実情と開発と

こんな記事を見ました。

 

□若手アニメーター、月給10万円未満が50%超 「死に体で支えている」苛酷な生活実態とは(調査結果)

https://www.huffingtonpost.jp/2017/02/25/animator-working-environment-02_n_15011282.html

 

私が10代の頃〜30年以上前から変わっていない実情です。

 

なぜ、変わらないんでしょうか。‥‥誰かが状況を変えるのを怠っているから? その「誰か」とは誰?

 

マンガやアニメみたく、わかりやすい「悪の権化」「ラスボス」がいれば良いのですが、まあ、そんな簡単な構造じゃないのは、ちょっと内部に詳しくなれば誰でもわかることです。

 

私個人の見解‥‥ですが、変えられない根本的な構造理由があるから‥‥だと思っています。

 

 

 

細かい絵柄を1枚1枚動かして、数千枚。‥‥どう考えたってお金はかかりますよネ。

 

絵を1枚1枚描いて塗って、5千枚、1万枚‥‥だなんて、莫大な労力とお金がかかって当然です。でも、莫大なお金をそう易々と調達できるわけがないです。


思うに、まともな作画単価を設定すると、1話22分で6〜8千万くらいの制作費は必要だと思いますが、そのお金をかけただけ、全ての作品が売れまくるのでしょうか。

 

作るのに8千万円x12話=9億6千万円かかったテレビ作品が、1億円分しか売れなかったら、8億6千万円の損失です。

 

ゆえに、1話の「相場」は多少の大小はあれ、決まってきます。

 

 

 

1話につき何千枚も作画して塗って、膨大な人手が必要で、一方では制作費には限りがある。

 

私は30年以上、アニメ業界に関わっていますが、その難問を解決する答えは全く見出せません。計算式がそもそも30年以上前から破綻していると思うからです。

 

線のメチャクチャ多い巨大ロボットが2体、これまた線の多い巨大バイクにタンデムしてるような絵を、1枚120円で描かされりゃ、いくら無知な若者でも「こりゃ破綻してるわ」と思いますよ。それが30年以上前の物価の安かった社会での出来事でも。

 

 

 

すなわち、計算式を根本から考え直す必要があるのです。

 

ポアンカレ予想のペレルマンじゃないですが、皆が皆、トポロジーを使って難題を解こうとしている中、微分幾何学で解くアプローチが必要なのでしょう。

 

皆、40年前以上に確立されたアニメの作り方に思考や行動を縛られすぎていませんか。旧来のアニメ制作技術には無批判・棚上げで、制作費や単価のことばかり突いても「埒が明かない」です。

 

原動仕のシステムは自然の摂理じゃないんです。やりかたを変えても天罰などくだりません。

 

自分たちの足元がぬかるんで、底なしの泥沼だということを、昔からそうだったなんて言わずに、しっかりと見つめる時期だと思います。

 

 

 

「じゃあ、お前はどうなんだ」と言われるかも知れません。‥‥なので、もう10年以上前から仲間と共に「別の計算式」に取り組んでいます。他者からは荒唐無稽にしか見えない開発でしたから、当然、自費、自腹です。

 

しかし、ようやく、4KHDRの時代の流れに合わせて、取り組みを本格化できる段階に漕ぎ着けた‥‥と思います。

 

4K60pHDRは旧来のアニメ現場にとっては「泣きっ面に蜂」かも知れませんが、私らにとっては「この上ない福音」です。やっと、技術と時代とのランデブーポイントに辿り着ける‥‥と意気も揚々です。

 

 

アニメ現場を改善したい? ‥‥であるのなら、次の時代をしっかりと見据えて、然るべき技術開発に取り組むべきです。

 

いつまでも、先人の築いた遺産にすがるのではなく。

 

改善、改革、創造、開発‥‥なんて、どれも結局は「やったもの勝ち」なんですから。

 

 

 


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