真空管アンプ

ギターを弾く人にとっては、今でも意外に、身近な存在の真空管。現在でも真空管を装備したギターアンプは生産し続けていますし、ZOOMやVOXなどのギター用のUSBオーディオIFには、真空管を内蔵したものまであります。

真空管なんて懐古主義も良いところ‥‥のように思えますが、実は随所で真空管アンプで鳴らした音を、CDや音楽配信などで耳にしています。

なぜ、真空管アンプが好まれるか‥‥というと、ギターなどを弾いて鳴らした時のニュアンスが独特で、他では代え難いものだからです。現在ではソフトウェア上で真空管のモデリングをおこなう技術も進化しましたが、生音(出音)を聴けば違いはハッキリ出ます。音の抜けが良く、ピッキング(‥‥鍵を破ることではなく、弦を弾くことの意)に対するレスポンスがふくよかで繊細、つまり、他では再現できないような独自性を持つのです。‥‥そうですね、言うなれば、Apple Pencilやペンタブと、鉛筆との違いくらい、ハッキリしています。

私が中高生だった30年以上前、真空管アンプはあまりにも高価で、憧れの的でした。20〜50万円もするマーシャルやメサブギーなどのアンプは、音楽練習スタジオでの楽しみの1つでした。


*当時高校生だった私は、この4ジャックタイプのMarshallアンプの歪ませ方がわからず、JCM800(その頃の新機種)の方が扱いやすくて好きでした。この4ジャックタイプは、ボリュームをデカくしないと、いわゆる「あの音」にならなくて、狭い練習スタジオではうまく使いこなせなかったんですよネ‥‥。今では、すっかりヴィンテージになっているようですけども。

でも、ギターを弾かない人でも、真空管アンプを楽しむことは可能です。しかも、安価に。

日頃、音楽などを聴く際に、1万円前後の真空管アンプをかまして聴くと、ソリッドステート系の音とは趣の異なる音を鑑賞することができます。



正確に言えば、ソリッドステート系の音に、真空管の味付けをしたような音‥‥ですが、AKG(スタジオヘッドフォン系の)などのヘッドフォンを鳴らすと、音の違いが感じ取りやすいです。

私は、作業に集中するため、「調子のでる」音楽をヘッドフォンで聴いて作業することがあります。傍目からは「ながら作業」のように見えますが、集中力を加速させるために、必要に応じて音楽を使い分けるのです。また、私は音楽と映像の重要な関係性に着目してもいるので、できるだけ様々な音楽を聴くようにして、見識(耳識?)を広めるように習慣づけています。

そうした音を聴く場面での装備として、真空管アンプを用意しておくと、音の楽しみ方に「潤い」が追加されます。Mac/PCやUSBオーディオIFにヘッドフォンを直挿しするのとは、異なった趣を手にできるのです。

「TA-02」は8000〜10000円前後で買える安価な真空管アンプです。音源のクオリティが良いほど「真空管の効果」があらわれますが、年代の古い音源でも、ビットレートの低いデジタルデータでなければ、結構大きな効果が現れます。

例えば、Apple Musicで初めてその存在を知った、ラリーカールトンの1978年のライブ音源は、TA-02の効果が抜群で、AKGのヘッドフォン「K240 Studio」「K240 MK2」などで聴くと、生々しい存在感が強調されます。解像感がどうの‥‥というよりも、全体のニュアンスで聴かせる音です。

まあ、真空管アンプがなくても、いまどきの音源は皆クオリティが高いので(低ビットレートのYouTubeなどは除く)、音的には全然問題ないのですが、音楽に「オアシス」的な要素を求めるのなら、真空管アンプを挟んで聴いてみるのも楽しいものです。

こんな話題を書いていて、ふと思いましたが、鉛筆って、ギタープレイヤーの真空管のような立ち位置になるのかも‥‥と感じました。現在のアニメ業界の二値化路線では、鉛筆のニュアンスをどうこう言っても虚しいばかりですけどネ。


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