十分なはず‥‥です。30万円で買えるしネ。

 

現在、私の自宅では初代iMac 5Kを3年使っており、あと2年は使う予定です。2K環境も併用していますが、その差は歴然。2Kはすっかり過去のものです。画面に映し出されたWebブラウザのフォントをみるだけでも、2Kはボケて見えて目が疲れますが(恐らく無意識にボケを補正しようと目の焦点を合わせてしまう)、5Kはぬぼーっと眺めているだけでフォントが明快に読み取れるので目がリラックスして疲れないのです。

 

ただ、私の持っている初代のiMac 5Kは、P3色域のモニタではないのは、ちょっと悔しい。残念。

 

その点、最新のiMac 5KはP3で、iMac ProももちろんP3をカバーしているようです。

 

職業柄、そして、4K関連に関わることも増えてきたこともあって、Rec.709とかRec.2020、DCI、sRGBを見比べることも多くなってきました。Rec.709やsRGBは「昔馴染み」の発色で安心しますが、一方で、もさっとして鈍く、抜けの悪い発色は過去の遺物に感じられるようにもなってきました。明らかに色域が大きく異なりますもんネ。

 

来年も多くの4K-HDR対応の製品が発売されるでしょう。新しい分野を開拓するには、2018年以降の流れは、色々と楽しみです。

 

 

 

 


パワーゲームをしない選択

海を見たことがなければ、海の広さや深さ、そして海産物の豊かさなど、実感を持って理解することは不可能です。その「海」にあたるのが、未来の映像フォーマットによる映像ビジネスのフィールドです。アニメ業界の多くの人々は、池や沼、広くても湖しか知らない人が多く、「海」を知らないがゆえに「海でビジネスする」イメージを持てないのは、アニメ業界の現状としてはしょうがないことだとは承知しています。

 

では、勝手知ったる池や湖で、どれだけ楽しく豊かに商売できているか‥‥と言えば、最近の報道〜業界のブラック事情からも解る通り、どんどん限界点が迫ってきているのを、少なくとも業界で作業している人なら実感しているはずです。今の状況は悪くなることは予想できても、良くなることは考えにくいです。それこそ、「乱獲」しすぎて、「死の沼」になることすら思い浮かびます。

 

池や湖での生活はどんどん苦しくなる。かと言って、海に乗り出す準備など全くしていない。

 

しかも、今まで力を貸してくれていた外国の労働力は、「自分の国で商売すれば良い」ことに気がつき始めた‥‥となると、至るところ、弱味だらけです。

 

 

でもね‥‥、「どんなに劣勢だと解っていても、もう止められない」のは、今も昔も同じ。まるで、太平洋戦争末期日本における断末魔の様相です。

 

戦争末期と同じ状況は、今のアニメ業界でも等しく繰り返されています。「神風(しんぷう)特別攻撃隊」「ゾンダーコマンド・エルベ」が編成される時点でその国の「負けが確定」するのと同じく、新入の人材が「若い時期に数年だけアニメ業界で働いて健康状態を著しく壊して辞める」というのは、アニメ制作の「特攻」による「戦死」であって、未来のアニメ業界の破綻を予言しています。はっきり申しまして、私が20代だった20〜30年前より、現在は格段に過酷です。

 

私はもう、そうした特攻作戦の指揮官になるのも嫌ですし、特攻部隊の隊長になるのも嫌です。ちゃんと任務完了して生還して、次の戦いで経験値を活かして、もっと強く闘える軍団を作りたいです。

 

ゆえに、血で染まっていない海=ブルーオーシャンでビジネスをしたいわけですが、自覚なしに今までと同じ戦い方をしたら、あっという間に海に血が流れ出してレッドオーシャンへと汚染されるでしょう。海をブルーなまま維持するよう、最大限の注意と努力が必要です。

 

そのためには、互いに相手の体を刀で切り刻み合って血だらけになる「パワーゲーム」に陥らないことです。

 

「正々堂々勝負しろ」と相手が刀を振りかざして突進してきたら、対人地雷とアサルトライフルで対抗すれば良いです。相手を近づけさせない戦い方‥‥です。なぜ、相手と同じ武器や戦法で戦わなければいけないのか、ビジネスや作品作りは「競技じゃない」んですから、自分らの強みと最新技術を駆使した武器を選択すれば良いことです。

 

それに‥‥です。為す術もなく累々と特攻の戦死者の屍を積み上げている当時者は、決して「正々堂々」とは言えない‥‥ですよね。

 

進め一億火の玉、一人十殺、一人百殺、海ゆかば水漬く屍、山ゆかば草むす屍‥‥が正義で力=パワーなのだとしたら、私はそんなパワーゲームではなく、現在と未来の世界的な技術進化を武器にした戦い方で勝ちに獲りに行きたいと思います。

 

大量生産、短期生産、作画枚数競争、値引きディスカウント競争‥‥と言ったパワーゲームに巻き込まれて久しい、現在のアニメ業界。

 

そうしたパワーゲームからいち抜けして、全く違うアプローチ・価値観で対峙する方法こそ、小国日本が選択すべき最善の道だと確信しています。

 

 

 


新型スーパーカブ

今年の秋に、スーパーカブの新型が発売されました。トゥデイ(50ccスクーター)が腐って処分して「ファミリーバイク特約」の枠が空いていることもあり、まずはカタログを取り寄せてみました。他のバイクのカタログと一緒に。

 

で、ホンダから送られてきた封筒にはスーパーカブのカタログは同梱されておらず、他のバイクのカタログだけでした。

 

「カタログ切れのため、カタログが増刷され次第、送ります」とのこと。

 

人気なのかな。新型スーパーカブ。

 

 

文句なしに可愛い、黄色い新型スーパーカブ。

 

残念ながら、110ccには黄色はありません。代わりに、白が良さげです。

 

 

まあ、スーパーカブと言えば、緑か青でしょ‥‥という人もおりましょう。いかにも、カブ!‥‥という感じです。

 

 

ヘッドライトがLED化され、デザインは丸っこいレトロな感じに戻りました。

 

 

しかしまあ、スーパーカブも値段が高くなりましたね。110ccを買うのに、28万円かかります。

 

どうせ28万円かかるのなら、来年くらい‥‥と噂のある「新型CC110」、クロスカブ・ハンターカブでも良いような気もします。オフ車ばかり乗っていた私には、CC110のデュアルパーパス風のタイヤを見ただけで、安心しちゃうんですよね‥‥。

 

 

ここのところ、低迷だったバイク市場も、「今どき、こんなレーサータイプが売れるのか?」との予想に反してCBR250RRが大きな売り上げを見せたり、125ccにスポーツタイプが増えたりと、「お気楽スクーター」が席巻して無難街道まっしぐらだった小型〜中型バイクのカテゴリーに、新たな変化が表れているようです。

 

*CB125R。いくらで販売されるんでしょうね。

 

 

中でも、CBR250RRの40馬力路線復活は、とても嬉しいところです。

 

やっぱりさ、パワーは必要よ。なんでもかんでも去勢して、無難にまとめれば良いとは、私は思わないですもん。

 

 


作画枚数、作業枚数

前回試算した「10分の短編」の「のべ枚数」の計算は、全ての工程を枚数でカウントするというかなり大雑把な計算でしたが、単純に「枚数のイメージ」を頭に思い浮かべるために、あえて計算してみました。口パクの1枚と街並みの背景美術の1枚が大きく異なることはご承知と思いますし、リテークを全くカウントしていないので、あくまで「作業の膨大さ」をシンプルにイメージするための計算でした。

 

ただ、たまに見かける、恐らく現場門外漢の人の、「分x24」が作画枚数‥‥という計算方法は、「絶えず作画で動かし続けるわけではない」「3コマ、2コマでシートを打つので、そもそも1秒間24枚ではない」「セル重ねを考慮していない」などの理由、しかも「動画しかカウントしていない」点で、甚だしく作業の実情とかけ離れます。

 

ゆえに、雑な計算ではありますが、現場の各スタッフの作業合計が少なく見積もってもどのくらいの膨大な枚数になるかを、計算してみた次第です。原画を枚数でカウントしたり、背景を枚数でカウントするのは、大雑把過ぎる計算方法ですが、それでも「10分で5000枚くらい」の数は合計で生み出しているのには、「そりゃあ、時間がかかって当たり前だよな」と再認識しました。

 

その他、絵コンテだって絵をいっぱい描きますしね。各工程のチェックもあります。キャラ設定、メカ設定、美術設定、プロップ設定なども、たくさんの絵を描きます。

 

今も昔も、動きを1枚1枚手で描いて動かすアニメ技法が、完成映像をそう簡単には作れない理由です。あれよあれよと言う間に、作業枚数が膨れ上がっていくのです。

 

「作画枚数」と、「作業枚数」は、違うのです。

 

巷で言う「1話の作画枚数何千枚」というのは、動画枚数のみをカウントしています。しかし、その裏側では、原画や背景や仕上げなど、「作画枚数」にはカウントされない「作業枚数」がひしめいています。

 

動画枚数で作品の作業の重さを計るのは、一定の目安にはなりますが、その「作画枚数」を完成させるためにどれだけの総体的な作業が発生するかまでは示せません。イニシャルコスト(設定画など)はまるで含まれていませんしネ。

 

でもまあ、一般の「ただ映像作品を楽しむ目的」の人々にとって、「原画と動画の違い」「動画枚数と仕上げ枚数の違い」などの内部的な知識や事情は、ぶっちゃけ、どうでもよいことです。制作現場の内部で、運用の如何を問う時に、当事者たちが認識していれば良いのです。

 

 

ただ、一般の人々にとって、「作画」とは「画を作る」ことであって、決して「作画工程」「作画セクション」を決め打ちで呼び示しているわけではない‥‥のは、現場の人間は重々承知しておくべきでしょう。

 

現場にいると、「作画」と聞くと、「レイアウトと原画と動画」周りのことだと無意識に受け取ってしまいますが、一般の人々にとっての「作画」とは「絵作り全体」のことを指します。でもまあ、そりゃそうだよね。「作」「画」と書き表す文字の通りに、一般の人は受け取って当然です。

 

これはすなわち、作品の絵は「絵作り全体で評価されている」ということを暗黙のうちに示しています。原画だけが良ければいい‥‥という話ではないということです。

 

作品作り全体で、作品は総合評価される‥‥のは、制作者なら絶えず肝に命じておくべき事柄でしょうね。

 

 

新しいアニメーション技術は、その辺も強く意識してワークフローを形成します。「原画」「動画」「仕上げ」「美術」「撮影」という隔絶されたセクションではなく、「作画系」「彩色系」「美術系」「コンポジット系」という「自分の専門分野+アルファ」でワークフローを上下左右に動き回るよう計画しています。

 

作業者が「マルチロール」「マルチシフト」に作業することによって、作品に対して限定された関わりではなく、広範に関わることが可能になります。それによって、「絵作り」の本質に近づけもしますし、「お金」的にも有利に作用します。

 

部分的に関わるだけで、果たして完成像はどうなるか判らない‥‥なんて、もう嫌だとは思わないですか。

 

自分の手空きの時間を、さらにアニメ制作に活用して色々な工程を兼任して、今以上に稼ぎたいとは思いませんか。

 

「そんなの大変じゃん。多少非効率でも、工程は区切った方が、」と思われるかも知れませんが、なんのためのコンピュータなのよ‥‥という話です。「IT」なんて言葉が出現してもう何年も経過するのに、未だ、制作管理にコンピュータを駆使しようとしないのも、アニメ業界のダメな部分ですよね。

 

横軸が工程の進行、縦軸が作業カットだとして、「作品を完成させるためのマトリクス」をどう1つずつ埋めていくかを考えるべきであって、旧来のセクショナリズムを固守するのは、2020年代の未来に果たして有効な手段だろうか‥‥と、私は考えています。

 

管理が面倒で煩雑になるのは解っております。しかし、管理を簡素化するために、作業者の能力と報酬が犠牲になっているのだとしたら、私は管理方法にメスを入れるべきと考えます。

 

 

新技術を導入しようがしまいが、アニメ作りは大変です。大変なことに生涯を投じるのなら、できるだけ良い出来の作品を作りたいし、その報酬としていっぱいお金を貰いたい‥‥ですよね。

 

 



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