CS6も断捨離だった

昨日、同僚曰く「戦慄が走った」との「アドビの断捨離」。(文書はこちら

 

つまり、最新とその1つ前のバージョンだけを認定して、それ以前は「認定外」〜ソフトを支えるパテント関連だか内部ライセンスだかの面倒見を打ち切るのか、「今後使い続けると第三者から権利の侵害を主張されるかも」と告げた文書は、よ〜〜〜く見ると、CCだけではなく、CS6(なぜかCS5以前の表記はない)も含まれているようです。

 

*何気なく「CC」の文字が添えてないのが、CS6のようです。After Effectsの「11」はCS6でした。

*文書中の「 Creative Cloudの認定外のバージョンの使用またはインストールを継続した場合、第三者に権利侵害を主張される可能性がありますのでご留意ください。」との一文は、「権利侵害」の単語を用いるあたりで、「商用で使っているのなら、もう昔のバージョンは使わないでね」という暗黙のメッセージとも思えますネ。

 

 

私は最新版をいつも使うようにしてきましたし、CCが発表される前=最新版を自由に使えるサブスクリプション以前の時代は会社組織とのバージョンアップ交渉が撮影監督・作業班チーフの大きな役割の1つとも考えていました。なので、CS6を使っていたのは遥か昔で、CCが出た時は飛びついたものです。たしか、映画「ジョバンニの島」の頃だったと思います。

 

しかし、アドビも後ろめたいキモチがあるんでしょうネ。ハッキリクッキリと「CS6もダメ〜〜!!!」とは、文書には一切「CS」の文字は明記していませんもんネ。永続ライセンスと謳ってしまった過去の「売り文句」に弱みがあるのでしょうかね?

 

まあ、アニメ業界もそろそろ潮時ですよネ。CS6で時間稼ぎと金稼ぎをするのは、どんどん辛くなる一方ですヨ。

 

 

 

何度も書きますが、どんなに「アナログ派」「自然主義者」を気取っていても、今はコンピュータなしでは社会は成立しない構造にハマっています。自然主義者を自認して「森と動物たちのアニメ」を作ろうが「デジタルデータ」からは逃れられません。さんざん電気やデジタルデータや重工業や製造業の恩恵を得て生きているのに、自然派などとは往生際が悪い。

 

今や、デジタルデータ構造の電気信号で生活も商売も成り立っていることを、ちゃんと、明らかに、認めたほうが潔いです。

 

もし、そんなのイヤだというのなら、人里離れた山奥で、キツネやタヌキやリスやクマたちを相手に、パラパラマンガを披露して、その対価としてどんぐりやキノコやクルミを動物たちから貰って、生きていけばいいんじゃん? 多分、山奥にひとり放り出されたらサバイバルできなくて死ぬと思うけどね‥‥。

*細かく言えば、服着て靴履いて、紙と鉛筆で描いている時点で、工業の掌の上‥‥ですネ。

 

 

 

現在制作される商業アニメは、ほとんど全て、100%といっても過言ではないほど、デジタルデータによって、人々の目と耳に届きます。

 

そしてそれを支えるのは、コンピュータやネットワーク機器などのハードウェア、Photoshopやサーバなどのソフトウェア、世界中をネットワークするケーブルや電波などの搬送経路です。

 

それらはメンテすることで機能を維持しています。地球の大自然のシステムには存在しないものですもんネ。

 

だったら、それを使っている以上、メンテに対しても例え間接的な構造であっても対価を払わないと成り立ちませんよネ。

 

 

 

やはり以前に書いたことですが、ず〜っとCS6のままで維持して、いざ、新しいバージョンに刷新しようと思った時、そのリプレースに関する出費はソフトウェアの更新や導入費だけじゃ済みません。周辺の機材も含めて、機材リプレースほぼ一式が必要になります。

 

アニメ業界において、今までCS6に留まり続けた理由は、PhotoshopやAfter Effectsだけの問題ではなく、プラグインの更新費用、マシンとOSの更新費用など、イモヅル式に金がかかるのを抑えたいからでしょう。

 

だから、分散して一度ではなく複数回に分けて、環境を更新する必要があるのです。

 

コンピュータはOA机や椅子とは違って、壊れるまで使える一生物ではなく、短期〜中期スパンで更新が必要な機材です。アニメ制作会社といえど企業ですから、その辺の必要経費や固定資産のサイクルはちゃんと計画しておくべきでしょう。

 

思うに、CS6を使ってきたアニメ制作会社は、

 

CS6>CC最新版

買い切りライセンスからサブスクリプションへの移行

機材維持に関する意識改革

 

‥‥でまず大きく出費を余儀なくされ、さらには、

 

2KHDのSDR>4KUHDのHDR

2020年代の映像産業の品質標準への対応

過去の機材の老朽化を乗り越え、新時代の機材への更新

 

‥‥という「ものすごい威力の顔面ヒットのダブルストレートパンチ」を体験することになりましょう。「相手」の攻撃をうまくかわしてジャブに分散させておけば、反撃のチャンスもあったろうに‥‥です。

 

「ありときりぎりす」の童話で例えるなら、未来への備えをずっと誤魔化して軽視して手付かずのまま、冬を迎えるキリギリスのようなものです。色んな新しいことにあっちもこっちも手を出しているほうがキリギリスに思われそうですが、実は逆だと感じます。誰かが実践したカタチを踏襲するだけで自分からは新しい方法を模索せずに日和っているほうが、私にはキリギリスに思えます。

 

「キリギリスなんて酷い言いかただ。自分はコツコツとやってきた。」と言っても、未来への備えに対してもコツコツとやらんと、特に厳しい令和の時代は生き残れないと思います。現状に甘んじていた時点で、やはりキリギリスと言えるでしょう。

 

「自分たちの時代は平成で終わった」‥‥と店を畳むのも、それはそれで判断の1つとも思います。さらにはアドビに確認してCS6のさらなる生き残りを模索するのも生き方の1つでしょう。

 

私は未来の映像技術とともに、未来の社会とともに、アニメを作っていきたいので、今までと変わらぬスタンスで、モダン(Modern)な環境性能も映像制作の一環として臨んでいきたいと思います。

 

 

 

ちなみに、現在のAfter Effectsは、エクスプレッションのプチエディタ部分に行番号が付与され、文字色で語句のジャンル分けもでき、さらには入力補完機能もあります。つまり、ESTKのエディタがAfter Effectsのレイヤーの中に同梱されたような感じです。

 

 

皆で最新版で示し合わせれば、煩雑で面倒なバージョン違いも発生しません。実写系の仕事をした時に、「バージョン何々」ではなく、最新版で統一した運用はやりやすかったです。アニメ業界だけでなく、色んな映像ジャンルの仕事をすると、運用面で学ぶことも多いです。

 

 

 

 


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