iPad Pro、バッテリー復活。

作画作業にてメインで使用していたiPad Pro 3型が、不注意で電源を入れたまま放置してしまい(作業後に仮眠したのれす)、過放電で電源が入らなくなった‥‥と昨日書きました。予備機ですぐに作業再開しましたが、バッテリーの問題は解決せねばなりません。

 

調べてみると、あまりにも放電しちゃうと、汎用の充電器やケーブルでは充電できなくなって、黒い画面に赤い残量の電池のマークが点滅(遅いサイクル)を繰り返す状態から抜け出せなくなるようです。点滅は「充電できてませんよ」という合図であり、いくら待っても復活しないので、同梱されていた充電器〜Apple純正の18W充電器で対処します。

 

で、昨日ヨドバシに純正の充電器とUSB-Cケーブルを注文して今日届いて、早速接続したら、しばしの暗転ののち、充電が開始され、めでたく治りました。

 

*USB-Cの充電器は、iPad Proの3型以降です。

 

 

 

なので、汎用の充電器だと復活しない場合は、修理に出す前に、純正の充電器に繋いで充電してみることをオススメします。

 

充電さえ始まってiPadが起動すれば、そこからはいつもの汎用充電器で充電できます。

 

 

 

自分が買い足した充電器は、24Wだから電力不足ではないはずだ!‥‥と思いがちですが、電力不足が原因ではないかも知れません。

 

なぜ復活しないのかは、ナゾのままです。

 

純正の充電器とiPad Proとの非公開のカラクリが潜んでいても、私らコンシューマには解りようがないので、素直に純正充電器で問題解決!‥‥です。

 

 


バッテリー過放電か

iPad Proの作画作業メイン機が、過放電らしきにより、起動不能。ケーブルを挿すのを忘れてました。

 

うぎゃあ!‥‥と思いましたが、「こんな時のために、バックアップ機を用意しておいて良かったよ」と真田さん風に、短時間で作業再開できました。

 

データはサーバにも母艦にもあり、予備機もあり、Apple IDでAppも共通して使用可能。

 

ちゃんとバックアップ体制を敷いておけば、スーパーに蛍光灯を買いにいくのと変わらぬ時間で復旧できますネ。

 

 

 

でも、起動不能のiPad Proはどうしたものか。

 

純正の充電器とケーブルで、まずは充電を試みます。それで復活することも多々あるようです。

 

純正以外の充電器とケーブルは、どんなに待てど、黒い画面の電池切れの点滅から復旧することはないようです。点滅表示の時点で「充電できてませんよ」の合図らしいです。

 

もし純正充電器でダメなら、バッテリー交換です。10800円なり。

 

まあ、たとえバッテリー交換でも、相当酷使した2年だったので、全然良かです。

 

 

 

こんな時にApple Careの有無が問われますが、iPad ProのCare料金はそこそこお高いので、バッテリー交換くらいのトラブルなら、Careなしで修理のほうが安くつく可能性は高いです。

 

頻繁に持ち出して持ち歩く人は、Apple Careは良いでしょうネ。

 

 

 

しかし、ちょっとビビった。

 

作画のメイン機が起動しないんだもん。紙作画で言えば、朝に作業を開始しようと思ったら、作画机がブチ壊れて使えない状態だった‥‥みたいなものです。しばし、呆然としますわな。

 

でも、母機のほうに随時転送して提出処理、その後にサーバにデータコピーの段取りゆえ、2箇所にデータ(Procreate形式ではなくPSDですが)があり、予備機のiPad Pro(2型です)に前作業のデータをAirDropして、何のストレスもなくProcreateで作業再開できました。

 

紙作画も他の机に物品を移動して再開すれば良いですもんネ。それと同じことが、iPadとiMacで可能です。

 

 

 

iPad Proがクラッシュしたら全てを失う‥‥なんてことがないよう、母艦とのコミュニケーションは大切に。‥‥できるだけ。

 

ただまあ、自助努力ではなく、作業上の必要なルーチンとして、カットを上げて提出することがバックアップも兼ねる仕組みにしたほうが良いですネ。

 

なので、PM。プロジェクトマネージメント。

 

これからはPMは必須だと思います。紙作画では制作進行さんがPMの物理層を本人の行動で実現していましたが、今はテレワークへの転換もあり、近い未来はネットワーク主体へと切り替わっていくでしょう。物理的に物を運ぶのはコンピュータネットワークであり、その運用技術が各社の腕の見せ所となるでしょう。

 

 


初代iPad Pro、退役。

2015年秋に発売開始して、私の画業の全てを変えたiPad Pro 12.9インチ。

 

この度、第2世代と第3世代に押され、使う頻度も減り、退役させることにしました。実家で余生を送らせます。

 

書き味向上フィルムを剥がし、ガラスフィルムとケースを装着して、作画仕様から、一般仕様へと変更します。

 

 

 

私はiPad Proの12.9インチを合計4枚持ってます。何台じゃなくて、もはや枚数で数えるのが良いくらい、iPadはいっぱい使ってます。

 

初代のiPad Proは、ほんとに、よく働いてくれました。だって、5年間ですもん。相当「稼いだ」と思いますヨ。

 

5年前のモデルでも、12.9インチの大型画面は魅力です。絵は描かなくても、使い道はいっぱいあります。

 

 

 

で。

 

今、迷っているのは、MacBook Airを買うか、iMac 5Kを秋まで待って新調するか‥‥です。今月でApple系機材のローン支払いが1万円減るので、買えないこともないのです。

 

iPad Pro 12.9に関しては、第2世代が2枚、第3世代が1枚あるので、当面は十分です。

 

iMac 5Kはもはや2014年モデルで6年前の機材なので、さすがに古さは隠せません。MacBook Proも同じ頃に買ったので、似たような古さです。

 

しかし、今はまだ我慢しておこうかな‥‥とも思います。今の環境でもやってやれないことはないので‥‥。

 

 

 

iPad Proの第4世代は、秋くらいに買おうかと思ってましたが、現機材にまだ余力があるので先送りです。

 

最新の第4世代iPad Proは、カメラ性能がとても高いのが魅力です。

 

撮影する手間を惜しまなければ、アニメ作画のヒントや参考になりましょう。

 

身近なエフェクト作画(水が滴ったり流れたりとか)をハイスピード撮影(iOSのカメラAppでの呼び名は「スローモーション」)して、スローで研究する時に、すごく役立ちます。iPodで撮影しても役立つくらいなので、最新のカメラ性能なら、画質も良いでしょうしネ。

 

ある日、ホースから水が滴っていたので、スローモーションモードで撮影したら、アニメの作画みたいなフォルムになってて、微笑ましかったです。「ホントにこんなフォルムだったんだな」と。

 

子供が居る人なら、素早い子供の仕草とかもハイスピード撮影して作画参考になるでしょうね。

 

 

 

2015年のiPad Proは、バッテリー膨張もなく、至って好調。

 

退役させる理由もないのですが、作画仕様のまま使わないのは勿体ないので、実家で「大きいiPad」として余生を送らせつつ、たまにApple Pencilで絵葉書や年賀状の絵を描くのも、オツなもの‥‥でしょう。

 

 


iOS版 Photoshop‥‥。

私は作業場だけでなく個人でもAdobe CCのアカウントを持っているので、私物のiPad Proには「フル版」と称すPhotoshopもインストールしてあります。

 

で、最近、ちょっと使ってみたのですが。

 

私の必要な機能がまだ実装されて(iOS版で再現?)されておらず、ちょっとがっかりしました。

 

画像の色深度は8bitオンリー。16bitモードは選択できず「今後実装予定」とのこと。

 

もっとがっかりしたのは、レイヤースタイルがないことです。

 

アニメ業界では馴染みの少ないレイヤースタイルですが(まあ、互換性が無いに等しいから)、私は結構使ってます。いくつものレイヤースタイルを駆使すれば、いちいちレイヤーを複製してゴチョゴチョといじって重ねるよりも、相当スピーディーに作業が進みます。

 

16bitモードは、まだ8bit時代に培った小技でなんとか切り抜けられますが(=実際、世に出る時は大概8bitくらいの品質に落ちますし)、レイヤースタイルがないのはキツい。

 

5〜10手間、下手すれば数十手間を、一気に処理できて、しかも非破壊で再編集可能なレイヤースタイルは、Photoshopのいいところなのになあ‥‥。

 

となると。

 

画像編集はAffinity Photoでいいです。絵を描くのはProcreateやConcept、ArtStudio ProやFrescoでいいです。

 

フル版と言いつつフル版ではないPhotoshopを、少なくとも今はまだ、無理に使う必要は感じませんでした。

 

でもまあ、これから先も開発が進んでパソコン版のPhotoshopに近づけば、使う機運も生まれましょう。

 

 


描いた傍からアルファ

機材を揃えて、知識も増やせば、紙と鉛筆でも、スキャンすることによりデジタルデータに変換して様々な応用が可能かと思います。2020年現在のアニメ業界の方式は、単に解像度が150dpiと低く、二値化で線のニュアンスが死んでしまう(だから後付けの撮影処理が出たんでしょうが「マッチポンプ」のような状況です)ことに問題があるだけで、スキャンしたデータを次世代に対応させること自体は何ら問題はありません。

 

しかし、その方法だと、まずコンピュータの画面に現れるまで、時間がかかります。段取りが多いのです。

 

  • 絵を描く
  • スキャンする
  • スキャンした際の余白を削る(トリミング)
  • コントラストやカラーバランスを整える
  • スキャンのゴミを取る

 

線画をモニタの画面に表示するだけで、これだけの手間は最低必要です。

 

一方、iPad Pro(などのペンタブ)で線画を描くと、当然の事ながら、描いた傍からデジタルデータなので、

 

  • 絵を描く

 

‥‥だけです。スキャンにまつわる工程は全て消えます。

 

ゆえに、フットワークが格段に軽快で、描いた直後からそのままイラスト着彩作業に移れます。

 

 

 

しかし、フットワークの軽さ重さよりも、もっと大きなアドバンテージが、iPad Proをはじめとしたペンタブ作画にはあります。

 

  • 描いた傍から、アルファチャンネルが付随する

 

‥‥という、紙では絶対に実現できない、作業における特性です。

 

白地に絵を描くと、一見、白を透明のように錯覚しますが、白で塗り潰された状態です。なので、キャラ以外の透明部分は何らかの方法で後から切り出して作ることになります。

 

白地ベースで描くと、猫もサインも白地も、全部一緒のマスク=全体が真っ白になってしまいます。

 

 

iPad Proで絵を描く場合は、レイヤーを新しく作って描き始めれば、不透明部分(アルファチャンネル)が段階的にどんどん生成されます。「描くことがアルファチャンネルを作っている事と同じ」なのです。‥‥すごいね。

 

 

 

地味なことかも知れませんが、ペンタブ作画のものすごく有用で効率的な特性なんですよネ。

 

この特性があるおかげで、運用と表現の自由度が格段に高くなります。

 

筆使いを駆使したイラスト塗りの場合は、この「描いた傍からアルファチャンネルが生成される」特性を活用して、様々な視覚効果をプラスすることが可能です。

 

液タブやiPadを使って絵を描けば、特に意識することのないあたりまえの機能ですが、スキャンしなければデータにならない紙媒体の場合は、いちいち手間となります。ゆえに、映像のアイデアも「最初に手間のことを先読みしてしまって」消極的になりがちです。

 

 

 

新しいアイデアは、新しい作業環境で生まれるものです。

 

私はPowerMacintoshで最初にPhotoshopをいじるまでは、その性能と威力を実感できませんでした。ちょっと「みくびっていた」くらいでした。‥‥恥ずかしながら。

 

しかし実際にいじってみれば、その猛烈なパワーは歴然でした。

 

トーンカーブで10年は飯が食えると思いましたが、少なからず、その直感は当たりました。

 

使ってみてこそ、わかるのです。

 

実際に使ったことのない人(ちょっとだけ触ってみただけの人も)ほど、あーだこーだと難癖をつけます。

 

まずは使いましょう。

 

そうすれば、道具の性質を理解できるようになって、いくらでもアイデアは浮かぶと思いますよ。

 

直にエフェクトを描くのだって、これ、この通り。

 

 

リアルっぽい放電も、ペンの筆圧で枝分かれを描きわけて、30秒くらいで描けちゃいます。実際、思いついて、このブログに載せるまで、数分の間の出来事です。

効果を追加すれば、いくらでも思いの通りの色にできます。

 

描かなきゃ損。ですね。

 

 


悲観しないのは

‥‥iPad Proがあるからです。私は絵を描いて、映像を作る仕事なので、iPad Proがあることで悲観的な観念には囚われずにいます。他の職種や業種の人が私と同じだなんて申しませんが、少なくとも、私自身はそうなのです。

 

そりゃあ、悲観的な気分にはなりますが(これだけ世界が死の匂いに取り囲まれていれば)、ふと引いて考えると、「でもまあ、iPad Proがあって、命さえあれば、いくらでもできらぁ」という気分で盛り返します。

 

これはまさ90年代の半ばにコンピュータと出会った時と同じ気持ちです。コンピュータと出会わなければ、私は潰れてました。

 

コロナウィルスの大難によって、これから困難な状況がどんどん押し寄せるかも知れませんが、一方でiPad Proがあれば、自分の能力を倍加するに留まらず、様々な方向からアプローチして突破口を開けるのが、リアルに想像できるので、悲観で心がいっぱいにならないのです。

 

*新しいiPad Pro第4世代は買ってません。秋くらいに買うかも知れませんが、第2世代と第3世代で十分、絵の仕事はできます。でもまあ、今買うのなら、第4世代のカメラ性能は、絵や動きを描く上でも、資料写真(動画)用途として、魅力ですね。120〜240fpsの動画も高画質で撮れるので、iPad Proのカメラ性能は侮れません。

*仕事で絵を描くのなら、12.9インチ一択です。12.9インチでもギリギリの大きさなので、「仕事絵」用に買うなら、11インチではなく12.9インチです。

 

 

 

iPad ProはA4くらいの大きさの、薄い金属とガラスの板‥‥ですよね。

 

見た目は薄くて小さいです。

 

でも、小さくても、自分の世界を大きく変えることはあるのです。

 

 

 

もし、若きジョブズが、パーソナル用途のコンピュータの未来性に目をつけて「これはヤバい。かなりイケる!」と思わなかったら、Appleの今はなかったですよネ。もしかしたら、世界の歴史も変わっていたでしょう。

 

大企業だけが保有することが可能な、大きくて場所をとる極めて高価だった昔のコンピュータ。

 

一方、「仕事」と言えば、どこかの企業に属して、無個性で従順に生きることに疑問を抱かない人々。

 

 

 

新しい小さな「何か」が、今まで人々が習慣的に崇めていた巨大な偶像の顔面に、ハンマーの一撃を加えて打ち砕く‥‥というAppleの筋立ては、今でも通用する「寓話」と言っても言い過ぎではないです。

 

警護を振り切り、ブルートーン(これには意味があるんですよね)の人々の中を、ただ独り駆け抜ける女性の姿は、まさに後年に鮮やかに花開いたパソコン・インターネットの新世界を予見しています。

 

 

 

 

 

 

もし、大企業しかコンピュータを所有できなかったら、世界ってどうなってたでしょうね。

 

 

 

iPad Proは、絵を描く人間にとって、かつ、アニメを作ろうとする人間にとって、まさに過去の大きな存在の束縛から、自らを解放するための斧であり金槌です。

 

アニメーターはアニメ業界でしかお金を稼げなかった。作画机の上だけで絵を描き、手に持つのは、紙と鉛筆だけ。一列に机を並べて、黙々と決められた線(=昔はトレスマシン・今は二値化に適した線)だけを描く毎日。

 

iPad Proは、そんな今までとはサヨナラです。

 

 

二値化のための、鉛筆のグレー階調だけが世界の全てだった自分。iPad Proは、そんな無彩色の自分を目覚めさせてくれます。

 

 

 

アニメ業界のBig Blueに囚われて思考を失った人は、iPad Proですら頑なに「紙と鉛筆の代用品」として見ようとします。

 

そうじゃないのよ。

 

パソコンやスマホって、何の代用品? 明確に「何から何への代用品」と言い切れるものではなく、色々なものを内包した今までにない道具ですよネ。

 

iPad Proもそうです。紙と鉛筆の代用品「だけ」じゃないです。

 

 

 

新しい何かが出現した時、代用品思考でものごとを捉えがちです。

 

今でこそ、こんな風に語っている私も、昔はタイムシートをどう再現すべきか‥‥とか、タップ穴だ、カット袋だ‥‥などと、ガッチガチにアニメ業界の作画方式に思考がハマりまくっていました。

 

アニメの現場の中だけでしか絵を描いてこなかった自分の状態を、なによりも、自分自身の中で正当化し肯定するために、余計、アニメの作画方式や慣習に凝り固まっていました。

 

やがてその「滑稽さ」にだんだんと気がついていきました。2000年代後半くらいのことです。

 

新しい道具を手にした時に、古い道具の流儀を持ち出すことの非合理を徐々に理解して、自分の中で新しい道具や方法論への変化を受け入れていきました。

 

当時はiPad ProもApple Pencilも存在しませんでしたが、コンピュータという新しい道具を10年(1996〜2006年くらいの期間)使い続けて、ようやく目覚めることができたのを思い出します。

 

 

 

で、iPad Pro

 

当座、「デジタル作画」で使うのも良いですが、他のことにも使いましょう。今が移行期間であることは承知して従来の仕事をしつつ、他のターゲットにも狙いを定めましょう。

 

線画を描いて終わり!‥‥の「絵の半分しか完成していない」状態に甘んじるのではなく、絵全体を描きましょう。人物だけでなく、メカも背景も、色付きの一枚絵として。

 

アニメーターのほとんどは、レイアウト作業などで例えば部屋の壁と窓を線で描いた時、窓の外と室内はどっちが明るい?どんな色?‥‥ということを、まるで考えてこなかったでしょう。今まで線だけしか描いてこなくて、色も明暗もまるで無頓着なら、色付きのイラストの仕事なんてできるわけないのです。

 

線画だけしか描けない人間だから、アニメ業界以外の仕事が広がっていかないんですよ。

 

iPad ProとApple Pencilなら、それこそ何かの待ち時間で、色付きの水彩風の絵もアクリルの不透明絵具の絵も、油絵風の絵も、描けてしまうのです。

 

たとえ単色でも、豊かな階調と思い通りのタッチで絵を描けるのです。

 

 

 

アニメ業界にも力を貸しつつ、色々な幅を自分の能力にもたせて、手広く収益を得る方法を考えるのです。

 

悲観的な思考に傾きやすいのは、手段が1つしかないからでしょう? その1つが切れたら、何も掴むものが無いからでしょう?

 

だったら、増やせば良いのです。iPad Proという、1980年代にも90年代にも2000年代にも存在しなかった、2020年の今こそ使える道具を使って。

 

*ここのところ、品薄状態が続いていますね。この記事を書いた時点では、256GBモデルはAmazonで在庫ありでした。

 

 


プリセットで遊ぼう

iPad Proと言えば、Apple Pencil。

 

Apple Pencilを買ったなら、1200円のProcreate(ライセンス買い切り・サブスクではないです)を買って、まずはお絵かきを楽しみましょう。

 

Procreateは「ブラシスタジオ」という名のペンプリセット作成ツールがあって、かなりたくさんの設定項目があるのですが、わけもわからないままでも、イジくりまわして遊んでいるうちに、自分にあったプリセットがいくつも出来上がります。

 

 

*たまには、こういう絵も描いてみます。自分に合ってないのは承知で。‥‥描いてみると、いろいろ感じ入ることもあるス。絵はやっぱり、何を描いても難しい‥‥と。‥‥目と鼻と口の距離感がわかんないなあ‥‥って、それ、顔の中身全部じゃん。

 

 

で、1つのプリセットでも描く絵柄で、随分と変化がでます。

 

 

最近は、レタスの二値化が標準化し過ぎちゃって、アニメーターは線のニュアンスを「積極的に表現しちゃいけない」くらいまで、描線を均質に描くことが求められています。

 

一方で、撮影工程で人の手描きのニュアンスを効果として追加する事例も出てきて、何だか、アニメーターは線を引いているのに線を描いていない‥‥と言っても言い過ぎではない状態です。線を描くことが、アニメーターの第一歩だったのにね。

 

アニメーターは、単に描線の軌跡を入力する「人力メソッド」になってしまったような感があります。

 

でもまあ、レタスの二値化トレスを今やめるわけにはいくまい。現場の現実は現実として受け止めつつも、アニメ業界以外のところで、アニメーターは様々な描線を獲得すべきと思います。

 

 

 

なので。

 

iPad Pro 12.9インチとProcreateで絵をいっぱい描きましょう。アニメの二値化のためだけでなく、自分の画業のために。

 

まずは好きな絵を、好きなだけ、存分に。

 

 

 

 

歳がすぐにバレる絵ですが、まあ、それはいいです。アラウンド50が、20代、30代のフリをしても、みっともないだけだし。

 

絵は「.procreate」形式で1ファイルあたり、5〜50MBくらいです。レイヤー数と画像サイズでファイル容量は大きく変化しますが、一番安いiPad Proでも128GBの容量がありますので、溺れるほど描きまくることが可能です。

 

 

 

 

 

iPad Proは、「お絵かきペンタブレットPC」の中では、一番手頃な価格で、高性能を併せ持っています。

 

どう考えてもカメラとしては持って構えにくいものの、歴代のiPad Proは高い性能のカメラ&ムービー撮影機能を有していますので、作画資料として秒間120コマで撮影することも可能です。動きの勉強にも役立ちます。

 

 

 

自分を二値化のトレス線のためのアニメーターと限定するなら、会社の用意した液タブとPCで絵を描き続ければ良いですが、自分の「絵描き」の「画業」としての将来を考えるなら、アニメの二値化トレスだけに縛られるべきではないと思います。

 

アニメの絵しか描けないカラダになるのを、自分でも回避して、可能性を自ら広げていかないとアカンです。

 

二値化トレスに明け暮れ、アニメ業界の方針に沿って忠誠を誓っても、引退後に何の恩賞もないです。だれも老後は保証してくれません。アニメ業界だけでなく、今の日本の政治を見ても、自分の中で事業を展開しなかった人間は、酷い老後が待っていそうです。アニメ業界がアニメーターに老後の恩賞の年金を保障するなんて、聞いたことがないですもんね。

 

だったら、アニメの絵以外の様々な絵を描いて、自家発電を考えなきゃ。

 

アニメの作画机以外で絵を描ける環境を手に入れ、色々な絵を描いてみないことには、自分の可能性すら自覚できません。

 

 

 

まだ、アニメの作画で食えているうちに、同時進行で自分の画業の未来を考えましょう。

 

自分の将来のビジョンは、自分こそが描けるのです。

 

 


Adobe FontsがiOSで使えるようになったけど

Adobe CCを契約している人なら、新しいiPadOSで、Adobeフォントを読み込んで使えるようになりました。AdobeのAppだけでなく、他のAppでも。

 

iPad版Pagesだとこんな感じ。

 

 

私のお気に入りは、貂(てん〜かわいい動物の)明朝書体です。

 

*この可愛い子が、ガンバたちを恐怖に陥れた‥‥って、あれはイタチか。‥‥イタチも可愛いね。

 

 

 

しかし、喜ぶのはまだ早い。

 

Procreateなど、多くのAppが対応してないのれす。今後のアップデート待ちです。

 

使っているAppのフォント一覧に、Adobeフォントが表示されない場合は、Appが対応してないから‥‥みたいです。

 

はやいとこ、対応してちょ。

 

 


iPad、使いにくさの谷を超えて

今でこそ、自分の仕事人生の半分を預けるほどのiPad Proですが、最初の頃は「使いにくいにもほどがある! いちいちひとつずつ指先で操作してたら時間がいくらあってもたりない!」と半ばパニック・ヒステリー状態のようになったことも、苦々しく微笑ましい思い出です。

 

iPadが使いにくい!‥‥と言っている人は、もしかしたら、「使いにくさの谷」を超える前の人かも知れません。

 

私は超えました。きりっっ!

 

 

 

iPadはスクリプトで自動処理とかできません。地道にジェスチャーで操作して、物事を先に進めます。

 

もし100個のファイルを移動したい時は?

 

100回、指でタップして選択する?

 

斜めにスワイプして連続選択する?

 

どれも違うのです。

 

100個選択すること自体、iPad向きじゃないんですよ。

 

100個選択しなければならない状況を作ってしまうことが、既にiPadを使いにくく使っているのです。

 

‥‥それがわかるまで、2〜3年くらいかかりました。長かったですが。

 

 

 

例えば、iPadで絵を描きます。

 

同時に100枚の絵を描けますか? ‥‥当然、絵は1枚ずつ描きますよね。

 

だったら、描いたらその後すぐに分別したりスタックしてまとめれば良いだけです。

 

大量に分別して大量に捌けるのが、コンピュータの処理能力の代表格みたいなところがありましたが、iPadはそうした大量処理を目的として設計されていません。

 

つまり、人間の等身大を意識した整理整頓術が、iPadの真骨頂です。

 

私はAfter Effectsで大量のファイルを扱う作業ばかりしていたので、何百個というファイルをとにかくドバッと豪快に整理する方法でした。

 

‥‥それがiPadでは全く通用しませんでした。

 

 

 

iPad〜iOSは、人間の「1/1スケール」を意識しているように思えます。

 

まるで魔法使いのように、膨大なファイル数を自分の意のままに操作する‥‥とかではなく、人間の1分1秒感覚で、どのように体を動かして操作するか‥‥というイメージです。

 

朝昼晩1週間で、21食分の汚れた食器を溜め込んで、日曜の夜に大量に食器洗いしますかね?

 

食べた後にちゃちゃっと片付けないと、食器なんていくらあっても足りなくなるし、流し台はかなり広く大きくなくてはなりません。

 

1食ごとにこまめに食器洗いすることで、コンパクトな流し台と少ない食器数で事足ります。台所には必要十分の食器棚があれば良いです。

 

 

 

では、iOSやiPadは、macOSやWindowsの規模縮小版なのか?

 

違うんですよ。‥‥違いに気づけないと、iPadを使いこなせません。ストレスを感じるだけの存在のままです。

 

大量の処理は苦手ですが、人間の1つ1つの動作に対して、マウスやキーボードよりも遠隔感・リモートコントロール感が少なく、ダイレクトな操作感になります。

 

私が絵を描く際に、iPad Proを愛用しているのは、まさにそこです。液タブ&macOS/Windowsよりも、絵が「近い」のです。

 

その「近さ」を理解しコントロールできるようになった時がまさに「iPadの使いにくさの谷」を超えた瞬間です。

 

このことがわからないと、いつまで経っても谷を越えられず、使いやすさは谷の向こう側です。

 

 

 

おそらく、勘違いしている人もそこそこ居ると思われます。

 

iPad Proは、ワイヤレスの小さな液タブだ‥‥と。

 

全然、違います。解釈、認識が根本的に違うのです。

 

iPad Proを液タブと同じ認識で使うと、全くiPad Proの良さが活きません。殺してます。

 

液タブは、据え置きで机に設置し、キーボードとマウス(か、何らかの操作デバイス)とともに、まるで大きく広げた画用紙のように使います。Cintiqのタッチ操作の誤動作が多くて切っている人もいますよネ。WindowsやmacOSがジェスチャーベースではないので、Cintiqに不満を抱いてもお門違いです。

 

しかも液タブやMac/Winソフトウェアは、マシンの大きな影響を受け、タブレットドライバに悩まされることもあります。液タブが快適に動作する保証はないのです。各環境によって使用するディスプレイもまちまちで、モニターケーブルを繋ぐだけではカラーマネージメントも曖昧です。

 

iPad Proは、机に置いて、まるで自分の脳内のミラーイメージのように映し出し、全体を見たければピンチアウトでさっと引いて、細部を書き込みたければグッとよって、自分の腕の角度に合わせて頻繁にキャンバスの角度を変え、もはや紙の代用品ではなく、絵を描くための新しい手段・方法論と呼んでも過言ではないです。ジェスチャーに使える自分の手の指が4本以上〜両手で合計10本あることに、どれだけ改めて感謝したことか。

 

iPadはApple PencilやiOSのAppが快適に動作するように、それこそプロセッサからディスプレイパネルまで全て発売元=開発元が取り仕切って生産管理までおこなった製品が、ユーザの手に届きます。

 

iPad Proが紙の代用品だったら、こんなに惚れ込みません。

 

もし紙の代用品‥‥なら、そもそも現実の紙を使い続けてます。実際、2015年の夏まで、「液タブに見切りをつけて、紙で4Kを作ろう」と計画して運用案を模索していました。‥‥2015年秋にiPad ProとApple Pencilが発売されるまでは‥‥です。

 

絶対に紙では不可能な描き方がiPad Proで実現できるから、信頼して未来を託してもいます。下世話な言い方ですが、「喰える道具」ですよ。

 

 

 

iPadの使いにくさの谷を越えられるか。

 

Windows/macOSなどのデスクトップOSの呪縛からどれだけ抜けられるか。

 

私は1996年からアニメ映像制作でWin/Macを使い続けていますが、その延長線上にiPadとiOSを置いてはダメなのです。

 

今までの経験はそれはそれで良しとして、考えをリセットして、iPad&iOSならではの使い方に開眼すれば、「Windows/macOSのほうが使いにくく感じることすらある」くらいまで馴染みます。

 

 

 

ちなみに、iPadに随分慣れたとはいえ、文字を打つのは、断然macOSのほうがやり易いです。

 

純正のキーボードを使ってないからかも知れませんが、文字をタイプするのはパソコンのキーボードが断然速いしストレス無しです。特に文章の一部を選択してカットしたりデリートしたりの動作は、今でもiOSは慣れなくてイラっとします。

 

なので、このブログも全て、iMacで書いています。絵を添える時はiPadで描いてAirDropでiMacに転送して貼り付けます。

 

 

 

今、やろうとしていることが、iMac向きか、iPad向きか、画材もコンピュータも使い分けてこそです。

 

iPadを使う時、いちいち、「Macだったら」「Windowsなら」と言いがちなら、まだ相当、谷を超えるまで時間がかかるかも‥‥しれませんネ。

 

 


iPad Pro、20万の世界。

新しいiPad Pro(=第4世代)が登場したので、早速見積もってみました。

 

 

1TBではなく、512GBのモデルなので、最上位機種ではないです。

 

で、お見積もり。

 

 

来たね。

 

とうとう、20万円クラスになったか。iPad Pro。

 

1TBだったら、余裕で20万を超えますネ。

 

 

 

私は1〜3世代で十分仕事ができるので、今のところはパスします。すぐには買いません。

 

しかし、夏くらいに買う可能性はアリです。

 

最近、なんでもiPadでこなすようになってきて、MacBookはほとんど使わず、macOSも随分と使用比率が減りました。

 

メインマシンと呼ぶには抵抗がありますが、メインツールと呼ぶにふさわしい存在です。なので、昔のiPad Proの支払いが落ち着いたら、性能向上したモデルに切り替えるのもアリでしょう。

 

iPad Proが生み出す金額が、当人の年収のかなりの比重を占めるのなら、まさに何百万ものお金を生み出す道具と言えます。まあ、ものは言いようですが、日頃から使いに使いまくって、確実に何百もの絵を描いて相応の対価を得ているのなら、充分「対費用効果」は高いです。

 

 

 

分割手数料無料で、月8000円の24回払いになるそうな。

 

もし、自分の業務をiPad Proで賄える見込みがたつのなら、買えばいいんじゃん? あっさり言うけど。

 

月8000円の価値を見出せないなら買わなきゃいいです。

 

自分の稼ぎから月8000円を差し引いて、未来の自分の展望も視野に入れて導入の効果を期待できそうなら、買えばよい、‥‥とシンプルな思考でいいんじゃないかな‥‥と思います。

 

迷ってたって、その時間は絵も金も生みだしませんもんネ。

 

 

 

アニメーターが買うのなら、原画よりも、デザインワークス、そしてアニメ業界外でiPad Proを使うべし。‥‥iPadで原画やったって、対費用効果は低いままですからね。色々な絵の仕事を自分なりに展開しましょう。

 

 

 



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