過去の春と、未来の春

温度差はあって当たり前です。前世紀末も、セルやフィルムと並行してコンピュータによるペイントとコンポジット技術が徐々に進行していきましたし、DVDが出ても相変わらずレーザーディスクを買っていた人もおりましょう。

 

どうやら、理屈ではなく愛着が色々なものに作用して、温度差が生じるように思います。キャリアに関係なく、知識や見識にも関係なく、本人の感情が大きく作用するのでしょう。

 

特に仕事に関わる物品で、当人が何を買うかで、当人の温度を客観的に伺い知ることができる‥‥とも言えます。

 

 

思うに、2KのSDRの季節は収穫の秋が終わり、冬の季節を迎えようとしていますから、今すべきことは「次の春に備えること」です。

 

今、夏に育つ苗を買っても、冬に枯れます。2K SDRの苗を買っても、次の季節には育ちません。自然の摂理を応用して考えれば、すぐにわかるのですが、老いが重なると、もう2度と来ない過去の夏を懐かしんで、秋にひまわりのタネを撒くような行為にふけるのです。

 

体は老いても、心や頭は老いたくないもの‥‥ですネ。だって心が老いたら、哀れですし、ミジメですし、周囲の若い人間や若い心をもった人にも面倒をかけます。

 

来年の夏は2019年の夏であって、1984年でも1999年でも、2010年でもないのです。

 

 

私はぶっちゃけ、今は個人で映像機器を買う気にはなれません。2Kはもう終焉が目に見えているし、4KでPQで300nitsの環境は個人で購入できるレベルには下がってきていないからです。買う気になれないのは、買えるものがないから‥‥です。

 

個人レベルで言えば、今はiMac 5Kを1台買うくらいに留めて、次の春の兆しが来るまでお金を貯めるのが、ちょうど良い時期なんじゃないですかネ。今ある2K機材にiMac 5Kや次期Mac miniをプラスして4Kに慣れておいて、いよいよ「未来の春」が近づいて4K機材もなんとか買えるレベルまで手頃になってきたら、「タネを蒔く」のが良いと思ってます。

 

まあ、個人ではなく会社規模なら、「ビニールハウス」的規模で、「先もの獲り」を始められることもありましょう。

 

 

2000年にレーザーディスクを買うような行為は愚かしい‥‥と今なら判りますよネ。2009年(=地デジ化の2年前)にブラウン管の720〜1680pxしか出せない業務用モニタを数十万円(下手すれば百万単位)で買うのは愚かしい‥‥とも今なら判りますよネ。

 

同じく、2020年を間近に控えた今、2KでSDRの機材に高いお金を投資するのは、個人なら酔狂、会社なら背任とすら言えるかも知れません。映像制作の専門機材を扱う専門職にありながら、ほどなく旧式化する高価な機材を、自分の過去の経験と思い入れだけを優先し、先進性や時代性(現代性)を顧みずに導入を推した‥‥という点において。

 

故障して補充するのならともかく、2020年代まで2年を切った今の時期に、もはや高価な2K機材のリプレースは不要でしょう。映像のプロなら、個人でも会社でも、お金の使い方にセンシティブになる時期と言えます。今はもう、2018年の9月‥‥ですもんネ。

 

 

とはいえ、アニメ業界の人間は、作画の限界点を無意識にでも意識して、2Kに思い入れてしまう傾向はあるかも知れないです。でも、時代が進んだ後で振り返れば、「あの時、もっと潔く、未来を認めて受け入れればよかった」と思うのかも‥‥知れませんよ。

 

まあ、引退するつもりの人は、過去に咲いた花を押し花にでもして眺めて、昔を懐かしんで余生を送れば良いです。

 

引退するつもりがない、もしくはまだ自分は若いんだ‥‥と思うのなら、次の春を目指して、色々と準備しましょう。

 

 


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