ゆめゆめ

今まで作ってきたのと同じアニメを作りたいのなら、今まで通りの作り方で、今まで通りのフォーマットで作れば良いんじゃないのかな‥‥と、覚めた気分になることが最近は多いです。あまりにも、皆が今までの方法論や表現から抜け出そうとしないので。

 

私が言うのもナンですが、無理にペンタブを使う必要はないと思うんですよ。

 

今まで通りのアニメの映像を作るのに、なぜ道具をわざわざ変えるのか。必要性を感じないです。合理的な理由も見つからないです。

 

 

 

私は今までとは違う、アニメでは無理だと思われていた絵を動かしたいから、道具を持ち換えるのです。

 

わたし的には、既に40年前に中高生の頃からビジョンだけは朧げにあった夢が、今では実際に手順を1から言えるくらい具体的な目標となったので、そこに向かって、道具も技術も変えていくだけの事なんですよね。

 

できないことができるようになるから、新しい道具を使う。‥‥とてもシンプルな理由です。

 

 

 

とは言え。

 

「新しい表現なんて、やらせてくれないじゃないか。」

 

‥‥と腐る人もいましょう。

 

新しいことが現場でできないのは、実は、40年前も、30年前も、20年前も同じです。

 

じゃあ、なぜ出来る人もいるのか。

 

例えば、私は一般から見れば変わった趣向のこと(模型特撮もカットアウトも、そもそもビジュアルエフェクトというジャンル自体)を多くやりますが、なぜ、やらせてくれるのか。

 

プレゼンするからです。たとえ少ない数・秒数でも、実現している「証拠」を見せるからです。

 

前例のないことをするには、話すだけじゃダメです。

 

見せれば、伝わります。

 

 

 

まあ、確かに、日本の学校教育じゃやりませんよネ。新しいことを切り開くための授業なんて。‥‥私もそんな授業、受けたことないですし。

 

なので、学校を卒業してすぐにアニメーターになると、作画が上手くなったら作監に抜擢され、やがてキャラデザに‥‥という「既存の作画出世コース」しかイメージ出来ない人が多いのでしょう。他の職種でも同じ傾向だと思います。

 

作画出身者は、作画に関して総作監とキャラデザが最終到達地点で、分岐が生じないのです。新しい絵作りを作画とコンポジットの両面から考えるなんて、想像もしないのです。

 

「原画があって、動画があって」という流れをまるで自然の摂理にように考え、絵作りを線画の段取りでしか思考しなくなります。そんな状態では、いよいよ、舞い込む仕事も線画関連に染まっていきます。線画で描く絵コンテ、線画で描くキャラデザイン、etc...。

 

線画は山ほど描くけど、最終の色付き効果付き完成画面を1枚も描かなければ、「線画専用」認定されるのは当然です。日頃、線画の能力だけをアピールしているのですから、完成本編のスクリーンショットさながらのコンセプトアートやカラースクリプトが作業依頼されることはありません。

 

 

 

今は、技術次第で、プレゼンの映像すら自分で作れる時代です。

 

色付きのイラストを描くのが趣味で、本業はアニメーターだ‥‥なんていう人は、それはもう、一歩手前にいるわけですが、「After Effectsがわからない」というだけで、イラスト止まりに甘んじているのではないでしょうか。

 

たとえ、After Effectsの使い方の基礎がわかって、撮影工程までさらえても、現在の日本の商業アニメと同じ作風の映像ならば、「一人でも作れる時代になったんですね」で終わりです。‥‥それじゃ、しょうがないです。

 

「え? こんなのアニメで動かせるんだ? どうやって作ったの? 頼めば数カットのシーンだけでもやってくれる?」

 

‥‥と言わせないと、先には続きません。

 

「ひとりアニメ工場」では、本家のアニメ制作会社に太刀打ちできるわけないじゃないですか。人海戦術をひとりでやっても、「よくまあ、ひとりで頑張ったね」のねぎらいでおしまいです。

 

たとえ1カットでも、普通のアニメ制作会社ができないことをするのです。

 

そして、それはペンタブとコンピュータ(と、あなたの自由なアイデア)があれば、可能です。

 

 

 

道具をどう使おうが、自由です。

 

今までと同じアニメを作るのだったら、新しい道具を使ってはならぬ‥‥なんて制限することも、それはそれで不自由ですもんネ。

 

 

 

ただ‥‥。

 

道具は、ホントに、使いようです。

 

魅力の乏しい代用品にするのか、可能性の玉手箱にするのか。

 

ペンタブをあえて使うのなら、(甘っちょろい響きではありますが)「夢」をもちたいです。

 

「夢」と言っても、実現できるヤツを。

 

 

 


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