サブツールの時期

セル番号のタイミングを記したタイムシートの原画・動画記入欄。

 

このタイミングを何の追加のインストールや設定なしに、即座に反映するのが、前に書いた「即席タイプリマップ」です。

 

明らかにエディタとしての機能は欠落していますが、かえって、その欠落しているがゆえの軽さが、いざという時に重宝すると考えて、作りました。

 

 

 

 

macOSなら「mi」で行番号をコマ数に見立ててシートのタイミングを書いて、書いたテキストをレイヤーマーカーのコメントにコピペすれば、セルのタイミングが反映されます。

 

この方法も良いところは、何よりも、大仰な準備がいらない、そして、After Effectsに追加インストールするわけでもないので管理者権限も不要なことです。

 

まるですぐに使えるビクトリノックスの中の1本みたいに。

 

 

 

1・セルのタイミングを反映させたいレイヤーにマーカーを追加。

2・マーカーのコメントに改行区切りのセルタイミングのテキストをコピペ。

3・エクスプレッションを追加する。

4・以上。

 

なんとまあ、簡単な段取り。

 

After Effectsだけで完結できますし、プラグインも不要です。0フレーム(1コマ目)を空白にしておけば(つまりタイムライン上の配置位置を1コマ後ろにずらす)、ブラインドなどの空セルのためだけのエフェクトも不要ですし、1スタートで記述するタイムシートにも合います。

 

組織的な制作体制向きではないですが、今すぐ、ここでタイミングの適用が必要!‥‥という時には使えます。

 

まさにハンドガン、サバイバルナイフです。

 

兵士は、アサルトライフルの他に、腰にハンドガンを携行してますよね。‥‥ソレです。

 

 

 

環境をひと揃えしないと全く機能しないシステムは、導入と運用にそれなりの規模が必要となり、一長一短です。いつまで経っても導入が進まないばかりか、システムそのものすら完成しません。

 

制作システムの「一短」を埋め合わせるサブツールは、なんだかんだ言っても、必要だと痛感しています。

 

After Effectsを使う際に、私は昔、xtoolsというコンポジット支援ソリューションを自己開発していましたが、作業の範疇がアニメ撮影を超えて実写や3DCGなど広範に及ぶと、xtoolsはアニメ撮影に特化していたがゆえに汎用性を欠き、使わなくなっていきました。

 

作業領域が広がった際に、応用して活用できたのは、実はメインツールではなく、サブツール群でした。

 

そうした戦訓を活かし、今はメインツールを開発するよりも、「使える」サブツールをちょこちょこ作っては充実させることのほうが多くなりました。

 

 

 

アニメの作画従事者が、iPadやCintiqなどを使うようになれば、「なぜ、紙の流儀をかたくなに踏襲してるんだろ?」と我ながら滑稽に感じる瞬間が訪れます。

 

他の手法があるじゃん。‥‥と。

 

その際に、役立つのは、旧来アニメ制作を模倣したメインツールではなく、組み合わせ次第で小回りと応用が効くサブツールです。

 

例えば、ペンタブ作画のスタンダード作業仕様が確立していない現在、アニメーターが自分で原撮をする際に必要なのは、手軽にシートタイミングを反映できる小技です。

 

管理者権限で大掛かりなソリューションをインストールして、あちこち設定して回らないとシートタイミングまで辿り着けないようでは、使う前に心が折れます。しかも、作品ごとに約束事が異なって、二転三転するオマケ付き‥‥ともなれば、一層。

 

 

 

仕様が頻繁に変更される移行期においては、むしろ小手先の小技が活きる時期もあります。

 

また、小技を使うことによって、After Effectsなどの使い方を覚えるプラス要素もあります。タイムリマップの使い方を知らないより、知ってたほうが良いですよネ。

 

移行期に物事を無理やりフィックスしようとしても徒労に終わります。時代の基盤が変動しているのだから、フィックスしても基盤から動いちゃうのです。

 

であれば、移行期にふさわしいアクションを‥‥ですネ。

 

 



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