After Effectsでもアニメーション

私が、いわゆるカットアウト系のアニメーションソフトウェアをあまり使わないできたのは、After Effectsをもう20年以上使い続けて手足のように馴染んでいること、そして、After Effectsのような一般的なコンポジットソフトウェアで絵を動かせるようになれば、それなりに他のソフトでも融通が効くだろうと思ったからです。

 

だってさ。After Effectsって、全然アニメ向きのソフトじゃないもんな。

 

それを使って、アニメが作画レベルから作れるようになれば、‥‥すなわち、基礎的なトランスフォームやエフェクトツールで絵が動かせるようになれば、他でも応用が効くと判断しました。

 

それに、何度も繰り返し書きますが、いざとなれば、描いて動かせば良いんだもんネ。アニメの作画経験を経て、カットアウトやキーフレームのアニメーションへと進めば、2つの技術を融合させることも応用することも庇い合うこともできるわけです。

 

何が何にとってかわる‥‥なんて短絡的な物の見方ではなく、「長所を活かして使えば良い」のです。‥‥これも何度も書いてきていることですが、ぶっちゃけ、そうとしか言えません。

 

何がトップをとって席巻するかなんて、どうでもいいことです。表現者、作業者としては、「いろいろな表現のニーズに応えられること」が重要です。

 

そこに加えて、バージョンアップの熟成を重ねてきた、カットアウト系のソフトウェアを導入すれば、さらに選択肢は広がりましょう。

 

 

 

例えば、以前、FollowとPANのガタつきを説明するためにアドリブで作った、簡単な絵柄の下図のアニメーションは、何もないゼロのところからAfter Effectsだけを使用して1〜2時間で完成しました。

 

 

 

まあ、この絵柄だもん。時間のかけようがないよネ。

 

でも、こういう簡素な絵柄でも、プロダクション規模で作れば、どのくらい時間がかかって、どれだけお金がかかるのか、私個人の1〜2時間の対価では到底収まらないでしょう。‥‥まあ、個人がアドリブで作った絵と、プロダクションで企画立案して制作運用する絵を、同じ天秤で計るのは「反則」なので、厳密に比べようとは思いませんが、事実として、After Effects1つあれば、技術次第でこのくらいの絵なら1〜2時間で動かせるわけです。

 

空と遠くの山はこんなで、パスで一発描きそのものだし。

 

 

女の子も、やっぱりパスだけでアドリブで描いて、「絵本テイスト」っぽく見せてはいるものの、実はとても短時間で仕上げてます。膝小僧のグラデや、向こうの足の影部分も、ちゃちゃっとグラデで作れます。

 

動画枚数全てに処理を入れるのとは対照的に、根本的に作業量が少なくて済みます。実写の技術も応用して(After Effectsでは女優さんの肌影を調節したりもするので)、効果を足しています。

 

 

1秒で2歩のサイクルにしていますが、必要とあらば、もっとゆっくり歩いても良いですし、前に出した足が着地する際に子供っぽく上から踏みしめるようなポーズに変えることもできます。そうした「動きの変更」「タイミングの変更」を描き直しせずにすぐにAfter Effectsで実現できるのは、今までのアニメの常識とは大きく違うところでしょう。

 

 

 

After Effectsで元絵から作らないで、外部で絵を描いてAfter Effectsに持ち込んで動かすことも、当然可能です。私は現在iPad ProとProcreateで4000〜8000ピクセルの絵を描いて、After Effectsに持ち込んで動かすような作業を毎日おこなっています。トレス線にはわざとかすれや途切れを作って、表情を出しています。塗りつぶしのキッパリした二値線とはニュアンスを使い分けています。

 

今から5年前の2014年にはまだiPad Proはなかったので、紙と鉛筆をインプットメソッドにして、4Kで動かそうとしていました。以前に何回も載せたコレです。

 

2014年当時に、A2〜3サイズ相当の紙に鉛筆に描き、Mac mini上のAfter Effectsでペイントしました。After Effectsでもペイント的なことはできるんですヨ。まあ、前述の背景と女の子がゼロから作れるんですから、ペイント相当の作業も「とりあえず」はできます。もちろん、本番ではプロの人と機材に任せますけど、開発段階では自分で塗ったりします。

 

 

こうした、コミックやアニメだけでなく日本画からも影響を受けた絵柄でも、2019年の今では十分動かせる自信もついてきました。いろんな意味で、「ジャポニズム」を2020年代に再燃させたいとも思っていますしネ。‥‥まあ、髪の毛は大変でしょうけど、できなくはないです。この5年間の作業経験によって、どこをどうすれば動くかのノウハウも溜まってきました。

 

私は、萌えキャラというよりも、日本の絵画や象徴主義などの画家たちの絵が好きなので、このような絵柄を自分では描きますが、絵の作風なんて、どんな絵柄だって構わないのです。After Effectsで絵を動かしてみようかと思った人が、描きたい絵を動かせば良いだけです。今までのアニメの作風でも良いし、イラストの作風でも良いし、まったく違う畑から持ち込んでも良いです。

 

つまり、どんなソフトを使おうか、悩んで5年10年過ごすのは、いかにも時間の無駄使いということです。After Effectsでも、Live2Dでも、Mohoでも、CACANiでも、Toon Boomでも、使えるものは迷わずどんどん使うスタンスで良いと思いますヨ。「使えば都」ですヨ。

 

私はソフトウェアに絵柄を決めつけられるのは「大嫌い」なので、ゆえに、どちらかというと実写系のAfter Effectsを好んで使っていることもありましょう。

 

After Effectsじゃさ、「こんなアニメを作りましょう」なんてデモは一切ないもんネ。After Effectsからは「流行りのキャラを描け」と強要されないのが気楽で良いです。

 

After Effectsの開発者の方々からすれば、もしかしたら想定外の使い方かも知れませんが、まあ‥‥、使えるんだからいいじゃないの。

 

 

 


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