ソフトウェアは先手で

ソフトウェアの限界は、新しいプロジェクトの足枷になります。ゆえに、最低でも各色10bit(1024階調)の色深度をもち、3840pxや4096pxのUHD/4Kシネマのビデオ解像度と60fpsの出力ができないと、新しい時代の技術開発には不適格です。

 

アニメは24コマが基本、アニメの絵柄には2Kもあれば十分‥‥なんて言う人は、今でも大多数かも知れません。でも、その大多数は、状況が変われば、コロッと寝返る大多数でもあります。SDからHDに移行する際に、「HDなんてオーバースペックだ。SDで十分綺麗だ。」なんてセリフは散々耳にしましたが、今現在、それを言う人はいませんよネ。

 

私がここで書いている4K時代のアニメ制作とは、「世間の常識が移行した後の世界」の話ですから、ソフトウェアの性能や機能も、「今を満たす」スペックではダメなのです。未来を1〜2歩だけでも良いから先行したスペックでないとネ。

 

最近、HDRの内部運用テストも始めて、Rec.2020の色域にもどんどん慣れてきました。もはや、Rec.709やsRGBの色域は追想のノスタルジーの世界のようです。「切り替わるの、早!」とか言われますが、Rec.2020を見続けていれば、誰でも慣れちゃいますって。

 

しかし、HDRは運用面でも作業上の生理面でも、まだまだ模索は必要です。QuickTimeには既に「色域」プロパティが用意されていますが、さて‥‥どうやって、「色域を運用」すべきか‥‥。そもそもQuickTimeのままで良いのかも、今後は問われるでしょうしネ。

 

例えばPhotoshopやAfter EffectsではどうやってHDRの運用をすべきか、未来に向けたソフトウェア運用のノウハウと指針をひとつずつ詰めていかねばなりません。もちろん、ソウトウェア自体(=Adobeなどの開発者側)もHDRワークフローを意識していかねばならないでしょう。

 

また、作画(=タブレットでの作画作業)においても、4Kに適した「線質」が今後問われると実感します。ProcreateやClipStudioは十分応えられるだけの「ペン」の設定項目を有しますが、その設定をミスるともろに描線に影響が出て、そのまま4Kテレビで克明に表示されてしまいます。人間の手や指の強弱に合わせて、適切な描線を実現できる設定が必要になります。

 

4Kのキャンバスは広いように思えますが、描線のピクセル数で言えば、やっぱり1〜3ピクセルの極細線は必須です。微妙に角度がついた線でも綺麗にアンチエイリアスが描画できる設定、線の入り抜きや強弱がコントロールできる設定は、ユーザ側で確立しなければなりません。‥‥しかも、作品ごとの作風に応じて、グレインや散布やジッター、グレーズなど多岐にわたる設定を‥‥です。

 

 

まあ、要するに、ソフトウェアの運用面においても、「あっちも、こっちも」なわけですネ。

 

新しい時代に向けて、やることが多いです。

 

 

余談ですが、人には2種類いて、

 

  • 新しい時代が来る前に気付く人
  • 新しい時代が来た後で気付く人

 

‥‥と、対照的です。

 

どちらの人も現場では必要で、それぞれの役割分担があります。

 

そして、現場の「ノリ」と言いますか、現場のポテンシャルや性質は、上述の両タイプの人員比率で決まってきます。

 

 

ソフトウェアは人間と違って、新しい時代が来てから後手で対応するようなものだと困ります。ソフトウェアは基本的には、時代を先手で先取りしておいてもらわないと、上述の両者に対応できませんもんネ。

 

 

 

 

 


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