アストロ・2

ASTROPADを導入して感じるのは、新時代の作画環境の「第1世代」がようやく整いつつあるという実感です。

 

今までは、iPad Proの中の描画感覚だけは優れた内容を獲得できていたものの、macOSに作業を受け継いだ時に私の環境が板タブのままであるという状況もあっていきなり時代が引き戻された感がありました。iOSとmacOSでのギャップが凄かったのです。

 

しかし、ASTROPADを導入すると、ギャップが大きく改善され、macOS版のPhotoshopをはじめとしたドローソフト(‥‥本来Photoshopはドローソフトじゃないと思うけど)でも作画作業が可能になります。ぶっちゃけ、Cintiqを買おうかどうか迷っていたのが「当面は買わなくても大丈夫」と解決しました。

 

大画面Cintiqは大変魅力ある製品ですが、それはいよいよmacOSやWindowsOSでもう1世代先(世間でHDRが普通になった時代)の環境を見据えた時に考えようと思います。現行24インチのCintiq Proは4K(UHD)ではありますが、HDR〜特にPQ1000には対応していないため、HDRの配信が普及して映像制作にもDolby VisionなどのPQ対応を求められた際に、色彩関連の作業では全く使えなくなります。現仕様のCintiqはsRGB/Rec.709作品には使えますが、PQ1000のHDRの着彩作業には使えません。つまり、10年以内に古くなって買い直しになります。

*線画を描くだけの用途なら、むしろPQ1000は不要なので(1000nitsではなく300nitsだとしても白地をずっと見続けたら目が死にます)使い道はまだ残されるとは思いますが、色関係の作業にはやがてスペック的に時代遅れとなりましょう。

 

現行の液タブやiPadでPQ1000に対応できる製品はないため、それだったら当面は今手元にあるiPadを流用すれば良いじゃん‥‥ということになります。‥‥というか、ASTROPADのおかげで、そう思えるようになりました。

 

 

 

ASTROPADの良い点は、液タブを使わずにiPad Proを液タブとして使う点です。

 

「は? そういうアプリなんだから、あたりまえじゃん」

 

‥‥と思うかも知れませんし、私も単に「iPadが液タブになる」くらいの予測しかしていませんでしたが、実はiPad ProをiOSだけでなくmacOSでも使える利点は、結構デカいものがあります。

 

例えば、机の上に置いたiPad ProのProcreateで描いた絵を、同じ机に置いてある目の前のiMacにAirDropで転送、Photoshopで開いてレタッチなどを作業し、必要とあらば再度iPad Proに戻って‥‥という作業段取りは、ことのほか軽快で便利です。

 

iPad Proのアプリは、ペンと指だけの操作に特化していますし、macOSやWindowsのようにツールウィンドウで画面を占有する面積も極めて少なく抑えてあるので、描くこと自体に集中できる利点があります。

 

一方、macOSなどのデスクトップのソフトウェアは、モニタの広さを活かした機能を見渡せるツールウィンドウ、キーボードならではの操作が、画像や映像の編集作業にとても適しています。

 

モバイル&デスクトップの双方の利点を活かした作業は、ASTROPADを導入したことで、さらに快適なフェイズへと進化したと実感します。

 

macOSはデスクトップをいくつも持てるので(最大16個らしい)、Photoshopだけは別のデスクトップにしておいて、ASTROPADとの連携を容易にできます。SafariやAfter Effectsなどのデスクトップとは混在せずに切り離せるわけです。もちろん、After Effectsだけのデスクトップも作れば、ASTROPAD経由でAfter Effectsのブラシで直描きも快適になりましょう。

 

*炎色ばかりではなく、たまにはこういう空想的な色も。

*絵としてはマスクを描くだけなので、ASTROPADでこの一枚を描くのに要した時間は、カップラーメンができあがる半分くらいの時間ですかネ。なので、枚数をいっぱい描いて、自在に動かすことも可能でしょう。

*ちなみに、こうした「作画」の内容は、もはや枚数単価ではカウントできないです。アニメ制作の古い常識は、新しい時代の新しい技術に対して、ことごとく対応できなくなります。

 

 

まあ、贅沢な難点といえば、今使っているソフトが、macOSなのかiOSなのかが、ふと混乱することでしょうかネ。

 

去年アナウンスのあった、iOS版のフル機能のPhotoshopがリリースされたら、macOS版のPhotoshopか、iOS版のPhotoshopか、余計混乱するかも知れません‥‥が、UIが違うから大丈夫かな。

 

あと、Procreateを常用していて思うのは、Photoshopはやっぱりドローソフトではない‥‥ということでしょうかね。ペンの動作に関する設定内容は、Procreateに比べてちょっとシンプルかなあ‥‥と感じます。今後の課題は、Procreateのペンに匹敵するプリセットをPhotoshopでも作ることです。Photoshopも昔と違ってペンは高機能化しているようなので、色々と穿れば、書き味の良いプリセットを作れるのではないかな‥‥と思っています。

 

 

 

iOSの様々なアプリだけでも、かなりの「改革」「新時代」を予感できるのに、ASTROPADまで導入したら、可能性の広がりはもはや想像を超えるレベルです。

 

使ってみて、「アレもできるじゃん。コレもできるじゃん。あんなことすらできるじゃん。」とどんどんアイデアが生まれてきます。

 

うーむ。私は結構保守的なのです。ゆえにASTROPADの導入も遅れました。若い頃は、隣に座っていた演出さんが呆れるほど、毎日同じ弁当ばかり食べていましたし(=他の弁当を買って不味かったら嫌だから‥‥という保守的な姿勢ゆえ)。

 

自分では新しもの好きのつもりでいても、まだまだ保守的。

 

ASTORPADがこんなに使えるとは、導入1日目にして、「今まで導入せずに過ごして、随分ともったいないことをした」と後悔しております。

 

Apple Pencilの使えるiPadとiMacやMac miniを所有して、しかも絵を描いているのなら、ASTROPADはオススメですヨ。

 

 

 



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