最初の言語

AppleScriptは冗長です。自然言語処理をするために、ファイルのパスなどはいちいち面倒です。私は最初AppleScriptばかりやっていたので、他の言語を覚え始めた時にはじめてAppleScriptの「浮いてる感じ」が意識できました。

 

file "06_201_bg-ok.psd" of folder "BG" of folder "201" of folder "06" of folder "ABC" of disk "MacHD"

 

いかにも冗長ですが、それこそAppleScriptの真骨頂で、プログラム文が英文として理解できるように設計されていたのです。

 

賛否や好みは別として、それはそれで有意義な言語だったと思います。少なくとも私は、その言語スタイルゆえに「最初のハードル」を独習のみで超えられた実感があります。

 

AppleScriptで全てをこなすことはできませんし、AppleScriptの限界を感じて他の言語を追加で習得したわけですが、最初の言語としてはAppleScriptの開発者の方々には感謝しています。

 

 

ちなみに、AppleScriptでも、もっとチャチャッとファイルパスは記述できて、

 

file "MacHD:ABC:06:201:BG:06_201_bg-ok.psd"

 

‥‥と書くこともできますし、

 

POSIX file "/ABC/06/201/BG/06_201_bg-ok.psd"

 

‥‥とUNIXスタイルで書くこともできます。そんな便利な方法、超初心者の頃はまるで知らなくて、延々と「ファイルオブ、フォルダーオブ、フォルダーオブ、フォルダーオブ...」と書いてましたけどネ。

 

プログラム言語は、習得する過程、上達して色々な方法を体得する過程で、コンピュータやネットワークやオペレーションシステムの理解も深くなり、コンピュータがどんどん「自分の中に吸収されて」いきます。

 

例えば、macOSのシステムのパスだと、外付けハードディスクの中にあるファイルは、「HHD1」という名前のハードディスクの場合、

 

file "HDD1:footages:001.mov"

 

‥‥とAppleScriptで書きますが、同じくAppleScriptでUNIXのパスを扱う場合は、

 

POSIX file "/Volumes/HDD1/footages/001.mov"

 

‥‥という文字列になります。

 

単にファイルを読み書きするスクリプトを作りたいだけなのに、色々とナゾ仕様な「Volumes」が現れて、初心者を混乱させますが、実はその混乱は福音でもあります。当人はウンウン悩んで苦しみますが、混乱を収拾する過程で知識ががっぽがっぽ蓄積していくのです。

 

ボリュームズ? マウントポイント? ルート? ルートディスクとルートユーザーとか色々とあるの? ターミナル? コマンドライン? 不可視項目?

 

プログラムの門を開いて中に進む‥‥ということは、鉄の門の向こうにあってブラックボックスだったコンピュータの中にズンズン入っていく‥‥ということです。プログラムを覚えると、「コンピュータの知識特典」が山のようにオマケでくっついてきます。(‥‥オマケという言い方は、少々乱暴ですけどネ)

 

ある程度の規模のプログラムを作るようになると、否が応でも、コンピュータの知識は高まっていきます。

 

自動車の単なる乗客でしかなかった人間が、たとえ50ccでも自動車モドキを自分で製作すれば、エンジンの中身も開けるし溶接もするしで、格段に基本メカニズムや製作技術に詳しくなっていくのと同じです。つまり、「メカ音痴」ではなくなるわけです。

 

同様に、コンピュータ音痴ではなくなります。

 

そればかりか、色々とコンピュータ言語を扱うようになると、使っている言語の弱点がわかって、自分で言語を強化することすら可能になってきます。

 

例えばAppleScriptは文字列処理が「異様に弱い」のですが、他の言語にあるような「split()」や「slice()」などのサブルーチンを作ってモジュール化し、色々なスクリプト作成時にロードすれば、毎回いちいち「AppleScript's text item delimiters」なんて冗長なコードを書かずに済みます。ちなみに、splitは文字列を分割、sliceは文字列を切り抜く処理です。AppleScriptはソート関連も弱いので、ソート関数も強化して使っていました。

 

 

 

人間は、生まれてすぐに「コンストラクタがどうだ、インヘリタンスがどうだ」なんて語り始めるわけもなく、最初は誰もが「ど素人」だったわけです。

 

私なんか、(何度も書くけど)最初のころ、MacOSだったせいもありますけど、拡張子の「.psd」を堂々と全角で力強く「.PSD」とかファイル名に使ってましたし、「PICTファイル」なのに「.psd」という拡張子をつけたり、メチャクチャでしたが、‥‥‥そんなのさ、初心者は超能力者じゃないんだから、「初心者に向かって最初から解ってろという方がオカしい」んですよ。

*注記)Macの場合、MacOS9までは「拡張子」における動作の仕組みはありませんでした。クリエータタイプ&ファイルタイプという独自のリソースで動作していたので、ぶっちゃけ、どんな名前でも構わなかったのです。

 

ただ、いつまでも初心者ぶって、覚える努力もしなければ、人に聞くことだけで乗り切ろうとするのも、ダメダメです。

 

コンピュータで映像制作をおこなうということは、ほぼ一日中、コンピュータをイジりまくっているのです。だったら、プログラム言語の1つ2つ習得しておいて損はないでしょう。

 

使えないより、使えた方が良いのは、明白‥‥ですよネ。

 

 

 

 



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