道具の誉れ

残念ながら‥‥と申しましょうか、どんなに愛着をもってコンピュータ機材を扱おうと、1990年代からずっと使い続けている機材は皆無です。ケーブルすら全てリプレース‥‥です。

 

コンピュータ機材は、リプレース・入れ替えが宿命。

 

コンピュータ本体はダメ、モニターもダメ、ケーブル=モニタケーブル(私はD-sub15pinはもう使っておりません)、USB(1.1ね)、LAN(10baseとか)、ADBやシリアル、SCSIやIDE全部ダメ、マウスもダメ、キーボードもダメ。

 

あきれるくらい、全部ダメ、全部入れ替えです。

 

音声ケーブルだけは生き残っていますが、そもそもPC関連のケーブルじゃないし。

 

まあ、20年前のPC/AT互換機のキーボードや、D-subケーブルが辛うじて生き残っている人もいるかも知れませんが、macOSやiOS環境では20年前の機材は何も残っていません。

 

コンピュータの宿命ですね。これはガーガー言ってもどうなるもんでもない。

 

そういうもんだと思って観念して、コンピュータ機材なりの運用意識が必要です。

 

この辺にどうしても順応できないのがまさにアニメ業界で、昔の機材を使い続けるためのCS6止まりとか、そもそも道具に対する永続的維持費という概念がないのでサブスクリプションに納得できなかったり‥‥と、雇用や制作費の問題だけでなく、アニメ業界の「お金の闇」は深いです。

 

 

しかし、気持ちも判らなくもない。

 

私だって、コンピュータの「金食い悪魔」の流儀に慣れるのは、相当時間がかかりましたもん。

 

一度買ったら、道具は一生モノ‥‥という習慣をきっぱり捨て、時代の現用技術に合わせて道具を更新し、道具の運用コストも制作費に含める‥‥という思考は、そう簡単には受け入れられません。

 

日本人の美意識、職人技術者・実演者の意識として、道具は永く大切に使うもの‥‥ですもんネ。

 

 

しかし、現在の映像制作はほぼ100%、デジタルのデータが最終形態ですので、どう粘っても、どう足掻いても、最終的にはコンピュータの流儀を受け入れるのが肝要です。どれだけ個人が「反コンピュータ」を標榜しようと、その後で全てコンピュータのお世話になりますし、振り込まれるギャラだって銀行のネットワークでデータでやり取りされて口座に振り込まれて生活できてるんですからネ。

 

自分の描いた生の絵の現物を、号あたり何万で売るのでもなければ、コンピュータと「悪魔の契約」をするほかないです。そして、悪魔と契約したからには、悪魔をこき使う気概くらいが相応です。

 

コンピュータに金たま(失敬)を握られているようなヘナチョコのままでは、コンピュータに生命を吸い上げられて終わりです。

 

そういった意味で、4K60pHDRのアニメ制作は、コンピュータを馬車馬の如くコキ使うのにピッタリ!‥‥です。コンピュータは休む暇もないからネ。今まで高速だったコンピュータは「くっそトロく」なります。

 

 

 

 

で、ここまで書いといてなんですが、私とて何もかも道具のすべてをコンピュータへと移行させたわけではないです。

 

コンピュータが道具として活躍するのは、あくまでデジタルデータが支配するフィールドだけです。

 

デジタルデータを介在しないモノに関しては、コンピュータは無力です。

 

そんな中、最近ふと「惚れ惚れ」したのは、筆洗い。

 

‥‥これです。

 

 

*アマゾンでは10個まとめ売りです。いくら惚れ惚れしようと、10個はいらんな、10個は。‥‥なので、ペンテルなどの他の製品も考慮しても良いかも‥‥です。私はいつ買ったかもわからない、昔のやつを、死ぬまで使い続けると思われ。

 

 

サクラの「筆洗」。500円に満たない低価格。

 

それでも、数万、十数万、数十万するコンピュータ機器より、格段に長持ち。いつまでも、愛用し続けられます。

 

この「3重筆洗」は、容量といい、収納性といい、そもそも3重にした使い勝手の良さといい、まことに感服します。ダテに、私が子供の頃からのロングラン製品じゃないです。生き残るには意味があります。

 

私の使っているのは、厚紙のパッケージに入ってた頃の昔のもので、「サクラ」のロゴシールが貼られています。現行製品にも貼られているのかな?

 

 

 

もし、この製品の仕様が、3重ではなく、2重だったら、もう1組買うなど、面倒なことになっていたでしょう。

 

展開すると三槽になることで‥‥

 

  • 1槽目=筆の汚れを最初に落とす、水が一番汚れる槽
  • 2槽目=筆をささっとゆすぐ、さほど水が汚れない槽
  • 3槽目=筆ゆすぎの仕上げ、または、絵具を薄める用途に使う、水が一番きれいな槽

 

‥‥という必要十分な使い方が可能です。

 

各槽の容量も絶妙で、少なすぎず‥‥です。

 

大面積や十数枚など、多量の絵具を使う場合は、もっと大容量の筆洗が適していますが、私のプラモ・アクリル塗料用途では、そのコンパクトさゆえに場所もとらず、十分な洗浄力も提供してくれて、「なんてデキる子なんだ」と愛着が止みません。

 

*「重ねて収納」するため‥‥かもしれませんが、中央槽の「ちょっと大き目で多めの水の量」も絶妙。筆をすすぐ時に、水は多い方が良いですからネ。

 

 

しかも、中央槽にハンドルがついているので、重ねてコンパクトに収納できるだけで終わらず、ハンドルをSカンに引っ掛けて、「空中」に収納することも可能です。これが「なくさない」し、「邪魔にならない」しで、いいことずくめ。

 

 

 

このサクラ筆洗を下回るコンピュータ機器なんて、いくらでもあるわな。

 

すぐ故障する、大して役に立たずに旧式化する、設計のマズさから使うだけでストレスがたまる‥‥とか、コンピュータ関連機器がいくらCPUや集積回路を使って高価なシロモノだろうが、サクラ筆洗の「運用実績」に歯が立たないものは‥‥多いです。

 

比べること自体が間違っている‥‥なんて言われそうですが、道具を使ってモノを作る人間にとっては、「道具は道具」です。

 

道具に貴賎なし。

 

 

願わくば、私が使うコンピュータ機器も、サクラ筆洗と同じくらい、愛着と信頼をもてる道具でありますように。

 

 

 


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