とはいえ

After EffectsでCSVの読み込みができるようになって、タイムシートも工夫次第で‥‥とか、前回書きましたが、実は私自身としては、結構‥‥いや、かなり冷めておりまして、それはなぜかというと、もはやタイムシート以前に「原画動画」「撮影」という作業システムの終焉をひしひしと感じているからです。

 

前回のCSVのテストは、「外部からキーフレーム(相当)として活用できる何か」として、手っ取り早くタイムシートで試してみただけで、タイムシートの仕組みを今後もどんどん活用しようというわけではないです。アニメ業界の内部だけで活動していると、今も昔も、絵コンテや演出がどうだ、原画や動画がどうだ、仕上げや美術がどうだ、撮影が‥‥という話で毎日が変わらぬループのまま過ぎていきますが、ちょっと外に目を向けたり別分野の人々と交流すれば、「ものつくり」の技術自体がどんどん先へ先へと進み続けており、やがてアニメ業界意識との決定的な齟齬が生じるであろうことを実感します。

 

以前、今のアニメ業界を1945年の終戦間際に例えるツイートを見たことがあります。「上の人間は末期的な無茶ばかりを繰り返す」のが、敗戦寸前の軍部・大本営のようだ‥‥と。

 

しかし、実は末端の人間たちも、1945年をトレースしています。どう考えたって、竹槍やバケツリレーで大空襲や本土決戦を防衛できるわけもないのに、「それが今自分たちにできることだから」と状況に付き従うばかり。そして「新型爆弾」が投下されてわずか1週間〜10日後に「無条件降伏」という顛末を受け入れるだけです。そしてさらのその次は、「戦後裁判の戦犯探し」‥‥でしょうか。

 

前にも書きましたが、先の大戦と違って、アニメ業界に在籍する人間は、今までのアニメ業界のしきたりや方式に従わなければ「非国民」「反逆罪」に問われることはないのです。そのへんは国家の戦争とは大きく違うのに、なぜ、まるで国家に監視され束縛されるように、業界のしきたりを踏襲するだけに留まるんでしょうかね?

 

2020年以降もアニメを作り続けられる技術を再発明しましょう。今までの技術では、やがて社会についていけなくなります。‥‥それは映像技術的な面でなく、労働基準的な面でも。

 

 

今だにCS5.5やCS6を組織的に使い続けているアニメの制作集団は存在するようですが、それこそ、終戦まで零戦を使い続けてカミカゼ「体当たり自爆攻撃」をしていた戦争末期そのものです‥‥よネ。

 

ちなみに、随分前から‥‥

 

 

‥‥なのです。After EffectsやPhotoshopを使い続けたいのなら、CCの2018です。アップデートをし忘れているのならともかく、CS6やCC2013のままで、今後も制作を続けられるほど、世界の情勢は甘くないです。After EffectsやPhotoshopそのものが、気鋭の新ソフトウェアに存在を脅かされることすらありましょう。

 

ハードウェアやソフトウェアにかかるコストの概念自体を一新して体制を組み直す必要があるのに、ずっと誤魔化し続けて避け続けて、現在に至ってしまった‥‥のなら、相当ヤバいです。どうしても逃れられない大津波の到来は予測できているのに、堤防なしで低地の海岸線で仕事を続けるようなものです。

 

ライセンスのシリアル番号を買ったら、ずっとソレを使い続けて作業し続ける‥‥なんていう時代ではなく、ソフトウェアを使ってモノを作り続ける以上は、環境コストを定期的に支払い続ける‥‥という、作り手側とハードとソフトの共存関係=共栄圏が必要な時代なのです。

 

 

絶対にマズい、このままじゃ立ち行かない、限界だ‥‥と解っているのに、無策のままで毎日をループする‥‥というのは、上も下も関係なく、旧体制に依存する全員に言えることです。

 

でっかい「起死回生」プロジェクトを立ち上げる必要なんてないのです。むしろ、そういうのは失敗しますし、でっかいプロジェクト=決戦思想は、劣勢に陥った集団が実践すべきものではないと感じます。決戦兵器という考え方時点で既に敗北です。

 

でっかいプロジェクト=「大攻勢」は優勢に転じた新勢力がたたみかけるようにして実践するものであって、追い詰められた集団には、追い詰められたなりの方法があります。1940年フランス戦でのアルデンヌと1944年のアルデンヌ攻勢の違いを認識すると同時に、北爆でベトナムを屈服させられなかった(=和平に持ち込むので精一杯)ベトナム戦争の歴史も思い出しましょう。

 

プロジェクトを博打や賭けにしたら、その時点で負けです。プロジェクトは確実に勝つために合理的に実践するもののみ‥‥です。

 

身の丈で、新しいことを、こまめにあきらめずに、どんどん実践して経験として蓄え、レゴブロックのように状況を積み重ねていく。‥‥劣勢に陥った制作技術集団のすべきことは、まさにソレだと、少なくとも私は思います。

 

「でもじゃあ、どうやればいいんだよ」なんて言わずに、自分たちで考えましょう。ネットを漁っても解りやすい打開策は転がってないですし、秘策をネットで安直に公開する人なんていないのです。

 

自分たちだけが、自分たちの未来を切り拓ける‥‥と私は思います。「誰か助けて」ではなくてネ。

 

 

 

まあ、与えられた仕事をこなしていれば、それが成果と評価になり得た平静な時代もありましょう。でも少なくともアニメ制作の未来は、これから激動の時代を迎え、困難を乗り越えた者たちだけが、平静を手にできると思っています。

 

 


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