VR

VRを実際にゴーグルをかぶって観てみると、VRが必要としている技術基盤は、未来の映像フォーマットのソレだと思い知ります。

 

VRを見て、足りてないなと率直に感じる要素は、

 

映像のビデオ解像度

ダイナミックレンジ

フレームレート

 

‥‥で、まんま、未来の映像フォーマットの達成目標です。

 

目の至近距離で再生されるがゆえに、ビデオ解像度はどうしても荒くなりがちです。現在の高密度液晶なんて性能が全く足りないほど、遥かに高々密度なディスプレイが必要なんだろうなと感じます。解像度で言えば、最低4Kで、理想的には8Kくらいは必要になるんじゃないかと思われます。ゴーグルの小面積に8Kなんて未来的に可能かは、よくわからんですが、詳細感は今の映像画素数では不足しています。

 

また、全く足りてないなと痛感するのは、ダイナミックレンジ=DRです。100nits程度のダイナミックレンジでは、映像に映し出される様々なものが暗く濁って見えます。なので、HDRは必須となりましょう。

 

フレームレートも、30fpsでは全く足りないです。残像で目が疲れます。最低で60fpsは必要でしょう。

 

‥‥で、こんなことを書くと、VRはダメみたいに受け取られてしまいがちですが、私は全く逆だと感じております。

 

改善する部分が根本的な基盤要素であるがゆえに、その部分が徐々に改善されていけば、どんどんVRは良くなっていくでしょう。つまり、痛快なほどに、発展の余地・伸びしろがたくさんある‥‥ということです。平面のテレビとは全く異なる存在意義を、映像の技術発展とともに示していくと思います。

 

むしろ、テレビよりもVRゴーグルのほうが、未来の技術をまさに「目に見えて活用できる」と思います。VRが未来の映像技術と組み合わさった時、平べったい2Dコンテンツは、恐ろしく古めかしく感じるかも知れません。

 

実際に私は、平面に絵を描く「2D」の技術では、もはや全く手出しのできない領域を圧倒的にVRに感じて、ややヘコみ気味です。VRには、手で絵を描く存在意義など、ほとんど必要とされないでしょう。必要とされるのは、実写か3DCGです。

 

ディメンションが1段上に上がって未来に進むことで、旧来ディメンションのメディアは旧態依然とする。‥‥そのことを痛感しております。

 

私の少年時代、止まった絵で音も動きもない漫画は、アニメに比べて「一段昔の古めかしさ」を感じていました。ゆえに、私は漫画家にはなろうとせず、最初からアニメーターを目指しました。私が小学校5年生の時に「さらば宇宙戦艦ヤマト」でアニメージュ創刊の年でしたから、私がアニメブームど真ん中だったのは、運命としか言いようがありません。

 

漫画に「時間と音」の2ディメンションを加えたアニメが、テレビのゴールデンタイムに放映される状況は、まさに1970年代の技術社会を象徴していたのだと思います。高度経済成長を遂げて、戦後から現代へと移り変わった日本だからこそ、アニメブームは起こったのでしょうネ。

 

そして今、何段階も経て、社会の技術はVRの入り口にたったのです。2020年代の映像分野の「寵児」は、平面の4K8Kか、はたまた2眼のVRか。

 

しかし一方で、絵画や漫画、文字媒体の、「かつての主力メディア」がそうであるように、2Dアニメも決して消えていくことはないとも感じます。もしかしたら、「第3次アニメブーム」なんて騒がれるのは「消える間際の輝き」なのかも知れませんけど、全く消えきってしまうことはないと思います。

*内情を知る人間からすれば、「第3次アニメブーム」なんて、門外漢の人間が話題欲しさに浮かれているように、虚しいばかりに目に映りますけどネ。まあ、もしかしたら、ブームなんて騒がれるのは、現場が「生きるか死ぬか」の瀕死の状態を呈するほど無理をしているから‥‥とも言えなくもないですネ。

 

それにVRゴーグルはやっぱり個人向けの用途から脱し得ないでしょうから、テレビ的な平面映像の家電は今後も必要とされるでしょう。どんなにヘッドフォンが発達しても、皆で集まるときはスピーカーから音出しして、全員がヘッドフォンで音を聴くような情景は見ないですもんネ。あくまで、自分の部屋で過ごす個人が、プライベートな時間を過ごす時に、VRゴーグルは強力な選択肢となるのだと思います。

 

でもねえ‥‥、アニメって今や家族全員で見るものではなく、プライベートな個人の時間で楽しむ「深夜枠」「レンタル枠」の娯楽に変化していますから、VRと「プライベートな時間の争奪戦」を繰り広げた時には、どうにも不利だとは思います。VRは、ユーザの没入感が「技術のシステム的に」格段に優位ですからネ。

 

 

最近、新技術で制作した本番カットを流用して、4K60fpsでヒロインキャラのカットをレンダリングしてみましたが‥‥‥、いやあ、4K60pをフルに活用したアニメ映像は凄いですネ。線の繊細さや細かさ、動きの圧倒的な滑らかさは、次世代の2Dアニメを具現化していると言っても過言ではないです。

 

そうして、2Dアニメもまだまだ伸びしろはあるのですが、如何せん、メディアの「種族としての宿命」からは逃れられません。手で絵を描いて作るアニメは、2Dの平面で、その力を発揮するしかないのです。

 

ですから、2Dをもっと大切に扱わんとさ。

 

粗末な出来の2Dアニメを作り続けていては、「個人ユーザの時間の争奪合戦」に敗北するのは、目に見えています。2Dアニメに対して、いつまでもユーザが忠実にファンで居続けてくれると傲るな!‥‥ということですネ。


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