After Effectsは撮影のソフトかな?

最近耳にして驚いたのは、「After Effectsを使うのは撮影だ」「After Effectsで作業するのなら、撮影処理ですよね」と言っていた人がいる‥‥と聞いたことです。

 

おいおい。

 

十数年前は、「アニメの撮影はCoreRETAS。After Effectsはエフェクト処理のソフト。」とアニメ業界の誰もが言ってたんだけどネ。

 

ごく限られた人間だけが、「スムージングプラグインとタイムリマップを使えば、アニメの撮影「も」できる」と実感しており、レタスを一切使わない「アニメの撮影」を模索していました。2004〜5年くらいの頃ですかね。ゆえに、当時の私らのチームは、「After Effectsに変にこだわっている」かのように思われていたと記憶します。

 

でもさ。昔はさ、レタスってバカ高かったじゃん。買うと高いし、レタスじゃAfter Effectsのエフェクトにはまるで及ばないし、レタスとAfter Effectsの併用フローは煩雑だしで、いかにも問題アリアリで、ゆえにAfter Effectsでコンポジットが全て完結する道を探していたんですよネ、2004〜5年当時は。

 

それがいつのまにか、業界の「撮影」が全部After Effectsに染まりきって、「After Effectsを使うのだったら、それは撮影処理」という、何ともマヌケな認識に落ち着いてしまっている人すら居る‥‥と最近聞いて、しばらく間をおいた後に、‥‥でもまあいいか、人には色々な考え方があるしな‥‥と、放っておけば良いというキモチになりました。

 

 

ちなみに、私は今、After Effectsで「作画」をやっております。アニメーターの経験をもとに「作画としか言いようのない技術」を用いているので、「アニメの作画」としか言い表しようがありません。もちろん、After Effectsを使っていても費目は「アニメーション作画」です。

 

まあ、新規コンポジションに、新規平面でパーツを作っていけば、すぐにディックブルーナのミッフィみたいなキャラクターは作れるわけですが、もしそうした作画の要素まで「After Effectsを使っているんだから、撮影の管轄だ」というのかな‥‥?

 

After Effectsを使うからといって、「撮影スタッフが、作画の仕事を全面的に引き受けた」ということになったら、背任行為・背信行為にすらなり得ると思いますけどね‥‥。

 

私はAfter Effectsを使っていても、作画の仕事の場合は、あくまで「作画」上の報酬であり、「撮影」では一切ありません。

 

 

After Effectsは撮影だけのものであって、他の工程には渡したくない‥‥とでも言うのかな? ほんの十数年前までは、After Effectsだけで撮影するなんて無理‥‥とか言っていた人々が?

 

 

こうしたことからも、旧来の枠組みの限界、映像作りよりも権益のほうが大事な人々‥‥という、病巣が透けて見えてきます。

 

やっぱりなあ‥‥、思考の凝り固まった層はごっそりとオミットして、別枠で現場を作るのが、未来へ通ずる道だと、シンプルに思います。

 

別のラインを作るしかないんですよ。やっぱり。

 

古くから固まった枠は、どんなに新しい要素を追加しても、その古さは一向に変わらないのです。

 

今までの中からは、どんなに若い人間がいようと、今までのものしか作り出せない‥‥のを、近年は痛感しています。

 

 

ちなみに、After Effectsは、ゼロから絵を作ろうと思えば作れるし、絵素材を使って動かすこともできるので、「After Effects」といいながら、アニメーションのかなりの部分をカバーできます。

 

つまり、After Effectsは、エフェクト専門のソフトウェアでもないし、もちろん撮影「だけ」のソフトウェアでもないし、「できそうかな?‥‥と思ったことは、大体できてしまう」、ジャンルのボーダーレスなソフトウェアです。

 

まあ、「Photoshop」も今じゃフォトショップじゃないですもんネ。

 

同じく、「After Effects」はアフターエフェクトというには違和感のある、絵を作ったり動かしたりもできる、広がりのあるソフトウェアと言えます。

 

 

もし、20代の若い人間で、After Effectsを撮影専用のソフトだと認識して疑いもしない‥‥のだとしたら、時にはその考えを見直すことも必要になりましょう。‥‥じゃないと、一番技術を吸収できる20から30代に至る貴重な時間を、みすみす、古い意識のまま、新しい技術を習得できずに無駄に消費することになりましょう。

 

未来の映像制作には、目的に応じて、柔軟に道具や状況を活用できる人材が必要です。

 

After Effectsを撮影台の代用品と考えている人は、進み続ける「今」から見れば、やがて遠ざかっていく、過去の風景の中へと消えていく人‥‥なのです。

 

 

 

 



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