4K8K本放送

ひさびさに休日にテレビを見ていて、NHKで「今年12月1日から、4Kと8Kの放送が始まります」的な宣伝を見かけました。最近は猛烈に忙しくてテレビを見る余裕などなく、自宅の録画機も予約録画が溜まるばかりでしたので、昨日初めて知りました。

 

たしか、去年か一昨年に見聞きした話では、2018年の12月から放送を開始するロードマップでしたから、それが予定通りに実現するのですネ。

 

一方で最近、アニメ業界関連の記事で「3年での離職率が9割」みたいな記事も見かけましたが(今は何かの事情で削除されてますネ。「9割」の情報の信憑性が問われたのかな?)、それと同じくらい‥‥いや、もっと深刻な、「新しい時代の映像フォーマットにアニメはどのように対応するのか」の問題があります。そちらは全くと言って良いほど話題にのぼりませんが、新時代の高品質フォーマットに対応できるスタッフはおろか、会社の体力すら根本的に問われる「大問題」です。

 

そんなアニメ業界の厳しい事情とは裏腹に、4K8Kの本放送開始。

 

そろそろ、根本的な事を考え直す時期です。

 

今やアニメ的なシチュエーションは実写作品で可能になっています。3DCGのセルルックのアニメもどんどん台頭しています。「アニメの表現技術が他の映像ジャンルに食われた」と危機感を抱く人もそこそこ多いのではないでしょうか。

 

しかし私は、実写や3DCGが「アニメを模倣」している時こそ、手描きのアニメのチャンスだと思っています。他の映像ジャンルが「アニメっぽい」ことに寄り道して遠回りしてくれているのですから、手描きのアニメ制作陣営としては新しい技術を確立する時間が稼げます。

 

でもさ‥‥。当のアニメ制作者が、過去のアニメの刷り直しばかりしてたら、そりゃあ‥‥追い越されますよネ。過去しか見てないんだもん。

 

 

根本的な事を考え直す時期です。

 

手で絵を描くことの「本質」を見極めて、コンピュータを賢く使うことです。

 

 

しかし、それは「デジタル作画」ではありません。「紙と鉛筆をペンタブに変えて、今までと同じことを繰り返す」のは、決して賢い方法ではないです。紙と鉛筆ではないコンピュータ関連機器で絵を描くことに慣れる‥‥くらいの効果、移行期における過渡的な手段として認識するくらいがちょうど良いです。

 

「デジタル作画」で得た報酬は? 1カット4000〜5000円?動画1枚200円そこそこ?‥‥だったら、紙作業の単価と同じですよネ。単価に変動がないのなら、効率はどうでしょうか。 出来高で月5万円だった動画マンがデジタル作画に変えたら出来高で25万円稼げるように‥‥はなっていませんよね。 加えて、ソフトやハードの保守費用を補って余る生産効果が「デジタル作画」にありますか?

*出来高ではなく固定給に変えて20数万円の稼ぎ‥‥というのは、デジタル作画の効果ではなく、雇用改善の効果ですよネ。すり替えないで考えましょう。

*もちろん、「デジタル作画」は単なる繋ぎで本命ではないのを重々承知して作業しておられる人もおりましょう。

 

キャンバスが3〜4Kになった時に、今までと同じペースで作業が進みますか? キャンバスが今までの4倍になったのに、昔と同じ絵を描いていて、4Kの効果をどれだけ使いこなせると思いますか? 競合の映像ジャンルはどんどん進化していく中で、どれだけ競争力を維持できると思いますか?

 

たしかに、アニメ制作を取り巻く状況は厳しいです。でも一方で、アニメ制作者当人も、旧来の技術基盤に慢心しきって思考停止しているのですから、より一層厳しいです。周りの状況だけでなく、自分たち本人の技術が危ういのです。その「厳しさ」「危うさ」の象徴がまさに「デジタル作画」です。何か「未来」の話をする時に、旧来の制作フローを大前提で話を始める時点で、既に未来はないです。

 

機関砲陣地に向かって、軍刀をかざして突撃すれば、ミンチ肉と化す未来が待つだけです。軍刀がボルトアクションのライフルに変わったところで、ミンチ肉に変わりはありません。世界の技術が新しく変わろうとしているのに、昔の「必勝パターン」にすがりついて、いくらたて直そうとしても無駄です。2020年代は1970年代ではないです。今のアニメの基本体制を築いてから、50年以上が経過していることに気がつくべきです。

 

 

アニメこそ、4K8Kを活かすべきです。そして、その方法はいくつもあります。

 

もし方法が見えないのだとしたら、旧来のアニメ制作技術の強い洗脳にかけられているのです。若い人間だけでなく、中堅もベテランも。

 

時代は御構い無しに、どんどん高品質映像フォーマットへと進んでいきます。アニメ業界の意思や期待など全く関係ないです。

 

2018年12月の4K8K放送開始は静かな「次世代」の幕開けです。アニメの制作者も、2020年代の次世代を見据えていきましょう。

 

 

 

 


関連する記事

calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2018 >>

selected entries

categories

archives

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM