デザインとモーション

絵のスタイルは、モーションにも深く影響します。絵の「カリカチュア度」は、動きの「カリカチュア度」と密接に絡んでいるのです。

新しい表現が可能な新方式によるアニメ制作においては、キャラクターのデザインの幅も広くなります。セル画時代のスタイルを踏襲する必要は「技術的には」必要ないわけです。

と言う事は、動きも呼応して変化していくはずです。「デザインが期待するモーション」または「モーションが期待するデザイン」とでも言いましょうか、何でも一律に今まで通りに動かせば好結果が得られるわけではなく、デザインに適した動きが求められます。

モーションが48fpsフルになった場合、絵に対する要求度も相応にシビアになります。時間軸の解像度が高くなったぶん、絵も動きもそのままでは済まされない‥‥という事です。24コマ時代に培った技術は足場にはなりますが、そのままでは全く使えません。

私もご多分に漏れず、24コマフィルムのマインドセットが強固なものですから、48fps以上の動きになると、どうにも持て余し気味になってしまう‥‥というか、使いこなせているとはまだ全然思えません。これから3年くらいのさらなる研究は必要だと痛感しています。

以下はいつもの「原画 to After Effects」‥‥というか「ラフ画 to After Effects」です。ちょっとした顔の動きですら、48fpsですと「取り扱いが今までと大きく違う」感が満杯で、一層の精進が求められます。







*たったこれだけの顔の傾きだけでも、様々な予備動作やリアクションを入れないと、著しくCG臭いモーションになるのが、48fps世界の特徴です。8〜12fps(今のアニメ)では考えられないモーションになるのです。
*髪のモーションは未付けです。髪の毛のリギングは結構面倒なので、ラフモーションでは手をつけない事が多いのです。
*上図の状態に淡彩風に着彩する事も可能です。‥‥という事は、絵のスタイルによっては、必ずしもレタスペイント互換の「スキャンに都合の良い線で描く」必要もないのです。新しい方式においては、絵・映像のスタイルは膨大なのです。

研究を進めて強く実感するのは、「デザインとモーションは一心同体」だという事です。「原案別人、キャラデザ別人、原画別人、動画別人」という作業スタイルは、今の分業スタイルに適した方法だと思います。しかし、モーションのシビアなハイフレームレート、ディテールの克明な4K以上の描画においては、デザイナーはモーションの知識を「それなり以上」に有している必要がある‥‥と実感します。「俺はキャラの原案を描くだけだから、それ以降の面倒は知らね」では、成り立たない‥‥というか、モーションが後付け感満載の「紙芝居」レベルになってしまいます。「動かす事」と「デザインする事」が常に2重連星のように引きつけ合い、軌道を運行していく必要があるのです。

そんな要求基準の高そげな事を‥‥と思うかも知れませんが、仕方ねいです。旧来の「知識」は色々な場面で応用可能ですが、「常識」は通用しなくなっていくのが、未来の特徴かも知れませんネ。

Kindle HDXの8.9インチは、もはや2560px〜2.5kの解像度を持つみたいです。27インチクラスのピクセル寸法が8.9インチスクリーンに収まる! ‥‥どんどん常識が変わっていく昨今です。

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