捨て身ではなく、攻めで。

存在意義、存在理由の確認は、特に20代中頃の若い年頃には確かめたくてしょうがないものです。なぜかって、自分に自信を持ちきれていないわりに、周りからはそこそこ頼りにされているので、本当に自分に価値はあるのか、知りたいからです。

 

「俺はもう辞める!(=ここから出て行く)」

 

‥‥というのは、私も若い頃に何度も思ったものです。なにせ、アニメの作画の報酬は昔も今と変わらず安かったですもんネ。フリーランスの原画マンでしたから、アニメ会社からは何の保証もなく、尚更でした。

 

このセリフには裏があって、

 

「俺が辞めると困るでしょ」

 

‥‥というある種の「恫喝」が含まれています。周囲の「そんなこと言わないでよ。辞めないでよ。」という引き止めを見越しての発言‥‥というわけです。「そんなに思い詰めて‥‥」と周囲の罪悪感も引き出せるかも知れませんネ。

 

こうした「辞めてやる」戦法は、即効性は強いものの効果は一時的で少なく、さらには「いつか辞める人」というマイナスイメージを周囲に植え付ける結果ともなります。「辞めてやる」戦法は、身軽な20代までしか使えない、リスクの大きな「捨て身」戦法なのです。

 

 

 

ではどうすれば良いかというと、様々な価値で自分を武装するところから、20代の若気の至りからの脱出が始まります。

 

1個の武器では弱点や急所だらけなのを、徐々に増強していくのです。例えば、絵を描くにしても、アニメの線画ばかり10年描くのではなく、着彩したイラストやコミックなどにも挑戦すべきでしょう。風景画を描けるスキルも有効です。

 

しかし、20代の頃は「自分の武器の少なさ」を客観的に認識できませんし、特に20代前半には時間的制約(=自分の基礎を作ることに時間を要すため)から複数の武器を持てるほど経験を積み重ねられません。

 

ゆえに、徐々に、かつ、確実に、「自分を1つではなく、複数の価値で支える」取り組みを開始するのです。

 

 

 

原画マンは、作監、キャラデザと作画の「出世コース」が用意されてはいますが、誰もがその出世コースに乗れるわけではないですし、一生キャラデザインで食っていける人は極めて僅かでしょう。

 

アニメ撮影に至っては、撮影の次は、撮影監督で頭打ちです。

 

要は、1つの役職、1つの工程、1つのセクションで自分をカテゴライズすると、早々に「昇進の限界」が生ずるわけです。

 

例えば、10人の撮影スタッフが居て、その内8人が撮影監督‥‥とか、如何にもバランスが悪いですよネ。残りの2人は、まさか撮影監督に「空き」が出るまで、どんなにレベルアップしても撮影監督になれなかったりしてネ。

 

 

 

お盆休みの高速道路みたいに、同じ道に大量の自動車が殺到するから大渋滞が起こるんですよ。昇進コースに大量の人間が殺到すれば、状況は真っ赤っかです。

 

 

 

なので、様々な価値で自分を武装することが必要になります。複数の足場で、複数のアプローチで、立体的に状況を作ることで、満員御礼大渋滞の昇進コースで順番待ちをすることなく、違うコースで自分の人生を展開できます。

 

しかし、武器の1つ1つが実戦で使い物にならなければ、これまた逆効果です。「色んなものには手を出しているけど、どれも使えそうもない中途半端なヤツ」みたいに認識され、一向に仕事の幅など広げていけません。

 

色々なモノに手を出しただけでは、新しい武器になるどころか、何も獲得できずに人生を無駄に消費するだけです。一定以上を踏み込むからこそ、今までとは違う何かを掴めるのです。体験学習や体験コースで幅が広がるなら、そんな簡単なことはないわけで、「あいつは狂ったのか?」と思うくらいに夢中に熱心に踏み込んでこそ、掴んで自分の武器にできます。

 

なので、20〜30代の体力があるうちです。夢中に熱心に‥‥を支えるのは、体力そのものです。

 

 

 

「辞めてやる」戦法一本槍だった自分からいつしか変わって、新しい戦法〜立体的な戦術と戦略で自分の行動計画を立案できるようになるのは、複数の武器で武装する習慣が身につくから‥‥とも言えます。

 

 

 

色々な武器が身についたら、いよいよ「ひとりエアランドバトル」の開始です。自分一人でどんなに小規模でも、「陸海空」的要素を動員した戦術は、様々な場面で有利に展開できるでしょう。陸がピンチなら空から援護すれば良いのです。

 

もう「辞めてやる」「出て行く」と啖呵を切らずとも、自分の「存在意義」を自分自身で確信できる自分(「自分」が多いな)に変わっていることと思います。

 

自分に与えられた仕事だけでなく、自分から攻めにいく仕事の「ビジョン」も、常日頃からイメージできるようにもなります。

 

 

 

俺は今まで、1000カット、1万カットもやったんだ! なぜそれを評価してくれないんだ!

 

いえいえ、周囲はちゃんと1000カット、1万カットやったことを認識しています。

 

違う言い方をすれば、1000カット、1万カットやったこと「だけ」を認識しています。

 

他者の認識を変えていくには、あたりまえで当然のことですが、他者の認識が変わることを実行すれば良いのです。同じことを繰り返すから、周囲は同じ認識のままなのです。

 

新たな広がりを得るのは、新たなことをまず自分自身で開始することです。

 

自分の中の要素を、点から線へ、線から平面へ、平面から立体へ、そしてその立体に時間軸を追加して「4次元」的に組み立てていきましょう。

 

 

 

1点に集中して生きるのも人生です。‥‥であるならば、立方体を羨ましがってはいけません。1点でとどまってどう生きるかを考えるべきです。

 

私は1点集中では生きていけないようなので、立体を時間軸で動かして、生きていこうと思います。

 

 

 

今は、iMac 5Kがあり、iPadもあるからな。

 

この「時代的事実」はあまりにもデカいです。

 

 

 

iPadは立体的に活動するのに、とても使い勝手の良い、優れたツールです。アニメの線画だけに終始する道具ではないです。自分の「絵が描ける」という能力を、アイデアと工夫次第で、自分自身を横にも前にも上にも拡張できます。

 

令和は色々と大変そうな時代ですが、一方で、テクノロジーが味方になってくれるので、なんだか差し引きゼロで、あとは個人の推進力次第。

 

時代がマイナスに作用しないだけ有利!‥‥とも思う今日この頃です。

 

*一番安いiPadとApple Pencil、Procreateや「コンセプト」Appがあるだけで、自分の画力を元手に、色々な拡張ができます。自分の能力を「一点」に閉じ込めるのではなく、「マイ・ビッグバン」で爆発させましょう。

 

 


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