ギターいろいろ。

実はいい歳になるまで、電気回路の基本的な仕組みを理解せぬまま、なんとなく見様見真似でギターの配線をしていました。

 

なので、自分ひとりではゼロから回路を考えることが、エレキギターのような極めてシンプルな回路であっても、おぼつきませんでした。あくまで見様見真似で、TIPSをなぞるだけだったので。

 

ただ一方で、様々なフレーズやパッセージを演奏した上で、電気回路特有の音の変化を、実地で体感してきたからこそ、やがて「理屈」に目が向くようになったとは思います。音楽そっちのけで電気工学の分野だけで「理論と課題」で習得しようとしても、興味の根本がないがゆえに続かなかっただろうなとも思います。

 

実際の楽器演奏、機材の組み合わせ、そして電気回路‥‥と、バラバラだったパズルのピースがハマって、全体像が見えたからこそ、「エレキ」の世界も実に奥深く感じられるようになりました。

 

 

 

数年に渡って、放置していたギターのレストアや改造をするようになって、私の中でようやく、エレキギターくらいのレベルなら、回路をゼロから考えることができるようになりました。‥‥まだボチボチではありますけどネ。

 

以前、1ハム1ボリュームの回路が想像できなかった頃が、なんとも懐かしい。

 

エレキギターの基本回路はコレ。

 

 

このあまりにもシンプルな配線の中途に、何を挟み込むかが、工夫の原点です。

 

上図の状態では、プラグを挿した途端にフルボリュームで、音量を調節することもできませんが、ポットを挿入することでボリュームコントロールの回路が出来上がります。

 

複数のピックアップを切り替えたり混ぜたりする場合は、セレクタを挿入します。

 

 

 

一見シンプルですが、私が理解していなかった大きな要素はグラウンド〜アースの存在です。

 

例えば、ポット。ボリュームやトーンのツマミの装置です。

 

素人考えだと、ポットは単に電気音声信号の段階的なカット(減衰)で、音量を調節している‥‥と思うわけです。音量を調節するわけですから、音の信号を徐々にカットすれば調節できる‥‥と。

 

でも実はそれは半分しか正解ではなくて、ポットのワイパーの逆側を使って、アースにプラス(ホット)の電流を逃す役割もあったのです。

 

 

プラスの電流が、マイナス・アースに流れると「ショート」して音が出なくなりますが、アースに流れる量をポットで調整していることをハッキリと認識していませんでした。ポットの3番端子を折ってポットの釜(底)にハンダ付けされているのは何度も見て知ってましたが、てっきり、プラスの電流だけ調整しているかと思ってました。

 

ポットには3つの端子がありますが、2番の電流を、1番と3番に段階的に振り分ける仕組みです。

 

2番の電流の流れる先を、1番はホット、3番はグラウンド(アース)とすることで、1番に流れるホット経路の電流の他に、3番に流れるグランウンド経路の電流も「反転」して調節する仕組みです。テスターで計測して理解しました。ポットは確かに「ワイパー」なんですネ。

 

 

ボリュームはポットの3つの端子全てを使いますが、トーンのポットの端子が、1番は未使用で、2番と3番しか使ってない理由が、最近になってようやく飲み込めた次第です。

 

 

 

私が欲しいシンプルな構成のギターの配線は大体判るようになりました。

 

セレクタ(スイッチ)とポットとコンデンサーだけ踏まえておけば、回路の実体配線は想像できでるようになった‥‥と言いたいところですが、不遜は禁物。

 

シンプルな回路で多くのバリエーションを生み出しているギターの工夫は、色々な配線図を見るとしみじみと感じ入ります。

 

現物の装置の仕組みも、例えばスイッチの接触する金属の1つ1つは板バネ的なプリミティブな動作でも、組み合わさって様々な分岐配線を作り出している様は、「工夫の宝庫」です。

 

*40年前のグレコのレスポールタイプの3ピックアップ用のセレクタ。金属プレートの動作の工夫に、いまさらながら驚きます。

 

 

 

安いプレイテックのST250でも、調整の方法と改造のバリエーションが解れば、かなりいい感じに仕上がります。

 

プレイテックのギターは「ギターキット」として、バラして組み直すのがちょうどよいです。ゆえに、ある程度の経験と知識がないと、悪い部分だけを論ってスミ突きしがちですが、個体差を読み取って適度に調整し、ピックアップをディマジオかダンカンに変えようものなら大化けします。

 

*1ハム1ボリューム・シンクロアームの最終号機を組むべく待機中の、灰色のST250とディマジオのPAF Master。ST250をベースにして改造するのはこれが最後でいい‥‥と思っとります。ゆえに、特にアームの調整(スプリングの組み合わせは特に)は最大に拘るつもりです。

*アマゾンのギターパーツ関連はどれも割高ですネ。購入はサウンドハウスさんでどうそ。

 

 

 

改造の際に、電気回路の基本を知ることで、理屈と実物が一致して、自分だけの改造バリエーションも可能になります。

 

以前記事で載せた2S1V改造も、エレキギター電気回路の基本中の基本がわかったがゆえに、既存の回路図がなくとも理屈で実現できました。

 

 

 

 

ギターの改造。メンテ。

 

実は絵にもアニメにも言えることですネ。

 

理論の課題だけこなしても上手くはならないし、熱中するだけではどこかで壁にブチあたるので、両方が必要なんですよネ。

 

 

 


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