Apple Music、その後

夥しい数の楽曲を楽しむことのできるApple Music。

‥‥ではありますが、手放しで喜んでもいられない、Apple Music独特の使いにくさも、1ヶ月使ってみて解ってきました。

まず、重要なポイント。

CDを沢山購入して何万曲というライブラリを築いている人は、導入要注意!‥‥です。

Apple Musicはクラウドライブラリという仕組みを使って音楽を自由に聴ける環境を整えます。これが良くも悪くも‥‥で、Apple Musicだけがクラウドにライブラリされるのではでなく、自分でせっせと購入しデータ化した楽曲データも全部ネットのクラウドにアップロードして同期してしまいます。

大してCDを買ってこなかった人は、特に問題も感じないでしょうが、音楽好きでCDを何百、何千と持っている人は、そのデータを全部Appleのサーバに送られてしまうわけです。これにはビックリ。

私はお試し‥‥という事もあり、音楽ライブラリを持たないiMacでApple Musicを使ってみたので難を逃れましたが、中には大量のアップロードをしてしまった人もいるのではないでしょうか。

ちなみに私が所有するデータは、3万曲を越し、データ量は300GBくらいあります。初期のデータがMP3でデータ量が小さいのでこれくらいですが、ロスレスで保存している音楽マニアの人は500GB〜1TBくらいはあるのではないでしょうか。

Appleの昔からのお家芸、「余計な御世話」がApple Musicでは健在です。どのマシンからも共通でオンラインなライブラリを使用可能にするために、そのような仕組みが必要なのは解るですが、他の方法は考えなかったのかな‥‥と思います。そもそも、全ての楽曲を全ての端末で共有‥‥なんて全ユーザに必要だと思うのかい? そんなに共有したい? 共有に夢見すぎてんじゃないの? 必要なものなんて、実はそんなに多いもんじゃないよ‥‥と思います。Apple Musicを使うと、門外不出の劇伴ラフミックスやデモ曲とかも転送されちゃいますしネ。

自分のライブラリを破壊されたくなくて、かつApple Musicを楽しみたい人は、マシンを分けたほうが無難ですネ。今のところは。

つまり、自身のライブラリはPC1、Apple MusicはPC2‥‥みたいにしたほうが、面倒がなくて良いです。そして自分のライブラリのPC1は宅内共有をONにして、他の端末(=音楽のローカルデータを持たない)で両方を聴けるようにしておけば良いです。要は、Apple Musicと自分のライブラリが混ざるのを、ハードウェアで切り分けるわけです。

「PC2台の重複管理をする事の方が面倒じゃん」と思うでしょう‥‥が、私もそう思いますし、事実、面倒です。ただ、Apple Musicの面倒な仕様を回避するには、今のところは、同じく面倒な対応で相殺するしかないのかも知れませんネ。もしくは、Apple Music自体をあきらめるか‥‥です。実際、そのApple Music&クラウドライブラリの内容を知って、使用を止めた知人がいますしネ。

また、Apple Musicは「どこでも自由に使えるわけではない」のも解ってきました。

「クラウドミュージックだから、どこでもOKなんでしょ?」と思われるでしょうが、ゆえに、クラウドに接続できないiPod nanoやシャッフルでは聴く事ができない‥‥ようです。まあ確かに、これも理由はわかりますが、以前の「購入した音楽」と同じ感覚では使えない事は事前に知っておくべき情報ですネ。

ちなみに、PCやiPhoneのオフラインにデータを保存して、一時的にネットに接続できなくても聴けるようにはなりますが、これもまた、操作方法が少々煩雑です。PCにオフライン保存したものは、iPhoneにもそのままデータ転送してくれれば良いものを、それはしてくれなくて、iPhoneではiPhone上でオフラインに保存する操作が必要のようです。まあ、プレイリスト丸ごとオフライン保存はできるのですが、いちいちユーザに手間を要求する仕様は、以前の使いやすさが大幅に減少したように思います。

あと、細かい点ですが、プレイリスト別のiPhoneへの同期機能は、何だかもう、意味がなくなりましたネ。クラウドで共有するのは楽曲データだけでなくプレイリストも対象になるので、クラウドで同期している端末のプレイリストが全て表示されちゃって、「iPhoneだけで表示したいプレイリスト」みたいな転送ができません。プレイリストを50個、100個作っている人は、これまた「余計な仕様で‥‥」と思うんじゃないでしょうかネ。

私はiPhone上での操作を極力さけたい人間なので、データだけ送ってiPhone上でプレイリストを新作すれば‥‥みたいな操作はしたくないのです。そんなリカバー操作に時間を奪われるのは、御免であります。

ただ、iほにゃららのアプリも新登場した時は、使い勝手がイマイチで、徐々に洗練されていった経緯がありますから、Apple Musicも徐々に使いやすくなっていくだろうと期待しています。

とまあ、手放しで喜べない部分もあるApple Musicですが、それを我慢してでも、得る喜びはデカいのも事実です。

流行している音楽やメジャーな音楽なら、特にApple Musicでなくても良いとは思うんですが、聴く機会の少ない、もしくは入手が難しい音楽、例えばワールドミュージックやクラシック、ジャズ、フュージョン、レアなライブ音源などは、「手を出したい放題」聴けて、夢のようです。私がこの1ヶ月で聴いた音楽を、リアルに購入していたら、数万円はいっちゃいますもんネ。

野放図、能天気にクラウドを信用せずに、クラウドの役割、自己所有の役割を見極めて使えば、Apple Musicなどのクラウドサービスは、新しい時代の新しい選択肢となり得ると感じました。「これからはクラウドの時代だ」なんて馬鹿な事は言わずに、両方をうまく使い分けてこそのリソース活用‥‥ですネ。

ちなみに‥‥Apple Musicの中には、最近の音源であるにもかかわらず、妙に音質が悪いものがあります。SP盤の復刻やモノラル録音時代の音源ではなく、1980年代以降の音源でも、音質が異様に粗雑なものがあります。レコード会社が「モンキーモデル」を提供しているんかいな? ‥‥理由はわかりませんけども。


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