新しい環境

以前プレビューに立ち会った攻殻のUHD BDが発売されたようで、サンプル〜見本品が届きました。一緒に写っているのは、5Kの解像度で外部モニタに出力するケーブルです。

 

 

まあ、まだまだUHD、4KのBDは珍しい部類ではありますが、BDに限らず、4Kは徐々に世間に浸透していくでしょう。2Kの上位互換ですし、奇妙なメガネをつけなくてもよいので、テレビを買い換えたら4Kになってた‥‥みたいな移り変わりで、世間にしれっと馴染んでいくように思います。

 

映像制作においては、色々な機材的な問題で、しれっととはいきませんが、徐々に身近になりつつあります。自宅では2014年の冬からiMac 5Kにて4K5Kの世界が日常になりましたが、仕事場でもiMac Proが今週から配備され、4Kを通常設備として使い始められるようになりました。EIZOの4KモニタCG-318は以前から導入していましたが、日常の仕事で普通に4K5Kを扱う環境が整いつつあります。

 

「しれっといかない」機材の問題は、ケーブル1本にまで及びます。今はまだ、ケーブルを買えば何でも4Kに即対応とはいかず、システムスタッフと相談しながら、的確な製品を購入せねばなりません。

 

 

 

短かッッッ!

 

モニタが少しでも離れた位置にあろうものなら、すぐに足りなくなる長さです。マシンの設置場所の可否をケーブルが決める‥‥という状況。

 

また、ちゃんと60pで接続できるケーブルにしないと一日中見続けるモニタのリフレッシュレートとしては失格です。ですから、「長いケーブルがアマゾンで売ってるよ!」と言っても、その製品が期待通りの性能を提供するか否かは、それこそ「人柱」が必要になります。ありがちなのは、ケーブルが原因で60pではなく30pになっちゃった‥‥というオチですネ。

 

 

でもまあ、新しい技術の黎明期というのは、往々にして、こんなもんです。小さな出来事に一喜一憂して、小さなことをコツコツひとつずつ解決して、自分たちの経験と技術として吸収していくのです。

 

機材やソフトウェアのスペックやセッティングを、何かの呪文のように暗記するのではなく、なぜ、それが必要なのか、そうしなければならないのかを、1つ1つ理解しながら開拓していくので、「ものごとの仕組み」を嫌でも覚えるわけです。黎明期に関わることは、結果的に、タフさを身につけることと同義です。

 

まあでも、どんなに黎明期に関わっていても、いつからか技術進化の流れからドロップアウトしてしまえば、その時点で知識と経験は止まります。

 

進み続ける技術更新に辟易せず、むしろ楽しんで関わり続けることは、未来を生きるために必須‥‥と言えましょう。

 

 

あと1週間で6月も終わり。

 

じゃんじゃんばりばり、作業場全体のセッティングを進めねば。

 

棚板増設の木工ボンドから、After Effects CC2018のアウトプットモジュールセッティングまで、全ては繋がっています。

 

環境作りには「デジタル」も「アナログ」も「コンピュータ機材」も「人の手足」も分け隔てなく全て必要‥‥なんですよネ。

 

 

 

 


スポット、出た

アマゾンからEchoファミリーの新顔「Echo Spot」が発表されましたネ。

 

 

 

うーむ。これは机に縛られがちなアニメーターやコンポジターは、色々な役割を任せられて良さげです。

 

あ‥‥。でも、音声で操作だから、大部屋でシーンと静まり返っている環境だとNGかな。

 

自宅作業者や雰囲気の砕けた現場なら大丈夫でしょう。なので、ウチも大丈夫。

 

 

 

アレクサにお任せで音楽を流すと、たまにかっこいい曲が流れて、曲名とアーティストを確認したくなることがあります。言葉でアレクサにアーティスト名を言われても、カタカナの英名だと、聞き取り難いことがありますしネ。なので、2.5インチでもモニタがあるとメモできます。

 

時計になるのもいいですネ。そもそも、声でアナウンスするアレクサの時刻機能は結構便利で、同僚も同じ意見でした。寝転んだ時などに必ず時計が見えるとは限りませんし、暗い時にも見えないこともあります。「アレクサ、時間は?」というだけで時刻を読み上げるのは、意外に便利です。日頃、ディスプレイが時計になって「置き時計」のように動作するのも、これまた良さそうですネ。机に置くのにぴったりです。

 

で、お値段は14,980円。安いすネ。相変わらず。‥‥Appleだったら、39,800円くらいで設定しそうですネ。

 

 

ただ‥‥、アレクサの弱点は、部屋にいくつも置けないことですかね。複数のEchoが一斉に喋りだしても気色悪いですし。

 

もっと呼び名(Wake Word)を増やせば解決するんですけど、今後、どうなんでしょうかネ。難しいんですかね。

 

 


未来の機材

iMac Proは紛れもなく4K時代の標準的な作業マシンです。高価過ぎて個人では中々買えないマシンでもありますが、高価なりの理由は本体にギッシリ詰まっています。‥‥ゆえに、特にThunderbolt3周りで2018年現在は苦労することになりますが(ケーブルがね‥‥)、細々としたことはいずれ時間が解決してくれましょう。

 

内蔵のSSDの速度は高速で、外付けのSATAベース・Thunderbolt3の8発RAIDを凌ぐ速度です。

 

 

 

アニメ制作作業の場合、WRITEよりもREADのほうが重要度が高いのですが、WRITEはメーター振り切れ、READも2200〜2400MB/sを常時キープしています。MB/sなので、ギガにしてbpsに単位を変えると、18Gbpsにもなります。ProRes4444 XQだけでなく、422の非圧縮を、60pで送出して余るREAD速度です。

*18Gbps=18000Mbpsがどれだけ高速かというと、DVDビデオの転送速度は9Mbps、Blu-rayビデオでも50Mbpsですから、かなりの超速ではあるのですが、プロ用途の綺麗な画質で4KHDR60pで10〜12ビットともなると、ProResで3000Mbps前後になるので、トラックを数本持つだけですぐに限界に近づきます。

 

つまり、「ここ数年」だけでなく、結構先まで、制作作業に耐え得るマシン‥‥と言えます。現在のフォーマットに合わせて機材調達や作業をすると、未来に想像以上の負のリスクを背負うことになりますから、数年先を見越して取り組むのが「新時代を切り開く」鉄則です。

 

 

その昔、「デジタルアニメーション」〜仕上げ以降をコンピュータで作業&処理する制作技法がスタートした1990年の中頃、映像フォーマットは今よりも格段に品質の低い内容でした。ゲーム機は特に低く、PS1は、ビデオ解像度もフレームレートもSDの「ハーフ」で320px(横幅)で15fpsでした。

 

320px、15fps。アップコンして現在に蘇らせるのも難しいスペックです。

 

私が当時制作に取り組んでいたプレステの攻殻ゲームの映像パートは、幸いにも、640〜720px前後(細かい数値は忘れました)の30fpsで作っていたので、今でもかろうじてアップコンで画質を保てます。しかし、他のプレステ作品の映像パートは320pxで作っていたので、映像品質的に後年に全くつぶしの効かない「過去の遺物」になってしまいました。

 

‥‥320pxって言ったら、macOSのアイコンのサイズと大差ないじゃんか。

 

でも当時は、「320pxだと軽くて作業が楽」と喜ばれていたのです。その「楽」さの代償として、二束三文的な解像度で作り飛ばしたわけです。過渡期ゆえの出来事‥‥ですネ。

 

「過渡期」というコトバ、状況を忘れずに、未来に何がスタンダード足り得るかを、特に先進的な映像制作に従事する人間は、耐えず意識せねばなりません。

 

2Kが4Kになった、SDRがHDRになった、24or30fpsはそのまま‥‥なんてことは考えにくいわけで、24or30は、48or60に次第に塗り替えられていくでしょう。2018年の今はインフラの質がそこまで到達していなくても、2023年、2028年はどうでしょうかネ。

 

ですから、iMac Proを基幹とした作業環境も、当然、未来を見据えて調達するのが大事です。「フレームレートだけは24のままで考えてます」的な機材調達は、未来を読まずに安物を買って銭を失うことになりかねません。ゆえに、60pも動作する環境を整えて、現在は24pに対応しつつ、24から60までの幅を有しておくのが肝要と心得ます。

 

未来をみくびってはいけないのです。

 

過去、フィルムさえ映画館から一掃した「未来の世界」(=つまり現在)ですヨ。何が起こるか、現在だけの視野では「未来の世界」は読みきれません。

 

さて、「今度の未来」は何が一掃されるのでしょうか。

 

私は、まさか24fpsが消えるとは思っていませんが(ハリウッドでは24fps支持が強いと聞きました)、かたくなに24fpsオンリーでもない‥‥と予測します。なぜって、新技術では枚数制限(=枚数という概念)がなくなるので、24fpsに固執する理由も消失するからです。アニメ現場が多かれ少なかれ新技術系を導入する必要に迫られるのは、「ブラック」と比喩(揶揄?)される制作構造・技術構造から脱出するためにも必然でしょう。

*ちまたのツイートでは「今の作りかたのまま、窮状から救ってほしい」みたいな論調を目にしますが、技術改革なくして窮状からの脱出もありえません。アラブの大富豪が現れて野放図にアニメ会社に投資してくれる‥‥のを待つのでもなければ、他の業種や産業の技術進化と構造改革をお手本にして「総合的な解決策」を実践すべきです。

 

 

 

4K60pHDRのアニメ映像は別格に美しいです。24fpsが30fpsになったのとはまるで違います。アニメの新世界と呼ぶにふさわしいです。

 

その新世界を切り開くのは、iMac Proをはじめとした高性能の機材です。

 

まあ、10年後に「iMac Proとか、4K HDRモニタとか、昔は金がかかったよねえ‥‥」と酒の肴にする日を楽しみにしつつ、今は高価な機材に見合う高品質なアニメ映像制作に邁進する所存です。

 

 


模様替えは転換期

現在、仕事場の模様替えを作業の合間に進めています。先日のiMac Pro導入もその一環で、私のMac Proが故障したので、早めに投入されましたが、新しい技術世代に合わせて、作業環境全体を更新する運びです。

 

合わせて、部屋の模様替えも若干必要になり、取引先の方々の来訪にも最低限対応できるように、配置や装備を整理しました。‥‥と言っても、ショールームにするつもりはなく、あくまで作業重視の工房を、4K時代を見据えて改良したカタチです。

 

ショールームにしてしまうと、その場所での作業に多くの足かせや制限ができて本末転倒ですし、だからといって散らかし放題で成り行きだけの機材配置なのも作業性が落ちます。

 

今までと同じことを繰り替えすのなら、今までの作業場で良いですが、今までとは違う新しいことを実践するためには、今までの作業場では対応できなくなります。

 

いつもそうでしたが、模様替えをする時って、転換期の表れ‥‥なんですよネ。

 

 

すぐに目につく機材やファニチャーだけでなく、間接照明(=作業場には間接照明が3段あって、常時点灯、部屋全体、各人‥‥の3種類があります)を制御するための電源ライン、10Gbpsのネットワーク線など、目に見えない裏方も模様替えの一環であり、それはすなわち、「作画」から「アニメーション映像技術」へ、「パソコン作業環境」から「映像制作環境」へ、「2Kから4K8Kへ」‥‥などへの「意識の移行」が全ての要素に作用するわけです。

 

模様替えは、技術が変わる時、仕事が変わる時、そして、ココロも変わる時、‥‥の象徴なんだな‥‥と思います。

 

 

 


タミヤ新製品

タミヤから近々、(わたし的に)気になる新製品が発売されます。

 

まずは1/48のイージーエイト

 

 

タミヤの1/48は履帯(キャタピラね)も分割組み立て式の硬質プラなので、仕上がりがカッコ良いです。ゴムキャラピラはさ、何をいっても、ビミョーンと伸びるから、やっぱり金属の造形表現にはイマイチなんですよネ。できれば、1/35シリーズも48みたいに分割方式にしてほしいくらいです。‥‥でも、1ピースずつ作るのはちょっとやり過ぎですけどネ。(=実は、ドラゴンの1/35はそれが原因で組み立て作業が十何年も停滞しています‥‥)

 

履帯に限らず、全体的な仕上がりも、写真をみるだに、きっと良いでしょう。タミヤが新作でハズすことって、近年全く記憶がないですしネ。

 

その次は、F-14

 

 

 

1/48です。D型です。

 

いまどき、F-14のしかもD型を、完全新設計で発売してくれるなんて、なんて嬉しいことか。去年(だったっけ?)にA型を出して終わり‥‥かと思っていましたが、D型も出してくれるのは、感謝の極みです。

 

F-14AとDの大きな外見上の違いは、「くちびる」、アサリやハマグリの水管のようなベロみたいな機首下部の装置です。

 

*こちらもタミヤのF-14。しかしA型なので、機種の下にベロがなく、スッキリしています。

 

 

どうせ、「人気機種のゼロ戦」くらいしか売れないから‥‥みたいな、あきらめムードの飛行機モデルの昨今に、F-14Dを現代技術で発売してくれるのは、「でもまあ、F-14も人気機種だけどな」と思いながらも、素直に喜ぶことにします。

 

最近のタミヤは、飛燕もそうですが、人気機種を扱いつつも、ゼロ戦一辺倒ではないのが嬉しいです。

 

 

ちなみに、私が好きな米海軍機は、A-4,5,6,7の攻撃機ファミリーです。どれもキット化されていますが、どれも金型が古いです。特に、A-5に至っては、手に入れること自体が難しいです。

 

しかし、最近シリーズが始まった「エアファイターコレクション」では、往年の「キット化される見込みのない」戦後ジェット機を、1/100とはいえどんどんリリースするので、そっちも楽しみです。

*アマゾンだと、発売後のバックナンバーがどんどんプレミア価格になってしまいますネ。忘れずにチェックして予約を入れるか、定期購読でもしないと、手に入れづらいかも知れません。

 

 

 

 


iMac Pro、来たる

昨日の夜、システムスタッフの同僚が遅くまでセッティングしてくれたおかげで、今日からiMac Proが使えるようになりました。本格稼働は、明日〜来週からです。

 

 

iMac Pro。私の作業環境は10コアのモデルです。

 

お値段は相当しますが、4Kでゼロからアニメを作る場合、標準的な内容だとも思います。

 

気の利いたレビューめいたことができれば良いのですが、既に4Kや5Kの世界は初代のiMac 5KやEIZOの4Kモニタによって数年前から普及が始まっていますし、確かにCPUパワーによってHEVC(H.265)やProRes4444 XQの4K60p再生は滑らかですが(4Kはディスク転送速度よりもCPUの処理速度が問われます)、操作感は至って普通のiMac。

 

CPUグラフ(アクティビティモニタで)を見るだに、性能が高いのは一目瞭然ですが、ど派手な外見や機能があるわけでなし。

 

地味に高性能な4K時代のMacです。

 

うーむ。それ以外、何もレビューの文面が思いつきません。4Kを作業するための、標準機‥‥という以外は。

 

 

私が本格的な4K高詳細の絵に取り組み始めたのは、2013年でした。自宅のMac miniで模索しており、当然ながら、そのMac miniでは4K再生は不可能で、他の環境に持ち込んで4K時代の様相を垣間見ていました。

 

2018年の今となっては、自分でも意外に思えますが、2013年の頃は液タブと板タブに見切りをつけて、「紙で、未来の映像フォーマットに対応できないか」思考していました。4K映像に対する紙の物理的な寸法の「落とし所」を探り、紙の作画で4Kに見合う作画品質を模索していました。‥‥まあ、運用的にはいかにも無理そうな、A3〜A2サイズという巨大なスタンダード作画用紙換算になってしまい、「分割作画」で凌いでいました。

*現在のA4用紙ですと、どんなにスキャン解像度をあげても、頭打ちになるのです。スキャンの問題ではなく、おおもとの紙の大きさが、高解像映像フォーマットに不適応です。まあ、ルーペで作画するのなら別ですが、今のA4作画用紙のままなら、アップコンしかないじゃん‥‥ということで、旧来制作方式では4K時代のアニメは根本的に作れないことを当時しみじみと自覚しました。

 

作画は巨大なA2用紙面積、動かすのはAfter Effects‥‥と、紙とコンピュータのハイブリッド作画を指向する中、翌2014年のiMac 5Kの発売開始、さらに翌年にはiPad Proと、現在の基本要素が畳み掛けるように登場しました。「いよいよ、風向きが変わって、時代が味方し始めた」と思ったものです。

 

2013年に思考を2Kから4Kにシフトした頃はMac miniやMac Pro、iMac 2.5KがMacのラインアップでしたが、2018年の今はiMac 5K、そしてiMac Proがあり、そのMacとAir DropやiCloudで縦横無尽に連携できるiPad Proがある‥‥というのは、しみじみと「時代の流れは正直だな」と思います。

 

 

2013年のMac miniから、2018年のiMac Proまで、実はしっかりと導線が繋がっていたのでしょう。‥‥まあ、後になって、わかること‥‥ですけどネ。

 

 

 


iMacもヤバい

ヤバい。‥‥いまどきの「凄く良い」という意味ではなく、本当の意味でヤバさそうな、私のサブマシン、iMac Late 2012。

 

「カッ! カッ! カッ! カッ! カッ! カッ! カッ! 」と不気味な異音を発したのち、

 

「プー プー プー プー プー プー プー 」と矩形波のような音(警告音でしょうね)を断続的に繰り返したままフリーズ。

 

私のメインマシン、そしてサブマシンは、いったいどうなったのか。

 

「なんとも不運ですね」と同僚に言われて、「どうやら、そのようですね」と言わざる得ない私。

 

 

でも、私のサブのiMacは昔から、この「持病」を時々発症しており、今回が最初というわけではないのです。何が原因かわかりませんが、昔から病気持ちなのです。ナゾの怪音だけでなく、1年くらい前に内蔵のHDDは昇天するわで、私のiMac 2.5Kは、問題を昔から抱えていたのです。

 

それが最近のMac Pro絶不調と重なったので、余計、目立ったのでしょう。

 

 

しかし、ものは考えもの。

 

普通はフリーズだ故障だ何だと言えば、ネガティブに考えるところですが、飯食ってジュース飲んで他の作業をしているうちに気分が変わり、

 

もう2K時代の機材とはサヨナラしなよ

 

‥‥との「啓示」とも思えてきました。

 

実は近日に4K作業に対応できる作業マシン「iMac Pro」が到着し、来週からマシン環境を刷新するのです。

 

そもそも私のところにiMac Proが早めに配備されるきっかけは、皮肉にもMac Proの故障でした。

 

 

ものは考えよう

 

状況も受け止めかた次第

 

‥‥ですネ。

 

この世の中、ネガティブに考えたら、キリがないもんネ。

 

人間には最後の最後に、自身の存在の消滅=死‥‥という最強のネガティブが待っているのですから(少なくとも私には、そう思えます)、生きている時は、ポジティブにものごとを捉えたい‥‥ものです。まあ、できるだけ、ですけどネ。

 

 

そう思うと、Mac Pro故障と、iMac 2.5Kの不調は、まるで目の覚めるような「突風」のようです。荒々しい強風ですが、周囲のモヤモヤを吹き飛ばしてくれます。

 

私が小学校6年生の頃に夢中になった、銀河鉄道999の主題歌の一節、ゴダイゴが歌う‥‥

 

さあ行くんだ その顔を上げて

新しい風に 心を洗おう

 

古い夢は おいていくがいい

再び始まる ドラマのために

 

‥‥を、ふと、思い出します。

 

そうね‥‥古い夢だよね。昔みた夢。「アニメ」に憧れたのは、まさに昔にみた、古い夢です。あの頃(少年時代)のアニメや時代はもうどうやっても戻らないのに、夢にしがみついていてもしょうがない‥‥と私は思います。

 

夢は捨てませんが、古い夢はおいていきます。

 

時代は新しく変わっていくのですから、ココロも機材も技術も一新して、未来にズンズン進んでいきましょうぞ。

 

 

 

そう言えば、銀河鉄道999のUHD BD、出してくれないかな‥‥。

 

あんまり、BDをこき下ろしたくはないけど、もしフィルム時代のアニメ作品を、記憶の色彩通りに観たいのなら、断然HDRのUHD BDです。

 

BDのRec.709では全然役不足ですヨ。RGB各色の発色がフィルムより劣りますし、特に緑は全く別物の色調まで大幅に劣化しているのが、Rec.709のBDやDVDです。フィルムに忠実な色を出したくても、SDR時代の狭い色域ゆえの制限でどうしても出せなかったのです。

 

実は解像度すらも、2Kでは35ミリフィルムのディテールを余すところなく表現しているとは言い難いです。

 

昔のフィルム作品ならむしろ、UHD BDです。

 

まあ、もし、999のUHD BDが出たら、私は買っちゃうと思います。999は服やメカに緑が多いし、T光もいっぱい使っていますから、UHD BDの独壇場です。UHD BDと4KHDR大型テレビならば、少年時代にスクリーンで直に観た思い出がリアルに蘇る‥‥かも知れません。

 

*ちなみに、最近のテレビや劇場アニメは、Rec.709、もしくはsRGBで作られたものがほとんどです。ですので、そもそもHDR色域の発色を原版が有していないので、解像度も色空間も2K SDRのBDで十分です。

 

 


技術書

技術書って、今でも高いですよネ。もちろん、高いには理由がありましょうから、安くしてとは言いません。高いままで良いです。写真家の写真集、画家の画集も同じく高くて、それで良いです。

 

なので、買い揃えるには、かなりの金額が必要になります。私は20代の頃、わたなべぢゅんいちさんと、ギャラ振込日によく吉祥寺パルコの地下の本屋さんにいって、色々な書籍を買い漁っていましたが、ゆえにビンボーでした。パルコを出て、お互いの書籍の束を見て、「金も無いのに‥‥」と妙に浪費癖者同士で不憫に思ったものでした。

 

アニメ制作に従事するとは言え、若い人たちには、アニメばかりでなく、アニメの源泉となった絵画や写真に触れてほしいし、コンピュータや映像技術の技術書も読み深めてほしい‥‥と思う一方で、20代の私のように書籍購入でビンボーになる必要もないとも思っています。

 

前回書いたKindle図書館は、そうした若い頃のフィードバックです。どうしても自分でほしい書籍は、自分で買って自分のものにすれば良いです。しかし、仕事で必要になる、高価な技術書の類いを、皆で同時購入する必要はなかろう。同じ部屋にいるのなら、なおさら、書籍を共有しても良いと思います。何もKindleデータを不正コピーしようってわけではなく、あくまで端末を皆で閲覧するわけですし。

 

 

「俺らの若い頃は、生活費を削ってでも、専門書をだな、」

 

‥‥というような、自分の昔の苦労話は、「酒の肴」だけでOK。若い人にビンボーをトレースさせる必要はないです。

 

結局、どの年代もどの時代も、歳相応、時代相応に、カタチこそ違えど、苦労するようになっています。

 

 

それにね、年長者が若い人間をちょっと支援したところで、本当にヤル気のある人間は、支援で浮いたお金を、さらに自分の探求へと注いじゃいますから、結局は老いも若きも似た者同士なのです。時間軸を超越してね。

 

昔も今も、技術書や専門書は高い。なので、せめて作業場にいる時は、自由に技術書に目を通せる環境を整えたい‥‥と思います。せっかく、Kindleという現代ならではの書籍スタイルがあるのですから。

 

 

ただ‥‥2018年現在で残念なのは、日本語(翻訳含む)の美術書の類いはKindle化されていない書籍が多く、かなり選択肢が限られてしまう点です。ですから、Kindleをメインに活用したいものの、まだまだ紙の書籍の出番は多いですネ。

 

 

 

 


工作の時間

Kindle図書館。Kindleにデッサン技法書や美術解剖書などの美術書、PythonやSwiftなどのプログラム参考書、映像技術に関する書籍、その他いろいろな「現在未来のアニメ制作のための技術書」を詰め込んで、自分たちの作業場でシェアする取り組みを始めています。‥‥制作会社のお金じゃ中々実現できないプロジェクトなので、自費でやっています。

 

Fire端末はiPadに比べて大幅に安いので、さらにセールの時にもっと安く買っておけば、少人数規模の作業場なら台数も少なく済み、財布に優しいです。3〜4枚揃えておけば、特に困ることはなさそうです。

 

となると、置き場。Kindle/Fireは充電せねばなりませんから、単に棚に置くだけだと、Fire複数枚の充電ケーブルが絡んで散らかるのは事前に目に見えます。

 

ならば、スタンド。Kindleのスタンドを自作して綺麗に並べて、無造作に散らからないようにすれば良いです。

 

最近のDIY事情は、豊富な木材と強力な接着剤の存在により、ネジなしノコギリなしで、簡単にスタンド程度なら作れます。

 

Fire HD8はプログラム技術書など文字メイン用、HD10は美術書など図説メイン用‥‥という感じで揃えれば良いです。

*ケーブルの取り回しに改善の余地あり。まず、ケーブルの長さを短くしてちょうど良い長さにするところから‥‥ですネ。

 

まだ色々とイビツなままの、できたてのほやほやです。手作り感がすごいですが、後でヤスリ・サンダーでささくれと角を取って、オイルフィニッシュ(オリーブオイルとかを少量なじませる)すれば、木目が浮かび上がって、木工ならではの味わいが出ます。‥‥まあ、私がギター好きなので、もともと木目が好きなんですけどネ。

 

製作費は木材500〜800円くらいです。底の板は何かの時に余った端材なので、今回のスタンド用に買った木材はD2のヒノキとスギのミニ木材600円分です。ヒノキは良い香りですネ。

 

左側の充電池スペースは、余白を持て余して、なんとなくそういうことにしただけです。端材の寸法の都合‥‥です。

 

ヒノキの板を4つの杉の角材で挟んで接着しているので、強度は十分です。接着材は、スーパーXか「もっとくっつけ太郎」などの凹凸対応のネットリ系強力接着材が適しています。半日乾かせば使えるようになりますヨ。

 

*たまに使うくらいなら、20ml。

 

*結構使うようなら、135mlがおすすめ。私はモノタロウさんの「もっとくっつけ太郎」を愛用しています。

 

*電動サンダーがあると木工の仕上げに楽です。不揃いな面や、触ると痛い角を、楽々滑らかにできます。ただ、猛烈に振動する電動工具なので、音はそれなりにうるさいです。電動サンダーで大きな角やデコボコを除去した後は、紙やすりで手作業でフィニッシュです。

 

 

 

完成品を買って揃えるのも良いですが、製作可能なものは自分で作ってしまうというのも選択肢の1つです。パーツから作るので融通が利きますし、何よりも映像製作本番で、色々な機転を利かせる習慣も身につきます。「ありもの」だけをチョイスするのではなく、ゼロから作っちゃえばいいじゃん的な発想‥‥ですネ。完成品だけに頼ると、どうしてもコストは膨らみますし。

 

自分たちのスタジオ、作業場は、ショールームであるよりも、工場であるよりも、ものつくりの工房でありたい‥‥と思います。ゆえに、足りないものは、たまには木工で工作しても良い‥‥ですヨ。

 

 

 


いつの時代も

いつの時代も、後手に回る時って、ディテールが似るんだよなあ‥‥。

 

昔からの方法を踏襲するのにリソース(時間や金や人力)を割いている集団をよそに、新しい方法で開拓地をどんどん広げていく集団もいるわけで。

 

人と集団。‥‥何が命運を分けていくんでしょうね。‥‥やっぱり、人が集まって物事を動かすから、集団のメンツ=人それぞれの性質が絡み合って、決まっていくんでしょうネ。

 

 

命運はギャンブルにあらず。‥‥しかし、命運、自らの運命を、ギャンブルにしてしまう人や集団は、なぜか存在します。

 

ギャンブルで負けが増えて、その負けを取り返そうとして、さらにギャンブルにつぎ込んで、どんどん負けが増えていく。どうしたら勝てるんだ、どうやれば負けを挽回できるんだ‥‥と。

 

‥‥いや、ギャンブルそのものから、まずは抜け出さないと。

 

自分の進む道を、ギャンブルや勝ち負けに託すこと自体が、最初から破綻の構造を呼んでいるわけです。「イチかバチか」の時点で、既に。

 

 

運ではなく、必然を、自分の足場にすれば良いだけです。

 

では、必然とはなにか。「時間は進み続ける」という万物の法は、必然と呼ぶにふさわしいです。

 

今年は2018年、来年は2019年、その次は2020年。粛々と進み続ける時間に、勝ち負けもギャンブル性もないです。

 

 

進み続ける時間の中、新しい技術で何をしたら良いか判らない。‥‥それがまさに「後手」というやつです。

 

判らないから、昔からの方法の再現や踏襲に時間を費やして、費やしただけの達成感だけ得て、さらに後手後手に回っていく悪循環。

 

未来を切り開こうと思っているのに、未来のビジョンそのものが後手思考の「過去のビジョン」‥‥って、矛盾してますよネ。

 

文字でわかっている気になってもダメで、絵でわかっていないとダメなんですよネ。だって、絵を動かすアニメ作品の未来なんだから。

 

新しい技術で何をしたら良いか、見え過ぎちゃって困る。‥‥くらいの状態がふさわしいです。

 

 

 

でもまあ、何を言ったところで、

 

去る人は去り

 

残る人は残り

 

来る人は来る

 

‥‥というだけなのかな。いつの時代も。

 

 



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