iPad Pro。

今年のWWDC。iPad Proの新型が噂されていましたが、残念ながら噂に終わりましたネ。わたし的には、初代、第2世代とも、性能面で困っていることは何もないので、第3世代は先送りでも特に不都合はありません。むしろ新たな出費をせずに済んだ‥‥とすら。

 

iPad Proを作画で使うのなら、12.9インチです。どうしても、物理的な面積は必要です。

 

初代は3年近く、第2世代は1年、使い続けていますが、どちらも現役そのもの。しかも、初代が役不足なんて感じたことがないです。

 

初代(1'st 〜Late 2015)と、第2世代(2'nd 〜Mid 2017)の見分け方は、チップです。初代がA9X、2世がA10Xです。

 

初代。A9Xです。Amazonとかで売っているのは、この初代のiPadが多いですネ。

 

 

第2世代。A10Xです。

 

やはり、現行の第2世代は、Amazonでも割高です。

 

では、その割高なぶん、性能はどれだけ差があるか‥‥というと、例えばAmazonでの売価、89000円と117500円の差額28500円の差を、性能の差で感じるか?‥‥というと、「普段はすっかり忘れている」感じですかね。

 

思い出せば、色域がDCI-P3(8bitだけど)だったり、120Hzだったりと、たしかに目には映る差ですが、アニメの作画絡みの作業って線画メインなので、正直、すっかりその価格差、性能差は忘れています。

 

そもそも、私は今でこそHDRだ何だと宣っていますが、身には長年のsRGBや709が染み付いていますから、初代がsRGBでも(かどうかは不明ですが)するっとスルーしてしまいます。繰り返しになりますが、なんだかんだと、線と格闘するのがメインですからネ。

 

120Hzもね。ソフトウェア上のレイテンシーまでは吸収しないですから、すっかり忘れています。私は初代と2世を頻繁に交換して作業しますが、まあたしかに、初代のほうが動きが柔らかい(=ぬるい)のはたまに感じますが、致命的な差では全くないです。

 

実際、人間の筆致に、コンピュータがついてきた試しはないですよネ。必ず、遅れて反応します。‥‥なので、頭の中でペンを動かして描いて、実際のiPad上の描画は単なる答え合わせに過ぎません。もともと、コンピュータの筆致追随なんて、あてにしてないのです。私に限らず、絵でお金を稼ぐような人々でiPadを使う人は、誰でもそうだと思います。頭の中で線のイメージが先行して線画を描いているでしょうから、不具合レベルならともかく、少々のレイテンシーなど問題ではないです。

 

そして容量差。初代のMAXは256GB。2世は512GB。‥‥私は奮発してどちらもMAX容量モデルを買いましたが、使い切ったことも、足りなくて困ったこともないです。描いた絵はAfter Effectsで引き継ぎ作業するので、Air Dropでこまめに外部の大容量ディスクに追い出して、整理することになるのです。

 

ぶっちゃけ、線画レベルの低容量画像ファイルで、256GBや512GBの容量をいっぱいにしたら、整理するだけで面倒。‥‥嫌になるまえに、整理してiPad Pro本体からは消してしまうので、容量が足りなくなったことは一度もないです。

 

また、movやm4vのビデオなどの容量食いファイルは、iPad Pro本体には入れず、Amazon Fireなどで閲覧するので、やはり容量には困りません。線画をiPad Proで描きながら、同じiPad Proのディスプレイでビデオを鑑賞するのは実質不可能ですしネ。‥‥ちなみに、m4v形式にムービーを変換しておけば、iPadでもFireでも再生できるので便利ですヨ。

 

 

 

本当に正直に、iPad Proを導入してからは、ココロもカラダも軽くなりました。紙作業につきまとう、老眼の憂鬱もないです。iPad ProとApple Pencilで描いていると、あれもこれも出来るポジティブな気分になります。

 

でもまあ、大変な作画は、大変なことに変わりないですヨ。その部分は、今までと何も変わらずです。線が多けりゃ、時間もかかる。

 

ただ、iPad Proの救いは、未来の高品質要求の、相応の高い金額の仕事の際に、ハイクオリティな線画を実践できることです。値段の高い仕事に、高い品質で応えることができます。

 

それにさ。

 

原画用紙、動画用紙は、まさにそれそのものでしかないですが、iPad Proは、色々な絵を描くための変幻自在なキャンバスであり筆記具になります。つまり、アニメーターはアニメーターの仕事に限定される必要がなくなります。

 

思いついた時に、色々な色付きの絵を描けます。線画に縛られる状況から、簡単に脱出できます。‥‥本人の意志次第で。

 

これから先の未来は、アニメーターは「アニメ作画」作業者であると同時に、根本的に「絵描き」でもあるべき‥‥です。アラウンド40の原画マンが70代になった時、同じく従量制の原画作業オンリーで生活を支えるのでしょうか?

 

「アニメ作画」という狭いフィールドではなく、「絵」で稼ぐ素地を作るべき‥‥ではないですかネ。

 

線画に色鉛筆でカシャカシャッと影やハイライトを手早く色付けしたスタイルの絵だけで、自身の人生を全うできると予測するのは、私の考えでは「ちょっと無理じゃないの?」と思うのです。線画に色をつけたとしても基本色のぬりえのようなものしか描けず、劇中のシーンを描写するカラースクリプトもショットボードも描けないのでは、あまりにも絵描きとしてのフィールドが狭過ぎます。

 

なので、iPad Pro。大仰な画具など揃えなくても、iPad ProとProcreateがあれば、絵のジャンルを問わず生きて動ける期間だけ無制限に描けます。

 

「アニメ作画しかできない」なんて弱い立場に陥るのではなく、「アニメ作画もできる。つまり、絵も描けるし、動きも描ける。」という強い立場の絵描きを目指すべき‥‥だと思います。絵を描いて、アニメを作って、一生を全うしようと思うなら、です。

 

 

 

 



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