クリスタ、どんどん進む

何においても、実践的な活用状況は、実作業での日々の事例が積み重なっていけば、飛躍的に推進していきます。リサーチや伝聞で推測したり予測するのとは雲泥の差と言って差し支えないほど、実質的なノウハウが日々蓄積され、その蓄積からさらに先が見通せるようになります。

 

クリスタを従来式ペンタブ作画に導入し、4Kでの作業に使い始めて、たったの2週間で随分と手応えと見通しができるようになってきました。従来式の作画がクリスタでも運用可能なことが実感として解ってくると、現場の構成案も具体的に見えてきます。

 

クリスタで広くペンタブ作画を普及させつつ(あまりにも導入しやすい価格ですし)、ハイエンドのベクター&カットアウトの環境はToon Boomでプロダクション規模で取り組む方法が、徐々に実現可能なニュアンスとして感じられるようになってきました。1ヶ月にも満たない期間であっても、物事は動く時は動くものです。

 

特に、iPad Pro 12.9インチとクリスタ、そしてProcreateの組み合わせは、自信を持って、知人友人に勧められるようになりました。

 

単に、「描きやすいよ」というだけでなく、現場のワークフローの実例として、何を初期に準備して、とっかかり何と何を覚えて、どんな感じで仕事で使うかを、同業の方々にも具体的に説明できるようにもなってきました。

 

Windows版やmacOS版で覚えたクリスタの「アニメーション機能」の知識は、そのままiOS版でも通用します。アニメーションフォルダー、アニメーションセルの概念、再生停止(プレビュー)時の各種設定、ペンプリセットごとに筆圧やベロシティを変えられる設定、ベクターレイヤーによるベクタートレスなど、すべて3種のOSで通用する‥‥と思います。Windows版を常用していませんので、強く言い切るのは控えますが。

 

クリスタのタイムラインからはオフラインにはなりますが、Procreateとの連携も可能ですし、登場すると予告されたiOS版のPhotoshopとの連携もファイル経由・クリップボード経由で可能となることでしょう。

 

 

 

初期導入において非常にハードルに低いクリスタは、ノウハウさえ普及して標準化すれば、未来の作画作業の共通アプリケーションになるであろうことは、想像に難くありません。

 

実際、この1ヶ月未満の期間で、クリスタ、TVP、Toon Boomへとアプローチして、手応えを感じたのは、ローコストなクリスタと、ハイエンドのToon Boomでした。

 

Toon Boomのカットアウト機能は、今まで私が試行錯誤し実作品でもちょいちょい使用してきたAfter Effectsによるカットアウト技術を、ほぼ全て移植可能なほど高機能、さらにはAfter Effectsでは難しいニーズを実現する機能も豊富に有し、かつ段違いにUIが優れています。‥‥まあ、After Effectsを魔改造してカットアウトに使う事自体がアレなんですが、After Effectsで蓄積したカットアウトの経験と知識は、ほぼもれなくToon Boomに翻訳して移植できるでしょう。

 

ただ、Toon Boomは導入の価格が50万と、プロダクション規模のプロジェクトで可能になりましょう。いやらしい言い方ですが、「カットアウトを確実に金に変える」条件が揃う制作現場で、まずは使い始めることになると思います。

 

 

 

ということは、まずはタブレットで作画してすぐにお金を稼ぐには、クリスタが現実的です。

 

私は今までクリスタを静止画イラスト用途だけで使っきましたが、最近、原画作業もクリスタ、作監作業もクリスタというフローを経験して相応の手応えを感じました。動画から彩色まで、皆で協力して探りながら検証し実践し、フロー全体規模の実質的な手応えも感じ始めています。しかもそれは、1.5Kの作品ではなく、4KドットバイドットのHDRの仕様で‥‥です。

 

クリスタにはまだ足りない機能も感じます。スクリプト制御はその際たるものですが、当面はなしでもズンズン作業と経験蓄積を進められます。機能改善は根気よくフィードバックしていけば良いです。

 

今すぐ、多くの人が使い始められる価格設定のクリスタは、強力なアピール力を放っています。例えば、TVPのプロ版は16万ですが、あなたは明日すぐに買えますか? 注文してすぐに使い始められる? 一方、クリスタは毎月500〜1000円、ライセンスの発行は即日‥‥と、導入ハードルが「超」がつくほど低いです。そして、その導入ハードルの低すぎるクリスタで、少なくとも私らは4Kの作画仕事を開始しています。事例が伴えば、状況にも変化が生じましょう。

 

機材を誰が買うか‥‥なんて議論をあと何年やるのでしょうか。アニメを作るだけでなく、色々な自分の仕事に使うことも想定し、受けではなく攻めで考えれば、どうすべきかが見えてきましょう。待ってるだけで時間を過ごしたら、気がついた時には‥‥ですヨ。

 

 

 

クリスタとToon Boom。

 

アニメ制作現場がこの2つを手にすれば、パンターとティーガーIIの組みあわせ、T-34とJS-3の組み合わせ、もしくはF-16とF-15の組み合わせを手にいれるようなもの‥‥ですネ。

 

T-34/85とJS-3。凶暴なコンビである。

 

F-15制空戦闘機のパイロットは男だけとは限らない。‥‥カットアウトの「操縦者」においても、男女の隔てなど必要なし。


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