/はPerじゃないの?

タイムシートのタイムシート枚数記述欄に、「/」しか表示されていない場合、「/」は「分数」「Per」の略記で、例えば、全3枚の1枚目は「1/3」と書くのが正しいと同業の先人から私は教えられましたし、国際的・世間一般の表記でも「1/3」と書くのが正しいと思っています。‥‥しかしどうやら、アニメ業界の中には、「総枚数/現在の枚数」と書くのが正しいと思っている流派もあるようで、「まあ、アニメ業界って、一事が万事、こうだよな」としみじみ思いました。

 

同じように「/」の使い方で、スライド指定で「K/0.5ミリ」なんていう表記もアニメ業界では見かけました。今でもあるのかな? 昔はよく見たけど。

 

3分の1を、日本語の読み順に合わせて「3/1」と書く奴は居まい。時速50キロを「h/50km」と書く奴は居まい。

 

しかし、なぜだか、アニメ業界は「パー=Per」の使い方・表記が逆になる傾向が昔からありますよネ。

 

もちろん、世間一般、世界的な標準は、いまさら言うほどのことではなく「分子/分母」です。fpsは「Frames Per Second」、Mbpsは「megabits per second」、MB/sは「megabytes per second」で、皆、分母が「per」「/」の後にきます。国際的な表記の基本です。

 

 

この他にもアニメ業界の表記はナゾが多くて、「ブラック」を「Blackの頭文字」をとって「BL」「BL.」と略字で書くのはわかるのですが、結構頻繁に「B.L」と書かれているのを見かけます。「B」と「L」の中間にある「.」は何を意味するんだろう‥‥と昔から疑問です。何か2つの単語の組み合わせ、「Black ほにゃらら」‥‥の略なんでしょうか。それとも、「B.L」はBlackとは無縁の、何か別の単語の略字なのでしょうか。「B.L」の謎は今でも未解決のままです。

 

 

でも、もうやだな。アニメ業界のこういう曖昧なところ。

 

3分の1、3枚目中の1枚目を、「1/3」ではなく、「3/1」なんて書くことを、上の人間が指導しているような現場。

 

例えば、学生時代に数学とか工業で「スラッシュ」を分数の表記として、ごく一般的な使い方をしてきた新人が、現場の「分母/分子」の表記を見て‥‥

 

新人「そもそも、この表記方法、おかしくないスか?」

 

ベテラン「そんなことはない。アニメ業界ではこれが正しい」

 

新人「しかし、分母がスラッシュ=perの前に来るのって‥‥」

 

ベテラン「この斜め線は分数のパーではない。ただの区切り記号だ」

 

新人「だったら、なにもわざわざ混乱を招くスラッシュなど使わないほうが‥‥」

 

ベテラン「何だ、お前? 経験豊富でベテランである俺に、ど新人のお前ごときが刃向かうのか?」

 

‥‥とまあ、最後は「俺に(私に)盾突くのか?」で「完」です。理性もへったくれも知識もありません。世界標準の表記(数式)ルールにベテランも新人もないでしょ。

 

「経験者としての面子の都合」もあって、ベテランは今さら訂正できず、新人も釈然としないまま慣習に飲み込まれ、みっともない「分母/分子」の表記が延々と繰り返される‥‥のでしょう。「/」に限らず、よくある情景ですネ。ダメな現場の典型。

 

 

何よりもさあ‥‥‥、タイムシートの原稿を作成する人間がさ、「/」なんかで省略せず「   枚目/全 枚」のようにちゃんと文字を表記すれば済むことじゃん。小さいフォントで薄文字にすれば枠内も窮屈にならないって。‥‥そうすれば、書き間違わないでしょ。

 

タイムシート原稿を作る際に、ちょっとした気遣い、危険予測が効いていないと、いかようにもで誤記される伝票が出来上がります。

 

 

 

アニメ業界の馴れ合いの暗黙のルールなんて、糞(失敬)食らえです。昔からアニメ業界には、標準化・Standardizationという言葉がゴッソリ欠落しているのです。

 

そうした現場の標準化をさ、現場の先輩後輩の口頭の伝承だけで済まそう‥‥っていうのが、「部活ノリ」のまんまだよネ。いつまで学生気分の運用スタイルを続けるつもりか。日々の気分は学生、日々の作業は地獄‥‥って?

 

 

ちなみに、私はそういうのはイヤなので、新しい制作技術においては、かなり前から「用語辞書」をデータベースに記録しています。10年以上前に開発した「atDB」でも、開発の骨格は「アニメの技術をどのように言葉として記述し規定するか」でした。なので「animation technical DataBase」の略=atDBと名付けたのです。

 

新しい技術においては、タイムシート(と昔呼ばれていたもの)は全てネットワークのドキュメントに記述されるので、そもそも入力ミスがあると警告、またはエラーが出るので、入力ミスを未然に防げます。

 

約束事や規定は、今の時代ならネットワークのドキュメント(としてのフロントエンドにて)で共有できますから、新しい現場は、瑣末な雑事の自動化とともに、各種規定や規約の確認がネットワークで可能なように情報のインフラを整備すべきです。‥‥というか、常識だよな、コンピュータを使ってるんだから。

 

 

 

しかし、旧来のアニメ現場は、共同作業なのに約束事が明確に規定されてもいないし、確実な情報を確認するすべもなく、よくまあそれで何十年間も作り続けたと、過去を省みて、逆に恐れ入ってしまいます。

 

でも、それは異常だわな。‥‥そして、その異常な状態を正すことは難しいでしょう。従来の曖昧な運用方法ゆえに、小さなロスが積もり積もって、効率の頭打ちに直面しているんだとも言えます。

 

今の現場は、どんなに「デジタル作画だ」と言っても、紙ベースのタイムシート(か、そのスキャン)だったりしますから、何らかのアプリで記述チェックを自動処理することもできません。そして、いくつもの「流派」が存在して、ややこしく絡み合った今の現場の状況は、途中で手を加えたからと言って、良き方向に修正できるとは思えません。様々な人々の思惑が介在しすぎるから。

 

今の現場の状況は、どんどん行き着くところまでいって、破綻して全て失って、しがらみも慣習も捨てて、ゼロから作り直すしかないのかな‥‥と前々から思っていますし、実際、私だけでなく同じように考える人もそれなりに多いです。でもまあ、それは今の現場の人々が執り行っていけば良いことです。

 

 

しかしなあ‥‥「分母/分子」の表記は、昔からアニメ業界にある「闇」のほんの一部で、2017年現在でもずっと続いているんですネ。アニメ業界の未来全体も、まさにその通り‥‥でしょう。

 

アニメ業界なんかをことさらに意識しなくても、これから先はアニメ映像作品は様々な技法・技術で作れるんですから、自分たちの未来の選択を、会社や個人ともども、丁寧に慎重に考えていったほうが良い‥‥と私は強く思います。

 

このままではマズイ、この方法ではヤバい‥‥と思ったら、それは旧来アニメ業界の現場ではなく、新しい自分たちの現場で実践しましょう。そうすれば、横槍も干渉もやっかみも皆無です。旧来アニメ業界では難しい、新しいアイデアや改善策をどんどん実行できます。

 

 



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