APFS後の状況

APFSが理由かどうかはわかりませんが、High SierraのOSX Serverに更新して以来、しばらく鎮静していたパーミッション問題がまた荒れ始めました。‥‥こういうのがあるから、時々無性に、コンピュータがめんどくさくなるんですよね。

 

まず、APFSに更新したディスクはAFPでは共有できないようです。SMBで共有することになります。‥‥でも、私の作業場で使っているMac mini Server(室内の小規模ワークグループサーバで、基幹のサーバではないです)は一切APFSにはしておりませんので、それはあまり関係なさそうにも思えます。

 

ちなみに、High Sierra版のOSX Serverにしてから、なぜかAFP共有が知らぬ間にOFFになっているのは、この仕様のせいか‥‥と睨んでおります。再起動すると(室内のサーバだと簡単に再起動できるから良いです)、AFPが外れ、SMBに入れ替わっているのは、地味にムカつきます。

 

で、ファイル共有といえば、パーミッション(アクセスの権限)が最重要ですが、それがもう、もうめたくたです。

 

High Sierraにして、サーバ管理のツールからファイル共有設定が消え、システム環境に移動したのは、まだ我慢できるものの、パーミッションがごちゃごちゃぐちゃぐちゃに荒れて、まともに設定&運用できないのは、かなり困ってます。正直、仕事になりません。

*サーバ管理ツールからファイル共有が消えたのは、APFSの影響かなと勘ぐってます。サーバなのに、フォルダの「情報を見る」で共有チェックボックスをONにすると、ファイル共有される‥‥‥という何とも可愛いお子ちゃま仕様になってしまいました。OSX Serverが別体パッケージで「扱えん奴は買うな」的に10万円で売ってた頃が懐かしい‥‥。

 

頼むから、昔のように、ファイル共有で設定した上位のパーミッションを下位に継承してくれよ‥‥。フォルダを作った本人しかアクセスできないんじゃ、ファイル「共有」の使い勝手がまるでダメダメじゃないか。

 

 

この、APFS後、High Sierraアップデート後の、ファイル周りの全体的な不具合に関して、アップルが改修して事態が収拾するのに半年くらいは平気でかかるんじゃないだろうか。アップルって昔からそういう感じだもんな‥‥。

 

まあ、絶望的に対処できないわけではないので、今は「カッコ悪い方法」で切り抜けますが、次のアップデートで治ってくれるといいな‥‥。

 

 


DaVinci

DaVinci Resolveの無償版を最近使い始めて、使い勝手が良かったこともあり、本格的に使い始めてみようとも思ったのですが、やはりそこは無償版。一歩踏み込んだ使い方をしようとすると、無償では済まなくなります。‥‥まあ、当たり前ですね。

 

昔のiMovie程度のこと=編集して出力するくらいなら無償版で十分なのですが、4Kのマスモニに別出力して監督・演出さんとやり取りしながら使おうとすると、まあ、そこそこのハードウェアや有償版のソフトウェアはどうしても必要になるようです。ミニディスプレイポートから手軽に出力‥‥というわけにはいきません。

 

でもまあ、そりゃそうだ。製品を売って商売するBlackmagic社として、当然の販売方針ですね。ちゃんと使おうとすると、Blackmagic社のあれこれを買うような仕組みになっています。

 

今すぐに使い始めるのはお金的に無理だとしても、DaVinci Resolve無償版をちょっと使った感じではとても使いやすく解りやすい印象でした。すぐに馴染んで使い始められそうです。アマチュア制作者がホームビデオ用途のiMovieとかを使うくらいだったら、無償版のDaVinci Resolveを使った方が編集とカラコレはしやすいような気もします。

 

ただ、仕事視点でのDaVinciの導入は、いわゆる「アニメ作業セクションの作業部屋」という概念を踏襲し続けていると、ちょっとウマが合わないような気もします。「アニメを作る現場」の意識をゼロからイメージし直さないとハマらないように思います。

 

ポスプロはともかく、アニメプロダクション内の作業セクションの一角に、下図のようなのがどでんと陣取っている光景って、日本のアニメ制作事情には無いですもんネ。

 

 

私の使用用途で言えば、写真に写っている10万ちょいの一番廉価なMicro Panelと4K対応のPlayBack機材があれば十分だと思われますが、‥‥まあ、写真のような作業環境は、日本人のアニメスタジオには無理だわなあ‥‥。場所代が高いもんね、そもそも。

 

ちなみに、机の両端に写っているスタジオモニターはヤマハのHS5ですね。Amazonでペアで27,000円(‥‥ただ、1つ12,700円でも売っているので、ペアではなく2つ個々に買った方が安いです)と廉価なので、作業場の音出し環境に揃えておきたい装備です。私らの作業部屋では、MSP3と共に使っています。HS5もMSP3も小規模ながら、頼りになるフラットな音を出してくれますよ。

*スタジオに適したスピーカーを選択する時、「心地良い音」「かっこいい音」「美しい音」である必要はないです。スタジオモニターは、各音の定位が明瞭で、そっけないくらいフラットなのが好ましいのです。スピーカーの「雰囲気に誤魔化されたら」、音のチェックがしづらいですもんね。

 

 

まあ、なんでもかんでも、欧米を羨ましがるのもミジメですから、揃えられるものは揃えて、揃えられないものは工夫でクリアして、最終的に他では作れない映像作品を作り上げればOKなわけです。狭い日本で暮らしてきた日本人の意地と底力を見せたるぞ。

 

狭い日本‥‥と言っても、意識次第でいかようにも変えられると思っています。漠然と事務机を並べてパソコン一式を置いた「タコ部屋」みたいな「日本のアニメプロダクションの慣例」から抜け出るべく、以前から色々と試行錯誤しています。

 

欧米風でもない、短期のポスプロでもない、作品作りに長期にわたって関わり続ける「プロダクション内部」の作業環境として、今までとは違うやりかたを今後も模索していきます。

 

 

すぐに使えるもの‥‥。それはAdobe CC。

 

貧者の味方、Mercury Transmitで、しばらくは切り抜けます。Mercury Transmitは、After EffectsでもPremiereでも使えますもんね。

 

とは言え、まだ4Kが難しいこの時期に、ちゃんとした4Kモニタを導入してくれただけでも、関係諸氏に感謝して余りあります。

 

 


0円Kindle

いつまで0円かは判りませんが、Kindleの防衛白書

 

読む?

 

 


HDMI

作業場に設置された4Kのメインモニタ(監督さんや演出さんに観てもらうモニタ)は、ディスプレイポートが2つ、HDMIが2つの4系統ですが、ケーブルによっては能力を発揮できないため、よく調べてから慎重にケーブル選びをする必要があります。

 

HDMIは、現在2.1まで規格が進んでいるようで、2.1規格だと8K60Hzや120Hz、そして10Kまで盛り込まれているのには驚きました。ビットレートも猛烈で、50〜100Gbpsを想定しているようです。コンシューマ向けで100Gbpsの時代を見据えているのか‥‥と思うと隔世の感がありますネ。

 

 

まあ、2.1はともかく、今必要なのは2.0規格のHDMIケーブルです。

 

‥‥で、これが色々とややこしい。ケーブル関係がややこしいのは、デジタル機器の常ではありますが。

 

まず「4K対応」を謳っているケーブルでも、「4K30pまで」のケーブルが存在します。出力機器も入力機器も4K60pに対応していても、ケーブルが未対応だと4K30pで伝送されます。

 

「ハイスピード対応」のケーブルでも、2.0規格で18Gbpsのケーブルを確実に買う必要がありますが、Amazonなどの製品紹介ページは必ずしも知りたいスペックが掲載されているとも限りませんし、ユーザーレビューによっては「4K60pで認識しなかった」なんていうのもあったりで、中々に悩ましいです。

 

4K機器(例えばUHD BDのプレーヤー)をHDMIで繋いだ時に、どうでるか‥‥は、もう少し先の話なので、今は色々と調べておこうと思います。

 

 

ちなみに、作業場で使用中のゴミ箱型Mac Proは初代モデルですが、2K、2.5K、そして4K(4096のほうです)をディスプレイポートケーブル(これも色々とバージョンがある‥‥)で繋いで、全て60Hzで問題なく「トリプルモニタ」で動作しています。

 

4KモニタにはAfter EffectsのMercury Transmitで出力しています。2Kでもアップコンして出力してくれる(画面が小さくなることがない)ので手軽です。

 

本音を言えば、波形を出力するサブモニタ以外は4Kにリプレースしたいところですが、それはおいおいです。来年以降も色々と機材メーカーの進展もあるでしょうし、そもそも初代ゴミ箱型MacProが合計10Kを越すモニタをぶら下げられるのかも危ういですし、今ある機材でベストを尽くすのみ‥‥です。

 

 

 

 


ゼロ戦を叩きのめした国だもの

新しいアニメーション技術において、やばい、随分先を越されてる‥‥と思うのは、日本国内ではなく、アメリカです。

 

さすがに、零戦登場のショックから冷静に状況を見極め、やがて零戦を完膚なきまでに叩きのめした国です。

 

日本人はある場面では非常に尊大で、自分たちこそが細やかな職人芸の頂点だと自負するようなところがあります。その反面として、アメリカは大雑把で粗野で不器用で完成度が低い‥‥的な物言いをする人も多いように感じます。

 

 

つーかさ‥‥。そんなにアメリカ人が不器用で大雑把だったら、トムキャットとかラプターとか開発できんでしょ。

 

与圧室をもったB-29に対抗できる高高度戦闘機をついに実用化できずに日本は負けたじゃん。

 

画面全体の統合的な色彩感、何重にも表現される奥行き感など、既に70年以上も前の作品「Bambi」で極めて豊かに繊細に表現してるし。

 

アメリカとは、恐るべき細やかな技術力と巨大な工業力を有する強大な国家、そして、その強大さを支える多民族国家だと思いますよ、私は。

 

 

その国家の性質は新しいアニメーション技術にも顕著で、「うわ‥‥ここまで来てんのか」と心が打ちのめされることも多いです。正直、新技術に関して、アメリカのマンパワーと運用力には現時点では太刀打ちできません。

 

なので、小国日本の私としては、アメリカには手が出せない要素を集めて、巧妙に構成して‥‥と、まあ、その先は語るまい。

 

 

怖いなあ‥‥アメリカ。

 

あそことあそこの部分に進出されたらヤバイぞ‥‥と恐怖する反面、アメリカの国民性としてそれはあるまい‥‥とタカをくくる私もいたりと、複雑な日々です。

 

やはり、日本人の武器は、「日本人であること」ですかね。日本人自ら言うのは奇妙ですが、「ジャポニズム」です。

 

合理性だ何だと宣っても、最後の決め手は、国それぞれの国民性=「血」なのかもな‥‥と思います。

 

 


Kindleで昔のコミック

Fireと言えば、Kindle電子書籍。‥‥最近、どんどん昔の漫画が復刻されており、野放図に買うとヤバイので、リミッターをかけています。

 

しかし、買わずばなるまい‥‥という、わたし的にメモリアルな本や著者は存在します。

 

私は松本零士さんの「戦場まんがシリーズ」は少年時代に買い揃えて全巻持っていましたが、カバーは無くすは、散逸するはで、近年古本でコンプリートし直しました。

 

とは言え、そこは紙の書籍の欠点で、いつでも読めるわけではないです。‥‥まあ、書いた側からなんですが、何が何でもいつでも読みたいわけでもないのですが、無性に読みたくなった時にKindleだとiPadやFireで読めるのがいいのです。電子書籍の利点です。

 

紙で出版された当時の書籍は「残す用」、Kindleは「読む用」です。‥‥‥ファン心理は金がかかるのう。

 

Kindleには、当時の装丁で戦場まんがシリーズが販売されるにとどまらず、様々な「どこにしまいこんだかわからなくなった、昔の漫画」が買えます。

 

 

 

もちろん、エロいのもあります。総じてエロい「インセクト」とか。

 

 

 

「パニックワールド」もあります。これ、小学生の頃、何度も読み返したなあ‥‥。「4444」が未収録なのは惜しいですが。

 

 

 

ただね‥‥、全てを網羅しているわけではなく、まだまだKindle化されていないのも多いです。

 

大純情くん」とか復刻されれば、すぐに買うんだけどな‥‥。

 

「パニックワールド」や「大純情くん」のそこはかとない不安と滑稽が入り混じる独特の世界観は、少年時代にかなり影響受けており、手元に置いておきたい漫画です。やがて、殆どがKindle化されるのを望んでおります。

 

松本零士さんだけでなく、吾妻ひでおさん、永井豪さん、鴨川つばめさんなども読みたいですが、まだまだKindleは手薄ですね。永井豪さんの漫画は契約上のアレなのか、皆無ですしね。

 

特に、永井豪さんの主人公キャラでたまに描写される「同心円のグルグル巻きの狂気じみた瞳」(=おいら女蛮の蛮子など)が好きでね‥‥。もう一回、いや、もう二度三度、読み返したいのです。

 

 

 


おすすめファイヤー

今年(2017年)の9月に出た新しいAmazonのFire HD 10インチモデル。実際に使ってみると、これが中々な優れモノで、今までFireに感じていた不満を吹き飛ばす性能です。

 

今まで、結構色々なFireを買ってきましたが、1番の難点はiPadに比べて総じて「重い」事でした。7インチ(1世代前)のFireは見た目に反してズシッと重く(iPad miniより小さいのに重い)、HD 8.9もお世辞にも軽いとは言えませんでしたが、Fire HD 10は500gと、現行の無印iPadとほぼ同じ重さで気になりません。10インチで500gならば相応かと思います。

 

薄さもiPadのレベルに近くなりました。例えば、私が買った第2世代のHD 8.9は、重い、厚い、反応が鈍い‥‥と、安かろう悪かろう的な面が否めませんでしたが、2017年の新しいFire HD 10は重さ相応、厚さ相応、反応は良好と、実質15,000円で買える(プライム会員)タブレットとしてとても魅力的です。

 

そして、画面の密度・詳細感は、最近の低解像度路線を払拭し、HDX時代の緻密な画面が蘇りました。

 

以前購入したHDXの8.9インチ/2560pxの解像度(339ppi)は当時のiPadを凌駕する美しさでしたが、製品に問題があったのか(=実際、私のHDXは内蔵バッテリーの膨張で壊れました)早々に姿を消し、しばらくの間、低解像度Fireだけが販売されてました。ゆえに、Fireに画質を期待してはいけない‥‥という認識でおりましたが、現行のHD 10は認識を新たにする綺麗な画質となりました。

 

加えて、タッチ操作に対する反応がかなり改善されたようです。使っていて、率直に実感します。倍以上の値段のiPadと比べて遜色ないです。

 

もちろん、OSはFireOSなので、Siriもないし、AirDropもないし、有り余るほどの豊富なAppもないです。しかし、使用用途を限定して、CloudやKindleなどを賢く使えば、頼もしいセカンドorサードタブレットになってくれます。

 

軽くて画面が綺麗なのに15,000円‥‥というのが素晴らしいです。iPadに比べて、導入のハードルがとても低いです。参考資料・各種設定書ビュワーくらいの用途だったら、iPadではなくFire HD 10で十分、イケます。

 

 

現在の私の使用用途は、資料や設定や絵コンテのビュワーはもちろん、NetFlixを寝ながら視聴したり、大きく高詳細な画面でPDFやKindle書籍を読んだりと、「読む、観る」の用途に活躍しています。

 

ちなみに、寝ながらFire HD 10で映像を見る時は、FLIP4タブレットアームを使っています。重さが相応‥‥と言っても、やっぱり、手で持って見続けるのは疲れますもんネ。

 

 

 

 


伸びしろの有った時代、無い時代

連続テレビ小説の記念すべき第100作は、なんとアニメーターが主役だそうな。凄いね。

 

日本のアニメ制作の創生期が舞台‥‥とのことで、「丁寧に」劇場アニメを作っていた1960年前後の頃を描くのでしょうかね。‥‥であれば、朝のテレビ小説に相応しい希望に満ちた内容にもなりそうな予感です。

 

創生期、黎明期を扱うのであれば、2017年現在のアニメ業界が失っている「アニメーションを造る根源的な意識」を呼び覚ます内容にもなりそうです。

 

しかし、現在のテレビアニメ制作事情、過酷な現場の状況を嫌というほど思い知っている人間からすれば、ただただ、辛い想いにかられる内容にもなりそうな予感もします。

 

 

何もかも初めてのことだらけで困難の連続だけど、同時に、たくさんの伸びしろもあった時代は、「やりがい」「生きがい」「未来への希望」に満ちていたでしょう。アニメーション映画、テレビ漫画が成長していく過程は、日本の戦後の復興と成長にシンクロしており、困難を乗り越えた先には幸せが待っていると、純粋に思えたことでしょう。

 

しかし、今は「困難の連続」の質が全く違いますもんね。


そして、社会の状況はあまりにも違います。

 

 

昔はね‥‥。

 

日曜にデパートのレストランにいけばどのテーブルにもお子様ランチを食べている子供がいて、映像産業がまだ未発達だったがゆえに絵が動くこと自体に人々が驚いて、テレビが普及すれば子供向けのテレビ番組はゴールデンタイムで、玩具やお菓子など子供向けの商売が盛りだくさんで‥‥という団塊&団塊ジュニアのピークは、今思えば、社会全体がゴールドラッシュだったのかも知れません。アメリカの戦後の黄金時代も多少の時差はあれどシンクロしてましたしね。

 

ネットもタブレットもなかったけど、それを凌駕して余るヒューマンパワーがひしめいていました。

 

アニメ業界自体に伸びしろがたくさん有って、作画技法や演出技法にもまだ未開拓のフィールドがたくさん残されていた頃をドラマで見せつけらるのは、今の世の中、‥‥なかなか残酷なものがある‥‥かも知れないですね。

 

私は1980年代後半から、アニメの作画でお金を稼ぎ始めましたが、その頃ですら、今よりは希望が持てました。‥‥まあ、それは若さゆえの錯覚だったのかも知れませんが、確実に作画の内容は今より軽く(=単純に線の数を数えれば解ります)、「アニメーターで喰えそうな予感」はありました。

 

しかし、今は作画だけで生きていけるとは思えません。手広く、絵全般に関わること、映像全般に関わることをこなして、総合的に稼ぐ方法を実践する必要があります。

 

 

どうせなら、2017年現在のアニメ業界のアニメーターの話を扱ってくれれば良かったのに。

 

でもまあ、それでは、朝の8:00からはキツ過ぎるのかな‥‥。

 

 

アニメ業界も、リニアに伸びしろの少ない未来へと下降していったわけでは無いです。少なくとも私は、1996年から2005年までの「デジタルアニメーション黎明期」は希望を持てておりました。

 

‥‥ですが、様々な制作会社がセルとフィルムを捨てて、新興の会社も増え、皆がドドドっと「デジタルアニメーション」に参入して、一気に「レッドオーシャン」化しました。作業の値段がどんどん下がって、スケジュールもあっという間に短縮され、今の状況に至りました。2006〜2010年くらいの数年間に「デジタルアニメーション」の未来は実質的に破壊されたのです。

 

業界の窮状‥‥と現場の人間は言うけれど、青かった海が、あれよあれよと言う間に、業界内部の当人たちによって赤く染まったのを私は目の当たりにしたので、「海を赤くしてしまった当人たちが、改善して青く戻すしか道はない」と思っております。今の現場を大切に思う人々がブルーへと海を蘇らせるしかないです。

 

 

現在の私は、新たなアニメーション技術の黎明期を形成すべく、色々と行動中です。今日、ようやく仕事場に4Kのメインモニタも導入され、新しい時代のアニメーションの足場がまた1つ積み上がりました。

 

伸びしろがたくさんありすぎて、すぐにでももっと人を増やして手分けして伸びしろを埋めていきたいところではありますが、まあ、新しいプロジェクトやムーブメントには試練がつきものですから、焦らず急いで頑張る所存です。

 

‥‥と同時に、1960〜80年までの経緯、2006〜2017年現在までの経緯を踏まえて、「レッドオーシャン」化に引き摺り込まれる同じ轍は踏まない心構えです。作業スタッフの雇用の問題も含め、旧来の考えは全て白紙に戻し、新しい思想とドクトリンで創生期を切り開いていかねばなりません。

 

アニメーション創生期を扱った2019年の連続テレビ小説は、ちょうどその頃の私にとって、まさに感慨深いテレビ番組になるような気も‥‥‥します。

 

 


時代とともに

今年の7月に、開発元‥‥というか所有者のAdobe自身によって「Flashは2020年で終了」が告げられたわけですが、結局私はFlashは一度も積極的に使うこともなく、その盛衰顛末を見届けることになりました。

 

Shockwave時代に買いかけたこともありましたが、お金がFlashに回らないまま、Adobeに買収されてAdobeブランドに移行しても買わないまま、CCで追加出費なしに使えるようになってもほとんど使わないまま、今まで過ごして、2020年には終了です。

 

なぜ、私は使わなかったか‥‥というと、私自身がゲームを開発するほどゲームに熱中していたわけでもなく、映像制作に対してFlashを本格的に活用するには性能が心許なかった‥‥というのが正直なところです。

 

Flashの一番の得意分野が、私の求めるフィールドとほとんど噛み合っていなかった‥‥というだけです。

 

セキュリティの問題が云々‥‥のあたりは、私はその道の本職ではないので、時代の流れに合わなくなってFlashが消えていくんだな‥‥という感慨程度です。

 

実際、Webを見ていて「Flashを使用するにはここをクリック」なんて表示されると、クリックしてまで見る気にはなれず、そこでページを閉じてしまいます。Flashそのものよりも、Flashを使い続けているWebの主催者(=ショップの会社…ですね)にげんなりして、そのネットショップのページを閉じて、他のお店を探せば良い‥‥という気持ちになります。

 

 

Flashを使用しないと、商品がどういうものか、全然わからない‥‥という状況。「商品を紹介して購買意欲を誘うページ」というコンセプトが破綻しております。

 

こうしたことからも、Flashが世間から消え去るのは、言わば、時代の移り変わりゆえの暗黙の了解です。消えるべくして消えるんだな‥‥と思います。

 

 

一方、アニメ制作会社でFlashを使っている事例はほとんど聞いたことがないので、おそらくアニメ制作的にはFlashが消えても特に影響はないでしょうしね。

 

ただまあ、Flashではなく、他の事に置き換えれば、アニメ制作は色々な未来の不安を抱えたままです。Flashを対岸の火事のように眺めているほど、アニメ業界は安泰でも盤石でもないです。

 

4Kに対応する術なんてまるで講じていないどころか、永遠にSDやHD/2K時代の作り方が続くと思い込んでいる人がかなり多いアニメの現場。今、作業している内容を「デジタル」に置き換えれば未来に生き残れる‥‥という発想はお粗末至極。その発想の通りでいけば、「デジタルそろばん」や「乗用メカホース(機械の馬)」が世間に存在するはずですが、そうはなってないですよね。今の形を一旦壊して、新しい時代に相応しいアニメの作り方に変えるからこそ、未来に生きていけるのです。

 

未来の話がリアルに感じられないのなら、今現在はどうでしょうか。WindowsのQuickTime問題はどうしたん?

 

WindowsにとってFlashと同じセキュリティの問題で、今やQucikTimeは危険な存在になったはずなのに、Windowsでアニメの撮影を作業している会社は、ほとんどが今でもQuickTimeの「mov」をずっと使い続けていますよね。

 

まあ、いち部署がどうこう叫んでも全体の状況を変えられない事情は解るんですが、その事情に付き従っているままでは、自分たちでは何も変えられないことになりますよね。‥‥ゆえに、アニメ業界は‥‥なんですけどネ。

 

 

昔のままがいい、今のままがいい‥‥と言っても、どうにもならんのです。

 

変わっていく時代の様相から目を背けては生きていけないということを、Flashの盛衰は物語っています。

 

一時期は至る所Flashを用いたWebだらけで、トップページがFlashゆえにFlash無しでは先に進むのもままならないデザインが横行していた時代すらありましたが、今や「まだFlash使ってんの? ユーザのセキュリティは無視なの?」と散々な言われようです。

 

 

映像制作の世界も同じでさ‥‥。次にテレビを買い替える時に、多くの人が4Kテレビを選択するでしょう。2Kを選ぶ意味は、どんどん薄れてきています。映像の周辺事情も徐々に確実に変わっていきます。

 

HD=2Kが登場した頃は、テレビはもうこれで十分と思ったものですが、10年くらいで品質基準は移り変わっちゃうんですねえ‥‥‥‥。

 

4K60pHDRに慣れてきちゃうと、2K24pSDRって凄く古めかしい映像に見えます。かく言う私だって24pが作業の中心だった頃には、カクカク・カタカタした動きの感じなんて無意識だったのに、60pを散々見た後で24pを見ると「なにこれ?フレーム落ち?」と簡単にそのスペックの低さを見分けられます。人間の感覚はあっけないほど簡単に、よりハイクオリティのものに慣れてしまうのです。

 

2017年の今はHDRなんて言ってもピンとこないかも知れませんし、古い世代の人々ほど「今のままで十分」と思うかも知れませんが、それは「SDRのフォーマットに慣らされてきた」からです。例えば、古いフィルムの作品であっても、HDRこそ「少年少女の頃、映画館でみた、あの色彩だ」と思うはずです。最近立ち会ったUHD BDの案件では、過去のフィルム作品の色域を表現できるのは現在の狭いレンジのSDR/HDではなく、レンジたっぷりのHDR/4Kだと言うことをよくよく思い知りました。SDRは、人間の視覚に合わせたわけでなく、旧来映像フォーマットや機器の都合でしかなかったのです。私は旧作のフィルム作品こそ、どんどんHDR化するべきだと、考えを更新した次第です。

 

時間の流れを止められないように、時代の移り変わりを拒絶することは極めて困難です。

 

現代社会とは無縁の人里離れた土地で生きるのでなければ、何かしら現代社会と関わりをもつのなら、時代は拒絶するのではなく、活用してこそです。

 

時代を活用する‥‥と言っても、マイナスとマイナスを掛け合わせてプラスに転じることだって可能ですから、ことさらに時代の「流行」に従属しなくても、時代の「技術」を利用することは可能です‥‥よね。

 

 


Scriptの癖

前回掲載したスクリプト文は、AfterEffectsのスクリプトフォルダに毎度添付される「Change Render Locations」を改造して、自分たちの使いやすいスクリプトに変えているのですが、大幅に書き換えているとは言え、スクリプトの作者さん(2バイト文字への配慮がないあたり、1バイト文字圏の外人さんでしょう)の癖をいくつか残した文になっています。なんとなくながめていて、ふと、気がつきました。

 

私はインクリメント、デクリメントは、例えば変数「i」ならば、

 

i++

 

とやるのですが、原文の作者さんは、

 

++i

 

‥‥と書いております。私は不勉強なもので、演算子を前に持ってきても良いことを、今さら気がついた次第です。ちなみに、前置と後置では若干動作が異なるとのことですので、私は使い慣れた(=期待する動作をする)後置「i++」を今後も使うと思います。

 

ちなみに、私が昔から慣れ親しんで今でも現役のAppleScriptでは、このような演算子はなく、

 

set i to i+1

 

‥‥と書きます。解りやすいですけど、文字数は多い‥‥ですネ。なので、AppleScriptのスクリプト文は長くなりがちです。

 

私がJavaScriptベースのAdobe Script(正式名は不明です...)を使っていて便利だなと思うのは、null, 0, undefined以外の有効な値はtrue扱いになる仕様です。いちいち「trueかfalseか」を演算しなくても良いので、文がすっきりします。

 

もし変数「newLocation」の中身がFileやFolderのObjectでなく、nullだった場合(ユーザがファイル・フォルダ選択をキャンセルした場合など)は、

 

if (newLocation != null) {...

 

とやらずとも、

 

if (newLocation) {...

 

‥‥と書けば期待した動作になります。

 

私がその昔覚え始めて体に馴染んだいくつかの言語は、ifで取り扱う値は真偽値オンリーでしたので、JavaScriptの有効な値ならtrue、それ以外はfalseという仕様になかなか馴染めませんでした。‥‥が、慣れちゃえば楽です。考え方としても「有効な値だったら、スクリプトが進行する」ので、いちいち「真偽のまな板にのせる必要がない」ので手順がちょっとだけ省けます。その「ちょっと」が数百数千行になると、結構活きてきます。

 

でもまあ、結局はスクリプトを書いている人の癖みたいなものですね。

 

私は、本文から呼び出すファンクションやサブルーチンは、下に纏める習慣があるのですが、これも癖でしょうね。「main()」や「on run」で本文を纏めたいのも、私の癖というか、好みですし。

 

スクリプトやプログラムの文って、当人の考え方の手順、要素の整理の仕方を、如実に反映して興味深いです。他人のスクリプト文やプログラムコードを読むと、目から鱗が落ちることも多いです。

 

 



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