なので、iPadとApple Pencil。

前回の「自虐ボケ」の続き‥‥みたいではありますが、中間を極端に省いて申せば、iPad ProとApple Pencilを絵描きの人間が手にすれば、自虐から抜け出せる‥‥と言っても、過言ではないです。そのくらい、iPad ProとApple Pencilの道具としての存在意義は絶大です。

 

 

*現行は第3世代ですが、第2世代もオススメです。

*紙のように描けるフィルムは必需品ですのでお忘れなく。‥‥私は安めのフィルム(10枚オトナ買いで、1枚あたり1000円)を使っていますが、それでも十分効果はあります。

 

 

「自分なんて」と言いがちな自虐の根源を、自分なりに分析してみれば、

 

自分の能力の低さ

→自分を認めてもらえない現状

 

自分の存在意義の危うさ

→他者との関係性の希薄さ

 

‥‥のような要素が思い浮かびます。

 

絵を描く人間の場合、描いた絵が「自分の代理」として他者の目に晒され、プロ・アマ問わず、何らかの評価がフィードバックされます。

 

なので、絵が下手だと、自分の存在自体にも自信がもてなくなることは、往々にしてあるでしょう。

 

 

 

絵が上手くなりたい‥‥という欲求は、自分の分身とも言える絵が、ありていにいえば「多くの人に気に入ってもらえるため」「高く評価されるため」の必要な手段・プロセスとも言えるわけです。

 

皆が流行りの萌え絵ばかり「前倣え」で描くのは、今の流行りに合わせておけば関心を惹きつけやすい‥‥ということも、根底には絶対にあります‥‥よね。絵柄なんていくらでもあるのに、皆似たような絵を描いて、「流行というナショナリズム」に傾倒するのは、やはり「流行に乗って他者に認知されたい」願望の表れだと思います。

 

もし他者の目など関係なく自分だけの趣味の世界ならば、他人に公開する必要はなく、自分の部屋に飾っておけば良いのです。でも、そんなんじゃダメだと当人が思う理由は、どんな綺麗事を並べようが、結局は「自分の代理である絵が、他者から認められたい」と思うからでしょう。

 

極端に言えば「愛されたい・愛したい」という欲求が、繋がりに繋がって、最終的に絵に表れるわけです。

 

「芸術に対する汚れなき欲求」とか綺麗事で自分を誤魔化すのは、せいぜい20代の前半で終わらせて、自分の中の「禍々しい承認要求」を肯定しちゃったほうがロスなく画業に取り組めますヨ。

 

 

なのでiPad Pro。

 

なのでApple Pencil。

 

 

絵を描いているうちに表面化してくる、自分の中の「うまくいかない部分」を、iPad ProとApple Pencilで直撃して修正していけば良いです。

 

紙と鉛筆でも同じことができるでしょうが、iPadなら格段に速いペースで、「絵における自己批判と改善」が可能です。

 

また、時系列を超えて、昔に描いた絵を現在に呼び戻し、自分の過去の絵を「もしかしたらこんなアプローチもあったのかも」と考え直すこともできます。

 

前にも出しましたが、今から20年前に描いた絵をスキャンしてデータ化し、iPad ProとApple Pencilで修正したのは以下。‥‥自分ながら直したい部分がいっぱいあって、ほとんど描き直しの状態になりましたが、20年前の絵をひっぱり出さなくても、1週間前に描いた絵を見直しても良いです。

 

 

 

自分の絵を観察し、何が良くて何が悪いかを洗い出し、どのように描くか・修正するかを見極め、実際に描いてみる‥‥という「絵描きのウーダループ」とも言えるサイクルが高速に展開されるので、紙時代に比べて「自分のアップデート」が頻繁に更新されます。iPadのように、ファイルを複製して履歴編集、レイヤーを複製して非破壊編集が可能な媒体ならば、自分の急所を比較検討し、他の描き方を試しに実践することも可能です。

 

アニメーターである以前に、絵描きとして一生を生きる自分‥‥を考えれば、iPadによって自分の自由な時間に好きなように自分の絵を描ける事は、「自分の存在意義」を自分自身で問い直すためにも有効なのです。

 

 

 

iPadが「アニメの紙と鉛筆」と比べて格段に優れている点は、

 

どんな画材にでも化けること

 

‥‥です。

 

アニメの作画用紙は、ふと「色をつけてみよう」と思っても、実際に水を含ませたらフニャフニャのベロベロになってしまいます。紙質の制限ゆえ、着彩するには画材が限られますし(色鉛筆くらいか)、そもそもオリジナルの線画状態が失われます。

 

しかし、iPad ProとApple Pencilで最初から描けば、最初は線画だけでも、いかようにでも可能性を発展させられます。

 

ふと思いついて、ちひろさん風の淡彩っぽい絵も、水彩の用具なしに、どこかのファミレスや待合室ですら描けます。Conceptsのベクターで描いて、ふんわりした画面処理をProcreateで追加する‥‥などの連携技も楽々。

 

*この絵は、ベクタートレス線(パス)で全て描きました。なので、出力しようと思えば、「画像の劣化なし」に7000ピクセルの幅でも出力できます。解像度に縛られない絵の世界も、早いうちに体験しておくのが吉。

 

 

 

まあね‥‥。アニメ業界は、200〜300円で動画を描かせているわりに、「自分の全てを投げ打って描いて描いて描きまくれ」というような業界ですから、いつしか「自分は稼げない人間」のように自己洗脳され、自虐に走りやすい場所だとは思います。‥‥自分にも身に覚えがあるし。

 

だからこそ、「アニメ用具の、作画用紙とタップと鉛筆」を使い続けているだけでは、先輩アニメーターの窮状をトレースするだけなのですヨ。

 

描いて描いて描きまくるのは必要ですが、それはあくまで当人の気概です。

 

アニメ業界に「忠誠を誓う」必要など一切なく、自分の画力で収入を得る様々な可能性を追求すべきでしょう。

 

そして、その「様々な可能性」は、動画用紙、原画用紙、レイアウト用紙からは広がっていきません。iPad Proだからこそできる、フットワークの軽快さ、そして様々に画材としての姿を変える幅広さが、「自分の可能性のきっかけ」を与えてくれます。

 

‥‥だってさ、サイゼリアでも絵が描けちゃうんですヨ。iPad ProとApple Pencil、そしてクリスタやProcreateやConceptsがあれば。

 

iPadを手にした絵描きが、どれだけ自由になれるか、作画机に縛られている自分の姿を思い起こしましょう。

 

 

 

自分の可能性を信じられない人間が、自信をもてなくても、それは至極当然。

 

「自分を信じる」ことが、まさに「自信」なのですから。

 

しかし、自分を信じるには、自分自身の能力がどうにも低い。

 

であれば、自分の能力を高めましょう。

 

先輩から聞いた「昭和平成の根性論」ではなく、今、手にできる道具によって、今の方法で、です。

 

 

 

 



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