CC

Adobe Creative Cloudは、導入するには価格が高い‥‥と言う人は、こと、アニメ業界においては、多いように感じます。「CCって、安上がりだよね〜、数年間の運用のスパンで考えれば」と言っている人と会ったことがないです。‥‥ちなみに、私は、After Effects、Photoshop、Premiere、Audition、DreamWeaver、Illustratorの6つを最新版に保つことを考えれば、以前より遥かに安上がりだと思っていますけどネ。

 

私が割安と感じるのは、「5つ前後のAdobeソフトウェア」を「最新版に保つ」という目的があるからです。

 

なぜ私が複数のソフトウェアを最新版に保つ目的があるのか‥‥というと、アニメ制作の現場にいながら、標準のアニメ制作とは違う技術を用いて、標準外の作業をし、積極的に新しい映像フォーマットを活用しようと思うからです。例えば、4Kでアニメを作る‥‥なんて、現場やシンポジウムなどでは全く触れない「イタい話題」かも知れませんが、2017年現在の私らのグループではどんどん経験値を蓄積し、様々な未来の可能性を模索しています。ゆえに、最新の映像フォーマットを存分に活用できる最新のソフトウェアとマシンが必須なのです。

 

しかし、これは、コンピュータで映像制作をする全員に当てはまることではありません。むしろ、私らの考えは少数派に属します。

 

多くの人は、今の仕事を、どれだけ効率的に快適に、運用コストを抑えつつ、こなしていくか‥‥が、主目的となるでしょう。

 

となると、AdobeのCCのプランは、どれも「使えねーな」ということになるのです。

 

PhotoshopとLightroomだけが使えるフォトプランこそ980円ですが、他のソフトを単体で使うと2180円、全部入りだと4980円で、絵に描いたような「帯に短し襷に長し」です。After EffectsとPhotoshopを使いたいのなら、2180x2=4360円で「購入者生殺し」みたいな価格設定です‥‥よネ。

 

もっと柔軟なプランと価格が必要なんじゃないですかね。

 

例えば、どれか2つを、自由な組み合わせで、1980円とか、2380円とか。

 

Photoshop限定(つまり、Adobeにとって、Photoshopが今でも稼ぎ柱なんでしょうネ)の「フォトプラン」とかじゃなくて、「PhotoshopとIllustrator」「PhotoshopとAfter Effects」「After EffectsとIllustrator」「After EffectsとPremiere」など、自由な組み合わせで、全部入りの半額未満に抑えて、はじめてユーザーのココロは動くんじゃないかと思うのですヨ。

 

あまりにも安価なのでクリスタを引き合いには出したくないですが、クリスタは1ヶ月500円ですもんネ。

 

「Adobeのソフト全部なんて自分には全く必要なし。2つあれば事足りる。しかし、2つチョイスすると、4360円。コンプリートプランの4980円と大差無い。‥‥ああ、なんだか無理だな。昔のバージョンのままでいいや。」

 

‥‥という判断に落ち着いている人は、かなり多いんじゃ無いでしょうか。人だけでなく、グループも、会社も。

*会社向けには「法人プラン」があり、さらに、やや割高です。

 

もちろん、ソフトウェアの開発・販売側の事情もあるでしょう。しかし、少なくとも私の知る多くの人は、CCのプランと値段の「融通の利かなさ」ゆえに、CC導入を最初から候補外にしています。

 

 

なんで、企業や会社って、こうなんでしょうネ。人のキモチがわからないシステムを作るんでしょうかネ。

 

アニメの会社も同じで、今その瞬間の制作事情を維持するために、スタッフを安く買い叩くことばかりに邁進し、そのあとで、スタッフが離れていくことまで先読みできてない‥‥ことは、そこら中で聞く話です。

 

AdobeのCCって、その料金体系ゆえに、潜在的な顧客を膨大に失い続けているようにも思います。Photoshopにおいては、誰もが使っているソフトなわけですが、CCを導入できないがゆえに、かなり古いバージョンのままで落ち着いている人はかなり多いです。「ですから、Photoshopはフォトプランで980円で‥‥」とAdobe側は言うのかもしれませんが、じゃあなぜ、After EffectsやIllustratorは単体980円で提供してくれないのでしょうか。なぜ、Photoshopだけ980円?

 

私はマーケティングの専門家ではないですが、現場の横の繋がりなどで、色々なキモチや意見を耳にします。たとえマーケティングに通じている人でも、クリエーターたちのキモチを全く知らずに汲むことができないのなら、「この料金設定が欲しかったんだ。これだったら、お金をなんとか工面する。」とユーザが思える妥当な金額設定などできんでしょ。

 

 

私らの技術グループは、「コンピュータで飯を喰っているんだから、ソフトウェアにコストがかかるのは当たり前」という意識がデフォルトです。そのかわり、どんどん新しい技術で自分らの居場所を切り開いていくんだ!‥‥という気概もあります。そういう意識の人間やグループにとって、CCのコンプリートプランは必需品です。

 

しかし一方で、「今までの技術を継承し、安定した作品作りを実現するんだ」という意識のグループのほうが、アニメ業界的には圧倒的に多いはず。

 

その圧倒的に多い勢力に対し、AdobeのCCの料金体系は、あまりにもマッチしません。アニメの撮影やペイントや作画の現場にInDesignやInCopyやAuditionなんて全くいらんでしょ? マルチ業務を標榜する私らのグループも、アニメの映像作りにおいてはInDesignやInCopyなんて全く使わないですもん。

*マルチに業務を引き受けていると、音声編集のAuditionは結構重宝しますけどネ。

 

2つだけあれば良い ‥‥という部署や人はかなり多いと思いますが、そういうニーズに適応する「中間的な料金プラン」がないのは、私の考えるところ、「料金体系の致命傷」とも思えますけどネ。

 

 

Adobeが良きソフトウェアを販売し続けるために、Adobeにはたっぷり儲けて欲しいのですヨ。20年来のユーザとして、出来損ないのバージョンアップを頻発するような会社には、なって欲しく無いです。

 

いったん掴んだものは離さない!‥‥とばかりに、頑なに両手を握りしめて、結局、新しいものを掴むことができないのなら、一旦、つかんだものを脇に置いて手放してでも、改めて、両手を自由にして、古いもの新しいもの両方を掴みなおしたほうが「将来的にお得」なような気が‥‥‥、私の勝手な考えではありますが、そう思うのです。

 

 

 

 


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